レトロゲーム
2016年06月16日
記憶だけで解いてみやがれ!『夢幻の心臓』(その7)
★第8910日目「都市伝説の亡霊」

前回の赤き竜との死闘で負った深手は病院で治してもらったんだけど、
ハデに魔法を使いまくったせいで魔力がちょっと不足気味。
確か魔力を増やす方法は2種類あったはずだよな。
・砂漠の街バラージの魔術師の館で金貨を払って魔力を増やす
・ルーンの紋章を使って経験値を魔力に変換する
金貨と経験値、集めるなら断然金貨の方が楽なので、
ここは砂漠の街バラージの魔術師の館を頼ることにしたんだ。
-----
かつては夢幻界の最果てに潜む伝説の街だったバラージも、
今となっては交通の便が悪いマニア向けショップ程度の感覚。

魔術師の館のレートは魔力1ポイントにつき金貨10枚。
とりあえず金貨1000枚を払って魔力を100ポイント増やしてみた。
これで再び迷宮探索をするのに十分なステータスが整ったね。
あとは不要な戦利品を売り払って軍資金を稼ぎ、
装備のスペアを用意しておかないと。
前にも伝えたことがあるかもしれないけど、
この世界のすべての装備は使い続けるといずれ壊れてしまうのだ。
しかもそれぞれの耐久値的な情報はプレイヤーには見えないので、
戦闘中にいきなり壊れてしまうことも決して珍しくない。
壊れた装備はその場で消え去ってしまい、
その瞬間に戦闘能力が非武装時の数値に戻されてしまう。
予備品を持っていればその場で装備することで立て直せるんだけど、
そのために1ターン消費してしまうことは避けられない。
もしそんなことがボス戦で起きたら致命的な痛手を負いかねないので、
ここは一旦自由都市ザムザまで戻ってすべての装備を見直しておこう。
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前回の赤き竜との死闘で負った深手は病院で治してもらったんだけど、
ハデに魔法を使いまくったせいで魔力がちょっと不足気味。
確か魔力を増やす方法は2種類あったはずだよな。
・砂漠の街バラージの魔術師の館で金貨を払って魔力を増やす
・ルーンの紋章を使って経験値を魔力に変換する
金貨と経験値、集めるなら断然金貨の方が楽なので、
ここは砂漠の街バラージの魔術師の館を頼ることにしたんだ。
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かつては夢幻界の最果てに潜む伝説の街だったバラージも、
今となっては交通の便が悪いマニア向けショップ程度の感覚。

魔術師の館のレートは魔力1ポイントにつき金貨10枚。
とりあえず金貨1000枚を払って魔力を100ポイント増やしてみた。
これで再び迷宮探索をするのに十分なステータスが整ったね。
あとは不要な戦利品を売り払って軍資金を稼ぎ、
装備のスペアを用意しておかないと。
前にも伝えたことがあるかもしれないけど、
この世界のすべての装備は使い続けるといずれ壊れてしまうのだ。
しかもそれぞれの耐久値的な情報はプレイヤーには見えないので、
戦闘中にいきなり壊れてしまうことも決して珍しくない。
壊れた装備はその場で消え去ってしまい、
その瞬間に戦闘能力が非武装時の数値に戻されてしまう。
予備品を持っていればその場で装備することで立て直せるんだけど、
そのために1ターン消費してしまうことは避けられない。
もしそんなことがボス戦で起きたら致命的な痛手を負いかねないので、
ここは一旦自由都市ザムザまで戻ってすべての装備を見直しておこう。
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mightatras at 10:30|Permalink│Comments(3)
2016年06月11日
K2的レトロゲーム夜話 『夢幻の真相』
実はK2は記事の中にちょいちょいウソを混ぜることがある。
正確には、対象のプラス面を際立たせるために、
わざとマイナス面を大げさに書くってことなんだけど。
例えばここで連載中の『夢幻の心臓』攻略記事の初回に
このゲームの理不尽さを示す一例としてこんなふうに書いたんだ。

>でもこのゲームの場合、いずれのルートを通ったとしても
>初期の時点では絶対に勝てない強敵に遭遇し、
>その場で張り倒されてしまう危険性をはらんでいるのだ。
これはゲーム開始直後、わずか2マス先の街にたどり着く前に
ゲームオーバーになる可能性がある、という理不尽さを語ったもので、
K2自身も過去に経験したことがある超シビアな現象だったりする。
でもね、これ実際に本作をプレイした経験がある人からすると
「あー、あるあるwww」って笑い流される程度のお話。
本当のことを言うと、仮に敵に遭遇したとしても
「ニゲル」を選択し続ければ十中八九逃げ切ることが可能なんだ。
もちろんそこからある程度の強さを身に付けるためには
かなりストイックなプレイを強いられるわけだけど、
街でしっかり準備すればリスクを軽減できるというのは既述の通り。
要するにシステムのカラクリを見抜くことさえできれば
それに対応した攻略法で必ず克服できるバランスなんだよね。
じゃあ連載初回にわざわざdisったのはなぜか?ってことだけど、
そんなの「『夢幻の心臓』は今プレイしても面白い」ってオチを
盛り上げるための伏線だからに決まってるでしょ!
言わせんな恥ずかしい
-----
実際のところ『夢幻の心臓』を紹介している書籍やサイトでは
必ずと言っていいほど本作の「序盤の厳しさ」が指摘されている。
だからといってその荒削りである意味乱暴なゲームシステムを
出来が良くないだの大した成果がないだのとdisってる記事は見たことが無い。
なぜなら『夢幻の心臓』はそれまでに前例の無い画期的な国産RPGだったから。
ドラクエ2を引き合いに出してドラクエ1の拙さをdisる人はいないでしょ?
それと同じ、ごくごく当たり前のこと……
そんなふうに考えていた時期が
俺にもありました
今回も荒れます、かなり。
続きを読む
正確には、対象のプラス面を際立たせるために、
わざとマイナス面を大げさに書くってことなんだけど。
例えばここで連載中の『夢幻の心臓』攻略記事の初回に
このゲームの理不尽さを示す一例としてこんなふうに書いたんだ。

>でもこのゲームの場合、いずれのルートを通ったとしても
>初期の時点では絶対に勝てない強敵に遭遇し、
>その場で張り倒されてしまう危険性をはらんでいるのだ。
これはゲーム開始直後、わずか2マス先の街にたどり着く前に
ゲームオーバーになる可能性がある、という理不尽さを語ったもので、
K2自身も過去に経験したことがある超シビアな現象だったりする。
でもね、これ実際に本作をプレイした経験がある人からすると
「あー、あるあるwww」って笑い流される程度のお話。
本当のことを言うと、仮に敵に遭遇したとしても
「ニゲル」を選択し続ければ十中八九逃げ切ることが可能なんだ。
もちろんそこからある程度の強さを身に付けるためには
かなりストイックなプレイを強いられるわけだけど、
街でしっかり準備すればリスクを軽減できるというのは既述の通り。
要するにシステムのカラクリを見抜くことさえできれば
それに対応した攻略法で必ず克服できるバランスなんだよね。
じゃあ連載初回にわざわざdisったのはなぜか?ってことだけど、
そんなの「『夢幻の心臓』は今プレイしても面白い」ってオチを
盛り上げるための伏線だからに決まってるでしょ!
言わせんな恥ずかしい
-----
実際のところ『夢幻の心臓』を紹介している書籍やサイトでは
必ずと言っていいほど本作の「序盤の厳しさ」が指摘されている。
だからといってその荒削りである意味乱暴なゲームシステムを
出来が良くないだの大した成果がないだのとdisってる記事は見たことが無い。
なぜなら『夢幻の心臓』はそれまでに前例の無い画期的な国産RPGだったから。
ドラクエ2を引き合いに出してドラクエ1の拙さをdisる人はいないでしょ?
それと同じ、ごくごく当たり前のこと……
そんなふうに考えていた時期が
俺にもありました
今回も荒れます、かなり。
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2016年05月27日
K2的レトロゲーム夜話 @1986『【ドラクエ】アレフガルドで逢いましょう』
今夜は闇の領界のボスを倒すくらいまで進めたいな。
とりあえずログインしよ……ん!?

ログイン画面がずいぶんシンプルになったような気が……。
それとワンタイムパスワードも入れとかないとね。

確かかつてアストルティアに存在したと伝えられるレア鉱石を探すため、
久々に過去のオーグリードに飛んで来たはずなんだけど……。

でもこの街、なんだかとても懐かしい匂いがするな……。
-----
今から30年前の今日、1986年5月27日に『ドラゴンクエスト』は発売された。
その頃のファミコンゲームの売れ筋はというと……
……みたいな内容をここ数日つらつらと書いてたんだけど、
考えることはみんな同じみたいで、似たようなテーマの記事が
いくつか散見されたので途中で書くのを止めた。
ちなみに初章はこんな風に結んであった。
そういう意味では当時のゲーム市場の情勢は
ドラクエにとって決して好機とは言えなかったかもしれない。
しかしドラクエは、メディア戦略をフル利用することにより
その逆風を一気に追い風へと変えてしまう。
これもほぼ同じ論調の記事があったのでお蔵入り。
でもそういう記事を読んでみて思ったんだけど、
K2がこれまでに過去の偏見をそのまま書き込んだだけのレトゲー記事って
レトゲー史の中では割りとスタンダードな認識だったみたい。
そりゃ寄稿用途のイイ子ちゃん記事を書くこともできるっちゃできるけど、
そういうのを気にせず思ったことを自由に書く場所が欲しかったから
この『推奨堂』ってブログを始めたんだよね。
にもかかわらず好き勝手に書いた偏見まみれの記事が
実は正しいことが書いてありましたってんじゃ
生きてる甲斐がねえんだよ――――――っ!!
……というわけで記念すべき「ドラクエ誕生30周年」の今宵、
あえて『ドラゴンクエスト』というゲームをdisることにします。
ファミコンが全盛期を迎えていた1986年当時、
PCゲーマーとして肩身狭く生きたある少年の怨嗟の声を聞け!
今回はいろいろと波乱含みのため本編は次ページにて。
続きを読む
とりあえずログインしよ……ん!?

ログイン画面がずいぶんシンプルになったような気が……。
それとワンタイムパスワードも入れとかないとね。

確かかつてアストルティアに存在したと伝えられるレア鉱石を探すため、
久々に過去のオーグリードに飛んで来たはずなんだけど……。

でもこの街、なんだかとても懐かしい匂いがするな……。
-----
今から30年前の今日、1986年5月27日に『ドラゴンクエスト』は発売された。
その頃のファミコンゲームの売れ筋はというと……
……みたいな内容をここ数日つらつらと書いてたんだけど、
考えることはみんな同じみたいで、似たようなテーマの記事が
いくつか散見されたので途中で書くのを止めた。
ちなみに初章はこんな風に結んであった。
そういう意味では当時のゲーム市場の情勢は
ドラクエにとって決して好機とは言えなかったかもしれない。
しかしドラクエは、メディア戦略をフル利用することにより
その逆風を一気に追い風へと変えてしまう。
これもほぼ同じ論調の記事があったのでお蔵入り。
でもそういう記事を読んでみて思ったんだけど、
K2がこれまでに過去の偏見をそのまま書き込んだだけのレトゲー記事って
レトゲー史の中では割りとスタンダードな認識だったみたい。
そりゃ寄稿用途のイイ子ちゃん記事を書くこともできるっちゃできるけど、
そういうのを気にせず思ったことを自由に書く場所が欲しかったから
この『推奨堂』ってブログを始めたんだよね。
にもかかわらず好き勝手に書いた偏見まみれの記事が
実は正しいことが書いてありましたってんじゃ
生きてる甲斐がねえんだよ――――――っ!!
……というわけで記念すべき「ドラクエ誕生30周年」の今宵、
あえて『ドラゴンクエスト』というゲームをdisることにします。
ファミコンが全盛期を迎えていた1986年当時、
PCゲーマーとして肩身狭く生きたある少年の怨嗟の声を聞け!
今回はいろいろと波乱含みのため本編は次ページにて。
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2016年05月23日
記憶だけで解いてみやがれ!『夢幻の心臓』(その6)
★第8808日目「赤き竜とドラゴンの洞窟」
以前、城塞都市マクーハンで情報集めをした時に、
気になる情報があったことを思い出したんだ。
そこでもう一度街の広場で聞き込みをすることに。

「南西の森を探せ」
そう、これよこれ!
すでに街の南西には森林の一部が見えてるけど、
前にこの辺りを探索した時は何もなかったんだよなぁ。
そこでもう少し探索範囲を広げてみることに。
すると南西のもう少し先に、もうひとつの森林が広がっていた。
探索の途中で出会った農民の話によると、

ということらしい。
不思議な井戸? これは重要な何かがありそうな予感!

しかし現場に湧き出ていた赤い色をした水を飲んでみたら、
案の定というべきか、ただ毒に侵されただけだった。
まぁこんな毒物以外の予想がつかない薄汚い液体でも
飲まなきゃ始まらないのがRPGの主人公の辛いところ。
渋々「毒素よ無害なる血となれ」を唱えつつ周囲を見渡すと、
森の中になんか廃墟みたいなものがあることに気付いた。
近寄って見ると怪しげな洞窟が文字通り口を開けている。

幸いステータスは万全なので、さっそく入ってみることに。
-----
夢幻界には洞窟や塔のような謎めいた迷宮が点在している。
街で得た情報によると、紋章が隠されている迷宮もあるらしい。
さすがにこの洞窟はマクーハンから割りと近かったから
それほど重要なアイテムはないかもしれないけど、
とりあえずダンジョンに入ったら以下の魔法を唱えておこう。
まずは「月の光よ賢者の杖となれ」。
これでどんな暗闇も明るく照らし出してくれる。
実はこのゲーム、迷宮エリアに入ると『ウィザードリィ』のように
3Dダンジョンを探索するゲームモードに激変してしまう。
これは本作が模範とした『ウルティマ』由来のシステムなんだ。
ちなみに3DダンジョンRPGの始祖といえば『ウィザードリィ』なんだけど、
RPGで3Dダンジョンを探索するシステムを世界で初めて搭載したのは
『ウルティマ』の前身である『アカラベス』(オリジン社/1979)だよ。
やっぱリチャード・ギャリオットすげーな。
-----
おっと話が逸れてしまった。
洞窟内が明るくなったら次は「すべてのものよ我が掌へ」を唱えてみよう。
こんなふうに探索中のフロアのマップを表示してくれるぞ。

黒で表示されてる場所は現在位置だよ。
昔はこのマップをいちいち方眼紙に描き写してプレイしたもんだけど、
今は画面をキャプチャするだけで済むので便利だねぇ。
洞窟内では、各フロアの下降階段を探して最下層を目指すのが目的。
塔の場合は逆に上昇階段を探して最上階を目指す形になる。
ダンジョンでは人間からモンスターまで様々な敵と遭遇するだろう。
いずれも個々では弱いけど、連戦すれば自ずと耐久力が削られてしまう。
そこで登場するのが前回覚えたばかりの耐久力回復魔法、
「我が力よみがえれ」なのだ!

……しかしこの魔法、恐ろしいことに耐久力がたったの5しか回復しない。
ということはホイミ、ホイマー、ホイメストみたいな感じで
強力な回復魔法が……用意されてるわきゃねーわな、やっぱり。
要するにダンジョン内では満足な耐久力の回復は望めないってこと。
このクセになるイビツさこそ黎明期のRPG特有のダイゴ味だったりする。
とりあえずここから敵との戦闘はできるだけ避けていこう。
最下層のお宝でも持って帰らないことには気が済まないからね。
-----
ところが洞窟の最深部でオレを待っていたのは……。

夢幻界最強クラスの強さを誇る竜族の王者・赤き竜だった!!
しかも先制攻撃で81ダメージ+毒コンボが問答無用のハードヒット!
まさかここがウワサに聞いた夢幻界随一の危険スポット
「ドラゴンの洞窟」だったとは……。
これにはKarZweiの中の人もさすがに本気で焦ってしまったが、
退かぬ!媚びぬ!省みぬ!の精神で今回はなんとか辛勝することができた。
しかしその数歩先にさらにデンジャラスなオーラを感じたので、
ここは一旦マクーハンに戻って回復してから出直すことに。
命からがら逃げ戻ってみたら耐久力はわずか87に……。

今さらながらデータ抹消ギリギリの大ピンチだったことを実感。
ホント、生還できて良かったよ。
《夢幻界の住人たち》

赤き竜(有毒)
夢幻界に棲む魔物の頂点に位置する竜族の中でも
最も強大な力を持つと言われる伝説の古竜。
毒を伴う強烈な打撃だけでなく魔法も使いこなす。
倒すとたまに竜の牙(交易所売価:金貨280枚)を落とす。
さて、赤き竜はこの世界で初めて出会った最強の敵だけど、
一度勝利して大体の能力は分かったので後は対策を講じるだけ。
もうこのレベルの敵になると正攻法は自殺行為に等しいので、
人智を尽くした小細工でヤツを徹底的に翻弄してヤルのだ!
-----
思った通り、さっき倒したはずの赤き竜は
洞窟最深部の同じ場所でオレを待っていた。

今度はザコとの戦闘を全力で避けてきたので耐久力もほぼ無傷。
おまけに例の先制攻撃も回避したので状況はイーブンだ。
まずは「聖霊よ我が盾となれ」を唱えて自分の回避力を強化。
次に「我が敵の足よ鉛となれ」で赤き竜の回避力を減少。
実はこのゲーム、自己強化魔法や弱体化魔法の効果を
魔力の続く限り重ねがけできるというとんでもない仕様なのだ。
このクセになるイビツさこそ黎明期のRPG特有のダイゴ味だったりする。
おかげさまで極力ダメージを抑えて勝利することができたけど、
それでも3割強の耐久力を持っていかれてしまった。

そしてさっき猛烈にイヤなオーラを感じた場所に覚悟を決めて突入。
するとまたしても赤き竜が目の前に立ちはだかった。

さすがにこれ以上耐久力を減らすのはマズいので、
ここはなりふり構わず強化&弱体魔法の重ねがけ祭りじゃ!
実は自己強化魔法の効果は戦闘が終わってもしばらく残る。
そのためオレの回避力は戦闘開始の時点でかなり強化されたままなのだ。

激戦の末に赤き竜の討伐に成功すると、宝の箱が見つかった。
すでに罠解除魔法「封印よその場所を退け」を覚えているなら
「呪文を使い開ける」を選択して安全に箱を開けよう。

すると3つ目の紋章となる「竜の紋章」を手に入れることができた!

この紋章は経験値を回避力に変換することができる。
ちなみに防具の分が含まれているので、素の回避力は100になったことになる。
-----
結局のところ、魔法を覚えてしまえばこのゲームの難易度は適正になる。
そこにたどり着くまでのバランスがアレなだけなんだよな。
このクセになるイビツさこそ黎明期のRPG特有のダイゴ味だったりする。
そんなわけで次回も懲りもせず紋章集めに奮闘しちゃうよ〜ん!
(つづく)
以前、城塞都市マクーハンで情報集めをした時に、
気になる情報があったことを思い出したんだ。
そこでもう一度街の広場で聞き込みをすることに。

「南西の森を探せ」
そう、これよこれ!
すでに街の南西には森林の一部が見えてるけど、
前にこの辺りを探索した時は何もなかったんだよなぁ。
そこでもう少し探索範囲を広げてみることに。
すると南西のもう少し先に、もうひとつの森林が広がっていた。
探索の途中で出会った農民の話によると、

ということらしい。
不思議な井戸? これは重要な何かがありそうな予感!

しかし現場に湧き出ていた赤い色をした水を飲んでみたら、
案の定というべきか、ただ毒に侵されただけだった。
まぁこんな毒物以外の予想がつかない薄汚い液体でも
飲まなきゃ始まらないのがRPGの主人公の辛いところ。
渋々「毒素よ無害なる血となれ」を唱えつつ周囲を見渡すと、
森の中になんか廃墟みたいなものがあることに気付いた。
近寄って見ると怪しげな洞窟が文字通り口を開けている。

幸いステータスは万全なので、さっそく入ってみることに。
-----
夢幻界には洞窟や塔のような謎めいた迷宮が点在している。
街で得た情報によると、紋章が隠されている迷宮もあるらしい。
さすがにこの洞窟はマクーハンから割りと近かったから
それほど重要なアイテムはないかもしれないけど、
とりあえずダンジョンに入ったら以下の魔法を唱えておこう。
まずは「月の光よ賢者の杖となれ」。
これでどんな暗闇も明るく照らし出してくれる。
実はこのゲーム、迷宮エリアに入ると『ウィザードリィ』のように
3Dダンジョンを探索するゲームモードに激変してしまう。
これは本作が模範とした『ウルティマ』由来のシステムなんだ。
ちなみに3DダンジョンRPGの始祖といえば『ウィザードリィ』なんだけど、
RPGで3Dダンジョンを探索するシステムを世界で初めて搭載したのは
『ウルティマ』の前身である『アカラベス』(オリジン社/1979)だよ。
やっぱリチャード・ギャリオットすげーな。
-----
おっと話が逸れてしまった。
洞窟内が明るくなったら次は「すべてのものよ我が掌へ」を唱えてみよう。
こんなふうに探索中のフロアのマップを表示してくれるぞ。

黒で表示されてる場所は現在位置だよ。
昔はこのマップをいちいち方眼紙に描き写してプレイしたもんだけど、
今は画面をキャプチャするだけで済むので便利だねぇ。
洞窟内では、各フロアの下降階段を探して最下層を目指すのが目的。
塔の場合は逆に上昇階段を探して最上階を目指す形になる。
ダンジョンでは人間からモンスターまで様々な敵と遭遇するだろう。
いずれも個々では弱いけど、連戦すれば自ずと耐久力が削られてしまう。
そこで登場するのが前回覚えたばかりの耐久力回復魔法、
「我が力よみがえれ」なのだ!

……しかしこの魔法、恐ろしいことに耐久力がたったの5しか回復しない。
ということはホイミ、ホイマー、ホイメストみたいな感じで
強力な回復魔法が……用意されてるわきゃねーわな、やっぱり。
要するにダンジョン内では満足な耐久力の回復は望めないってこと。
このクセになるイビツさこそ黎明期のRPG特有のダイゴ味だったりする。
とりあえずここから敵との戦闘はできるだけ避けていこう。
最下層のお宝でも持って帰らないことには気が済まないからね。
-----
ところが洞窟の最深部でオレを待っていたのは……。

夢幻界最強クラスの強さを誇る竜族の王者・赤き竜だった!!
しかも先制攻撃で81ダメージ+毒コンボが問答無用のハードヒット!
まさかここがウワサに聞いた夢幻界随一の危険スポット
「ドラゴンの洞窟」だったとは……。
これにはKarZweiの中の人もさすがに本気で焦ってしまったが、
退かぬ!媚びぬ!省みぬ!の精神で今回はなんとか辛勝することができた。
しかしその数歩先にさらにデンジャラスなオーラを感じたので、
ここは一旦マクーハンに戻って回復してから出直すことに。
命からがら逃げ戻ってみたら耐久力はわずか87に……。

今さらながらデータ抹消ギリギリの大ピンチだったことを実感。
ホント、生還できて良かったよ。
《夢幻界の住人たち》

赤き竜(有毒)
夢幻界に棲む魔物の頂点に位置する竜族の中でも
最も強大な力を持つと言われる伝説の古竜。
毒を伴う強烈な打撃だけでなく魔法も使いこなす。
倒すとたまに竜の牙(交易所売価:金貨280枚)を落とす。
さて、赤き竜はこの世界で初めて出会った最強の敵だけど、
一度勝利して大体の能力は分かったので後は対策を講じるだけ。
もうこのレベルの敵になると正攻法は自殺行為に等しいので、
人智を尽くした小細工でヤツを徹底的に翻弄してヤルのだ!
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思った通り、さっき倒したはずの赤き竜は
洞窟最深部の同じ場所でオレを待っていた。

今度はザコとの戦闘を全力で避けてきたので耐久力もほぼ無傷。
おまけに例の先制攻撃も回避したので状況はイーブンだ。
まずは「聖霊よ我が盾となれ」を唱えて自分の回避力を強化。
次に「我が敵の足よ鉛となれ」で赤き竜の回避力を減少。
実はこのゲーム、自己強化魔法や弱体化魔法の効果を
魔力の続く限り重ねがけできるというとんでもない仕様なのだ。
このクセになるイビツさこそ黎明期のRPG特有のダイゴ味だったりする。
おかげさまで極力ダメージを抑えて勝利することができたけど、
それでも3割強の耐久力を持っていかれてしまった。

そしてさっき猛烈にイヤなオーラを感じた場所に覚悟を決めて突入。
するとまたしても赤き竜が目の前に立ちはだかった。

さすがにこれ以上耐久力を減らすのはマズいので、
ここはなりふり構わず強化&弱体魔法の重ねがけ祭りじゃ!
実は自己強化魔法の効果は戦闘が終わってもしばらく残る。
そのためオレの回避力は戦闘開始の時点でかなり強化されたままなのだ。

激戦の末に赤き竜の討伐に成功すると、宝の箱が見つかった。
すでに罠解除魔法「封印よその場所を退け」を覚えているなら
「呪文を使い開ける」を選択して安全に箱を開けよう。

すると3つ目の紋章となる「竜の紋章」を手に入れることができた!

この紋章は経験値を回避力に変換することができる。
ちなみに防具の分が含まれているので、素の回避力は100になったことになる。
-----
結局のところ、魔法を覚えてしまえばこのゲームの難易度は適正になる。
そこにたどり着くまでのバランスがアレなだけなんだよな。
このクセになるイビツさこそ黎明期のRPG特有のダイゴ味だったりする。
そんなわけで次回も懲りもせず紋章集めに奮闘しちゃうよ〜ん!
(つづく)
2016年05月22日
記憶だけで解いてみやがれ!『夢幻の心臓』(その5)
K2的レトロゲーム夜話(外伝) @1986 『PCPC少年』
「広い砂漠のオアシスに魔法の街があるんだ。」
そう教えてくれたのは、聡明な僧侶でも屈強な戦士でもなく、
K2が当時通っていた中学校の先輩だった。
その先輩はパソコンゲーム(この頃からそう呼ばれ始めた)を趣味としており、
彼が教えてくれるゲームの話題はどれも最新の情報誌より詳しく、魅力的だった。
成績優秀で温厚な人柄はみんなから愛され、
生徒会長を長期に渡って務めるほどの人気者。
自宅には最新のゲーム機器がすべてそろっているという
絵に描いたような裕福なご家庭の御曹司で、
当時はそんな言葉無かったけどモロ「リア充」だった先輩。
言うまでもなく彼にとってゲームは単なる趣味のひとつに過ぎなかった。
K2も例外なくそんな先輩に憧れ、羨ましいとも思っていたが、
その時に限ってはそれ以上の狂喜的な感情が脳髄を駆け巡っていた。
「これでやっと『夢幻の心臓』がクリアできる!!」
M君宅で初めてプレイした時にあまりの難しさにドン引きして以来、
すっかり忘れていた『夢幻の心臓』への情熱が再燃した瞬間であった。
あの頃、コンピュータ・ゲームが人生のすべてだった。
他人の恵まれた身の上を羨むよりも夢中になれるゲームが自分にはあった。
ダメなヤツにはダメなりの筋の通し方があると知った中学1年生の春。
1986年4月。
『ドラゴンクエスト』が発売されるよりほんのひと月前のお話。
以下、本編。
-----
★第8713日目「砂漠の街バラージ」
これまでに訪れた自由都市カーライル、城塞都市マクーハン、
そして宗教都市ラサニエルは街道により結ばれいる。
その三都市を頂点とする三角形を中心に探索をすれば、
広大な夢幻界に散らばる数々のランドマークの位置関係も
自然と把握することができるだろう。
その三角形から外に伸びる街道を南下することで、
この4つ目の街・自由都市ザムザにもたどり着ける。

「ルーンの紋章はラサニエルの司祭の手に……」
「聖なる剣は与えられるモノだ」
「聖なる剣は聖なるモノに……」
ルーンの紋章についてはすでに解決済み。
聖なる剣関連の話題がまた出てきたけど、
「物」か「者」かがよくわからないので原文表記に戻してみた。
いずれにせよ有益な情報はここには無いみたい。
ここザムザは同じ自由都市のカーライルに似ていて
商店は充実してるんだけど、病院が無いんだよね。
だから毒対策は交易所で解毒剤(金貨30枚)を買うしかない。
この街の南方には広大な砂漠があるんだけど、
なぜかそこに「重要な何か」があるような気がしたので
解毒剤をたくさん買い込んで探索に出かけてみたんだ。
-----
この名もなき前人未到の砂漠は途方もなく広く、
巨大な魔獣や毒を持つ危険生物が徘徊する、まさに人外魔境。
当然、夢幻界の人々はこの砂漠のことなど知る由もない。
強敵との連戦で傷ついた身体を癒すためにザムザに戻ろうとした時、
突然一羽のタカ人間が羽音を立てて目の前に飛来した。
咄嗟に回避力の高い有翼人特有の強襲に備えて身構えたが、
傷ついたオレを見たタカ人間は、意外なことに流暢な人語で語りかけてきた。

あ、あんたしゃべれたんか……。
衝撃の事実に驚くとともに、タカっちへの感謝の念があふれてきた!
ありがとうタカっち!
ホーク ヒューマン!
そう、「人間は」誰もこの砂漠の本当の姿を知らないだけで、
タカっちのような知性のある魔物にとっては
砂漠の街バラージの場所は知ってて当然の情報だったのだ。
《夢幻界の住人たち》

タカ人間
夢幻界の地上のほぼ全域で遭遇する有翼人。
人語を解する高い知性を持っており、友好的な個体も多い。
回避力が高いため、序盤は極力戦闘を避けた方が良いだろう。
倒すとたまに短剣(交易所売価:金貨14枚)をドロップする。
-----
砂漠の街バラージには「魔術師の館」がある。
ここで「呪文を教わる」ことで、やっと魔法が使えるようになるのだ。
ちなみに最初に金貨25枚を払うと暗闇での照明魔法
「月の光よ賢者の杖となれ」を教わることができる。
次に金貨50枚を払うと耐久力回復魔法
「我が力よみがえれ」を覚えることができる。
そして金貨75枚で待望の解毒魔法
「毒素よ無害なる血となれ」と
周囲10×10マス分のマップを表示する魔法
「すべてのものよ我が掌へ」が使えるようになる。
さらに金貨125枚で4つの魔法が手に入るんだけど、
「封印よその場所から退け」という罠解除魔法があると便利。
なお、ここで教えてもらえる魔法を全部そろえるためには
なんと金貨が2650枚(!)も必要になるんだけど、
この時点ではとりあえず上で紹介した魔法を覚えておけばOK!
財力に余裕があったら今のうちに全部そろえてしまうのもアリ。

-----
そういえばこの街には神殿もあったな。

ここにはオレを亡霊呼ばわりするイケ好かない司祭がいる他、
「迷宮の探検」に挑戦することもできる。
言うまでもなくこの時点では迷宮の謎を解くことはできないけど、
覚えたばかりの魔法の効果を試すにはちょうどいいだろう。
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いずれにせよこれでやっと毒の脅威から解放されたわけだ。
他にも紋章探しに必要な魔法はいろいろ準備できたので、
次回はいよいよ危険な迷宮に挑戦しちゃうからね!
デンジャラス ダンジョン!
(つづく)
「広い砂漠のオアシスに魔法の街があるんだ。」
そう教えてくれたのは、聡明な僧侶でも屈強な戦士でもなく、
K2が当時通っていた中学校の先輩だった。
その先輩はパソコンゲーム(この頃からそう呼ばれ始めた)を趣味としており、
彼が教えてくれるゲームの話題はどれも最新の情報誌より詳しく、魅力的だった。
成績優秀で温厚な人柄はみんなから愛され、
生徒会長を長期に渡って務めるほどの人気者。
自宅には最新のゲーム機器がすべてそろっているという
絵に描いたような裕福なご家庭の御曹司で、
当時はそんな言葉無かったけどモロ「リア充」だった先輩。
言うまでもなく彼にとってゲームは単なる趣味のひとつに過ぎなかった。
K2も例外なくそんな先輩に憧れ、羨ましいとも思っていたが、
その時に限ってはそれ以上の狂喜的な感情が脳髄を駆け巡っていた。
「これでやっと『夢幻の心臓』がクリアできる!!」
M君宅で初めてプレイした時にあまりの難しさにドン引きして以来、
すっかり忘れていた『夢幻の心臓』への情熱が再燃した瞬間であった。
あの頃、コンピュータ・ゲームが人生のすべてだった。
他人の恵まれた身の上を羨むよりも夢中になれるゲームが自分にはあった。
ダメなヤツにはダメなりの筋の通し方があると知った中学1年生の春。
1986年4月。
『ドラゴンクエスト』が発売されるよりほんのひと月前のお話。
以下、本編。
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★第8713日目「砂漠の街バラージ」
これまでに訪れた自由都市カーライル、城塞都市マクーハン、
そして宗教都市ラサニエルは街道により結ばれいる。
その三都市を頂点とする三角形を中心に探索をすれば、
広大な夢幻界に散らばる数々のランドマークの位置関係も
自然と把握することができるだろう。
その三角形から外に伸びる街道を南下することで、
この4つ目の街・自由都市ザムザにもたどり着ける。

「ルーンの紋章はラサニエルの司祭の手に……」
「聖なる剣は与えられるモノだ」
「聖なる剣は聖なるモノに……」
ルーンの紋章についてはすでに解決済み。
聖なる剣関連の話題がまた出てきたけど、
「物」か「者」かがよくわからないので原文表記に戻してみた。
いずれにせよ有益な情報はここには無いみたい。
ここザムザは同じ自由都市のカーライルに似ていて
商店は充実してるんだけど、病院が無いんだよね。
だから毒対策は交易所で解毒剤(金貨30枚)を買うしかない。
この街の南方には広大な砂漠があるんだけど、
なぜかそこに「重要な何か」があるような気がしたので
解毒剤をたくさん買い込んで探索に出かけてみたんだ。
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この名もなき前人未到の砂漠は途方もなく広く、
巨大な魔獣や毒を持つ危険生物が徘徊する、まさに人外魔境。
当然、夢幻界の人々はこの砂漠のことなど知る由もない。
強敵との連戦で傷ついた身体を癒すためにザムザに戻ろうとした時、
突然一羽のタカ人間が羽音を立てて目の前に飛来した。
咄嗟に回避力の高い有翼人特有の強襲に備えて身構えたが、
傷ついたオレを見たタカ人間は、意外なことに流暢な人語で語りかけてきた。

あ、あんたしゃべれたんか……。
衝撃の事実に驚くとともに、タカっちへの感謝の念があふれてきた!
ありがとうタカっち!
ホーク ヒューマン!
そう、「人間は」誰もこの砂漠の本当の姿を知らないだけで、
タカっちのような知性のある魔物にとっては
砂漠の街バラージの場所は知ってて当然の情報だったのだ。
《夢幻界の住人たち》

タカ人間
夢幻界の地上のほぼ全域で遭遇する有翼人。
人語を解する高い知性を持っており、友好的な個体も多い。
回避力が高いため、序盤は極力戦闘を避けた方が良いだろう。
倒すとたまに短剣(交易所売価:金貨14枚)をドロップする。
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砂漠の街バラージには「魔術師の館」がある。
ここで「呪文を教わる」ことで、やっと魔法が使えるようになるのだ。

ちなみに最初に金貨25枚を払うと暗闇での照明魔法
「月の光よ賢者の杖となれ」を教わることができる。
次に金貨50枚を払うと耐久力回復魔法
「我が力よみがえれ」を覚えることができる。
そして金貨75枚で待望の解毒魔法
「毒素よ無害なる血となれ」と
周囲10×10マス分のマップを表示する魔法
「すべてのものよ我が掌へ」が使えるようになる。
さらに金貨125枚で4つの魔法が手に入るんだけど、
「封印よその場所から退け」という罠解除魔法があると便利。
なお、ここで教えてもらえる魔法を全部そろえるためには
なんと金貨が2650枚(!)も必要になるんだけど、
この時点ではとりあえず上で紹介した魔法を覚えておけばOK!
財力に余裕があったら今のうちに全部そろえてしまうのもアリ。

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そういえばこの街には神殿もあったな。

ここにはオレを亡霊呼ばわりするイケ好かない司祭がいる他、
「迷宮の探検」に挑戦することもできる。
言うまでもなくこの時点では迷宮の謎を解くことはできないけど、
覚えたばかりの魔法の効果を試すにはちょうどいいだろう。
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いずれにせよこれでやっと毒の脅威から解放されたわけだ。
他にも紋章探しに必要な魔法はいろいろ準備できたので、
次回はいよいよ危険な迷宮に挑戦しちゃうからね!
デンジャラス ダンジョン!
(つづく)