自分の住んでいる区(東京23区内)から、定期的に発行される便りをパラパラッとめくってみると、みょうな違和感が沸いてくる。この区って、むしろ、独身で働いている人の割合が高いよね?と…。

催し物やイベント、さらにはサポートの仕組みはすべて、家族向け。あるいは定年後のシニア向けの催しも多い。若い人向けには、区を挙げての「婚活イベント」のお知らせである。この区は初婚年齢が遅いから、という理由まで丁寧に書いてある。さすがに「年齢制限」を書いてはまずいと思ったのか、それは書いてなかったが、あきらかに若い初婚者を想定している。

えーと、
ちょっと待って。
という気になる。

行政サービスやサポートが、法律婚向けの型に収まっている人だけに集中しすぎではないか。基本はすべての住民に対して公平に、だよね。公平に住民税は徴収されているわけだし。ものすごく、行政側の好む(想定ている)「暮らし方」や「生活のあり方」が限定され、固定されている。

自分のまわりや生活圏をみまわしてみると、区が積極的にサポートしている人達とは異なる層の面々ばかりである。私自身含め、そういう人達って、なんか実際に役に立つ区のサービスを受けれるの? そういう人達のニーズを吸い上げようとした痕跡すら見当たらないんだけど。

この区は晩婚化が進んでるからとか書いてあったが、それはつまり、独身で一人暮らしで働いている人が多いってこと。家族を持たないで生活をしている30代~50代が多いってこと。そういう層に対するイベントは見事にゼロで、利用してみたいようなサービス(講座やイベント)がまったく見当たらなかった。利用者が少ないのではなくて、利用できるような仕組みを置いていない。

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そもそも論として、理由は人それぞれだろうけど、もう日本型の「家族形成」に気持ちが向いていない人も多い。一般的な法律婚を押しすすめ、それを望む人達にイベントを開催する。その一方で、実際にそうではない人達が多いのに、シングル中高年に対する目線はゼロである。施策を作る側が、望んでいない生き方の人達なんだろうなと思う。多様な、と言いつつ、実際に多様な人たちが暮らす区であるのに、みょうに不気味な「区の便り」なのである。

どういうふうな区議会員がどういう考えに基づいて、予算をわりふり、使い道を決めているのかな。…この件を掘っていくと、石頭の面子が出てきそうだ。なかには弱者支援を掲げて、当選した議員もいるだろう。それでも、支援が抜け落ちている層がいる。

家族持ってる人を応援する企画があるならば、なぜ、独身のままがんばってる人らを応援する企画が見当たらないの。世のなかのイメージと違い、いろいろ大変なんですけど。この社会で生きていると、独身というだけで、やたらステレオタイプの言動にぶち当たる。

現実として一人暮らしの人が多い区なんだから、角度15℃くらいの視線でなくて、もっとまわりを見渡して、行政サービスを提供してほしいね。楽している人なんかいないわ。…

そもそも、個人の歩む道を「歩むべき道」として、やんわりと上(税金とってる側)が決めるなと思う。思惑が支援策に透けてみえる。