2008年09月20日
９月の詩�后崕�に見る夢」
「秋に見る夢」 大木惇夫
朝霧よ穂薄よ
茗荷もしろう咲けよ
さびしい者のなぐさめは
さびしい風物の匂ひにある
いつも旅人の身にそふ夢
たちまちに君の姿を霧とざし或る楽章をわれは思ひき 近藤芳美
朝霧の青き中なれば言いやすし 和田悟朗
朝霧が深くなり朝露が繁くなれば、峠道はもう秋の気配で溢れている。制服の袖や鞄が露を含んで冷たい。遠く向うの山々は霞んで見えない。杉木立の中にも霧が立ち込めて、十数メートル先の人影さえ定かではない。はっきりと姿が見えなければ、近付くことは可能なのだ。勇気を出して足を速める。数メートルにも近くなれば、鞄に下げた赤いお守り札が確認出来た。思った通り、アクセサリーとしていつもぶら下げている人を知っていた。だが、その距離までが限度だった。後ろから来る足音を知ってか知らずか、赤いお守り袋はまた霧の中へ遠ざかって行った。
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この記事へのコメント
1. Posted by 花ひとひら 2008年09月21日 02:14
こちらも秋の気配が濃くなると霧がよく発生します。洗濯物が乾かなくなり、困ります（笑）車ものろのろ運転。でも霧に滲むライトのあのニジミが好きです。急ぐときは別ですが、みんなのろのろ運転で霧にまぎれているのはなんだかゆったりして、(運転が危険ではありますが、反して、心は穏やかになっているような気もします。おかしいですね）
霧の中はほんとうに見えませんね。道草さんが追いかけて行かれる姿が微笑ましいです。でも追いかっけられている方は足音だけが聞こえるのってとても恐いものです、急ぎ足になります（経験者）道草さんのこのお友達は、やはり霧の中にぼんやりと浮かぶ道草さんの、目印を見つけられていたかもしれませんよ。
霧の中はほんとうに見えませんね。道草さんが追いかけて行かれる姿が微笑ましいです。でも追いかっけられている方は足音だけが聞こえるのってとても恐いものです、急ぎ足になります（経験者）道草さんのこのお友達は、やはり霧の中にぼんやりと浮かぶ道草さんの、目印を見つけられていたかもしれませんよ。
2. Posted by 道草 2008年09月21日 06:23
＊花ひとひらさん霧の発生は、地形や周囲の河川・湖水の存在が大きく関係するのでしょうか。現在の我が家の周辺は近くに山があるのにむ、それ程の発生は見られません。
北山杉に囲まれた山村は、村の真ん中を大堰川が流れていましたし、霧の発生の条件が整っていたのでしょう。山陰沿線の八木町(亀岡盆地の西)も、保津峡が急に迫って細くなっているため、実によく鑽りが発生します。
昔は夜道さえ灯はありませんでしたから、霧の朝なども手探り(足探り)で歩いたものです。何もかも霧の彼方の出来事です。
3. Posted by ささ舟 2008年09月21日 11:50
エンキョリ通学も四季折々ロマンチックでいいですね＾＾霧も小雨もまた吹雪きすらも・・・。
電化するまでは、秋の朝目覚めに遠く霧笛を聞いた。懐かしく恋しくあたたかなあの音がえも言われぬほどに好きでありました。保津峡のトンネルを抜ける頃、銀色にけむる丹波の景色が広がりめくるめくときめきがするころ、霧笛を鳴らすのであろうか・・・。けさは霧が深いな・・朝の床でひと時を過ごして起きるのでありました。
電化するまでは、秋の朝目覚めに遠く霧笛を聞いた。懐かしく恋しくあたたかなあの音がえも言われぬほどに好きでありました。保津峡のトンネルを抜ける頃、銀色にけむる丹波の景色が広がりめくるめくときめきがするころ、霧笛を鳴らすのであろうか・・・。けさは霧が深いな・・朝の床でひと時を過ごして起きるのでありました。
4. Posted by 道草 2008年09月21日 13:00
＊ささ舟さん口丹波地域では、亀岡盆地が最も霧が深いのでしょうか。それも、園部辺りと亀岡辺りでは、霧の晴れる時間にも差があるようです。中間の八木辺りでも、時には１１過ぎまで霧の中に閉じ込められている様な日がありました。
特に亀岡周辺は田圃が広がっていて、畔に立って榛の木(だと思います)が影絵の様に霞んで、取り分け車中からの風情のある眺めでした。ささ舟さんが耳にされた霧笛の音が、今も聞こえて来そうです。
