2007年02月11日

2007年 財形貯蓄 団塊の世代とともに 小さく産んで大きく育てよう

2007年問題。団塊の世代が一斉に定年を迎えることで、労働力人口激減・年金受給人口激増が由々しい一大事だと喧伝されているようです。仕事せずに年金受け取る老人が増えると国家は立ち行かないと?
 どうしてそんなこと(心配)になるかなぁ。年金は今まで積んできたお金を返すだけのことでしょう。それが払いづらいというのは金融機関側が使い込んでしまったということなの? 少なくとも運用に失敗したわけだ。たいしてリスク取る投資もしてなかったはずなのに。
 少子高齢化社会とかいうキーワードとともに、年金制度に関する2通りの解釈をしばしば拝見する。税制改正のたびに。年金の積み立ては、自分の将来に対する投資〜貯蓄であるのか、それとも、同時代に生きている現役世代が受給者を支えているという性質のものであるか。
 しかし、待ってくれよなぁ。どっちだろうなんてことが問題になるのは、マクロな経済学だか、金融関係者にとっての研究対象としてであって、あー、金融モデルとかいう言い方をしないのかな、学問として理解しよう説明しようとすればの話であって、積み立ててる本人は何十年かしたら満期になって引き出せる定期預金だと思って積み立ていたに決まっているではないか。第一、そう言って年金商品を売りつけていたはずである。疑問の余地は、これっぽっちもない。
 金融業界の詭弁としか思えないんですが。払うと言ってたお金を払えなくなったわけでしょ。金融機関の責任だ。それを、構造的な問題にすりかえようとしている。誰かの言葉を思い出す。「頭のいい人に、だまされちゃいますよ。」

 年金も心配ですが労働力人口激減も大問題。ニートとかいて、需要と供給のミスマッチなんて表現して喜んでちゃだめじゃん厚生労働省。総数減少に対する方策と言えるかどうかわからないけど、外国人労働力の受け入れは必須でしょう。ガンガン奨励しなきゃ。
 もちろんクオリティ低下は心配。外国人労働者が劣るとかいうことじゃなくて2007年問題としての話です。何しろ団塊の世代が一斉にって、すなわち、超熟練労働者が一斉にリタイアするんですからね。医者も教師も警察官も、すでに人手不足は明らかみたいなところに持ってきて大量の定年退職。再雇用制度と従業員教育制度を真剣に工夫してもらわないと。

 団塊の世代が世に出たのは4年制大学卒業してからだったら1970年前後か。なるほど当時の日本列島は、サラリーマンの住む世界でした。たとえば、勤労者財産形成促進法(略して財形法)という名前の法律が定められ、それに基づいて財形貯蓄という制度が始まっております。
 財形貯蓄は、労働法的には、雇い主が労働者の給料から天引きで貯金してしまうことを認めた点が画期的。そして、一般庶民にとっては「非課税貯蓄」であることが何と言っても眼目。今のように金利が低いご時世ではピンと来ませんが、かつて貯蓄というものはマネービル=お金を増やす手段だったわけで、その儲け=利息に対しては税金が掛かります。この部分の税金を免除してやれば、勤労者の貯蓄意欲昂進し、すなわち労働に対するモチベーションが高まること間違いなし。さあ企業よ従業員に貯蓄を奨励したまえ。保険会社や銀行は貯蓄商品を売りたまえ…。
 果たして金融機関側にそうやって預貯金資産を増やしたいという思惑がどの程度あったのかはわかりません。法律と制度成立の経緯はむしろ、政治家側の仕掛けを思わせます。財形法の所管が労働省ですから、労働族議員たちが望んだ貯蓄奨励システムだったか。

 財形法施行時の労働大臣、原健三郎。淡路島出身で明石海峡大橋を建て、消費税導入時は衆議院議長。日活映画「ギターを持った渡り鳥」の脚本を書いたのもこの人だっ。
 この原労働大臣、財形法成立時に「小さく産んで大きく育てよう」と語ったと伝えられています。元はドイツで行われていた貯蓄奨励制度のパクリらしいのですが、比較するといろいろ本邦財形制度は規模が小さいものであった。あまり旨みがないというか。たとえば利子非課税になる限度額というのがあって、当初はこれが元本100万円ぽっきり。住宅ローンの頭金にも足りない金額であると批判されたようです。
 非課税を嫌がる大蔵省側との折衝でこんな少額に抑えられたが、今後、実績を上げていけば限度額引き上げも認めさせられるさ、そういうつもりで「小さく産んで大きく育てよう」と仰ったわけでしょう。実際、非課税限度額は今では元本550万円まで引き上げられています。ローンの頭金には…どうですかね。

 大量の定年退職か…。財形非課税貯蓄って、退職するときは当然解約になるんですよね。再就職が決まっていれば継続できますが…1年以内に積み立て再開できないと、利子非課税の特典が適用除外になってしまう。
 財形貯蓄制度採用している企業の福利厚生担当者にとっては、かなり煩瑣な事務処理が発生する2007年。大問題だろうなぁ。


miho81521 at 01:29コメント(0)トラックバック(0) 

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