週末は遠征でした。
初めて利用した高速バスの昼間移動。
道々に咲き誇るのは、散り際を競うような桜の花。
まるで行く春を惜しむかのように…。
今年は桜が咲いたと思ったら、寒の戻りや冷たい雨。
でもだからこそ、例年より少し長く花の盛りを見られたのかもしれません。

遠征の一番のお目当ては、OSK「春のおどり」の千秋楽観劇。
私にとって恒例となっている“大阪の春”。
66年振りに再会した松竹座公演も早いもので7年目。
OSK日本歌劇団「春のおどり」千秋楽、昼の部は三階席から、夜の部は一階席前方上手から観劇しました。

案の定の長文になってしまいそうなので、先ず第一部についてアップします。
(^^;
「レビュー 春のおどり」
第一部 桜彦翔る!エピソードII-黄泉へ 桜ふたたび-
第二部 JUMPING TOMORROW!

2010/04/03(土)〜2010/04/11(日) 大阪松竹座

※公演情報は、seiyaさんが「ミュージカル・歌劇 観劇日記」2010年4月3日で詳細にアップしてくださっています。

[スタッフ]
第一部 作・演出:北林佐和子/振付・演出:伊瑳谷門取
第二部 演出:中村一徳

音楽:浦田博信/中川昌・鞍富眞一・竹内一宏/西村耕次
振付:芹まちか/名倉加代子・大谷盛雄・奥山賀津子・KAZUMI-BOY・宮崎渥巳
美術:倉田克巳/装置:立田豊/照明:平木信二/ムービング:石井貴士/音響:谷口充哉/衣裳:前岡直子、河底美由紀/ヘアメイク:八木優明/声楽指導:太田聖二、真鍋みよ子/舞台監督:鍛冶明彦、國田未来/衣裳製作:松竹衣裳・大谷衣裳/かつら:野田福/小道具:松竹衣裳/大道具:たつた舞台/音楽制作:グルーヴ/照明操作:松竹座照明部/ミキサー:S・B・S/電飾:デンコー/映像:サムネイル/制作:白井信彦、牧原広幸、秀邦彦(松竹株式会社)、辻信次、川内英幸、川原義典(OSK日本歌劇団)/製作:松竹株式会社/主催:松竹株式会社・読売テレビ・OSK日本歌劇団/後援:大阪府・大阪市・(財)大阪21世紀協会


第一部の演出は北林先生。
北林作品の魅力は、キャスト・スタッフ一丸となった迫力。
和のテイストを活かし、終盤のドラマチックな盛り上がりへと突き進む物語運び。
OSKが持ち味とする舞台から発せられる圧倒的なパワーと求心力を物語の迫力に生かして、心揺さぶる作品に創り上げるところだと思います。
昨年の「春のおどり」で久々にOSKで北林作品を見て、その競演によるタッグと魅力を改めて噛み締め感動的でした。
今回は、それを更に上回ってくれるハズ!と期待していました。

でも、昼の部が始まり物語が進む中で、チョッピリの物足りなさを私は感じていました。

“期待が大き過ぎたのかな???”

ところが!
物語がクライマックスに近付き、一気に、まるで溜め込み蓄えていたモノが噴出すかのように、畳み込まれる物語に引き込まれていきました。
その終盤での畳み込むような盛り上がりとウネリが、なぜ最初から感じられなかったのか?
照明の効果や、構成の妙も楽しみたいので、必ず上からも観劇することにしているのですが、その分どうしても舞台からは遠くなります。
“そのせいだったのかな??”

昼の部の幕が下りた時、感動と疑問がないまぜになって私の中にありました。
そして夜の部。いよいよ大楽です。

昼の部でも、幕開きのチョンパで始まる日舞の総踊りは、ウットリするような華やかさと美しさに見惚れましたが、夜の部では前方席で劇団員さん達が間近でシッカリ顔もわかるから余計に、ドキドキワクワクがアップしました。

華やかな幕開きに続いて物語は始まります。

争い続けた二つの国にそれぞれ生を受けたのは、王子・桜彦と、父王の崩御で即位した若き王妃・ゼノビア。
二人は惹かれ合い、恋に落ち、様々な苦難の末に結ばれる。
二つの国も二人の結婚により和解し平和が訪れ、王妃には新しい命が宿り…。
更なる繁栄と幸せが続くはずだったのに!
突然、ゼノビアは死んでしまう。

落胆し失意にくれる桜彦の前に現れた不思議な娘ヴィヴィ。
桜彦が呪縛から解き放ち開放した魔女・アリアンローザの娘だと名乗る彼女は語る。
「ゼノビアは死んではいない。
黄泉の国で生きているんだ。助けに行こう!」と。
生きた者が黄泉の国で永らえられるのは3日のみ。
すでに1日目が終わろうとしている。時に猶予は無い…。

桜彦は意を決してヴィヴィに従い黄泉の国へと向かうのだった。
しかし、そこに待ち構えていたのは、父である天の神に疎まれたと人間国を呪う黄泉の国のグリッソム王。
人間国を闇に包むため、死人の軍隊を作り上げその機を狙っていた。
そんな彼が唯一恐れるのは“光の皇子(みこ)”。
黄泉の国で生きながらに生まれた人の子が、グリッソムを倒すという言い伝えだった。
身篭ったゼノビアが生むその子が“光の皇子(みこ)”ではと察したグリッソムはゼノビアを捕らえようとする。

そんな彼の野望を阻む謎の男が居た。
彼は、ゼノビアをグッリソムから守るため彼女の記憶を封じ込める。
そして、死して黄泉に居るラバーナに彼女を託すのだった。

ラバーナ。
幼い頃からゼノビアを愛し、守り続けていた男。
成長した後はゼノビアと結婚し、国を治めることを信じていた彼。
しかし、長じた彼に王が告げたのは、隣国の王子・桜彦との結婚!
怒りに心を失った彼は魔女と手を組み王を殺した。
更にゼノビアを自分のものにしようとした。
だが、自らの過ちに思い至った彼は罪を悔い命を絶った。
死して黄泉の国に落ち、茫漠と日々を送るラバーナ。

ゼノビアに残された“地上への生還”、そのために黄泉の国で残された時間は刻まれていく。
桜彦は、ゼノビアを見つけ地上に連れ帰ることができるのか?!

夜の部を観てハッキリ思ったのですが、物語の中の群舞は、ショーの群舞とは別の力量を求められるのですね。
特に北林作品のような舞台では、“群舞=塊(かたまり)としてのパワー”が必要になるんだと思いました。
揃えるだけではなく、塊として存在し表現し放たれるチカラ。
時代は流れ年々歳々人同じからず…。
今のOSKは、旧の劇団員さんが占める割合が減っています。
一端、解散から再出発となり、発展途上な若手比重が増えているのです。
もちろん、夫々が多くの場面を経験して、ホップホップで成長を続けて充実しています。
今回も、それは痛感しました。
でも、物語の中で群舞として表現する絶対量の存在感も、やはり成長途上なのかもしれません。

夜の部で、私が昼の部より最初から物語に引き込まれていったのは、上から見ても何となく感じられた群舞の芯に見えた人達を、より近くで観られたからかもしれないと思いました。
群舞を引っ張りまとめる芯になる人、セリフは無いけど群舞を塊を引っ張り存在感を見せ付ける人、そんな人がハッキリと見えたことが大きかった気がします。
ベテランや中堅の人のチカラは、こういうところで確かにキッチリ発揮されるのだと痛感しました。
その群舞の中心となり引っ張っていたのが、緋波亜紀さん、折原有佐さん、美砂まりさん、平松沙理さん、珂逢こころさん、桂稀けいとさん、そして、newになっての入団ですが、蒼音淳さんといった面々です。
本当に舞台って、解りやすいようで不可思議な魅力とパワーで作り上げられているんですね…。
更に続く面々がOSKの群舞の伝統と迫力を表現していけるかは、課題であり楽しみだと思いました。
(上から目線ですみません・滝汗)

若手の成長という話しをしましたが、それは本当に痛感でした。
そしてやっぱり積み上げた時間はチャンと魅力になって発揮されていると感じました。
だって、newになって入団したメンバーの中でも、鈴峯さん、真麻さん、虹架さん、白藤さん、香月さんは、キッチリ下級生達を引っ張り一日の長を感じさせてくれていましたから♪

“塊(かたまり)”としてのパワーを要求された一部の日本物。
二部は、夫々の溌剌とした魅力が炸裂です。
で、その話しは近日中に…。

・OSK日本歌劇団:劇団公式サイトです。

公演を観たので、ヨソサマブログの感想巡りも始めています。
今のところお邪魔したのは、コチラです。
・ミュージカル・歌劇 観劇日記:管理人は、seiyaさん。公演データをキチンとフォローしてくだり、いつも参照させていただいています。もちろん当日は劇場でもご挨拶させていただきました。
・君こそ薔薇よ薔薇の花:管理人は華崎さん。OSKを中心にタイムリーな情報フォローがサスガです。
・ちどりん日記〜OSKが好きなのだ〜:管理人は、ちどりさん。OSKと高世さんへの溢れんばかりの愛とロジカルな分析の両極が魅力です。
・毬夢とHiroshiの桜の招待席:管理人はHiroshiさん。対話形式の感想や、創作もあるんです!すでに次回5月公演「バンディット!−霧隠才蔵外伝−」を予想する記事もアップされていました。

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