雲龍図完成まであと一歩。雲龍図が完成しました。

September 05, 2017

模写 宋 陳容「九龍図」

昨年末の話しになるのですが長寿寺さんの雲龍図を制作するに辺り、
龍そのものを歴史的角度から掘り下げたいと思いました。
そこで北京に渡り中国で龍と言えば最も有名な作家陳容の「九龍図」の複製品を購入し1ヶ月ほど模写に明け暮れていました。

その時に書いた一部を紹介します。

巻物に九体の龍が時にユーモラス時に威厳をもって画かれています。
中国の水墨画の一つの到達点でもある宋の時代に書かれた龍の専門絵師と言っても過言ではない作家の作品で歴代の皇帝に所有されてきました。
現在ではボストン美術館に所蔵されています。

最近、藤田美術館の陳容作「六龍図」が301億円で落札されその金額の高さが話題になりましたが、もっと注目すべきはこの作品が日本の龍の絵に最も影響を与えた作品だと思っています。

この「六龍図」は長い間御物として大切に保存されてきました。有名な所では狩野永徳の雲龍図もこの陳蓉の龍を参考にしてきたのです。言うならば中国から日本に渡って来た龍を絵画として見る事の出来る貴重な資料であり、今では日本の至る所で見る事の出来る龍の生みの親と言ったものでしょうか。

歴史を知れば知る程、雲龍図を書く為には必ず陳蓉の龍を吸収しないといけないなぁ。と思い立ち模写したものです。




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身を縮めてひょうきんな表情の龍



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対峙するものに声を出して反撃している龍
長い髭が特徴的


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波の中を泳ぐ水龍、自由自在に波を起している様です



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鋭い爪を剥き出しに勇ましさが感じ取れます。



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龍のねぐらでしょうか?岩陰にひっそりと身を潜めています。

単に龍と言っても一体一体それぞれの性格まで違って見えます。
あなたはどんな龍が好きですか^^??


 

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雲龍図完成まであと一歩。雲龍図が完成しました。