小1の後半から通ってきていた男の子R君の話
入会の理由は、どうも国語が著しくできないようだということでした
読むのも書くのも苦手といった様子

まとまった文章を音読してもらうと、大体その子の国語力が分かるものですが
たしかに、音読してもらった際『拾い読み』といった感じでした
でも、性格が真面目だったのと、お母様が大変熱心な方だったので
宿題をさぼるといったこともなく、着々と学習を積み上げ力をつけていきました
その後は、国語だけでなく算数の学習もスタートし
2教科学習に一生懸命取り組んでいました
もちろん学年も越えて学習していきました
そして小5になり、ちょっとするとお母様から相談を受けました
「受験を考えようと思うのですが、先生はどう思われますか?」
以前の教室の場所(東京)は
公立に通っている子の半分は受験するという地域性でした
高学年になると受験勉強に専念するため、いったん公文を卒業していく子ももちろんいます
そして、中学に入るとまた戻ってくる子・・・そのままの子など様々ですけど
なので、「受験勉強に専念するのもいいのではないですか?」と返答
ただ、進学塾に入ったからといっても、その中でしっかりついていかないと
ただのお客さんになってしまいますから
公文にいる間は、せめて中学1年生レベル終了ぐらいまで頑張っておいた方がいいかも
どんなに難しい進学塾でも、中学レベルのことは教えません
あくまでも小学校過程の中でのハイレベルな難問・奇問に挑戦させるわけですから
中学に入学した後困らないためにも
公文ではできる限り進んでおくことが得策かもしれませんね

そんな会話をしました
その後、またそのお母様からご相談
「先生・・・S塾の説明会に行ってきたのですが、やめようかと思いました・・・」
「え?なんで?受験やめるんですか?」
公文は受験勉強のための学習ではないので、受験指導はしていません
なので、受験の時は塾に変更されるご家庭の事情も理解しているつもりですし
無理におとめしたつもりはないのですが・・・
お母様のお話の続きをかいつまんで・・・
進学塾の説明会には、それなりの意気込みのご父兄がたくさんいらっしゃっていたようです
高い月謝を払うわけですし、真剣なのは当然
月謝といえば、夏期講習、冬期講習、春期講習などなどその都度別途かかりますよね
小5から入ったら年間いくらかかるのでしょう・・・50万?60万?もっとでしょうか・・・
それを2年間ですから、相当な教育費がかかってしまいますね

\(・_\)ソノハナシハ (/_・)/オイトイテ
続きです・・・
塾の先生がご挨拶をされ、カリキュラムの説明など終えた最後に
『お母様方!普通の努力ぐらいでは受験で成功しません!
これから『キチガイ電車』に乗ると思ってください

とお話しされたそうです
『キチガイ電車!』・・・って・・・その表現凄すぎる

でも、それぐらい尋常ではない意気込みで勉強にかからないと
本当に希望する学校には受からない
そういうことみたいでした
私のところにいらしたお母様は、ふと思ったそうです
そんなことまでして受験ってなんだろう
家庭の中がどんなになっちゃうんだろう
R君に果たしてそんなやり方が合っているのだろうか
お母様は色々とお考えになり、結局受験はやめられました
そして、公文の学習を継続して、高校受験の時に勝負することにされたそうです
公文学習で、少しでも早めに中学過程を終わらせておいた方が『得策』と判断されました
その後、R君は中学に入学しても公文に通ってきて
中1の時には、中2レベルに入っている状態でした
余裕で中学校生活のスタートを切ったわけです


R君の高校受験まで見届けたかったのですが
その前に部活動が忙しくて・・・などの理由で
私の教室では中学2年レベルを終了して卒業していきました
それでも、そこまでやっておけばきっと彼なら大丈夫と思えました
何しろ、長年公文式学習を経験していますので、自学自習の力はついています
きっと、自分に合った学校に進学されたと思います
何が『得策』か?
小学校高学年に、受験のために『きちがい電車』に乗るような意気込みで勉強する
それも一つ
のんびり塾に通っているようなお客さんにだけはならないで欲しいですね
お金の無駄です
やるなら、しっかりとやった方がいいです
公文学習で、一日でも早く中学過程、高校過程を目指すのも一つ
公文式は高校で困らないための学習法です
高校過程一直線に目指している教材です
何が『得策』か?
よく考えてみて、ご家庭の事情に合った学習法を見つけて欲しいです
くれぐれも、塾などで黒板を書き写すだけの『お客さん』にだけはなっちゃダメです・・・