2010年05月04日

やっぱりドラッカーはすごいなー

実は私、ピーター・F・ドラッカー教授にお会いしたことがあります。会ったどころか、一緒にランチをする機会に恵まれました。2000年頃だったかなぁ、、、 数少ない自慢の1つです。

さて、それはさておき、ドラッカー教授と言えば、今流行りの「もしドラ」。この本の中に(っていうか、ドラッカー教授の著書の中に)、『これって、病院のアドミニストレーターそのものじゃん!』というフレーズがあったので、ご紹介します。

『専門家にはマネジャーが必要である。自らの知識と能力を全体の成果に結びつけることこそ、専門家にとって最大の問題である。専門家にとってはコミュニケーションが問題である。自らのアウトプットが他の者のインプットにならないかぎり、成果はあがらない。専門家のアウトプットとは知識であり情報である。彼ら専門家のアウトプットを使うべき者が、彼らの言おうとしていること、行おうとしていることを理解しなければならない。専門家は専門用語を使いがちである。専門用語なしでは話せない。ところが、彼らは理解してもらってこそ初めて有効な存在となる。彼らは自らの顧客たる組織内の同僚が必要とするものを供給しなければならない。このことを専門家に認識させることがマネジャーの仕事である。組織の目標を専門家の用語に翻訳してやり、逆に専門家のアウトプットをその顧客の言葉に翻訳してやることもマネジャーの仕事である。

重要な箇所を赤字にしていたら、真っ赤になってしまいました。。。(⌒-⌒)

この「専門家」のところを、「医療者」に置き換えて読むことで、病院アドミニストレータの仕事の概要を理解することが出来ると思います。

病院アドミニストレータにとって、文中に出てくる『翻訳』には3つの意味があると思います。

1つ目は、「組織の目標」を「医療者の目標」に翻訳すること。
2つ目は、「医療者の用語」を「患者さんの言葉」に翻訳すること。
3つ目は、「患者さんの言葉」を「組織の目標」として翻訳すること、です。

医療者も患者さんも、この『翻訳』を意識することなく、医療を受けられる(提供できる)ようにするのが、我々の究極のゴールですね

話題の「もしドラ」。ドラッカーの入門書としてはオススメです。


おおもとはこちら。必読でしょう。


mha_forum at 22:58コメント(2)トラックバック(0)雑感  

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コメント一覧

1. Posted by ヒロマット〜   2010年12月07日 17:22
日本医療企画の本からたどって、こちらのサイトに来ました。日本人によるMHAのサイトがあるなんでちょっとびっくりです。時代は変わっているのですね。

私は、’88年にCornellのSloan Program in Health Services Administrationを卒業後、コンサルなどを経て大学院にて教員をしています。

同じシリーズで本も書いています。
2. Posted by 鐘江(管理人)   2010年12月07日 22:29
ヒロマット〜さま、いえ、松下様、コメントありがとうございます。88年にHealth Services Adminを卒業された方がいらしたとは!大先輩ですね。恐れ入ります。

テキストこそ書かせていただきましたが、わたしの本分は、現場を動かし、変えること。とはいえ、あまり現場に浸かり過ぎても、いけませんから、ときに座学に立ち戻り、ものごとを俯瞰して見ることも必要です。松下様のような、広く、深い見識をお持ちの方のアドバイスが必ず必要となります。今後とも、よろしくご指導くださいませ。

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