今日は、『直ぐやる』をお話ししましょう。
アメリカの心理学者レヴァイン博士の1990年調査によると、『せっかち』国民ランキングは、一位日本人、以下アメリカ人、イギリス人、台湾人、イタリア人、インドネシア人の順位だそうです。まあ、『せっかち』というより時間に厳しい国民の順位です。
千葉県松戸市に日本初の『すぐやる課』を作ったのは、松戸市長も勤めたかのマツモトキヨシ氏だといいます。へー知らなかった。ご存知でしたか?
このように、せっかちな日本に居ながら仕事では『せっかち』ではない会社員は多いですよね?同じ時間しか無いとすれば「緊急度が高く重要度も高い」ものから「緊急度が低く重要度も低い」ものへと順番に普通は片付けていこうとしますよね。
ところが、自分では「緊急度が低く重要度も低い」と思っていても相手からすれば、もしかしたら「緊急度が高いか重要度が高い」ものかもしれないのです。
例えば実際に私が経験したことです。
『当社個人情報保護コンプライアンス講習会を開催します。対象は今年度上半期に中途入社した方。全二回開催しますが内容は同じです。何れかの日時に必ずご参加ください。日時以外の詳細は決定次第別途お知らせします。なお、何れの日時がご都合がよろしいかを、準備の都合上XX日18:00までにお知らせください。電話・メールなど回答方法は任意です。』というメールを一回目開催の一ヶ月前に受け取ったとします。
この時、『直ぐやる』という人は直ぐスケジュール帳を開きその場で返信します。或いは、そのメールを未読に戻しこの類の処理をその日の内か翌日朝まとめて処理します。ここまでは『直ぐやる』の範囲と言って良いでしょう。
しかし、『直ぐやる』という意識の無い人は読んでどうしようかなと思っている内に違うことに気を取られて忘れてしまいます。指定されたXX日の18:00になり、催促されてはじめて忘れていたことを思い出します。ところが、忘れていたものだから二回とも既に違う予定が入っていて参加できないことに気付くかもしれません。違う日時を調整しようとしても他の人の都合が悪くて何度も調整をしないとだめな状態になります。
情報共有という名のもと、高い『グループウェア』の導入を行っても『直ぐやる』という意識の無い人には無用の長物になってしまいます。
『直ぐやる』ことの利点は、余計なこと・単純なことを記憶しないで済むということです。上の例で言えば返信したと同時にスケジュール帳に書いてしまえばその時まで忘れていても良いわけですよね。
貴方は、特にビジネスの世界で『直ぐやる』人ですか?それとも、『直ぐやらず』他人様に迷惑をかける人ですか?