2007年10月10日

音楽大学の舞台裏

この記事は以前に書かれたものですが、今回カテゴリーと日付を変えて再度UPさせていただきます。

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音楽大学は、主に演奏家や作曲家など音楽家を育てる教育機関です。(教育者を主に育てている教育機関には、教育学部がありますしね。)
ところであなたが演奏会に出かける時は、どういうコンサートに行きたいでしょうか?
恐らく、超一流のコンサートに行きたいと思うのではないでしょうか。たとえチケットが安くても、二流、三流の演奏家のコンサートには行きたくない・・と思う人が、圧倒的に多いような気がします。
つまり、演奏家を育てる・・ということを目的にすると、トップクラスの人間しか必要ないということになってしまうのです。

誰だって自分が必要のない人間にはなりたくありません。それで、音大では必然的に大多数の人がトップを目指す・・という現象が起きてきます。
そしてその現象は困ったことに、音大のレベルや個々の生徒の能力のレベルに関係なく起きて来ます。
もし一般の大学で、学生のほとんどが主席卒業して大学院へ進学したり、留学したりして、研究者になることを望んでいるとしたら、かなり不気味ですが、音大では普通にそんな感じの空気があります。
短大時代わたしの周りでは、誰がどんな曲をどんなレベルで弾いたかがよく話題になりましたが、わたしもそういう話題が気になる一人でした。

しかし実際には、本当に音楽家になれる人間はごく一部です。
ピアノを習っている子供は多いけれど、それぞれのピアノ教室で、トップクラスの実力の子供たちが、音大を目指す場合がほとんどです。そして音大を目指しても実際に入学までこぎつける人はもっと少ないですし、音大に入学してから、トップクラスで卒業できる人はごく少数でしょう。ここまででも恐らく、始めに習う人達の何万人に一人・・という人数になってしまいます。宝くじに当たる確率より少ないですよね。そしてさらにその後もふるいにかけられる世界です。考えるだけでも、気が遠くなってしまいます。

もっとも短大では、そういう騒ぎには巻き込まれない人たちもいました。それは、はっきりとした目的を持って入学してきた人達でした。中学の音楽の先生になりたいとか、始めからピアノの先生になるため入学してきた人達、もしくは若いうちは大好きな音楽を思う存分やって、将来は結婚しようと考えている人達でした。(実際、卒業と同時に結婚した人もいました。)実は、わたしは若い頃、そういう人達のことを夢のない人達だと考えていましたが、今から考えると、彼女達はとてもしっかりしていて大人だったと思います。

しかし10代のわたしはまだまだ子供でした。ただピアノに憧れピアノが弾けるようになることを目的に入学してしまったので、すっかり周りに巻き込まれてしまいました。
そして卒業後、多くの学生と同じように、世間という大海の海で、漂流してしまったのでした。

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mieroom365413 at 15:30│Comments(10)TrackBack(0) 短大時代 

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この記事へのコメント

1. Posted by てんどしゅ   2006年07月30日 21:39
何事も一番は大変ですし、それに加えてその人だけの何かがないと演奏家はやっていけなさそうですし。大変な世界かと思います....
2. Posted by みい   2006年07月31日 06:35
てんどしゅさんへ
この世界で一番問題なのは、トップクラスの人、たとえば音楽大学の講師をしているような人しか、まともに生活出来ないところにあります。中学や高校の音楽教師は生活できますが、クラス運営など音楽以外の仕事がとても多いと思いますし、普通のピアノ教師では生活できません。そのため能力はあるけど、なくなく音楽をやめる人がたくさんいます。
一般企業では、社長と専務以外は生活できる賃金を得られない・・などということはないですものね。
3. Posted by サンラブ   2006年08月28日 10:26
はじめまして
子供が音大進学を希望していまして音大関係で検索してて辿り着きました。
音大進学してもその先のプロの演奏家は、とても難しいのは理解していましたが講師の道も大変ですね。
此方のブログは、色々音大進学や音楽講師の細かいアドバイス記事参考になりますので今後もお邪魔させて頂きます。
宜しくお願い致します。
4. Posted by みい   2006年08月29日 06:21
サンラブさんへ
あわわわ・・わたしはピアノ教師をしていますが、レベル的には、最低ラインで仕事をしています。昔のことしか知りませんし。。すべてをうのみにしないで、ここのページ以外の他の方のページも参考になさって下さい。

・・と前置きした上で、わたしなりの感想をかかせていただきます。(サンラブさんのブログに行かせていただきました。)独り言だと思って読んで下さい。(つづく)
5. Posted by みい   2006年08月29日 06:36
1 お子さんは男の子だということですが、この世界で一生をたてていく一番良い方法は、中学や高校などの音楽の教師になることです。(他は、かなりあやしいです。)それを考えると、教育学部の音楽科・・という選択肢を考えるのも、1つの方法です。

2 音楽教室で勉強しながら、音大受験はどうかな(?)と思います。音楽教室と音大では、目的としているものが違います。やはりここは早めに専攻科目を決めて、音大の講習会などで大学関係の先生を紹介してもらうのが、確実だと思われます。
お子さんは中学生で、まだ早いと思われるかも知れませんが、この世界は、元音大生の母親のもと、幼い頃から英才教育・・という人も、珍しくない世界なのです。早めに、受験準備を始める事をお勧めします。(つづく)
6. Posted by みい   2006年08月29日 07:11
3 ピアノ科専攻でなければ、特にグランドピアノは必要ない気がします。(アップライト生ピアノは必要ですが。。)その代わり、専攻した楽器が必要になって来ます。特に弦楽器(ヴァイオリンなど)は、音大生の所有楽器が、数千万円というのも珍しくないので、注意が必要です。
ちなみに音大で一番お金がかからないのは、声楽と作曲です。(楽器がいりませんからねー。)ピアノ科も、グランドを買えばそれで終わりなので、一般家庭で手の届く範囲です。(音大の先生に師事してから、楽器のことは相談すると良い気がします。)

このブログでは、音大受験関係の記事は、主にカテゴリーの「高校生時代」と「音楽関係の進路について」に書いてあります。特に「高校生時代」に関しては、わたしの受験体験記が書いてありますので、良かったら参考にして下さい。

何かありましたら、またいつでも相談にいらして下さい。(わたしではお力になれるかどうかは、分かりませんが。。)では。。
7. Posted by サンラブ   2006年08月29日 12:07
色々細かいアドバイス有難う御座います。
息子は、地元の音楽学部を希望しておりますので受験校が自ずと限定されます。
男の子が受験出来るのは
国公立の教育大と私立の音大この2校しかありませんので中学・高校の教員免許を取得するつもりらしいです。
最初は、音楽学部に拘らず小学校教員課程でも音楽の勉強は、出来ると進めたのですが本人の意思が固かったです。
来年春からは、ピアノのレッスンを受験コースに切り替え講師も受験専門の先生にお願いする段取りで準備しています。まだ主科の楽器を決めていませんが音大の講習会などに参加して今後本人の意思を確認してから楽器も考えて行きたいと思います。なんせヴァイオリンを専攻することになったら買い替えも必要ですし今後のメンテ費用も膨大になりますものね。

みいさん本当に細かくアドバイス参考になります。有難う御座いました。
8. Posted by 中嶋   2007年10月11日 15:03
本当に、ピアノの世界は自分を見失いやすい世界ですよね。でも、それだと本当の音楽まで見失ってしまったりして・・・。周りに巻き込まれずに自分のペースって若いうちには難しい〜(XoX)アウッ!
ところで、私もピアノを教えています。私のブログにリンクを貼らせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?どうぞよろしくお願いします。
9. Posted by みい   2007年10月12日 00:06
中嶋さんへ

はじめまして。わたしの記事を読んでいただき、ありがとうございました。

リンクの件、もちろんOKです。基本的にここはリンクフリーなんですが、時々変な書き込みがあったりするので、ブログには書いてないのです。すみません。

実は、急用で明日から帰省します。ゆっくりお話できそうにありません。
中嶋さんのブログ、とっても勉強になりそうです。帰ったらまたじっくり読ませていただきますね。

こちらこそ、これからも宜しくお願いいたします。
10. Posted by 中嶋   2007年10月12日 19:06
ありがとうございます♪
ブログ(想い出の樹)右サイドバー一番下にリンクさせていただきました!
今後ともよろしくお願いします。(*^-^*)ゞ

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