最近有名な人が亡くなるニュースが相次いでいる。いちばん驚いたし、残念に思うのは登山家の栗城史多さんだ。まだここまで有名になる前、何かの拍子で名前を知って、「この人、これからブレークする」なんて、友だちに言っていたら、案の定どんどん活躍していった。

いわゆる「批判」も目にしたけど、どれもピンとこない。
目立つ奴、人と違うことする奴を叩きたい嫉妬も混じってたんじゃないかな。

栗城さんのお父さんの言葉、
「よくがんばった」
というのが、自然な感じ方かなと思う。

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人生、あっという間。
生ききれば、儲けもの。
たいがいの人はやりたくないことをやりながら、あっという間に人生の折り返し地点を曲がっている。「妥協」は安定をもたらすかもしれないけど、自分として生きる時間--つまり自分の人生を殺していく。いちばん楽な時間の消費方法である。

つくづく思う……人生は短い。
若いころに思っていたより、ずっと、ずっと短い。
怖いほど短い。
気がついたら折り返し地点を過ぎ、たいがいの人は「これから何ができるか」を考えなくなる。「人生、80年、90年だからのんびりいこうよ」という人は、単に息している時間を「生」に数えているだけだ。

命削りながら、エレベストで逝ってしまった栗城さん。
個性的な、ユニークな、愚直なチャレンジャーが一人、この世からいなくなってしまって、ほんとうに残念……。だって、そういう人、きわめて少ないもの。

エレベストで…というのが栗城さんらしい。

最後、たったひとりで山の猛威と闘いながら、どう歩いていたのだろう。その場面を想像すると、最後の息遣いまで聞こえてきそうだ。

いままでお疲れさまでした。そして、ありがとうございました。