東京公演:2006/10/19〜22 ラフォーレミュージアム原宿
大阪公演:2006/10/27〜29 大阪・中之島4丁目テント
※大阪公演は、朝日放送創立55周年記念事業「中之島演劇祭2006」の一環で上演

[スタッフ]
作・演出:後藤ひろひと

[キャスト]
石丸謙二郎/内場勝則/川下大洋/後藤ひろひと/須知裕雅(ビッキーズ)/中川貴志(ランディーズ)/ぼんちおさむ

うっかり見逃すとこでした!
私が大注目する作家で演出家で役者の“後藤ひろひと”さん。
通称“大王”の、舞台です。

「『ひどい』傑作コントばかりを集めた」(PIPER公式より)
こんな人を喰ったコピー…。
でも、大王ですから♪
(^m^)
期待一杯、ドキドキワクワクで出かけました。
東京公演の楽日前日、10月21日マチネを観ました。

後藤ひろひと、通称“大王”の作品と私の出逢いは、2002年「ダブリンの鐘つきカビ人間」初演です。
だから、まだまだ“若葉マーク”です。
でもでも、彼が創り出す物語世界、笑いのツボ、泣きのツボ…。
なんだか私には心地良くて、クセになって、又、観たくなるんです♪

ダブリン以降、私が観た作品は基本、一つの物語です。
今回は、ショートショートとコント集。
で、考えたわけです。
“ということは、彼の一番凝縮された趣味思考が見えたりするんじゃないだろうか♪”と。

以下、ネタバレをヤヤ含みます。(笑)


ラフォーレミュージアムは、イベントスペース。
フラットなフロアに、必要に応じて客席も含めて組み上げるタイプの空間です。
今回、フラットなままでイスが並べられていたので、前の人の頭で見えにくかったり。
でもこれは、大王自ら説明がありました。

「えぇ〜〜、まあ今回、“最悪の”とタイトルに付けたわけで、『そんな、装置とか予算とかかけなくても、ええんちゃいますか』と言われまして。」(!)

どこまで本当で、どこまでが作り事か、果てしなく“?”マークです。
(^^;
美術も低予算、舞台スタッフも、自分の遠い親戚で賄っていますとのこと。
しかも、この親戚の皆さん、大王の血縁ゆえ“鳥目”だそうで、暗転での転換は危険。
大王は、大真面目で説明するんですよ!

「この後も、明るい中での転換を、ご容赦ください」って。
(@@;(^^;;

作品は、今迄に上演した中からのピックアップだそうですから、観客の中には当然、ご覧になった方達もいるのでしょう。
でも、私には全てが新作。
すべてが、新鮮でした!


幕開きの作品は、「同窓会」。
たどたどしい司会者の進行で進むうち、余興・挨拶を引き受けた人はモチロン、当日の出席者全てが“代理出席”だった事実が判明していきます。

“えぇ〜〜?!っていうか、ソレ、あり得ないでしょう!!”

でも、笑えます♪
会場に漂う、冷え冷えとした空気…。
“熱気溢れる!”という表現は、充実した舞台作品の上演で常々使われ、私もモチロン使います。
でも、“冷え冷えとして澱んだ空気”って、創れるものなんですね!
ある意味、感動でした。
(^m^)

この作品の説明にあたって、大王がしみじみ言ってました。

「皆さん、くれぐれも同窓会には、代理を立てないようにしましょう…」(ぼそり)。

“えぇ〜〜、立てない、立てない!絶対に立てませんからぁ!!”と、私は心の中でツッコミを入れてました。


一つの作品が終わると、大王のMCが入って、転換を担当する遠い親戚の鳥目の皆さんが、明るい中でセッティングして、次の作品へ移るというスタイルです。
更に、当日の“胡散臭さ”の極みだったのが、大王が稽古中に許容範囲以上の動きをして“椎間板ヘルニア”になってしまったという話し。
(これ、本当だったのでしょうか???)

大王「…というわけで、私が、こう(と本当にチョッピリ腰を曲げてみせる)、この位まで前に倒れたら、実に深々とお辞儀していると思ってください。」

えぇ〜〜・・・・、本当にぃ???
(^^;

コントにはゲストも出演ました。
ゲストが出演したコントが終わると、MCの大王が登場してゲストを紹介してステージへと招きます。
そしてゲストが再び登場はするのですが…。

大王「はい、どうもありがとうございました!
では、撤収を手伝っていただきましょう」

って、スタッフ要員かい?!みたいな。
いやもう、どこまで仕込みで、どこまでアドリブなのか。
イチイチ受けちゃいました♪

私のイチオシは、関東限定コント「駅メロ」。

大王「これは関東限定です。関西でやっても、なんら反応できないと思います。」
「この作品は、ミュージカル界に鋭く切り込んでみました。では、どうぞ!」

そして始まったのは、駅のホームでのヒトコマです。
“駅メロ”とは、駅毎にホームで流れる電車到着のメロディのこと。
そのメロディに併せて、つい振付してしまい踊り出すサラリーマン。
そして、その様子を見ないようにして見ていたホームの別の人が振付を追加し、又、別の人も加わり…。
一番最後の決めのポーズに苦心する参加者(?)。
合間には当然ながら、駅員もやって来てタイミングを外されたり、
踊り出そうとして、ホームに入線した電車と乗客の目を気にしてタイミングを逃したり…。
しかし、遂に、ホームに居合わせた5人は、完成した振付を駅メロに乗って踊り出すのでした♪

言葉にしちゃうと、面白さが伝わりませんよね…。
すみません、DVDが発売されるそうなので、映像で見てください!
ありゃ、でも関東限定ネタは、収録されないのでしょうか?(爆)

そうして次々と繰り出されたコントの笑いのタイプは色々。
ニヤリとしたり、大笑いしたり、苦笑があったり。

最後の作品は、唯一の新作「森くん」。
教育問題、いじめ問題に鋭く切り込む問題作!
でも、その着地の仕方が、私は好感が持てました。
逃げてるのじゃなく、でも、上から押し付けるのでもなく、“大王スタンス”な切り口と展開が、本当に共感できました!!

ではこれで、と終わっても、会場は(もちろん私も)納得できません。
拍手の嵐です。
大王がアナウンスで、盛り上げるし!

大王「えぇ〜〜、既に何人かのお客様は気が付かれているかとも思いますが、着替えのための時間つなぎです。恐れ入ります、いましばらく盛大な拍手を!!」

そして拍手に応えてアンコール♪
時間つなぎの間に、大王もアドリブコントを2つ披露してくれました。
「ハエで死んだカブトムシ」
これ、大受けです。
会場に居た子供さんが、リアルな演技に思わず泣き出すというハプニング付き。
最後の挨拶では、キッチリ大王がネタとして取り込んでました。

アンコール作品は、横断歩道のメロディがモシ生(なま)歌だったら?!
(私が勝手に付けました)(^^;

オチまで含めて、“ありえないけど…、笑っちゃう♪”な一作でした。

更に更に最後の最後は、出演者による「駅メロ」総踊り(!?)
手をつないで客席の拍手に応えるという、ミュージカルでは定番のご挨拶風景も笑えちゃいました。
もうもうやっぱり、大王、大好きです♪

公演プログラム、“小さいくせに1000円なんて買わないよ!”と思ってたのに。
つい買っちゃいました!

大王の創り出す世界。
私にととっては、今後も“要・チェック!”です♪
(きっぱり)

追伸(?)
今週末が大阪公演です。
“関東限定”が、あったということは、“関西限定”も、絶対にあるはずです。
無いはずは、ありません!
大阪公演、ご覧になる皆さん。
ぜひぜひどんなネタだったか、教えてください!!

・王立劇場:PIPERの公式サイト内にあります。王立劇場の上演履歴です。
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「ダブリンの鐘つきカビ人間(再演)」
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