2019年02月04日

190204 嵐の活動中断 


アイドルグループ嵐が来年末をもって解散すると宣言して大騒ぎになっている(1/27)。東南アジアからも悲鳴が上がっていると聞くから驚いた。リーダーの松本は、今までとは違った人生の景色を見たいからと説明する。嵐は自分の青春だったとフアンは嘆き、中年以下の人々には強烈なニュースらしい。恥ずかしながら私は美空ひばり島倉千代子の時代で、精々ダークダックスがメンバー病欠で解散状態になった件や、SMAP5人組のメンバーが各自有名になり過ぎて仲間割れ解散した件などは知っているが、嵐とかEXILE辺りになると、印象が薄い。                                                           
しかし今回の解散宣言に至るまでの経緯を聞くと納得できた。20年前に松本智(38)がリーダーとなって嵐はスタートしたが、2年前の夏メンバーに活動を一旦中断して各自が各々の道を歩んではどうだろうかと切り出したそうだ。メンバーの桜井(37)、相葉(36)、二宮(35), 松本(35)と何回も話合いを重ねた末に2年先の大晦日をもって松本リーダーは引退、他のメンバーはソロ活動に入るとの結論に達したという。流石に大人の流儀だと感心した。                                   
                 
アイドルグループに限らないが、多忙さに悲鳴を上げるタレントは結構多い。普通のおばさんになりたいと引退宣言した都はるみは 暫く経つとやはりタレントの方がよかったと戻ってきた。リタイアしても閑過ぎる人生の退屈さに後悔する例が結構多い。何かを始める時は誰も不安と緊張で目標に向かって突進するが、事業が軌道にのると緊張感が緩み始める。                                        
                                           
2兆円にも上る有利子負債を抱えて倒産寸前の日産に、ルノーから乗り込んできたゴーン会長は、従来の労組が経営する日産を徹底的に改革し、リストラを敢行して、見事に世界的な自動車会社に再生させた。しかし日産が軌道に乗ると、ゴーン会長の緊張感と熱意は薄れて、次第に自分の個人利益を追求する方向に関心が向き、終に昨年暮れに検察庁に逮捕されて、日産会長を解任され寒い牢獄に入っている。母国フランスの信用も失ってルノーCEOも解かれて全てを失ってしまった。かくして世界に鳴り響いた英雄カルロス-ゴーン氏の栄光は見事に崩れ去ってしまった。立身出世を果たしても平常心で生き続けるのは本当に難しいらしい。 

小さな話で恐縮だが、私も大手メーカーの企画部長として、ド素人の医薬品合弁事業を企画した例も同じだった。医薬品は技術的に難しく、プライド高い病院ドクターに営業販売することは非常に難かしいと言われていたが、逆にその困難を突破することは魅力でもあり、自分の生涯を賭けて突入した時の恐怖は一種の醍醐味でもあった。しかし一旦軌道に乗ると企業は自分の意思を離れて組織力で動き始める。軌道にのった事業を12年も続けると、緊迫感は失われ感動は薄れて飽きが生じ、緊張を維持できなくなってしまった。そして定年が近づくと私はそろそろ社長を辞めたいという気持ちも生じた。同じ仕事を長年続けると飽きるのは多くの人間の宿命だとも思う。私は定年と同時に合弁会社を退社した。そして今度は個人出資の自営会社を設立して 再び緊張感が張り詰めた新しい仕事を始め既に20年が経過した。今度は高齢で傘寿を越えた自分の健康との勝負に悩んでいる処である。







mh3944 at 09:13│Comments(0) 雑感 

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