「あぁ!間違えた!」


ばぁちゃんの3回忌の法事に出る前にお父さんとばぁちゃんの墓参りをしました。

お父さんに「線香を持ってこいよ」と言われて、
お墓に持って行った箱は、開けたら焼香用の四角い炭でから……。違うじゃん。


「ダメじゃのぅ!詰めが甘いゆうか…。そんなんじゃ企業じゃやっていけんで〜!?」

会社でもなんかこんな風に詰めが甘い感じな私……。
機材の片付けしても何か出しっぱなしになっていたり、
何かひとつやり忘れたり、持って行き忘れたり。

「会社でもほーなんじゃろぅ、2度手間じゃろーがぁ〜」
「…取ってきます!」
一旦家に戻って中を確認して線香を持っていきました。

「風が強いのぅ、火がちゃんとつくかのぅ、線香貸せ貸せ」

線香を扇のようにひらげて火がつきやすいように差し出して待ちよるのに、いっこうにお父さんのライターに火がつかんでから。

カチッカチッ……
「ありゃ!ライターのガスがないで!」
「えぇっ!?」
……そりゃないよ、父さん。
「ありゃ!?」
「あぁ………詰めが甘いね」
そんなんじゃ企業じゃやっていけんよ?

さすがに取ってこい!とか言えんけ、どうにか
石のとうろうの中に残っていたろうそくにつけて線香に火をつけました。

詰めが甘くてもどうにかなるけ、なかなか詰めが甘いのが治らんのよね。