
日本昔話百選 文庫では2ヶ月に1度市立図書館から団体貸し出しを利用してる。絵本の新刊など購入前の選択の参考にしている。ただ今回は昔話にテーマを絞っているので昔話を今日はたくさん読んだ。こぶじいさまやらてんぐのたいこなど面白いお話なのに最近すっかり目にしなくなったものばかりだ。題名は知っていてもストーリーを語れないものも結構ある。
今日読んだかちかち山もそのひとつで、まずじさまとばさまが豆を蒔くなんて行為はすとんと頭から抜けていたっけ。悪いたぬきにだまさればさまが殺されてしまうのもショックだけど、ばさまに化けたたぬきの勧めるままにばば汁を飲んでしまうじさまのショックは計り知れない!ナーサリーライム(マザーグース)にもこの手の残酷物語が結構ある。洋の東西を問わず幼少時にこんな形で人間の道理を学んでいたんだと思う。
今回昔話だけで10数冊読んだが、やはり語りの面では日本昔話百選 稲田浩二・稲田和子編著/三省堂がずば抜けていいという意見があった。私も家に帰り早速百選を開いてみると、確かに語りの味わいが全然ちがう。この本に挿んであったしおりがトーマスだったから10年くらい前に買った本だ。当時2歳の子どもにこれを読んでもあまり受けなかった。だがそれは当たり前で物語が耳だけで楽しめる幼児以降こそがこの本の出番だ。
昔話の主人公って大概貧乏だけど、なんともいえないのどかなあったかさがあって、こういう優しさは忘れちゃいけないんだ!と説教臭くなく気づかせてくれる力があるなぁ。