2007年06月25日

美空ひばり。最高!!!

きょう(24日)は生憎の雨模様。拙は雨が大の苦手。雨の日はどうにも気分が冴えずプチ鬱っぽくなるのでダメです。ところがきょうはなぜかイイ気分。そう。NHK BS2の特番『BSまるごと大全集 生誕70周年 昭和の歌姫・美空ひばり』を部屋に籠って落ち着いて観るには、気持ちが浮付かない雨の日こそ最適であるといえます。

昨年6月放映の『永遠の歌姫 美空ひばり』も3時間30分全60曲のレア映像満載だったんですが、今年はその比ではありませんでした。番組は23日『美空ひばり 生誕70年・珠玉の70曲』(part.1)、24日『美空ひばり 特選秘蔵映像』『美空ひばり 生誕70年・珠玉の70曲』(part.2)の三部構成で、トータル10時間30分の大盤振る舞い。平均視聴者年齢<推定>68.3歳。路傍の石満45歳。ひばりファン若手代表です(笑)。ま、それはともかく、これだけ長時間美空ひばりの世界に浸かっていると、昭和歌謡はかくもエンタテインメントに優れた最高水準の近代芸能であったかが分かろうというもんです。


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放送が終わって今改めて一部を観返しています。今回最大の目玉はズバリ!『美空ひばり 特選秘蔵映像』で見せた81年正月放映『ひるのプレゼント』全5回計100分。番組司会はあの84年紅白歌合戦でのミソラ発言事件の首謀者”うぶうぶおじさん”こと生方恵一というところがキモです。というよりもひばりを前にしてはしゃぐ生方さん、キモい(笑)。自称大のひばりファンというだけあって始終舞い上がりっぱなしなのが笑えます。ひばりとの会話のやり取りがNHKにしては珍しいくらいアドリブ全開。オヤジギャグを繰り出す生方さんがスベって見事ひばりの返り討ちに遭うという展開。ウィットに富む会話のセンスではひばりが断然上、さしもの生方さん形なし。生放送ゆえのやり直しが利かないとっちらかった進行と、スタジオ内オケ奏者の爆笑が巻き起こるあたりなんぞ、相当スリリングな番組になってます。アドリブのように見えてその実ほとんどが予定調和的に台本で仕組まれている(そうじゃないのもあるけど)今の民放バラエティーとはひと味もふた味も異なる、これぞ生番組ならではの妙味といったところでしょうか。

観客なしのスタジオライヴということもあって、ひばりの歌唱はややこじんまりした印象もありますが、合計35曲を矢継ぎ早に繰り出すその楽しさは格別の感があります。「お祭りマンボ」なんて拙の大好きな曲も、テレビ番組ならではの痛快で自由闊達さに溢れるものになっているところも実にいいですね。マドロスものメドレーにおけるカッコよさも白眉でした。

初期ひばりブームを作り上げた功労者上原げんと作曲の「ひばりのマドロスさん」を皮切りに、船村徹作曲「三味線マドロス」「哀愁波止場」のファルセットを活かしたメロディ・ラインの美しさ、遠藤実作曲「哀愁出船」を挟んで船村徹「波止場だよ お父っあん」のドメスティックな泣き節、「港は別れてゆくところ」のモダンで洗練された味わいなど、和魂洋才たる船村の曲作りの巧みさと融合して天に舞い上らんばかりのひばりの歌唱力に絶句します。終盤は再び上原げんとによる「あの日の船はもう来ない」「港町十三番地」で意気揚揚と締めくくります。画面にぐいぐい引き込まれて、最後はただ溜息。

それにしてもこの番組収録当時43歳であった美空ひばりの熟女ぶりはどうでしょうか。この時期、着物姿が多かったひばりも、純白のドレス姿となると瑞々しい色気を発散して女盛りのひばりの美しさも存分に堪能できます。こういう女性に囲まれて暮らすことができれば毎日が薔薇色なんでしょうが、そうは問屋が卸さないのが現実です。くぅぅぅ〜(泣)。

何書いてるんだか、拙の方が舞い上がってますね(笑)。

まぁ。しかし、なんだろうね。飲み会ではジェフ・ベックだの吉田拓郎だのとみんなと一緒に大騒ぎしておきながら、家に帰ってひとりに戻ると美空ひばりという支離滅裂さ。これじゃあ路傍の石を誰も信用しなくなるのも当然であると、つくづく思った次第でございます(自爆)。

※関連ページ
(告知)生誕70周年 昭和の歌姫・美空ひばり

昨年2006年のNHK特番
『永遠の歌姫 美空ひばり』(6月17日NHK BS2)


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mickbanzai at 01:52│Comments(0)TrackBack(0)

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