私の読書日記

本との出会いを通して

映画「歓びを歌にのせて」

我が家で映画を観る夕べを開きました。5人で鑑賞した映画「歓びを歌にのせて」(スエーデン映画)
この映画でクライマックスで歌われた歌を紹介するサイトを見つけましたので、貼らせていただきます。ガブリエラの歌

小口浩司指揮者生活15周年記念演奏会

演奏会に行ってきました。友達のNさんと一緒に楽しい小さな旅となりました。
会場は溜池山王で下車して、サントリーホールです。なにしろ会場に行くのは初めての二人です。
川越からは2時間ほどかかりました。
道すがらいろいろおしゃべりができてとても良かったです。
彼女はキリスト教のことをほとんどご存じないかたですから、「全部同じに聞こえたでしょ?」
と聞くと、肯定されました。
一方私は時には涙をためて感激しながら聞いていたんです。
ジョン・ラターの歌は東松山市民コーラスで歌ったこともあります。川越キリスト教会の
イースター礼拝でも歌いました。
おなじみのメロディです。男声コーラスできかせてくださいました。
まるでひとりで歌っているみたいと言いたいくらいそろった透明感のある声です。
最初は若いコーラス隊の方々のお顔を見るのは避けていたのですが、
最後の方は皆さんのお顔をしっかり拝見しました。
晴れ晴れとしてなんと良い表情なのでしょう!
神様を讃える歌だからなのでしょう。
いろいろな思いが頭に浮かびました。平和な時代だからこのようにハーモニーの楽しさに青春を
ぶつけられる彼らです。戦争時代の若者は軍隊で相手を殺すか殺されるかの毎日だったことでしょう。
終盤に演奏された聖歌がとてもよかったです。聞いたことのある歌詞。じわっと涙が出てしまいました。Nさんは私が感激していることを察知していたことがあとで分かりました。
世界的に活躍されている碓井俊樹さんのピアノを間近にお聞きすることができたことも素晴らしいです。
ピンク色の背広がとてもおしゃれでした。
指揮者の小口先生、指揮者生活15周年おめでとうございます。
素晴らしい演奏会をありがとうございました。

留夏(るか)

弟の趣味は書道です。
弟の家に行ってきました。
条幅を書いたと言って見せてくれました。
半紙に書かれた何枚もの作品に留夏と銘が入っていました。
「るかって読むの?」と私。
「なつにとどまる」と弟。
なつのアクセントは、「な」を強く。
母の名前はなつ。
そうか、母のことを今でも大切に心に秘めているんだぁと私は思って、
うれしくなりました。
母はとりわけ弟を可愛がっていましたから。
真面目に生きた母。
一生懸命生きた母。
6人をしっかり育ててくれた母。
私も弟も楽しく生きていますよ、おかあさん!

ドライフラワー

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本を読むことに疲れてしまって、気分を切り替えたいと思った時、浮かんだ画材がこれでした。
息子の家の小さなお店でkarakazeさんのドライフラワーを飾って、お店を開いていた時、
お嫁さんが母の日のお祝いにと言って、プレゼントしてくださいました。

ドライフラワーは生花のような鮮やかな色彩や生き生きしたつやもない。
けれど落ち着いた控えめな味わいを秘めている。
盛んに咲いていた頃の色をちょっとだけ残して朽ちる寸前の美しさがある。
私も古希を過ぎて、ドライフラワーが身近に感じられる。

われ弱ければ 矢嶋楫子伝

三浦綾子著

読書メーターに投稿した文は以下です
とてもよい本でした。「校則を作らなかった」という点で惹かれました。矢嶋楫子さんは女子学院の前身の学校にアメリカ人伝道師から依頼されて、初代院長になります。当時の女子学院は七、八歳から二十二、三歳が同期生というケースもありました。小学校の教師をしていた時、赤ちゃんをおぶった小さな子に代わって矢嶋さんはおむつを替え、優しく接しました。聖書で自分を律しなさいと女学院では語りかけ、問題は起きなかったそうです。矢嶋さんは婦人矯風会の会長となり、夫の酒乱で苦しむ人たちのため、また売春禁止の運動などに尽力しました。

上記の感想に追加して記します。
大変読みやすい本でした。表紙の絵も素敵ですし、挿絵もいいです。装画・装丁川田幹 本文挿画 松田穣
ある映画監督(女性)、この方は90歳を超えてなお現役で活躍中で、次に撮ろうと思っている映画が矢嶋楫子の伝記だと何かで読みました。
学校には校則が沢山あるのが普通ですが、校則なしの学校を作ったことはすごいことだと思います。
校則があるから守るのでなく、自分で考えさせることはとても大切だと思います。
楫子さんは生まれて一週間も名前を付けてもらえず、お姉さんがつけたそうです。「かつ」
おとなになってから、かじ取りのできる女性を意味して、自分で楫子と改名したとか。
結婚相手の酒乱に悩まされ、小さい子供を連れて離婚し、姉の家々を転々としたり、兄の家で
小学校教諭の免許を取る勉強に通って、教師になってのち、そこに居候していた書生(妻子持ち)との間に子供を身ごもったこともありました。
聖書の教え、姦淫するなかれや当時の倫理観で自分を責める部分もある一方、純粋な恋愛の結果を
自己嫌悪することなく、最後は産んだ娘を養女としていたが、引き取って一緒に暮らしました。

明治初年の頃にキリシタン禁令が解かれ、アメリカなどから宣教師が大勢やってきて女学校などが
作られた時代でした。荻野吟子の名も見られました。
余談ですが、川越キリスト教会を作った田井正一司祭はそのころ川越に初雁幼稚園も作り、
川越女学校も作っています。川越キリスト教会は宣教開始140年を昨年迎えました。
女子学院は東京の居留区と言われた、外国人がまとまって生活していた場所の近くですが、
川越でも女子に教育を付けるための働きが行われていたことを興味深く思いました。

海嶺上・下

三浦綾子著
上・下をほとんど一気に読みました。
とてもよい本でした。
良く調べてあると感心しました。
安政の時代に志摩半島の港から出航した千石船(お米を江戸に運ぶ)が激しい嵐に遭って、難破し
なんと1年2か月も太平洋を漂い、着いたのは北米の島でした。
インディアンが住む島で、奴隷となったのです。
最初は14名が乗り組んでいましたが、次々に壊血病にかかり、最後は3人だけでした。
彼ら3人にとって本当に長い年月がかかりました。5年以上たって、やっと日本に連れていって
貰えることになりました。
3人の名は松吉、久吉、音吉です。松吉は舵取りです。久吉は15歳、音吉は14歳です。
インディアンの奴隷になってから、救助を求める手立てを考えた松吉は自分達の素性をしたためて
訪ねてきた人に書状を内緒で渡します。
そのことがきっかけとなって、アメリカ人で手広く商売をしている会社のトップがかれら3人の救助に当たります。インディアンの酋長との直接交渉で、多額のお金も用意して3人を買い取るのでした。

3人は北米に保護され、のちにマカオに移され、やっとのことで日本に帰れるかというところまでいきます。マカオではイギリス人で大変に語学に長けている人にヨハネ伝の日本語訳の手伝いを頼まれます。
3人は日本で禁制となっているキリスト教に関わることで大変神経をとがらせますが、福音書の日本語訳を手伝います。

やっとのことで米国の船で日本に着きますが、日本では外国船の入港は禁じられていました。
問答無用の仕打ち、いきなり大砲を撃たれた米国の船でした。3人はどれほどショックを受けたことでしょう。結局彼らは日本に帰ることはできませんでした。

感想:
彼ら3人は日本でなぜキリスト教を禁止しているのか、次第に疑問を抱くようになりました。
現代の私たちは信教の自由がありますが、悪い時代になると、人々から自由を奪い、外国を敵とみなして政権を安定させるという間違った政治が行われます。
三浦綾子さんの歴史観、宗教観、信仰がとてもよく伝わる作品でした。

NHKラジオ文芸館ー母帰る

重松清作
杉嶋亮作アナウンサーの朗読でした。
拓己は37歳。18歳で故郷を離れて今までずっと1000キロも離れた地で暮らす。
妻と娘二人の家族がある。
和恵は40歳を過ぎている。昨年離婚した。中学生の息子が一人。
郷里の父の家から車で1時間程のところに暮らす。
化粧品のセールスで忙しく働いている。
高血圧の症状が出始めている。

拓己と和恵の母は58歳の時、自分から言いだして、家を出て行った。
同じ町に住む公認会計士の内縁の妻となって、暮らした10年だったが
会計士の中村さんは亡くなった。

拓己と和恵は父のことで心配ととまどいを抱えている。
そして思い切って郷里の父のところに飛行機で向かった。
偶然のことに、和恵の元夫も同じ飛行機だった。
元の義兄は妻と別れたが、今日は息子と会うことになっていた。

拓己も和恵も父が妻と再び一緒に住みたいという意図が分からない。
しかし、父が思ったとおりにさせてあげたいと拓己は思う。

姉の息子は別れて暮らす父親との外出で、頭にけがをした。
そして入院することに。でも入院が必要になったのは、びっくりして
駆けつけた和恵の方だったのだが。

感想:
複雑な家族模様が味わい深く描けていて、重松ワールドを満喫しました。
音楽の効果もすごく出ていました。
私も物語の父親と同世代です。70歳まで生きたらあとはおまけというせりふに同感でした。
33年連れ添った妻を一人で死を迎えさせたくないと夫は思います。
妻は夫に特別の不満があったわけではないのに一方的に離婚を宣言して、他の男と
一緒になった。夫のプライドはないのでしょうか。
プライドよりも妻が33年の間、自分と子どもたちを支えてくれたことへの感謝の方が
大きいのでしょう。


NHKラジオ文芸館ー姥捨

太宰治作
アンコール放送でしたが、私は初めて聞きました。
あらかじめ青空文庫で読んでみました。
あらすじ:
貧しい夫婦、夫は嘉七といい妻はかず枝。
かず枝は愛してはならぬひとを愛撫してしまった。
かず枝をそうさせたのは自分の罪と考える嘉七。嘉七とかず枝は心中することに決めた。
一か月の生活費の15円ほどがあった。
丹前や帯などを質屋にもっていき15円ほどになった。
併せて30円あれば、ちょっとした旅行ができる。
二人は映画館に行き、その後漫才を見にいった。
そして谷川に行くことに決めた。
前年に二人は谷川温泉に泊まったことがあった。
途中で睡眠薬も購入した。
谷川温泉の3部屋しかない小さな宿だ。
いよいよ心中することに。
二人は登っていき、泉で薬を飲んだ。
薬だけでは死ねないと嘉七は帯を解いて首に巻きつけた。
二人は眠った。
目が覚めた。首がくびれて死ぬはずだったが、水たまりに背中がつかり
猛烈に寒かった。
かず枝もわずかに呼吸があった。

そして再び眠って目が覚めた嘉七の脇でかず枝はいびきをかいて寝ていた。
嘉七はかず枝と別れた。
嘉七のおじさんは以前と同じような態度でただこの結末を残念がった。

感想:
死にたいと思うことは多くの人にあることだと思います。
私も若い頃にありました。
頭で考えることが多すぎて、堂々巡りして、先に進まない状態は苦しいです。
本を読み、知識を増やし、生き方を考えることは大切なことです。
反面そればかりになってしまうと逆に危険です。
生きていくことは「おもくるしい」と誰かが表現しました。
おもしろくて、くるしい。
おもしろいこと、たのしいこともたくさんあるけれど、暗闇のように思えることも
あります。
ほんのちょっとしたことで気分が変わることがあります。
野の花、優しい一言、などなど。
ほんのちょっとしたいいことをたくさん経験できる人は死ぬことより生きることを選べる
のではないでしょうか。

朗読は丹沢研二アナウンサーでした。

ジーヴスの事件簿 才智縦横の巻

P.G.ウッドハウス著 岩永正勝・小山太一訳

ワーッ、おもしろかった!一日で読了しました。いくつかの小話でできていて、とても読みやすいです。中でも「バーティ君の変身」では何度も何度も声にして笑いながら読みました。ジーヴズはウースターの従僕。叔母アガサはすごく強引な女性でウースターの花嫁候補を独断と偏見で見つけてくるが、ジーヴスの機転に頼って押し付けられずに済む。知性に欠けるウースターに対して、一枚も二枚も上手なジーヴスが実におかしい。デンマーク人作家フィン・セーボーの「スゴ腕探偵」(拙訳)に共通するスリルと皮肉、ドタバタに抱腹絶倒。

読書メーターに投稿した文章が上記の文です。
コーラスの友人Hさんから今年頂いた本です。なかなか読む機会がなかったのですが、
本日読み始めてみると、おもしろくてどんどん読めました。
娯楽的に読めた久しぶりの本でした。
この本は私の好きなデンマーク人作家フィン・セーボーとタッチが似ています。
また星新一とも似通っています。

NHKラジオ文芸館ーTKGホワイトオムライス

辻仁成作
素敵なお話でした。

さとじは料亭「ゆるり」の常連だ。10数年も前に「マヨ」は彼氏と共に
「ゆるり」にやってきた。そのとき見た彼女の笑顔にひとめぼれしてしまった。
それから「マヨ」は彼氏と結婚したらしく、小さな娘をつれて「ゆるり」
にやってきた。
あるとき、スーパーで「マヨ」に遭遇した。卵売り場の前で、どの卵を買おうかと
品定めをしていた。さとじは宮崎産の黄身の味が濃厚なものを勧めた。
しかし彼女は「高すぎる」と言って、一番安い卵を買った帰った。
さとじは宮崎産の卵を買って、彼女を追いかけて、卵を無理やり渡した。

それからずっと「マヨ」の姿を見ることはなくなって、久しぶりに彼女が
「ゆるり」にやってきた。
ぼさぼさの髪、化粧もしていなかった。
店主に聞くと、どうやら離婚したらしかった。
夫は粗野で横暴さを露骨にあらわにする男だったなとさとじは思った。

「マヨ」もさとじのことを覚えていた。
それから「ゆるり」で毎日15分くらい二人は顔を合わせるようになったが、彼女は
娘が待っているといってすぐに帰っていく。
二人の会話は口下手なさとじでもあって、発展しない。
もう少し長い時間会っていられるために「マヨ」が考えたのは「ウフ」を理解者にすること。
「ウフ」の12歳の誕生日はもう過ぎたが、
さとじがレストランのバイキングで卵の料理人をしていたことがあると
話してあった。「マヨ」も「ウフ」も大の卵好き。
さとじに家に来てもらって卵料理を作ってもらうことになった。

「マヨ」の家に現れたさとじに拒否反応を示す「ウフ」。
さとじもすかさず「エッグマン登場」とおどけて見せる。
身長180センチ、体重90キロのさとじだ。
持参の料理道具を使って、卵3個を白身と黄身に分けた。
白身は薄く焼いて、ボールに広げておく。
黄身をやや硬めに炊いたご飯にまんべんなくまぜて、卵かけごはんを作っておく。
持参の黒い液体のなかには24時間つけておいた、半熟の煮卵が入っている。
やや大きい平皿を用意してもらい、エイッと掛け声とともにボールをひっくり返すと、お皿に白いオムライスが出来上がり。
仕上げに梅肉の入ったソースでフランス語で「ウフちゃん、誕生日おめでとう」と書いた。
切り分けて、早速「ウフ」が口にする。そして「マヨ」も。
そのおいしさといったら、もう言葉にできないほど。

エッグマンは仕事を終えてドアに立つ。
「ウフ」が心から料理のお礼を述べる。

エッグマンはこれから「ゆるり」に行って卵かけごはんを作ってもらおうと思う。
至福の笑みを浮かべた。

感想:
素敵なお話で、おしゃれな気分になれました。
女心を射止めた男性がお料理上手だった例を身近に知っています。
結婚して、男の子が生まれ、今も幸せな家庭を築いています。
その男性の母親も祖母も料理好きで、彼も見様見真似で料理が好きでした。
私の夫も料理好き、夫の弟もお料理好きです。
私の実の弟も料理ができます。
やっぱり食べ物が作れるって、とても魅了的なのですね。
これからは男子厨房に入らずなんて言ってないで、どんどんお料理のできる
男性になるのがいいと思います。

廣瀬智美アナウンサーの朗読はとても物語の雰囲気を出していてよかったです。
BGMもよかったです。
TKGは何なのだろう?と思って聞きました。面白いタイトルだと感心しました。
またマヨはマヨネーズから、ウフはフランス語で卵。どちらもマヨの父親のアイデアとのことで、
フランス語はやっぱりおしゃれな感じがでますね。




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