とてもとてもお久しぶりです。長らく放置していたブログをしたためる時がやってきました。
新柄浴衣が完成しました!

今年の浴衣は原点回帰『女らしくて、涼を感じるもの』をテーマにデザインを考えました。もちろん注染染め、もちろん綿でございます。パリッとした着心地、シワすらも美しい。

先日長沢節さんのデッサン集を見たのですが「浴衣」の項目があって浴衣を着て動く女の人の姿が生き生きと描かれていてそのシワがとても素敵だったのです。丸みのあるボディラインを包む直線で出来た布、抗って生まれるシワの女らしいことよ。綿の浴衣のシワはエロい。(麻のシワもいい)
そんなこんなで私はずっと注染と綿、もしくは麻にこだわって浴衣を作っています。これからも。

今年の新柄は2柄、色変えは1柄になります

まず『楽園』
型が壊れてしまった『ミニョン』に変わる、それを上回るロマンチックな浴衣を作りたいなぁと思ってあれこれ考えて生まれたのがこの柄になります。『ミニョン』は私の大好きな八重山民謡『綾蝶』からイメージして作ったのですが

スリ里や綾はびる 我んや花やりば
花ぬ寄らりゆみ里が 里が忍でぃもうり
(あなたは蝶で私は花、花から傍には行けないでしょう
だからあなたから傍に来て下さい)

この部分ロマンチックだわ...と思ってたんだがブルゾンちえみ的でもあるな「待つの」。違う!
もっとロマンチックな気持ちを込めて作ったのです!なので今回もロマンチックな気持ちを込めて描きました。自分の作ったものに花柄の浴衣が少なかったので今回は前回よりも花をたくさん咲かせました。全て夏の花です。蝶々はアゲハ蝶と沖縄の蝶々「オオゴマダラ」を、朝顔にとまるのは花の蜜を吸う世界一小さな美しい鳥、ネィティブアメリカンの幸せのシンボル「ハミングバード」もちろん日本のドリームキャッチャー「蜘蛛の巣」も。その昔「良い男がかかる」という意味合いから、とくに芸者さん達の間で人気があった文様だそう。染めはネイビーからパープルそしてうっすらピンクぼかしという職人技。ふんだんです。今回もふんだんに盛り込みました。恋の図案です。
柄が多いのでゴチャゴチャしないようネイビーのストライプを入れました。これがなんだか仕立てた時に面白い感じになって色っぽいのにモダンな雰囲気の浴衣になった気がします。
後ろ姿が特に面白くて、柄合わせしてくれた和裁士さんと「これは!」と盛り上がりました。縦ラインなのでもちろん着やせ効果も!私の場合体型コンプレックスが多いのでシュッと見えることを第一にデザインしております!

素足に下駄をカラコロ言わせてお尻振りながら歩いてほしい。
そんな浴衣です。

続きましてこちらも『ピーコック クロ』に変わる大人のクロの浴衣を...と思って生まれたその名も
『月夜浜』(つきやぱま)
石垣島の最も西にある景勝地「御神崎(うがんざき)」にはうりずん(若夏)の季節になると野生のテッポウユリが一斉に花を咲かせるそうです。残念ながらその景色は現在は見る事が出来ないらしいですが浜辺に白い百合が咲く景色はいろいろな沖縄の歌にも出て来ます。その中でも「月夜浜(つきやはま)には花が咲く ゆりのような花が咲く青く白くもえてよ イラヨイマーヌ花が咲く」大島保克さんの歌う『イラヨイ月夜浜』という歌を頭の中でイメージしてデザインしました
真っ暗な夜、月の光りに浮かび上がる真っ白な百合の花の群れ、聴こえるのは波の音だけ。

昔から太陽は男、月は女を表すと言われています。(インドは逆だったりしますが)この浴衣に月の絵が無いのは「この浴衣は貴女が袖を通して初めて完成するんです」という私からのクサいロマンチックな気持ちがムンムンに込められているのです。ムーンだけに。ごめんなさい。28周期という月の満ち欠けと同じサイクルで生きる私達女の不思議。私も「女性は月だなぁ」と思うのです。

と、新作2柄は女ムンムンで着てください。女の人の持つ色っぽさや柔らかな丸い美しさが出ればいいなぁ


続きまして色変え。
『トランプ クロ』
今年も「ネイビー×イエロー」を染めたのですがもう1色ちょっとクールな感じのトランプが欲しいなぁと思ってぼかし無し!くっきり黒ボーダーでトランプを染めてもらいました。


とは言え我が社の浴衣ですのであんまりかっこよくなり過ぎずあくまでポップ。
ターバンやアクセサリーでサンドレスっぽく着てほしいです。とにかく夏の楽しいシーンで来てほしいな!ライブとか!

そしてそして、今年はすみません!出さない予定だった「うみのなか」を染めました。お問い合わせたくさんいただいてずっと考えていたんです。「ポワソンドールで作ってたものは出さないでおこう」と頑なになってたのですが、ポワソンドールは夏着物はmadokaさんと一緒に考えていたのですが浴衣はそれぞれ別々にデザインしていたのでそこで生まれたデザインは私の大切な子供のようなもの。それはこれからも大事に育んでいきたいなぁととても思うようになって。もちろん型が壊れてしまった「ミニョン」や初期の「トランプ」「ピーコック」については未定ですが、それ以外の自分がデザインしたものはちょこちょこですがこれからも染めて行こうかなと。

もう出ないと思って買ってくださった方には本当に申し訳ありません。でもお買い上げいただいた事を後悔させないくらい気持ちを込めて作った浴衣です。どうぞ楽しんでいただけると嬉しいです。

もちろん「ばらいろ」として新しい浴衣をデザインしていきたいと思っています。

黒島の仲本海岸に潜った景色を閉じ込めた「うみのなか」
 以前この浴衣について書いたブログがこちらです


夏がとにかく好きで好きでたまらない気持ちをこれからもギュウギュウ閉じ込めた浴衣を作っていきたいと思っています。

今年は1人になってから初めての大阪、東京展示会をします。みなさまにお会いできるの楽しみにしています。

長くなってしまったので展示会のことはまた今度にします!(笑)

読んでくださってありがとうございました❤️