2017年12月15日

171215 人生100年時代

これからは 人生は100年時代だと政府がPRしている。この長い余生を如何に生き抜くべきか小泉進次郎議員も盛んにPRしているが、概略は25才まで学習し、それから50年間働いてから80才で引退、残り20年が余生だという。                             
                                            
誰でも若ければ何とかなるが、引退してからが大問題だ。私の住宅周辺にもバブル期を謳歌した銀行マンや金融マンのOBが多数住んでいる。現役時代には肩で風を切って仕事し、誰もが羨む高給を食み、盆暮れには山のように届く贈答品受け皿の倉庫まで玄関脇に設置してあり、私の家内はいつも羨ましがっていたが、引退した途端に宅急便は完全に途絶えた。彼らは誰からも相手にされなくなり殆どが家庭に籠って寂しく暮らしている。昔の栄華が忘れられない為、シルバー人材センターが紹介する、公園掃除や登下校の学童の見守りなどは阿呆らしくて絶対に手を出さない。                                              
                                             
引退後を如何に過ごすかは当人の価値観が大きく影響する。欧米の引退生活は不詳だが、自由思想の米国では金持達は気候温暖なフロリダやカリフォルニアをキャンピングカーで漫遊しながら老後を過ごし、ヨーロッパでは、分厚い年金制度に守られて早期退職してのんびり老後を楽しむと聞く。狭い国土に住む我々日本人にはどちらも不似合いで、出来れば働きながら適当に稼いで暮らしたいのが多数派だろう。私も元気な間は仕事をしながら暮らす二宮金次郎タイプだ。                                        
                                             
年金制度が未整備なお隣り韓国では、地下鉄が無料な高齢男性は宅急便配達業に従事して日に2 〜3,000円を稼ぐという。年配女性はバッカス叔母さんとも呼ばれて公園などで滋養強壮剤を売るがそれは見せ掛けで2,000〜3,000円握らすと売春で稼ぐ。貞淑な専業主婦も50才を過ぎると体を売る以外に稼ぐ手段がないらしい。                                                                         
                                    
先日テレビで、年功助力とか命名して、年配者は蓄積した経験を生かして社会に貢献することを勧めているが、昔の知識経験だけでは楽には生きられない。私の親しい友人(一級建築士)S君は、中堅設計会社の優秀な設計技師だったが、PC時代になってCAD化が進み、先端技術をマスターした若者達に敗れて営業サポート役に回り定年退職した。今は自宅で庭いじりと水彩画を描いて暮らしているらしい。技術革新が激しい今日は、余程勉強しないと若者達には敵わず、最新技術に乗り遅れて苦しむことになる。政府のシルバー人材センターもあるが、最大の問題点は、業務範囲を狭い市町村内に限定する為、高度技術を持つシルバー人材に適した仕事を紹介できず、庭木の手入れ、宿直当番、便利屋、障子の張替え、等々で、退職者のプライドを大きく傷付けてしまう。                                        
                                            
                              
60才で退職した私は、精密機械の修理業を開始したが試行錯誤の連続だった。精密機械も大型プラントから卓上機器までピンキリで、実績も人材も居ない零細企業は全く相手にされなかった。恥ずかしい限りだが、私は仕事を受注してから人材を調達した。若い技術者は零細企業を相手にせず、退職技術者に頼ることになり、人材豊富な横浜シルバ―人材センタ―に頼った。事情を理解してくれたセンターが、日本全国で仕事をすることを許してくれたことに深く感謝している。                        
                                 
                                 
最初は半導体メーカーの排煙トンネル内の清掃から始まり、大手病院の検査機器のMS-DOSのバージョンUp、検査センターの血球カウンター再生、ドイツ製大型印刷機の清掃、スパコンの熱交換器補修、ビジネスホテルの小型冷蔵庫の修理などなど、気違いのようにあらゆる精密機械のメンテを請け負った。そして段々と的を絞り米国製半導体製造機器の修理と、大手臨床検査センターのRobot群の保守管理業などに集約した。人材は、仕事を受注してから技術者を調達すると言う独自手法で対応したが、地味な3K仕事は嫌われ高専卒のOBに頼った。高専OBには人柄も能力も素晴らしい誠実な技術者が多数いる事に驚いた。逆に大卒OBは知識と口先は立派だが、現場の経験が少なく指先が殆ど動かず役立たなかった。                                                            

高齢技術者が仕事をする時、プライドを傷つけないことが不可欠な条件だ。その為には当人の能力と仕事を如何にマッチングさせるかが肝心である。それの解決策は、求職地域を限定せず関東一円とか関西一円とかに拡大すれば当人の希望に沿う仕事は大抵見つかる。その為には、業務を市町村内に限定するシルバー人材センターを改善して、全国規模のハローワークに組み込むことである。もしそれが困難なら、公的な職業紹介業を民間にも開放することだ。形式ばかりに拘る官庁より、民間企業は全く内容本意で柔軟に対応してくれるから。   





mh3944 at 10:26│Comments(0) 雑感 

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