2023年05月24日

広島サミット

今回の広島G7サミットは 大変興味深かった。主役の米国大統領が多忙を理由に Online参加予定と聞いては失望していたが、来日参加することになり盛り上がった。主役の米国が不参加で 原爆祈念館も訪問しないでは全く話にならない。 5年前にオバマ大統領が記念館を見学したことになっていたが、本命の記念本館は素通りして 隣りの新館で休憩しただけで、本館の悲惨な写真は見なかったと知り 非常に残念に思っていた。世界の全首脳が集まった広島サミットから 唯一外された中国習近平は 同じ日に近隣イスラム5ケ国を北京に集めて 中国-中央アジアサミットを開いたが 余程悔しかったのだろう。
                                     
G7サミットは世界の首脳が一堂に集まる為、広島市内の警備体制は厳重を極めた。岸田首相は世界のリーダー達に原爆祈念館を見せる為、本館正面に夫婦で待機し、各国首脳を出迎えたが その順番も興味深く、まずEU代表が入場し 続いて10分間隔で各国リーダーの車が次々と到着し、最後に米国バイデン大統領が入場する迄に 40分近く要したが、これは国際会議の力学だと思った。ロシアプーチン大統領が外国首脳を待たすのは有名な話で、親友の安倍元首も3時間以上待たされたと聞く。プーチンは相手を長時間も待たせて 大国ロシアの権威を示そうとしたのだ。しかし最近はウクライナ戦争が敗戦濃厚で プーチンの態度も一変して、彼自身が先に会議室に入り 相手を出迎えるほど丁重な態度に激変したという。
                              
岸田首相は、原爆投下の悲惨な現実を世界の首脳に知らせることを最大の目的に、英会話流暢な被爆女性が40分程度説明すると、世界の首脳達は目の色を変え深刻に聞き入り 質問があったという。特に戦前の賑やかな広島市全景と、原爆投下で灰燼に帰した広島、及び戦後75年が経過して再び大都市に復興した3枚の拡大写真は 世界の首脳達を感激させ、フランス大統領はもショックだったと漏らしたと聞く。
                                         
翌日、インド首相、韓国大統領、豪州首相、ブラジル大統領、ほか世界各国の首脳たちも原爆祈念館を見学したが、悲惨な原爆投下の現実には 全員大きな衝撃受けたようだ。広島原爆の威力はTNT火薬換算15キロトン規模で、ロシアがウクライナを恐喝する戦術小型核に近い威力らしいが、米ロの戦略核ミサイルは 広島型の1,000倍以上の爆発力だとも言われており、仮に東京に1〜2発投下すると関東地区全域が灰燼に帰す 悪魔の爆弾であることを 世界の首脳に知らせて真剣に考える必要があると私は思う。プーチン大統領 習近平も見るべきだったが 残念なことだ。
                                                                 
G7本会議は、主催の岸田首相が最初に日本語で挨拶したが、殆どの出席者は誰も聞いていない様子で 私は恥ずかしい思いがした。世界のリーダーの誰も理解出来ない演説では効果半減となってしまう。下手でも国際語の英語で話すべきだと私は思う。また想定外のウクイライナ-ゼレンスキー大統領の出現に ブラジル大統領は怒ったようだが、G7首脳、インド、ブラジル、韓国、豪州、インドネシア、ベトナム、アフリカ諸国など世界使用国30ケ国近いリーダーが 広島で合い 会議を開いてお互いに意見交換して、核戦争の超悲惨な結果を知ったことは、大きな成果であったと私は思う。


mh3944 at 10:16│Comments(0) 政治 

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