平井美帆 MIHO HIRAI BLOG

思ったこと、感じたこと、ぼやいてます。


























We have to learn from the past

権力は腐敗する
















午後5時台のニュースで、黒川開拓団の乙女の碑に碑文が加えられたことが流れていた。もちろん、全国ニュース。まさかまさか、2016年、ひとりで白川を訪れたときはのちのち、こんなに広まるとは夢にも思ってなかった。

こんなことを書いてしまっていいのだろうか……。

書いたとして、どのような反応があるだろうか。

当時、私も藤井氏(今の遺族会長)も、初の一般の文書化に戸惑い気味だった。当初は「きちんとした本のかたちにするならば…」というような消極的姿勢だった。私もまだ売りこみ先も決まっていない状況だったし、とにかく高齢の生存者に話を聞くことを優先した。

もちろん、私が白川を訪れて佐藤ハルエさんに会った頃、NHKの「エ」の存在もなく、そもそも「ライターに対して、当事者が話す」のも初めてという人達がばかりだった(あとにのべる男性研究者のことはハルエさんは会ったかもしれないが、「誰も」認識すらなく、言及もむろんなかった)。…藤井さんらにはお世話になり、みっちり話したが、NHKやテレビ番組が来るなんて、みんな夢にも(しつこいが)思ってもみなかった。そのくらい、「取材」とはほど遠い秘密の話だった。

ちなみに後になって、黒川開拓団のことに昔(1990年代?)の論文で言及した猪俣という男性研究者が、自分のほうが先だとか、やたら言いがかりっぽいことを匿名ツイッターで流していたが、ずいぶんな言いがかりだなと思う。そもそも、現地の人(Kさんとする)によると、猪俣さんは被害女性のことなど知らず、そのことを調査しにきた研究者ではなかった。彼はあの地域の満蒙開拓団に関する調査をしていて、聞き取り調査のなかで、Kさんがぽろりと性接待についても話しただけである。その後、猪俣氏は性接待について重ねて取材などしていない。他の生存女性達を自分で探しだして、会いに行くこともまったくしていない。10年以上もである。これは事実上、放置に等しく、このような性暴力被害に憤怒し、何か社会に問題提起をしようとした姿勢とはいえない。

それなのにNHKで話題になると、(私は別のことから黒川に行き着いたのに)匿名のツイッターであれこれネガティブなことを言い、自分の論文を勧めていた。匿名なのだがあまりに具体的、かつ猪俣氏しか知りえないことが含まれてるので本人だろう。話が前後するが、私が2016年に記事を「女性自身」に書いてから、ウエブメールから別の研究者を通して、猪俣氏も会いたいと言われたことがあるが、断った。それから猪俣氏は2017年のNHK取材には協力し、さらに上野千鶴子氏など学者らと新書を出して黒川について書いたようだ。…かなりどうでもいい。私が2016年の頭に黒川に取材にいく段取りをつけているとき、ある人に過去、学者の「調査」で地元の人らが嫌な思いをして…とメールでくぎを刺されたことがある。あれは誰のことだったんだろう。

***
私は(ハルエさん以外の被害者も)、碑文や乙女の碑については複雑な気持ちである。否定的とまでは言わないが、どうも違う気もする。歴史的史実や過去とも思えない。

性接待を考案し、行かせる側に立った団幹部の男たちはいまはもう、この世にはいない。

しかし、戦後長年にわたって、おもしろおかしくちゃかしたり、矮小化したりした人たちは「もういない」のだろうか。他人事のふりをしていないだろうか。加害者のメンタリティと自分を切り離していないだろうか。

関係者らの話と名簿などによれば、藤井氏の父親は、性接待をハルエさんに行ってほしいと頼んでいた人である。

藤井氏自身は引揚後の生まれだし、父親が亡くなってから性接待のことを知ったのだから、親とはいえ、別の人間のしたことを「どう思うか?」などと問うのはまちがいだろう。当事者もその下の世代も、外には見えない贖罪の意識を抱いているかもしれない。だからこそ、藤井氏はこの問題を世に残そうと取り組んでいる部分もあるのかもしれない。

一方、表に出るのが佐藤ハルエさん一人というのは、私にはどうしても…なんともいえない気持ちになる。この問題の難しさというか、核心のところに触れる部分だと思う。ハルエさんはいまもずっと、元黒川村の人達に「よく連れて帰ってくれた」と強い恩義を感じている人である。藤井氏にたいしては「お世話になっている」「よくしてくれている」と敬い、きわめて迎合的だった(藤井氏は市議会員でもある)。……地元の長に、90代の女性がそのような態度になることは容易に想像がつく。藤井氏はまったく抑圧的な人でもないし、むしろその逆であることは付け加えておくが。

だが、ハルエさんの言動のなかに、私には70年以上前の風景が見えたのである。

あの土地における。満州の地における。

権力者にすがらなければ生きてはいけなかった非力な女たちの姿がーー

覆い隠された苦しみと、そのことを「何か」によって正当化しなければ生きていけない現実を。

佐藤ハルエさんは私の取材のとき、やたらと天皇のことも敬っていた。天皇のためなら――という具合である。彼女はいわば、模範的な被害者なのである。

***
ふざけんなって気持ちをいまも持っている人もいる。

その本音をあけすけなく言えるのは、あの地域にもう住んではいないからである。つまり「輪(和)」の外にいる人だからである。

「ふざけんな」って気持ちは何も、団幹部の男性個人に向けられたものではない。女に対する性暴力を軽んじ、被害者を下げずみ、ちゃかす言葉を投げかけてきた男たちに対してである。そして、彼女の話しが私の琴線を触れたのは、そうした男性らの「言葉」「思想」がいまも脈々と続いているからである。彼女に共感したからである。

碑文がいけないなどはまったく思わない。かなり正直な文言が書いてあり(中傷された等)、現代的である。だから、試み自体はいいと思うのだが…なんとも言い難い複雑な気持ちにはなる。

歴史に刻まれたのだろう。

でも、過去のことではない。過去のこととして見るのは男性に多く、いまの女性問題ともつなげみることができるのは女性に多いように感じる。

そんな酷いことはしない? あれは「非常時」だから? そう述べた白川の人もいたけど……。

そうかな。大勢のために少数派に犠牲を強いるのは現代にもつながるではないか。お金が価値を持たないような状況に陥れば、戦争直後のようなカオスとなれば、逃げられない閉鎖された集団となれば、「みんなのために我慢してくれ」などと言う、力を持つ側が現れるのではないか。--過去にできないから、過去にできない女の気持ちにより強く、私は入り込めるのである。
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このところ、いよいよ2018年問題に突入し、派遣切りのニュースをちらほら見かける。

いや、もう「派遣」を語らせれば、ありとあらゆる経験をしてきた私は強いよ。

なんせ、派遣社員の立場から、よーく知っているから。どういう精神状態でどういう期待をされ、どういうふうに扱われるか、よく知ってる。登録から仕事紹介、「顔合わせ」「職場見学」などと呼ばれる事実上の「面接」、契約、その形態、「契約満了」というマジックワードなどなど、日本女性が多く利用している登録型派遣の鬼です(苦笑)。

大きなニュースになる裁判ではなくても、派遣会社と厚生労働省の強力タッグは違法すれすれをやっている(アウトと私は思っている)。経済界と国がいちばん仲良くなれるのが、「派遣」の取り扱いではないだだろうか。

実体験をとおして知ったことを、公益性のあることだから、ブログに書きたい。と、前々から思ってるのだが、まとまった時間がとれず…。

巨大派遣業界のトップに君臨し、あまたの女性派遣スタッフを抱える「パーソルテンプ(旧テンプスタッフ)グループ」について、私が体験したことを書きたいと思っている。

もちろん、他にも派遣の経験はいろいろとあるが、大手派遣のパーソルテンプは深い意味でえぐかった。しかも、表向きは優良とされる老舗の派遣会社なので、それ相応の派遣界隈の見本となるべきなのに……。ある程度、部署と名前をだして、今度事実を書いていこうと思う。弁護士にも相談したが、OKでしょーって返答がそこそこあったことだしね。

ひとの人生を変えうる業務に携わっている「自覚」を、派遣会社の営業には持っていただきたい。またもう少し、法律的なセンスというか、コンプライアンスの意識を高めてほしいね。なんでもかんでも、客(大企業)側のいうとおりに動かないで。大手の仕組みやレベルを知ることで、派遣会社界隈の手法も見えてくるのではないだろうか。

労働者に過度な負担のかかる「裁判」だけが解決法ではありません。
当事者はどんどん、声をあげてよいのです。(あげられる時期になったら)
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すごい国ですねえ…

<医学部入試>不正拡大に憤る受験生「まさか男女差別が」
10/13(土) 8:21配信

これで司法試験には、逆差別(男性差別)の問題が憲法に出ていたんですよ(「現実はどうよ。」。

法曹界についても、男性が圧倒的多数の業界である。本番の試験のみならず、男女差別にかかわる演習問題をみていても、男性目線のジェンダー観というか、男性たいする逆差別の問題のほうが目につく。…この状況で!

もう、ひどい→「こわい」の状況。陰湿な男女差別を男性権威者らが水面下で行い、それに対して男性多数の他業界でも、「鈍感」なわけだから。

***
そういえば、これだけ電車内の痴漢が多いなか(表に出ない女性被害者が日常的に多いなか)、免罪冤罪の映画(「それでもボクはやっていない」)が、そうそうたる法曹メンバーの支持・支援によって創り上げられていた。男性の「先生」らの総力をあげて。

冤罪をなくすべきなのは当然だ。

ただ、それだけの並々ならぬ正義感と熱意をもって、日本の女性差別の現状を見てほしい。憤ってほしい。なぜ、こうであるかをわかってほしい。男女差別をさばく側の人達もーー。もちろん、マスコミ・出版・ジャーナリズムにかかわる人達もーー。

(女性が女性差別について指摘したとき、イヤな顔するのもやめてくれないかな。相手の属性(性別)ではなくて、言っている内容を見てくれないかな。)
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=なぜなら、誰かの犠牲のうえに成り立っているものだから。

第四次安倍内閣の面々を見て、「うえー男ばかりだなあ」と思った。

居心地いいんだろうねえ…お友達内閣。

東京医科大での一律女性減点もそうだが、男の世界に「男のルールを揺るがすような存在」は要らないってところからきている。

ムラ社会的な保守主義や権威主義と、多様性は相いれない。
女性の人権とも相いれない。(大学受験のケースは性別に基づく差別。)

いま昭和10年ごろではない。
もう平成30年、その平成も今年で最後。

いつまで日本はこんなことをやってんだろう。

***
あ、女性のみなさん。
試験を受ける・受けないにしろ、「法律」の勉強はお勧めですよ。
屁理屈こねて(法的構成)、議論に勝てるようになります。頭の体操になります。独特の日本語の練習になり、小難しい役所の文書に抵抗がなくなります。

知らないことによって受けていた不当な扱い、ハラスメントと闘いやすくなります。

だまそうとしている悪い人を見抜きやすくなります。

法律の世界での解釈を知ることができ、トラブルを未然に防ぐことができます。

法律の分厚いテキストや六法を開いていると、女性軽視の男は嫌がります。結果、その手の男が寄ってこなくなり、いろいろなリスクが減ると思います。

勉強を続けていると、目力がアップするので、アンチエイジングになります(笑)。←下手なエステにお金かけるよりいいと思います。

うまくいけば、何かしらの資格が持て、仕事を見つけるときの武器にもなります!


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いちばん初めに杉田議員が『新潮45』に登場したときは衝撃だった。今回のLGBT記事よりも前。

どうして、どうしてって?

一線を超えたと思った。(もともと、杉田議員の慰安婦問題やAV出演強要にかんする発言などを知っていたので。)

『新潮45』は、それほど振り切った政治色をだしていなかったし、あそこまでぶれた政治家を使うような雑誌でもなかった。以前は、地味に活動しているルポライターやノンフィクションライターを使う雑誌だった。私も新潮社から本をだしたこともあったので、たまに企画を出したりしていた。

杉田氏の初寄稿を知ったときは、さすがに今後売り込みにくいなあ、と思った。

それでも前々から、鄭永善の続編ルポを書きたいと思っていたので、今年春ごろ、久しぶりに連絡をした。そのときも、旧担当者への私のメールの書き出しは、「近頃、カラーがかなり右寄りに変わってきているように思うのですが…」というものだった。(だから、私の企画は通るのが難しいかなって思ったのだ。)

結局、編集長ともいちど話したけど、企画としては成立しなかった。
「なぜ、いまこれを出さなくてはいけないのか」の点が明確ではないということだった。

もともと、私の書きたいテーマや企画は男マスコミの紙媒体では通りずらいので、このこと自体は気にしていない。

ただ、あんまり、興味なさそうだなとは思った……。

それはさておき、どうして、杉田議員を使うようになったのだろう。その過程を知りたいと個人的には思う。数の少なくなってきた貴重なノンフィクションの発表の場になぜ……。

**

結果として、本腰を入れてノンフィクションを書ける場をつぶしてくれて、残念でしかたないよ!
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我ながらかなり、ぶっとんでんなあと、今さらながらふと思う。

46歳から法律に手をつけ、本人としてはガチで司法試験(予備経由)をめざしている。

高校のころからアメリカの4年制大学をめざして、18歳になったとたん、単身渡米。

他にも色々ある。ひとつは、70代親族との裁判紛争

「いつまでも自分に都合のいいときだけ、古い考え方や「俺さまルール」がまかり通るのはおかしい。いまの民主主義の法にのっとれ!」 そういう信念から、裁判の″フルコース”を体験。いまもなんとか着地点に向け、奮闘中である。

最後の点(裁判)については、ぶっとんだこととは思ってない。本来は当然のことに対して、声をあげただけ。その裁判のフルーコースぶりと内容が、弁護士からしても珍しいくらいなんで、形には残したい。

ずっと、こんな気持ち…↓

重い鎖を切れ!厚い壁を崩せ!

気がついたら、人間、もう死ぬ時間だよ。

***
(少し書き足した。)相続紛争はおもに平井希昌の古文書類が争点なのだが、核心は動産にとどまらない。そもそも、祖父母の遺産分割協議すらない。さらに「俺さまルール」によれば、代襲相続人かつ女の私を除外していい、この家のモノは長である(現実違うけど!)俺のものだ、という相手方の本音が許せなかった。仮に、私が4男の4女であって、結婚していたとしても、なぜ何もしないのと声をあげていたと思う。

単純におかしくない?って気持ち。
何番目に生まれたからだとか(誰が死んだら次は俺とか)、女だからとか、片親がいないからと(なめられたのは要はそういうことでしょう)。おかしいことがおかしくないことにようにまかり通ってきたのが、古い慣習である。差別的な古い考え方は、往々にして、一定の人たちに都合のいいように利用されている。

いや、いまの法律では違うけど? ということで、どんどん現実との差を埋めていかなくてはならない。
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夜中にFBでこぼしたことが100シャア…(これがSNSならでは、ですね)。

「私が2年前に「週刊女性」に書いた黒川のことを(リンク先の現代ビジネスは1年前です)、今年はTBS、朝日新聞など(去年はNHKとか山口放送とか東京新聞とか)が、また取り上げていた。あれ以降、何人もの記者が来て、どんだけ同じ話をくり返ししたか、わからないとおばあちゃんは言っていた(苦笑)。吹けば飛びまくるフリーランスからすると(実際飛んでいる人生)、若い会社員メディアの人らは自分の嗅覚+手弁当で、じみーな取材をしていく泥臭さがないのだろうか。それが取材ってなんだかさみしい。」

…そうなんです、現代ビジネスのルポは私からしたら、もっと前の発表記事(「週刊女性」に寄稿)を1年も経って!、ウエブ用に書き直したものなのです。こういう手法は初めてだし、あまりないこと。もちろん、週刊女性側にも事前に事情を話して、快諾をいただいてます。(NHKの放送後、これは私が前に書いた記事も載せないとなって思った。)

***
現代ビジネスの1年前のルポを最初と思っていたり、あるいはNHKを先と思っていたりする人もいるようなので、ウエブに投稿して本当によかった。と同時に、ネットに載せていなかったら、確実になんだか、いろいろと埋まってしまっていた。

ちなみに、名前を出してもいいという人だけではなく、いまでも「家族の前では話せない」「実名は出さないでほしい」という人がいるのも事実。開拓団に対する思いはさまざまななのも事実。*ひとつ考えなければならないのは、地元の人たちは同じ地で、いまも当時から続く人間関係の中で生き、これからも生きていくということだ。いえることといえないこと、さまざまだろう。どうも、男性側はそこのところ―‐、自分の存在が相手に与える心理的影響に無自覚に感じるのだ。またしても、“大義名分”のために、“団のために”、声なき声、小さい声が整理整頓されていないか、注意すべきだろう。

集団避難生活中、ソ連兵の元へ団員を送り出したのは、黒川開拓団だけではない(組織的という意味では黒川だけかもしれないが)。元開拓団の人たちが書いた手記などを読むと、団を守るために年頃の娘がソ連兵のもとへ送られたエピソードは出てくる(拙書にこのことも書いた)。いかに、戦後、教科書や商業出版から、生の満州体験が取り上げられてこなかったかということだ。取り上げられないばかりか、消されてきた歴史。
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