2018年12月07日

181207 年金じじい

年金暮らしの我儘な高齢者を、青森市議会の議員が年金ジジイと呼んで非難されている。私も同類の高齢者だが、年金ジジイとはよく言い当てたものだと苦笑させられる。何もすることなく、年金を食い潰しながら閑過ぎて苦労している年寄連中は、毎日が苦闘の若者には目障りなのは確かだろう。                                                                        
                                      
私の自宅周辺にも銀行マンOBが多い、彼らは副頭取とか、専務、常務、理事、支店長、監査役など結構な身分ばかりで、高額の退職金を貰って退職はしたが、その後何もすることがなく、長い余生を悶々と過ごしている姿は、年金ジジイと言われても仕方ない。現役時代の彼らは肩で風を切って都心を闊歩したが、銀行不況と同時に続々と引退した。しかし地元になかなか溶け込めず、庭の手入れや、狭い農地を借りて家庭菜園したり、絵画や写真の趣味、更にはペットの散歩、時折はゴルフや海外旅行で過ごするが、長い余生を生き生きと過ごすのはなかなか難しい。閑過ぎるなら、登下校する学童の見回りとか、シルバー人材センターの公園清掃など肉体仕事は色々ある筈だが、そのような恥ずかしい仕事はプライドが邪魔になってできない。                    
彼らの現役時代に長い老後のことを考えなかったのだろうか。関連会社に再就職できる筈だと思っていたのかも知れないが、高度成長が終了すると、給料と自尊心だけ一流だが、見当違いのアドバイスしかできない役立たずの銀行OBを受け入れる会社は無くなってしまった。                                   
再就職が無理なら、自分が新しい仕事を立ち上げる手もあるが、それはリククが恐ろしく、大恥をかき、虎の子の退職金を失なう危険があり出来ない。得意先を指導する銀行マンのうすっぺらな知識では実務の裏付けが無く、何か新しく起業する気力あるOBは近隣には一人もいない。少しばかり知恵ある人は老後に備えて、企業労務士、中小企業診断士、行政書士、司法書士などの資格も取得しているが、ペーパー資格は何の役にも立たない。彼らは他人の仕事に便乗して料金稼ぎをする連中で、口達者だが実務経験や説得力がない。やはり年配者が本気にならないと若者から年金ジジイと軽蔑されるのは仕方ない。                                                                                   
技術屋の私は世間常識が乏しくゴルフも下手で、長い余生は何か起業をする以外に過ごせないと覚悟して、現役時代に関係した臨床検査業界が困っている臨床機器の保全修理業を考えた。友人知人達は冷笑し乞食になるぞと脅したが、家内が反対しなかったのには今でも本当に感謝している。                                                                  
誰も共同出資する友人は無かったが、親会社のM副社長が出資を申し出てくれたのには本当に驚愕した。退職金を沢山貰ったのかも知れないが、素人起業に500万円の出資は本当に感謝感激で、絶対に迷惑をかけられないと思った。自己資金500万円と併せて1000万円でスタートした。しかし当初はやはり仕事が無く本当に後悔の日々だった。                                                                         
必死になってユーザーを探し回った。そしてやっと某中堅臨床検査センターH社が、米国BC社製血球カウンターのオーハーホールができるかと反応があった。新品は@600万円だが 1/10の@60万円でオーバーホールできれば15台を発注するとのこと。実機を見学すると、患者血液が飛散し変色して固着し汚れ切った装置で、内部の極細テフロンチューブ約150本を新品チューブに置き換える仕事だった。B型肝炎やエイズ感染の危険もあり本当に震えた。しかし@60万円x15台=900万円の大仕事を逃すにはあまりにも惜しく引き受けることにした。                                                                                                                                   
危険な仕事で、都会の街中では作業できず、藤枝市の田舎の空家に運び込み、感染は絶対に避けるべくマスク手袋で何重にも防御して機器の清掃作業から始めた。最初の1台は恐る恐るの作業で、2人で2週間を要したが、慣れると1週間に2台の仕上げが可能となり2ケ月間で15台全部を仕上げて納入した。本当に儲かった。しかしかような危険作業はその後は避けて、段々と普通の精密機械に的を絞り儲かる仕事に変換した。       
                                     
これは苦しかった20年前の実話だが、今はIT時代で、格好のアイデアさえあれば、ベンチャーや起業のリスクは激減し、資金も少額で、少人数で簡単に起業でき、撤退も可能な時代になった。今日は1円株式会社さえ可能で、取締役一人、監査役不要で、殆どのベンチャーがスタートでき、ネットで全国販売も可能になった。有志のOB諸兄は、もしアイデアがあれば、是非起業することをお勧めする。波風多い毎日にはなるだろうが、あっという間に長い余生が過ぎてしまいますぞ。



mh3944 at 09:26│Comments(0) 雑感 

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