2021年06月07日

210607 六本木を目指す女子

     
私はテレビのドキュメンタリーが好きだ。どんな物語でもそれなりの真実がある。先々週の日曜午後8CHの ザ-ノンフィクションは 高校新卒の女子が 東京六本木のキャバクラで有名になろうと苦闘する物語だった。猛反対する母親を振り切って 未知の世界に突進する動機は、高校時代に ウザイとか 死ね!とか侮辱された仲間を見返したい執念だとは驚いた。
                                                          
四国出身のM嬢は都内の祖父の元に居候するが、祖父は孫娘に早く結婚して欲しいと願うだけだ。熊本のK嬢は東京に身寄りが無く 引き留める母親を押し切って高校卒業と同時に上京して、六本木の安アパートに入った。電子レンジも調理道具も無い狭いアパートで 彼女は怨念を晴らそうと寝食忘れて努力するが、コロナの荒波にもまれて挫折し苦悩する日々だった。  
                                       
六本木キャバクラ支配人の元で、訓練を重ね、うす暗い舞台で懸命に踊り センターを目指す。仕事を終えて夜明前の狭いアパートに帰ると 直ぐにベッド横で 自分の動画を撮り SNSに投稿してフォロワーを増やそうとする。仮に有名になっても何が残るのか甚だ疑問だが、仇討ち実現のために懸命に努力し 挫折を繰り返しながら 恨みを晴らす為に貴重な青春を費やしているのだ。  
                                          
私の得意先の若い女性も、短大を卒業後 夢の国ハワイに永住することを目指して 懸命に努力する若い女性がいた。国内で4〜5年働いて貯金し 英語を勉強してハワイに渡り、現地でアルバイトしながら若い体を賭けてトライしたが 失敗ばかりで 永住権を入手できるパートナーは終に見つからず、アラフォーになった今は諦めて帰国して結婚した。若い女性達が目指す人生目標は 我々男性とは違うものだと痛感する
                                         
その昔私も 無知な高校生だった。数学の時間、黒板に函数を 関数と書いた私に激怒したY教諭は、不勉強なお前なんか一流大学に入れる訳が無い!と罵倒された屈辱は今でも忘れない。不勉強なのは先生の方で、昔の函数が 関数と書くように変化したのを 先生が知らなかっただけだが、気の弱い私は全く反論できなかった。田舎者の私には一流大学は夢物語で 内心では近くの農業高校を望んでいたが、3男坊が実家の農業を継ぐことは不可能で、取り敢えず旧帝大のK大学工学部を思っていた。数学教諭の理不尽な侮辱にひどく傷ついたが反発する手段もなく、赤尾好夫の豆英単語2,800語を完全に丸暗記して入試に備えた。そして 幸よくK大学に合格できたが キャバクラでセンターを目指すM嬢とそれほど大きな違いはないかも知れないとも思う。              
                                             
しかし 大学卒業しても 就職先の選択は成績順で、私の家族が希望していた 地元の大手Tソーダ会社には 同期I君が入社し 家族を落胆させた。出来の良くなかった私は、無名の米国系JRCに入社することになった。それから長い波瀾万丈の年月を経て 私は社員50余人の 米国系NDPCの社長になり 10年以上の間 世界を股に仕事する波乱の人生になった。振り返ってみると 田舎Tソーダ会社よりも、米国会社の方が 桁違いに痛快なサラリーマン生活であった。人生はやってみないと分からないものだとつくづく思う。                    


mh3944 at 10:12│Comments(0) 雑感 

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