2022年12月13日

221213 役所の縄張撤廃を 

政府は年配者を再教育してスタートアップ起業を促進する予算をつけた。構想は 年商1千万円企業を10万社スタートさせて、10兆円の新マーケットを創出するという計画らしい。それは経験はあるが、IT音痴で疎外感に苦しむ年配者を再活性化することを意味する。 健康にも拘わらず、彼らは日進月歩するIT社会から疎外されて苦悩している。傘寿過ぎた超高齢の私がIT会社を起業した実体験をもとに、参考意見を述べてみたい。
                                          
年配者は自分の知識経験には自負があり、引退後も社会に何らか貢献したいと願っているがIT音痴の恥だけはかきたくない気持ちが強い。雇用側も 頑固な年配者にパソコン教育して使える技術屋に仕上げるのはかなり面倒で、彼らのプライドを傷つける心配もあり困惑している。年配者を効率的に動かすには、私は順序を逆にして、彼らが自信をもっている職場で、IT実務をトレーニングするのが余程近道だと思ている。
                                  
各市町村にはシルバー人材センタ―があり、多様な仕事を市内居住の年配者に紹介しているが、そこには重大な問題が隠されている。それは紹介する業務を 市内居住者に厳しく限定していることである。年配者が知識経験を発揮できる職場を 狭い地元市内に限定すると、経験年配者でも適した仕事を見つけることは非常に難しい。 しかしその解決策はごく簡単であり、彼らの仕事範囲を狭い市内に限定せず, 広範に探せばよいだけだ。 即ち当人の技術レベルや生活環境に適した職場を 広い日本全国に探せば、最適な仕事は簡単にみつかる。
 
その地域拡大が不可能な理由は シルバ―人材センターの縄張意識にある。彼等はお役人で 年配者の仕事を探すことよりも、自分の職場維持を最優先し、 近隣市町村の同僚の領域には絶対に干渉せず、市外の仕事は受けつけない。 例えばラテン語が得意な年配者の職場を、狭い地元に見つけるのは不可能でも、全国的に探せば、ラテン語を必要とする研究所とか職場は より簡単に見つかる筈だ。非常に特殊分野の技術者も 日本全国に職場を探せば その技術を求めている職場は大抵 見付かるものだ。 

問題は各シルバー人材センターが 自らの業務を市内に限定して、他市町村の職場を探すのを拒絶することだ。他市のシルバー人材センターには 絶対に干渉しないことを鉄則としている。その結果 最新技術者でも 市内の公園掃除とか個人家庭の庭木の手入れなど 屈辱的な仕事しか紹介できないのだ。公園で草取り,枯葉拾いするシルバー人材も、現役時代は世界を股に活躍した連中が結構いるが、彼らの貴重な業務範囲を市内だけに閉じ込めて、外部のシルバー人材センターの業務に関係することには絶対に手出しせず、人材紹介の手配も厳しく拒否する。
                                      
私が定年退職して 半導体機器の修理保守業を目的とした 自営ベンチャーを起業した時、問い合せは多数あったが、その経験をもつ特殊技術者探しには大変苦労した。有能なシルバー人材が居ても、彼らを外部の他市に派遣することは 人材センターが拒否した。増して九州、東北、などに遠隔地の工場に派遣することは断固拒絶された。
                                        
窮地に陥った私は 横浜シルバ―人材センターの本部(当時 上大岡)に訪問して 事情を説明し、全国的な業務を容認してほしいと懇願した処、黙認条件で全国業務OKの了解を得た。400万都市の巨大な横浜市には 全ゆる高級技術者が居住している宝の都市だった。早速私は、米国大手半導体メーカーS社のウエファ洗浄装置の保守管理業務を受注し 米国S社も高難度な半導体装置のトラブル対応を外注できて大喜びだった。 同様に大手臨床検査センターの検査ラインのロボット群の24時間保守管理も受注し、自営のベンチャー起業は大きく軌道に乗り始めた。経験豊富な技術者はどこの業界でも歓迎された。
                                       
シルバー人材センターは全くお役人意識で 縄張りが強烈で、他市の人材センター業務に干渉することを絶対に拒否したが、横浜市だけは 暗黙で全国業務を認めてくれた。地獄で仏様に巡り会ったような幸運だった。彼らは、九州など遠隔地に出張しても 業務終了後に 自己費用で観光旅行することを楽しむ方も何人かいた。 
                                               
岸田内閣のリスキリング政策は、閑を持て余す年配者を再教育して活性化することだが、頭の固い年配者は簡単にはリスキリングできず、講師連中を儲けさせだけに終わるだろう。それよりも、シルバー人材センターが全国規模で お互いに相互乗入が可能な方式にすれば、経験豊富な 年配者は自信を取り戻して 生き生きと活動できるのだ。 

mh3944 at 15:16│Comments(0) 政治 

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