11月25日は作家・三島由紀夫の命日で、今年は没後50年に当たる年です。私もひょんなことから彼の生涯と作品に興味を持ち、8月くらいから、『仮面の告白』『金閣寺』『潮騒』といった代表作を貪るように読んできました。
ここでは、私のおすすめの三島作品を紹介したいと思います。
全4巻からなる長編小説『豊饒の海』の第一巻『春の雪』です。
物語の舞台は、大正時代の華族社会。侯爵家の嫡子・松枝 清顕(まつがえ きよあき)と、伯爵家の美しい令嬢・綾倉 聡子(あやくら さとこ)の恋を描いた物語です。
聡子は2歳年下の清顕に恋心を抱いており、清顕の方は聡子に好意を抱きつつも、自尊心が強いが故、年下の自分をからかうような聡子の態度は気に入らない、という複雑な感情を抱きます。
ある出来事をきっかけに、清顕は聡子に対する本当の恋心に気が付くのですが、そのころ聡子には宮家との縁談が持ち上がっていました。それは断ることなど許されないものです。
この状況で、清顕はどのような行動に出るのか― 続きは是非小説を読んでいただきたいと存じます。
また、2005年に同タイトルの映画が妻夫木聡・竹内結子のダブル主演で公開されています。こちらは私もまだ見ていませんが、ボリュームのある小説を読むのが大変だという方はこちらをご覧になってはいかがでしょうか。
医事課
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