2018年09月19日

180919 波乱の自動車業界

自動車は100年に一度の大変革期を迎えている。ガソリン車、ディ-ゼル車、ハイブリッド車(HV)、 プラグインハイブリッド(PHV), 電気自動車EV, 燃料電池車FCV,と色々な車が開発されてきたが、中国政府のEV優先策で大転換期に突入することになった。
                                                               
世界市場は、中国3,000万台、米国2,000万台、EU2,000万台、日本600万台、インド400万台…と, 中国がダントツだが、独系21%, 日系18%, 米国系10% 韓国5%,と過半数を外国勢に握られて、中国勢は40%と振るわない。業を煮やした中国政府は一挙に業界を転換して中国勢優位にする為、EV優先を採用して、国内全メーカーにEV車の生産を義務付け、来年にはそのスュケデュールが公表される。世界最大の市場を失う訳にはいかない世界の大手メーカーは、中国のEV優先策に応じて、EV車に舵を切った。                                    
                                      
EV車は7年前に日産がリーフを販売開始したが、走行距離不足、充電設備不足で伸び悩み、年間1万(0.02%)に低迷、トヨタやホンダは追従しなかった。トヨタは最終の燃料電池車FCVを開発して年3,000台販売を開始、10倍に拡大する作戦を進めている。                                     
                                           
EV車はモーターと電池から成るシンプルな構造だが、高い電池コスト、長い充電時間、少ない充電設備、電池の劣化問題があり従来は本命視されていなかった。更にモーター、電池は完成された市販品で、自動車会社の利益が小さく、部品も激減する為、多くの部品メーカーは仕事を失い、倒産する危険をかかえている。                            
                                       
米国のトランプ大統領はEV車優先を認めない方針で、米国市場は2030年でもEV車は25%以下で、HV, PHV等を含めたハイブリッド車が75%の見通しだが、日独メーカーは中国の国策に沿ってEV車を優先する。

米国市場調査会社Deloitte-Tohmatsu-Consultingは2030の世界市場はエンジン車 34%,  ハイブリッドHV車42% 自宅で充電するプラグインHV 15%, CO2ゼロの 環境車10% とみており、当面はHVとPHVが主流で、2040年にはエンジン車ゼロ, やっと50年になってHV車もゼロで、殆どがCO2排出ゼロの環境車(EV+FCV)になると推定している。

電池はリチュウムイオン電池で、メーカーはパナソニック21%, サムスン19%, LG15%, ソニー10%で、日韓両国が市場を握っている。トヨタは三洋(パナソニック)を吸収して本腰で臨み、30年にはHV+PHVを含むエンジン車20%(100万台)、 CO2ゼロのEV+FCVを75% (450万台)の生産計画だという。問題はリチューム、コバルト、ニッケルなど希少金属であり、特にコバルトはコンゴが大産出国で資源獲得に課題がある。

問題の急速充電は、日本(Chademo)、中国GB/T、欧州Comboの3方式が争っていたが、日本と中国が提携して1500V x 600Aの大電流10分充電方式に統一することに合意し、世界市場の90%を握る見通しとなった。EVは走行距離が250Kmと短いが、道路やエアコン使用なども大きく影響し、電池を丸ごと交換する方式が進んでいる。

最大の問題は仕事を失う部品メーカーであり、大手のデンソーはトヨタ,マツダと合弁会社を設立してEV車市場に本格参入する方針だが、殆どの部品メーカーは業務転換を迫られている。カエルは熱水に入ると逃げ回るが、徐々に温度を上げると逃げる機会を失って絶命するとの寓話の如く、社会をリードしてきた自動車業界は有史以来の大転換期を迎えている。




mh3944 at 08:19│Comments(0) ビジネス 

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