緑なPの四方山話

ニコマス界の隅っこでほそぼそと教養講座を作る緑なPがためにならんこととかしょうもないことをつらつらと書き綴るそんな日記。

ニセ科学、ニセ科学批判、ニセ科学批判批判覚書

先週のニコ生で喋ってたことも含めて一度きちんとまとめてみようという試み。 
科学教の狂信者として一度きちんとやっておかねばなるまい。 
ちなみに喋った内容はこちら(ニコニコプレミアムじゃないと見れません申し訳ない) 
http://live.nicovideo.jp/watch/lv61707279 
http://live.nicovideo.jp/watch/lv61711007 
http://live.nicovideo.jp/watch/lv61716208 
http://live.nicovideo.jp/watch/lv61721713 
http://live.nicovideo.jp/watch/lv61727893 

ニセ科学をどう定義するか 
ホメオパシーや常温核融合、マイナスイオンやフリーエネルギー、血液型性格診断等、科学の実態に会っていないのにもかかわらず科学と誤認されるように誘導されているものは多々あります。そういったものをまとめてニセ科学と呼んで科学をする人に目の敵にされております。 
さて、ニセ科学といった形でざっくりと区切ってしまいましたが一体ニセ科学とはなんなのでしょうか?
「ニセ」の「科学」だから科学のまがい物ないしは偽物というのが語から直感的に想像しうる意味でしょう。 
ただ『科学』とはなにかに関してはそれこそ喧々諤々の議論がなされておりどこまでが科学の範疇でどこからが科学ではないか(ニセ科学であるとはイコールではない)に関して明確な結論は出ていません[1]。 
だったら何をニセ科学と言うかという問題になりますが。 
「広く知られている科学の手法を用いずに行った結果ないしは主張を科学的であるかのように装って喧伝すること」という言い方が座りのいい言い方になるでしょう。 
科学の手法なんて恐ろしく曖昧なことを言っておりますが今のところはこれ以上の厳密さを持った定義ができない状態であるということを添えておきたいと思います[2] 
ざっくりと誤解される可能性を我慢して言えば 
「科学というルールを守っていないのに科学っぽくいってる物」 
別な言い方をするのであれば『科学と未科学を分ける線を引くことはできないがグラデーションのように分けることは可能であり明らかに黒明らかに白ということは言える』のでそれに基づいてのニセ科学を定義している。 
という形でとりあえず定義をしておきたいと思います。 

ニセ科学批判 
ニセ科学を定義したところで次にそれを批判するということについて考えていきましょう。 
ニセ科学を批判する理由としては私個人の意見ですが三つ大きな理由があると考えております。 

1.科学の信頼という問題 
単純に科学を装ってるわけですから科学をやってない人にとってはそれは『科学』として写ってしまうわけです。ですからホメオパスにせよなんにせよ効果がなかった場合(場合分けをしている理由は後述)、その人の科学における信頼というものが大きく下がる。 
そのために様々な科学によって説明されている物(PCや一般に西洋医療)と呼ばれている物に関する拒絶反応が起こりうる。そういった人が増えた場合、国家として考えるのであれば究極的に科学への予算が下りなくなるこれは国家に雇われて科学をやる人にとっては喫緊に迫った死活問題であるし、未だ科学技術を発展させる余地が残っているのでその利益を享受できない人類の損失となる。また、企業はお金になる研究しかしないので基礎研究が滞りがちになる。通常でさえ科学技術予算を削りたいという発想がある[3]ので社会貢献の一つの形として科学をより信頼できるものとアピールしたい 

2.実際に被害が出ているという問題。 
1.では科学者側として困るという形で論を進めたが実際に広く流通しているホメオパス等による被害というのはいくつも報告例がある[4]。このようなニセ科学が蔓延することによって直接的に科学をやっていない人に被害が及ぶことがあるということは頭の隅においておいたほうが良い。 
また、ヒドイ話ではあるのだがこう言ったものは一般に認められていない(ないしは知られていない)という付加価値によってかなり金銭的に高いものになっている。 

3.科学リテラシーの欠如という問題 
個人的にはコレが最大の問題だと思っていますが、一般に最初に子供を教育するのは親であり、また教育に関して大きな影響をあたえるのは教師です。高校や中学の道徳の教科書に水からの伝言という明らかに科学の論法に則っていない物を実験結果として結論を結んでいる。 
これは科学技術といったものに対する不信や不安の元になり、1.の科学に対する不信は勿論実際にニセ科学を科学と信じることによる2.の結果をも引き起こすことになりかねません。 

以上三つが私の主張するニセ科学を放っておくことによるデメリットです。 
こういった(他の人は他のデメリットを感じ取っている可能性があるが)デメリットを少しでも緩和すべくニセ科学批判が行われている。 

注:残念な話ではあるのだがニセ科学批判を行う人々はなにか組織だった行動を起こしているわけではないので中には「叩きたいがために」という手段を目的としているような方がいるのも事実である。 


ニセ科学批判をいかにして行うか 
ニセ科学批判をする際には相手の状態に応じて批判のやり方を変えていかなければならないということである。その発案者(提唱者)とそれを信じている人、ただ単なる知識不足でそれを使っている人等々様々な可能性がある。コレに対して全て画一的な答えを返していたのでは相手に伝わるものも伝わらないそれならばどうするのがよりベターな方法なのか? 
このことにはニセ科学批判批判のところで詳しく書くが基本的に『相手が何を求めてその問を発しているか』に関して解答する必要がある。 
文章としてみる分には簡単なのであるが実際に行うのは非常に難しい問題である。 
これは個々のニセ科学批判者のコミュニケーションスキル(非常に嫌な言葉だ)とニセ科学批判をうける側の理解度とに大きく依存する。そのためスキルとして誰でもニセ科学信奉者やニセ科学の提唱者を納得させることはできず個々人の技量によるところが大きい。 
さらに単純に今はニセ科学という形で大きくまとめているが、ホメオパシーなどの医療系の知識が必要なものから常温核融合などの最先端の物理学を相手取っているものもあるのでニセ科学批判と簡単にまとめてしまっているがきちんとした批判をするにはそれぞれに付いてのきちんとした知識が必要なため横断的にいくつもの分野をまとめて批判することは難しい。 
そのため個人としては自身の理解している範囲内での批判しかできない。 
少し違和感のある言い方になるが私自身は物理の中でも物性分野を専門としているわけだがホメオパシーが明らかにニセ科学であることや常温核融合が難しい(ほぼ無理である)ということは言えるわけです。それは科学と呼ばれるものがある一定の評価方法である(言い切りましたがここは議論の余地があります)ために言えることです。 
ですがこうこうこういう理論でこれは成り立っているといった形で主張された場合その主張が何らかの欠陥(たとえば明らかに熱力学第二の法則に矛盾しているなど)を抱えていたとしても専門的な分野に入ってしまわれると専門家以外は疑問を持てても『ここが違う』といった指摘は難しくなります。 
そのため個々人でニセ科学批判をなさっている方は一分野(例えば医療関連)といった形で自身の専門分野に近いところを批判している方が多いです。 
各分野によって議論の仕方(データの取りまとめ方)などが大きく違うのでそれが問題になることもあります。 
こういった問題を解決するには個人ではなくひとつの知的集団としてニセ科学に対しての批判を行っていくことが有効ではないかとは考えています。 

ですが知的集団を作成する上での問題点はたくさんあると思いますが、基本的にニセ科学批判は『善意ないしは悪意』によって行われているという点が最大の問題点であると思っています。 
もっと端的にいってしまえば「職業としてやっていない」という点です。 
一部例外として様々な場所でニセ科学について講演をなさったり書籍を出版したりされている方がいらっしゃいますが『ニセ科学批判』ということを職業としてやっていらっしゃる方はいない(私が知らないだけかもしれません)わけです。 
これは大きな問題でホメオパシーやマイナスイオンは商品として実際に売られているためにそれによってお金を稼げる言い方は下世話になりますがホメオパシーでご飯を食っていけるわけです。 
ですから、コレを詐欺だという形で言うに当たってはかなりの慎重さが要求されているわけです。 



ざっくりと言いたいことを纏めるとニセ科学批判をする際には相手を見てやらなければうまくいかない、結果を早急に焦ってはいけない、『何を』『どういった理由で』批判しているのかを明確にする、決して感情的にならない、押し付けがましくならない。以上が個々人でニセ科学批判をする際に気をつけておくべきことだと思います。 

科学の言葉遣いと宣伝のための言葉遣い。 
科学コミュニケーションに関わる部分もありますがここで言及しておきます。 
学会等の予稿や発表を聞いたことがある方ならよくわかると思いますが科学というのは断言することを極端に嫌う傾向があります(特に実験系の方は多い印象)そのためそういった言葉遣いが身についてしまっている人は批判をする際にもかなり弱い言い方になっていまいます。 
それに比べて宣伝をするための言葉はインパクトもあり力強く断言しているために信頼度が高くみえてしまうという難しさがあります。 

ニセ科学批判批判 
http://togetter.com/li/179955 
http://togetter.com/li/179881 
http://togetter.com/li/180737 

ニセ科学批判に対するニセ科学批判批判はあるべきというのが個人の意見ではありますが、ニセ科学批判批判側の意見としては主として。 
『実態を知らないくせに無責任である』 
『色々考えてやった結果を否定するのは人格罵倒である』 
『まだ科学的に分かっていないことを否定するのはいかがなものか?』 

以上三つにまとめられる(と思っています)。 
上二つは科学による批判ではなく批判者の態度が気にくわないという形のもので、科学的に正しい正しくないの判断にはかかわらないのでニセ科学批判のやり方として適切な伝え方でなかったというのが問題であると考えられます。 
菊池誠教授がニセ科学批判の急先鋒的な形で祀り上げられていますが、個人的な意見を言わせてもらえれば筋違いな批判という形になっていないだろうか? という疑問がつきません。 
もっと言い換えてしまえば気にくわないことがあったので一番有名である人を叩いて鬱憤を晴らそうというふうに見えてしまいます(実際は違うのでしょうが)。 
有名人(ないしは知識人)→一般人は言い放題を許さずに一般人→有名人(ないしは知識人)は言い放題が許されるというのは単純に甘えだと言えます。 
閑話休題 
ですから、ニセ科学批判批判をする場合にもニセ科学批判をする際に大切であった『何を』『どういった理由で』批判するのかということを明確にすべきだと思います。 
それによってどういった評価が下るのかはまた別問題です。 

『まだ、科学的に検証してないのに否定するのはおかしいんじゃないのか?』という主張に対しては単純に『科学の手法に則って主張してください』としか言い用がありません。 
『批判をする科学者がしらべろ』的な論法を見ますがぶっちゃけそこまで暇な科学者はいません。 
実験方法やデータの解析に疑問をぶつけられるとこのような言い方をなさる方が多いのですが単純に『その方法できちんと評価出来てるのかどうかが知りたい』のでして、『あなたが悪い』ということを行っているわけではありません。 


ですので基本的にニセ科学批判批判をする際には『それは科学の手法に則った批判であるか?』と『それはニセ科学を批判しているのではなく別のものを批判しているのではないか?』 
この二点を重点的に追求すべきだと思っています(他の議論点があるのかもしれませんが) 


科学コミュニケーションとリテラシー 
今まではニセ科学批判者やニセ科学批判批判者について述べてきましたが逆にニセ科学批判をされた側はどうすればいいのでしょうか? ひとつは批判に対して感情的にならない、もうひとつは相手が何を主張しているかを見極める。この二点が大切になると思います。 
まぁ、ぶっちゃけて言えば勉強しろということになってしまいます。 
幸いなことに様々な研究者の方が情報発信をしてくださっていますので、それを見てきちんと判断する練習が必要だと思います。 
その練習を怠るのはどのような情報を得る際にしてもうまくはいかないと思います(自戒を込めて)。 
勿論発信する側はきちんとした情報(≠分かりやすい情報)を発信し続けることが大事だとは思いますが。 




もっと詳しくまとめてあるところや話題にしたもの。 
ニセ科学批判まとめWiki(完成前に更新停止) 
http://www39.atwiki.jp/cactus2/ 
菊地誠の物理ページ 
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/index-j.html 



参考 
[1]Wikipedia 線引き問題:http://p.tl/t64j 
[2]ニセ科学批判まとめ:http://www39.atwiki.jp/cactus2/pages/14.html 
[3] http://togetter.com/li/144440 
[4]ひとつの例示として http://togetter.com/li/35466 を上げておく




ダバー、とりあえず思ったことをだらだらと。あとで見なおしてまとめるように色々付けてあります。『ここおかしいんでね?』 とか『コレはこういう考え方もあるよ』とか『このことに言及してないのはおかしい』とかありましたら遠慮なくどうぞ。

im@science~理工学M@ster~


ということで一週間ぐらい紹介が遅くなりましたが
理工学M@ster参加作品でございまする。
まぁまぁ、夏コミとか院試とかの関係で時間が取れなかったので。
ノートをつくらずにごりごりとやったのですが。
おはなしまとまりませんねぇ。
反省しきりです。実は相転移Pから論文をいただいておりまして。
ソレを踏まえてやろうと思ったんですが……。
これは完全版を作らねばならない予感。
そんなこんなで失礼いたします。 

夏コミ&オフ会 お疲れ様でした

いやはや、忙しすぎんだろjk
皆様いかがお過ごしでしょうか? 緑なPです。

夏コミの話は右脇あたりに吹き飛ばしておきまして。
二日目の0911オフと三日目の1003カラオケオフに参加してきました。
いやぁ、やはり皆さんスゴイですねぇ。
動画を上げているって言うことで目立ちたいとか伝えたいとか何がしかの強い欲求を持って動いている方達ばかりなので終始圧倒されておりました。 
あと年齢相応の外見になりたいです。 

とりあえず次回の動画は理工学M@sterが早いかIm@scienceが早いか…微妙なところです。

という感じで二ヶ月ぶりの更新でした。
それでは失礼。 
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