2022年12月26日

221226 企業の盛衰

退職して自由時間が多くなった私は始終テレビを見ているが、退屈なCMばかりで飽き飽きしていた。しかし先日見た 子供3人が 繋いだ手を振りながら軽く踊るだけの日清紡CMをみたが、商品紹介は無く シンプルで好感のもてるCMだった。昭和年代には 女子バレーで世界に名声を轟かしたニチボー、東洋紡、日清紡、ダイワボウなどは、時代が変わった現代では 息も絶え絶えの状態だろうにと思っていた。
                                               
しかしある番組で日清紡を見ると、昔の面影とは全く違った企業に変身しており、通信、マイクロデバイス、ブレーキ精密機器、化学品、環境エネルギー等の高技術製商品の企業で、社名由来の紡績部門の売上は 僅か7%程度だと知り驚愕した。 友人がダイワボウの帆布子会社で仕事をしており、日清紡も同様に何とか生き永らえている程度かと思っていたが 私の完全な誤解で 脱皮して蝶になっていた。

実は私も65年前に印刷インキ関係のDに入社した。D社は合成樹脂に進出して急成長中の素晴らしい会社だった。オーナー会長は人格者で、婿養子の若社長も英話堪能のやり手だった。しかしインキに執着する実力会長と 若社長の意思疎通が悪く、その間隙を縫って、若い取締役が社内を攪乱し続けて 根本的な議論が殆どできず、欧米企業の買収で何とか外見体裁を保ってはいたが 社内は沈滞のままだった。ライバル会社のセキスイは パイプ屋から住宅産業の雄に変身し 簡易印刷機の小森製作所は高性能の印刷機に躍進を続けているが、我がD社は、相変わらず印刷インキ,顔料,樹脂の2次材料に執着し、改革発展する勇気が無く、時流に乗れずに取り残されて、志ある学生には殆ど見向かれない図体だけの沈滞企業に陥っていた。

有名な格言に、企業が繁栄し成長続けるのは精々30年が限度で、長期の成長を持続することは至難
との諺がある。確かに、テレビCMを独占して隆盛を極めていた電通は、ネット時代の大波に乗り遅れて没落して 自慢の本社ビルを売却して大リストラを実施中、我国の小売り業を長年 リードし続けてきた慶応閥人材の百貨店群も、泥臭いコンビニ業界には手出しする勇気が無く 小売業から脱落して瀕死状態を続けている。
                                        
世界の大会社トヨタも、Hybrid成功に酔って、EV化の大波に乗り遅れ 先行き不透明となった。本田小型ジェット機は年間200機以上売れているのに、三菱重工が永年かけた三菱スペースジェット MRJ機は遂に米国型式証明を取得できず失速してしまった。日本産業界の精神的リーダーであった東電は、超巨大津波の対策を軽視して、膨大な損失を計上し 国家管理の企業に転落して 日本経済は長期の低成長を続けている。如何に聡明な実力社長でも、繁栄を長続きさせることは至難であり、殆どは取巻き茶坊主役員に騙されて、企業を没落に導く現実を数多くみている。
                                          
前々から私は、企業が繁栄を続ける為には企業が健全な内に、現況製商品を全部否定して 如何に新規な分野を開拓して生き残るかを、元気ある若手社員に任せて独立会社形式でスタートさせ、時代変革の大波を掴むべきだ、と同期の仲間に話し続けていたが 嘲笑されるだけだった。発言するだけでなく私は実際に、営業開拓が最難関業界といわれる 医師病院世界を市場開拓する為、米社との合弁会社を設立して10年間経営し、社員50名、年商20億円近くまで社長として実行したが、業界がケミカル主導から → 装置システム主導の時代に変わり、検査機器メーカー時代に突入した。夢破れた私の合弁会社は 全事業を三菱系に売却して撤退した苦い経験がある。他方 私と席を並べていた同輩は 嘲笑されながらもテニス教室に進出して 時代の波に乗り拡大し続け、遂に国内の3大スポーツクラブの1社Rに迄 成長してしまった。時代の流れを先読みすることは、本当に至難なことだと痛感している次第。



mh3944 at 14:30│Comments(0) ビジネス 

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