2013年01月13日

松本のお正月の子ども行事1 「オンマラ様」

1月7日の朝早く
白い息を吐きながら子どもたちが集まってきます。

オンマラ様の準備が始まりました。

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「水神様」と呼ばれる神社には
常にきれいな地下水が湧き出ています。
そこにある道祖神は男女が立って手を握り合い寄り添うものではなくて
髪を束ねて長く垂らした女性が
左手に大きなひょうたん(ひさご)を持ってひざまずいています。

この図柄を見ると、エジプトの壁画を思い出します。

オンマラ様は道祖神信仰のひとつですが
普通の道祖神が路傍に置かれた大きな石であるのに対し
オンマラ様のような道祖神は祭壇道祖神と言われ
祭りの日以外は神社や地区の子どもの大将の家などに保管されていて
人目に触れることはありません。

真冬の朝は西山がとてもきれいに見えます。
松本では「今朝は凍みたね」、などと言いますが
「寒い」という表現では足りない。

晴れた日ほど凍みています。
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道祖神は「交わる」ものやところを表すので
昔は交差点である辻で行っていたそうですが、
今は車も通って危ないのでお寺の参道で行っています。 


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七草の法要を行っているお寺に着きました。
 ここに参拝に来る人々が狙いです。

オンマラ様は、子ども達が自ら収入を得るための社会勉強でもあります。
 
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去年撮った写真を見ながら並べていきます。

昔は、子どものお祭りは大人は関与できませんでした。
子どもの大将がいて、版木でお札を刷ったり朱印を押したり
去年と同じように並べたり
どんな風にやったらいいかを考えたり
指示を出して担当を決めたり
すべて子どもが行っていたそうです。

「小さい子どもは三九郎の松を集めて来いって言われて
大名町の銀行とか大きな会社の前まで荷車を押して
朝暗いうちから集めに行かされたんだ」
と、子どもの頃から住んでいる方が話して下さいました。

DSC_2305「三九郎様」

この木像は、三九郎(サンクロウ)様と呼ばれています。
現役で路地に連れてきてもらえる三九郎様は
かなり珍しいそうです。

DSC_2308完成。
 

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オンマラ様のお祭りは
通行人からお賽銭をいただいて
手作りのお札を渡して一年の福を祝うというものです。

辻で行っていた頃は
オンマラ様を横に並べて通行人がそれを跨がないと通れないようにしたそうです。
近くの芸者さんが通ると
年輩の芸者さんは着物をまくりあげて跨いで行きますが
若い芸者さんは恥ずかしいので困ってしまう。
そこでお賽銭をもらって通してあげたと地域の方が話して下さいました。

オンマラ様の風習は
戦前までは各地で行われていましたが
戦後の統制下で禁止され
多くの地域ではお祭りをやめて道祖神は博物館に寄贈されました。

松本市立博物館に行くと
寄贈された祭壇道祖神が
常設展示で見ることができます。

今もオンマラ様を行っている地域は
私は2箇所しか知りませんが
近年になって
昔を懐かしんで再開したという話でした。

学校が教えてくれないいろんなことを
町の中で祭りの中で人の中で
覚えて大人になっていった時代を
ふと省みた一日でした。

写真のサイズが大きくてごめんなさい。

mick0120 at 23:23│Comments(0)

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