劇団青い鳥2007年春企画公演
「天使たちの誘惑 To The Lonely Planet」

東京公演:2007/5/23〜27 紀伊國屋サザンシアター
名古屋公演:2007/5/31 名古屋市青少年センターアートピアホール
大阪公演(第13回女性芸術劇場):2007/6/2〜3 ドーンセンターホール

[スタッフ]
作:天光眞弓・葛西佐紀/演出:芹川 藍

[キャスト]
伊沢磨紀/葛西佐紀/高彩裕子/近内仁子/芹川藍/天光眞弓/森本恵美/渡辺なほみ/守屋薫/他


気になりつつも、諦めちゃおうかなぁ…と、ギリギリまで迷ってたんです。
でも、誘ってくださる方がいて…。
これは、“観ておきなさい!”ってことだわねぇ♪、ということで。
(^m^)

東京公演、5月24日ソワレを観ました。
途中まで書いて、放置しちゃってました。
時間を置いてしまいましたが、とにかくアップ!
簡易版でと思ったのですが、書いてみたら結構、長文になってしまいました。
(^^;
港の近くに一軒の小さなホテルが建っていた。
ホテルの名前は、“HAZAMA”。
オチャメな老女が、ホテルのオーナーだ。

そこへ、いかにも怪しげで胡散臭そうな添乗員に連れられて、不思議な一団が到着する。
旅だというのに、やけに軽装。
ロビーで諸注意を受けているところへ、バタバタと入ってきたのは?
参加メンバー“栗子”の姉と名乗る人物“菊子”だった。

「お姉ちゃん!
どうして付いて来たの?」

「だって、なんか面白そうだったし♪
あんた!なんで、誘ってくれなかったのよ?
それにさ、今迄の自分が変われそうな気もしたのよね…。」

添乗員は、必死に説き伏せる。
「このツアーは、選ばれた皆さんのみが参加できるものです。
あなたには、資格がありません!
スグに、繋留している乗っていらした船で、お帰りください」

しかし、菊子は、頑として自分も一緒に参加して滞在するのだと言い張る。
オロオロと様子を見守る他の参加メンバー達。
結局、彼女達の取り成しで、1泊だけロビーに泊まれることに。

その夜!
ホテルのロビーでは、現実なのか?夢なのか?
不思議な出来事が次々と起こるのだった…。


記憶の彼方、思い出の向こう
悔しかったこと、悲しかったこと
嬉しかったこと、幸せだったこと…。

忘れ去っていた記憶の先に、見えたこと、気付いたこと。
そして、菊子は、旅を続けるのか?!


劇団青い鳥の舞台を観るのは、まだ2回目。
前回は、2002年のシアタートラム「Tokyo Paris London SAKURA」。
この時が、劇団公演を観た初めてでした。

断片のように繰り広げられる場面が、いつの間にか繋がって、そうして最初に出遭った場面へと想いを馳せる。
あの時も、何に自分の気持ちがそんなに動いたのか?!
自分の気持ちを推し量るより先に感情が揺さぶられて心が震えていました。
今回も、やっぱり、あの時と同じ。
不思議で切なくて苦しくて暖かくて…。
そうして、涙にくれてしまいました。


深夜、真っ暗闇。
懐中電灯に照らされた中で姉妹がヒソヒソと話し合う。

「ねぇ、覚えてる?
ほら、あのオバケのこと!」

いつのまにか、部屋のソコココに現れる不気味だけど、なんだか笑えちゃうオバケ(?)、“ドデヤ”。

姉は、昔から不思議な物語を創る子供だった。
妹は、そんな姉が話してくれる物語を聞くのが大好きな子供だった。


私には、妹はいなくて弟なんですが、姉妹って、こんな感じなんだ…と、新鮮な発見がありました。
一方で、“姉”という立場では、共感しきりだったり。

それと、ギャグのツボがね、どうやら私には心地良いんです!
(^m^)
もうなんか生理的に愉快で楽しくって、何がということも無く笑い転げてしまいました。
もしかして、“同性”だから?
それとも、“同世代”だから?

とにかく私には、とても心地よい世界でした。


一つ、気になったことを。
作品で語ろうとすることを、絶対に観客に届けたいのだ!という想いの表れなのだったのかもしれませんが…。
ちょっとセリフで説明が過ぎるのでは?!と感じる部分は、あった気がしました。
ただ、そんなこんなも併せて、観ながらも観終わってからも、しみじみと私は物語の世界を噛み締めることができました。

作品タイトルは、「天使たちの誘惑」。
でも、私は、“誘惑”じゃなく、“ささやき”に感じました。
それも、とっても小さいのに、シッカリ心に響いてくる“ささやき”。
それって、やっぱり囁いているのが“天使たち”だからなんでしょうかねぇ…。

更に、キーワードはズバリ、“I(あい)”は“IMAGIN”。

物語途中で、ツアー参加者が登場した時とは打って変わった年齢不詳なスタイルで現れて、夫々が与えられたキーワードのスペルを頼りに、サンドイッチを作るシーンがありました。

ここは、夫々の人物が大切にしていたことを1WORDで言うと?ってことだと感じました。
その中で、菊子が渡された言葉は、“SIMPLE”。

色んなことに思い惑い、決めかねて。
人生の岐路で必死に迷って決めたのに、決めた方を“失敗”と感じてしまってきた、これまで。

SIMPLEの中で、“I”の頭文字の食材がテーブルに見つからない!
そこで思いつくのが、“IMAGIN”です。
チョッピリの想像力と空想力。
そして、ありのままの自分を受け入れて、素直になること。

年齢を重ねていくと、いろんなしがらみも、思惑も働いてしまう。
でも、敢えて、それらもうっちゃってSIMPLEに!

なんか、すっごく観てる私の方が励まされてる気がしました。
癒された気が、したんです。
そんなに踏ん張ってるわけじゃあないけど、でも知らす知らずに入ってしまう余分なチカラを抜いてみようよ…と、言われているような気もしました。


菊子は、結局、旅を続けませんでした。
けれど、とても大切で素敵な一時を体験したのでした。


出演者では、やっぱり伊沢さんに目が行きました。
純粋に女役だけ、しかも等身大のという役。
とっても久し振りに拝見しました。
あんなこんなの偏屈だったり、ちょっと意固地だったり、悲しい記憶だったりを、わぁ〜〜っとぶちまける様子にも、ひどく共感してしまいました。

出演者は、子役の二人を除いて全て女性。
でも、違和感は感じませんでした。

透明感のある舞台は、なんだかとっても静かに穏やかに、けれどシッカリと、心に染み入りました…。

そして!
劇場を出て、線路沿いを駅へと向かって歩きながら、身体の芯からチカラが湧いてくるような気がしました。
“ギュッと胸を張って歩いていくゾ!”と思えたんです。
なんだかエールを送ってもらえた気が、しました!

劇団青い鳥:公式サイトです。
劇団員プロフィール、劇団の歩みもチェックできます。
子供のためのシェイクスピアカンパニー:公式サイトです。
伊沢さんも参加するカンパニー。
シェイクスピアって、面白い♪と、素直に楽しめる舞台を毎年、上演しています。
今年、取り上げる作品は、「夏の夜の夢」。
イチオシです!!

5月を振り返る前に、どうしてももう1本。
ナイロンの舞台の感想は、アップしたいと思います。
それから、NewOSKの高石公演!
そんなわけで(?)、よければ応援クリック、よろしくお願いします!