阿智胡地亭の非日乗Ⅲ

日々気になる情報の抜き書帳です。

  • 文春オンライン
  • 2017年4月24日 朝刊

     東京電力福島第一原発事故で生じた汚染土の収集や運搬などを担う「中間貯蔵・環境安全事業株式会社」(JESCO、本社・東京)が三月一日現在、中央省庁から再就職者や現役出向者を十九人受け入れていることが分かった。監督官庁の環境省出身者が十七人で、約九割を占める。 (山口哲人)

     環境省出身の十七人のうち六人が再就職者で、十一人が出向者。同社の取締役五人のうち二人が同省OBで、次官経験者の谷津龍太郎氏が副社長から社長に昇格している。監査役四人のうち一人も同省出向者。財務省の出向者と旧厚生省の再就職者が一人ずついる。

     JESCOはポリ塩化ビフェニール(PCB)廃棄物の処理を行う会社として二〇〇四年に全額政府出資(資本金百二十六億円)で設立された。一六年にPCB処理を終える計画だったが、一四年に計画を延長した上、原発事故で発生した除染土壌の収集や運搬、中間貯蔵、調査研究、技術開発の事業も追加された。

     同社の担当者は環境省OBや出向の受け入れについて「出向は当社から環境、財務両省にお願いし、実務経験がある人に来てもらっている。再就職者は全額政府出資の国策会社として環境省との連絡調整を含め、一体となって事業を進めていく上で、知見や経験が活用できると判断した」と説明する。

     中間貯蔵業務が追加されたことについては「有害物質の管理や処理のノウハウに共通点があり、効果的な事業推進が期待されたと聞いている」という。

     次官経験者ら幹部の再就職に関しては「役員選任には、第三者でつくる役員候補者評価委員会の評価を受け、適任との結論を得ている。再就職のあっせんもなかった」と答えた。文部科学省の担当者も「あっせんはなかったと承知している」としている。

     元経済産業省官僚の古賀茂明氏は取材に「環境省職員だからといってPCB処理や中間貯蔵のプロというわけではない。OBや出向者を二十人近くも在籍させる必要があるのか疑問だ」と指摘。その上で「役所は一度天下りポストをつくると、維持のために新しい仕事をくっつけて団体や会社を延命させようとする性質がある。税金が使われる組織だけに、きちんと必要性を見直すべきだ」と語った。

    2017.4.25

    緊張感が伝わってくる
    朝鮮半島情勢

     現在、遼寧省瀋陽市の一角にて本稿を執筆している。北朝鮮との国境都市・丹東市(遼寧省)から240kmの位置にある。金正恩委員長率いる北朝鮮当局が核実験やミサイル発射など挑発的行為を繰り返す中、朝鮮半島の緊迫感が陸続きでここまで伝わってくる。

    「平壌で有事の際には、当然我々がここから発動する。準備はとっくにできている」

     中国人民解放軍の7大軍区の一つ・瀋陽軍区に所属する瀋陽在住の幹部はそう言う。緊張感が増長する。本日4月25日は朝鮮人民軍創建85周年に当たる。国際社会は北朝鮮当局がいつ、どのタイミングで「準備はできている」という6回目の核実験に踏み切るのかを注視している。

    「中国人民解放軍の神経を逆撫でするような事態が起きなければいいが」

     平壌の方向を眺めながら、心の中でそう祈るしかない今日この頃である。

    北朝鮮の核問題をどう解決するか?
    学生らと討論

     先週、遼寧大学国際関係学部で私が担当する大学院生の授業で「北朝鮮の核問題をどう解決するか?」と題したディスカッションを行った。少人数で3時間半、忌憚のない討論ができた。

     私の記憶と感覚からすると、前回中国共産党大会が行われた2012年までは、中国の世論や巷で北朝鮮に関する問題が提起されたり、議論されたりすることは稀だった。官製メディアによるトップダウン型の報道や当局による、“中朝友好”を強調するような声明は発せられていたが、民間や市場がそれに応える動きは相当程度限られていたように思う。

    4月25日(火) 

    とかく正体がわかりにくい

    ――広告代理店は「ぬえ」的存在なのですか。

    一般企業でもなければメディアでもない。基本的にはコミュニケーションにまつわることをすべてやる。クライアントとの「情報の非対称」を利用して、特に電通、博報堂は高収益を上げ、社員は高い給料を得ている。にもかかわらず、仕事内容をはっきり開示せず業務を進めてきた。だから正体がわかりにくい。

    ──とかく陰謀の主役説があります。

    実態としては「何でも屋」だ。得体の知れない存在ではなくて、客の申し出に対し「はい、喜んで」と何でも受ける。社員は単なる「モーレツサラリーマンの社畜」であり、それだけの存在でしかない。

    ──名は体を表さずの組織ですか。

    組織名はよくわからないカタカナやナンバー表示だったりする。たとえば今のように話題の動画を作りたいというニーズが膨らめば、部署は増えていく。電通はテレビや新聞に強い。博報堂は伝統的に出版広告が得意。出版社の宣伝部と仕事をする出版営業局、これはわかりやすい。ところがある時期に公共ニーズが増え、ある県の役所を担当する部署が第13局として分化した。そのセクションも時代とともに名前は「テーマ何とか局」に変わる。こうして日々姿を変えながら、客の要望に応えていく。このやり方を続けている。

    ──人脈も単純でなく……。

    どこかの雑誌がA社に取材したいと言ってきたとしよう。A社の広報から博報堂に問い合わせがくる。この出版社はブラックジャーナリズムかどうか。すると、契約しているその分野に詳しい人物に問い合わせる。その人物の氏素性はわからない。会社にいた頃、月に何回かその人物に連絡を取った。

    広告代理店から内閣府に、広報担当として出向

    ──選挙の手伝いもしますね。

    選挙を手伝った広告代理店から内閣府に、広報担当として出向したりしている。自民党は電通、旧民主党は博報堂だった。ネット選挙が解禁になって、動くおカネがより大きくなった。政見放送、対談記事、一工夫した各種メディア向けの動画も代理店の仕事だ。特に解散・総選挙は緊急事態だから、いずれも特急料金でおいしい。衆議院選挙のほうが人数も多いだけ大きな額が動く。

    ──実際にも手掛けられた。

    代理店経由でネット選挙の手伝いの指名がきた。わが党がどう見られているか、ネット上の論調を分析せよとのリポートから、候補者はツイッターで何を発信すればいいか、その反応への対策を考えよといった発注まできた。

    ──各種の企業広告となれば、「自家薬籠中の物」ですか。

    謝罪会見も商機になる。そのリハーサルを1回100万円や200万円で請け負う。記者役を仕立て、想定シナリオも作る。そのVTRを提供して、発言内容や振り付けの指導をして、それもビジネスにしてしまう。振り返れば日本マクドナルドの社長は、1回目の会見とそれ以降では清楚に見せ深々とおじきをして、ずいぶん変わった印象だった。おそらく電通が助言をしたのだろう。

    ──企業からの収入は大きい。

    在籍していた1996年当時、博報堂は日産自動車とマツダの「アカウント・エグゼクティブ」になり、それで扱い高は年1300億円近く一気に上乗せされた。この奪い合いは厳しい。負けたほうは左遷人事が発生し営業力の真価が問われる。

    ──営業の電通といわれます。

    客に対して忠義を徹底的に尽くす。営業がいちばん偉いという考え方が強い。博報堂はクリエーターが偉そうにする。博報堂の給料は電通の7掛けだが、それでも世間的にはまずまずの水準にある。代理店に共通するのは、自社ないし自分だけでは何もできない「横流し体質」と、とかく大人数で打ち合わせに立ち会う点。クライアントには怒られないため、はやりを作るはずが、流行に踊らされがちになる。

    ──ご自身はアマゾンの日本上陸時に博報堂を退職しましたね。

    入社して3年半のときにアマゾンの日本上陸の仕事が始まって、アマゾン・ドット・コムの業務を手掛け、その間半年、「自分が好きでもないクライアントのおっさんを出世させることが広告代理店のサラリーマンの本質」とわかって辞めた。今のヤマト運輸みたいなものだ。アマゾンは餌をちらつかせながら人を酷使する。

    「客は神様だ」の発想にとらわれすぎている

    ──広告業界の残業時間は特に長い?

    日本社会全体の問題だ。「客は神様だ」の発想にとらわれすぎている。電通や博報堂はその客のために90点以上をつねに取ろうとする。そこをやめれば過重労働は終わるかもしれない。過労状況を変化させる突破口は、目立つ業界が変わることだ。

    ──楽しい仕事がいっぱいできるイメージがありますが。

    デジタルでは電通もそこまで強くない。

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    2017.04.21    リベラル21
    中国のインターネット上に「蛮族勇士」を名乗り、習近平政権を鋭く批判する論評が現れて久しい。とりわけ2016年9月指導部の経済運営を痛烈に批判する投稿は反響を呼んだ。景気減速の深刻な実態を暴露し、中国は「不況の道」を歩んでいると主張する内容だった(産経2016・10・06西見記者)。
    このほど私もネット上で、3月27日付の新しい論文、「特権階級の権力変化と権貴経済」」を見ることができた。おおまかには、鄧小平以後の歴代政権の特徴描写と、反腐敗に名を借りた権力闘争の原因と、それにたいする批判である。
    中国共産党の綱領や決議の内容を中国現代史の「正史」とするならば、これは「野史」である。
    論文には、歴代統治者への遠慮のない評価、議会制民主主義への一定の共鳴、にもかかわらず国民を文字通りバカ扱いする支配者としての視点があり、しかも国有資本の民営化、社会格差、農村と農業などに言及しない等々の特徴がある。これからして「蛮族勇士」は中国政府のシンクタンクあるいは政策立案の中枢にいる人物、いわば支配階級のなかの獅子身中の虫であろうと思う。
    以下は、その私なりの要約である。
    <文中の「権貴」とは「権力を持った高級官僚」、それに対する「老百姓」は「無権の庶民」のこと。( )内は補注、中見出しとともに阿部>

    (2017.04.20 蛮族勇士著「特権階級の権力変化と権貴経済」を読む(上)  こちら。

    第四世代の指導者
    第四世代は胡錦涛と温家宝である。彼らは国家指導者としては極めて性能の劣るコンビであったが、権力相互牽制の原則は維持した。
    胡錦濤は(徳目宣伝の)「八つの栄誉、八つの恥」と先進的教育をやった。これは「三つの代表」の政治的高さと比較すべくもなかった。だが、胡錦濤は経済方面にむやみに口を出さなかったし、中国を文革時代に戻そうともしなかった。
    だが(鄧陳時代に中共総書記だった胡耀邦の)弁公室出身であった温家宝は、直面する財政・経済の複雑な局面にまったく対応できなかった。朱鎔基の改革によって中央政府は税収の70%を召し上げた。当時の貧困財政からはこうするのほかなかった。だが、これは臨時的措置であった。長期にわたって続けるわけにはいかなかった。続けるとしたらそれなりの配慮が必要だった。
    たとえば地方政府に教育をやれの、医療保険をやれのといったが、地方はふところに一銭もないのだからどうすることもできなかった。カネのかかる教育と医療という仕事は、二つながら別のどこかがやるべきだった。
    温総理は朱鎔基財政をやめるか、完全なものとするかという状況に直面していたが、これが理解できないものだから、いま思っても不可解な選択をした。なんにもしないことにしたのだ。
    だが、歴史の法則は動き、「治乱循環」のスイッチは押された。高層に「力量を集中する」という臨時的性格をもった朱鎔基財政の措置は(以後も続けられたことによって)反作用をおこし、高層権貴の資源分配・争奪戦(すなわち国営資本の私物化)を引きおこした。
    胡温時代の10年間を通して利益の区画が基本的に確定し、ほとんどすべての(国営の)産業分野があれこれ名のある高層権貴に分け与えられた。
    ここで現在の高層派閥勢力を簡単に数えてみようか。
    電力系・石油系・上海淅江系・民主同盟系・統一戦線系・共青団系・北京派・山西派・四川派・潮州汕頭派・客家派・五大軍系(陸・海・空・ロケット・戦略支援軍の5種?)等々。
    利益は紛々錯綜し複雑であるが、それぞれの勢力はみな中共政治局常務委員クラスに同盟者をもっていて、それによってさらに巧妙に資源争奪をやった。2008年から胡温の第2任期がはじまると、権貴資本は猛烈に膨張しはじめ、民営企業の活力はじょじょに弱体化し(いわゆる「国進民退」)、この国は崖っぷちに向かって歩き始めた。

    習近平の登場とその悪果
    2013年、現代政治史上最大の事件が起きた。新型の支配者が登場したのだ。
    当初、彼は大衆・知識人の希望であった。私のような懐疑派ですらこの人に期待を寄せたのだったが、しかしご存知の通り現実は容赦なく望みを裏切った。
    国家の痼疾は何なのか、どこにそれはあるのか?
    国民は基本的に無知である。自分の生活がだんだん苦しくなるのはわかっているから、誰もが改革をというのだが、どこをどう改革すればよいのかわからないのである。

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    テレビ朝日|視聴者センター

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    視聴者センター」 (視聴者窓口) ▽電話番号 03-6406-5555 ※電話番号はくれぐれもお間違えなきようお願いいたします。 ▽受付時間○月曜~金曜⇒8時から23時15分まで(年末年始を除く) ○土曜・日曜⇒10時から18時まで(※13:00~14:00は業務休止時間 ...

    中京テレビ 会社案内:視聴者センター

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    ABC朝日放送

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    2017年04月22日

    天皇「退位」の問題が、与野党間で政治問題化している。


     昨年8月のテレビ放送による「天皇メッセージ」は国民の多くの共感を呼んだ。翌9月の朝日新聞の世論調査では、退位の「恒久制度化」を求める声が76%に上り、「今の天皇に限り」というのは17%しかなかった。
     この国民世論に従えば、皇室典範の一部を改正するだけでさしたる問題もなかったはずである。
     しかし政府はそうしなかった。有識者会議なるものを設け、専門家からのヒアリングを重ね、なんとか理屈をつけて退位の「恒久制度化」を阻止しようとしてきた。なんで、だろうか。

     根底にあるのは「一世一元」制の問題である。一人の天皇には一つの元号、譲位は死去によってしか行われず、したがって元号もその際にしか改元しないという、この「一世一元」制が、生前譲位を認めれば崩れてしまうということから、政府は手段を尽くしてその実現を阻もうとしているのである。
    *        *

     しかしこの「一世一元」制にはまだ一五〇年の歴史しかない。それ以前の千数百年に及ぶ天皇家の歴史においては「生前譲位」がむしろ常態だった。そのため天皇と共にその父の太上天皇(だいじょうてんのう、略して上皇または院)が存在するのが普通であり、平安時代の末期にはその上皇による「院政」が百年も続いた。
     また元号も、一代の天皇の間にも吉兆や凶兆に応じて改元された。明治天皇の父の孝明天皇の場合は在位21年の間に嘉永、安政、万延、文久、元治、慶応と6回も改元されている。

     それを、慶応4年から明治元年へと切り替えた一八六八年9月、維新の新政権は「一世一元」制へと根底から転換したのである。

     なぜか。新たに創ってゆく中央集権国家の政治的・理念的支柱として、神の権威・権力をそなえた絶対的な「神権天皇」が必要だったからである。

     もともと元号というのは、君主が土地、人民とともに時間をも支配するという観念からつくられた。その原理どおり、天皇は即位から死去するまでその生涯をつうじて在位し、元号も一つで通すことにしたのである。

     こうして、明治天皇の在位期間がそのまま「明治時代」として国民に意識されることになった。徳富蘆花は日誌風の随想集「みゝずのたはごと」に、明治天皇逝去の翌日、大正元年7月31日の日付でこう書いている。

     「陛下の崩御は明治史の巻を閉じた。明治が大正となって、余は吾生涯の中断されたかの様に感じた。明治天皇が余の半生を持って往っておしまひになったかの様に感じた」
     明治天皇の死が、「明治」という一つの時代の終焉を痛切に蘆花に伝えたのである。
    *        *

     この「一世一元」制は昭和20年まで続いたが、アジア太平洋戦争での敗戦により大日本帝国が崩壊し、「神権天皇制」が「象徴天皇制」へと転換するとともに連合国の民主化政策によって皇室典範から除かれた。

     しかしやがてその復活の動きが始まる。一九六六年、建国記念の日(旧紀元節)の制定が実現すると、のちに今日の日本会議へと発展する政治勢力の運動によって一九七九年、「元号法制化」が実現する。これにより実質的に「一世一元」制もよみがえった。

     その「一世一元」制が、敗戦時はまだ11歳、その後は「平民」出身の皇后とともに戦後民主主義の時代を生き、一九八九年に「即位以来…日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごしてきた」(放送メッセージ)天皇によって修正されようとしているのである。

     安倍政権が「生前譲位」を食い止めようと躍起になっている背後にはこういう・歴史〟がある。現在公表されている自民党の改憲草案では、天皇は国家の「元首」と位置づけられている。

    時事通信 4/23(日) 19:43配信

    北朝鮮による拉致問題の解決を求める「国民大集会」(家族会、救う会など主催)が23日、東京都内で開かれた。

    〔写真特集〕日本人拉致事件

     今年は、横田めぐみさん=新潟市で失踪、当時(13)=らが拉致されてから40年。拉致被害者の家族会も結成20年を迎え、救出を待ちわびる家族らの高齢化が進んでおり、出席者は「今年中に必ず救出を」と力を込めて訴えた。

     家族会の飯塚繁雄代表(78)は2002年に拉致被害者5人が帰国して以来、進展がないと指摘。ミサイル発射などで北朝鮮情勢は緊迫しているが、「どんな状況下にあろうとも、被害者を帰国させることにどう直結させるかが焦点だ」と強調した。一方で、「拉致問題が置き去りにされるのではないかとの懸念もある」とも話した。

     これに対し、出席した安倍晋三首相は「わが国が主体的に解決しなければならない問題であり、安倍内閣の最重要、最優先の課題だ」と述べた。

     めぐみさんの母早紀江さん(81)は「国家的な犯罪をされたままの40年は、国家の恥だと思う」と心情を吐露。問題解決に向け、「いろいろな方法で全力投球してもらいたい」と訴えた。父滋さん(84)は体調を考慮し欠席し、ビデオメッセージで参加した。

     集会には約1000人が参加。日本政府に対し、拉致問題の協議を核やミサイル問題と切り離して最優先で実現することなどを求める決議を採択した。 

    2017年4月24日

    米朝関係が抜き差しならない事態に陥っている。暴走を加速させる北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に、米国のトランプ大統領はヒートアップ。米国は原子力空母カール・ビンソンを朝鮮半島近海に急派したと報じられた。対する北朝鮮は6回目の核実験や米本土に届くICBM(大陸間弾道ミサイル)の試射をチラつかせ、一歩も引かない構えだ。落としどころはあるのか、一気に軍事衝突へ向かうのか。北朝鮮の動向を30年以上にわたってウオッチする半島問題専門家でコリア・レポート編集長の辺真一氏に情勢分析を聞いた。

    ■求めているのは印パと同じ核保有国扱い

    ――北朝鮮の狙いはズバリ、何なのでしょうか?

     金正恩委員長が目指すゴールはハッキリしています。米国をはじめ、国際社会が北朝鮮を核保有国として容認すること。事実上の核保有国として認められたインドやパキスタンのような扱いを求めています。

    2017/4/24 2:00

     三菱重工業は仏原子力大手、アレバの原子炉子会社に約400億円を出資することで筆頭株主となる仏電力公社(EDF)と大筋で合意した。出資比率は中国国有の原子力大手を中心とする勢力と同じ15%が軸。三菱重工のアレバグループへの出資額はこれまでの出資分と合わせると総額700億円超に膨らむ。原発事業は採算の悪化から撤退を決断する大手も出ているが、三菱重工はアレバへの追加支援で事業継続の意思を示す。

     アレバはフィンランドの原発建設が遅れるなどで経営が悪化し、2016年まで6年連続で赤字を計上。累積損失は1兆円を超えた。救済に乗り出したEDFはアレバと提携関係にある三菱重工にも支援を求めていた。

     広東省を中心に原発19基を運営する中国広核集団(CGN)も出資交渉に入った。同社はフランスの技術をベースに原発を開発している。同社首脳は「交渉がまとまることを希望している」と話す。関係者によると5月の基本合意を目指しており、同社以外の企業が参画する可能性がある。

     アレバが不採算事業を切り離して設立した持ち株会社(ニューコ)は使用済み燃料の再処理も手掛け、三菱重と日本原燃は5%ずつ約300億円を出資した。新たに設立するアレバNPは大型原子炉を手がけるグループの中核企業で、EDFが51%以上を出資して筆頭株主に就く。アレバ系も株主として関与を残す。

     三菱重工は06年にアレバと業務提携。中型原子炉を開発する合弁企業を設立し、新興国向けの輸出で組んだ。ただ、11年の東日本大震災以降は各国で原発の安全対策が強化され、三菱重工とアレバが着工に至った新型炉はまだない。

     海外の原発市場では日本勢の受注が確実とみられたベトナムで昨年、計画が白紙撤回。トルコも事業可能性調査(FS)が長期化している。東芝はウエスチングハウスの米原発の建設遅れなどで巨額の損失を計上し、債務超過に陥ったもよう。独シーメンスが原発から撤退するなど、大手は経営判断を迫られている。


    2016年11月4日(金)19時00分

    <機動隊員の「土人」発言も、沖縄の米軍基地・撤退問題が聞き入れられないのも根は同じ。沖縄蔑視だ> (写真は、高江に配備された機動隊)

     少なくとも米軍ヘリパッド建設が進められる高江(沖縄県東村)で反対運動に参加している市民にとって、機動隊員の「土人」「シナ人」発言に唐突感はなかった。機動隊員の暴言はいまにはじまったことではない。

    「バカ」「気持ち悪い」「犯罪者」「ババア」──。こうした言葉が日常的に飛び交っていた。

    「暴言の類は珍しくない。我々は最初から敵として扱われている」

     そう話すのは高江でヘリパッド建設反対運動を続けている沖縄平和運動センターの大城悟事務局長だ。

     地元(東村)村議の伊佐真次氏も「高江に常駐する機動隊には市民運動を敵視する体質がある。けっして機動隊個人の資質の問題ではない」と指摘する。

    「土人」発言に多くの沖縄県民が憤っているのは、そこに沖縄への蔑視と偏見を見るからだ。

     一部には反対派市民の罵声を取り上げ「どっちもどっち」と論ずる向きもある。確かに機動隊員個人の人格を貶めるような罵声は慎むべきだろう。だが、圧倒的な公権力を持った側と対等に並べることじたいがおかしい。ましてや差別発言解消の責務を負った公務員の発言であればこそ許されるものではない。

    県民に対する侮辱

     10月28日、沖縄県議会は「県民に対する侮辱」だとする抗議・意見書を可決した。意見書は次のように訴えている。

    <「土人」という言葉は「未開・非文明」といった意味の侮蔑的な差別用語であり、「シナ」とは戦前の中国に対する侵略に結びついて使われてきた蔑称である。この発言は、沖縄県民の誇りと尊厳を踏みにじり、県民の心に癒やしがたい深い傷を与えた。沖縄戦では本土防衛の捨て石にされ、戦後27年間は本土から切り離され米軍占領下に置かれ、そして今なお全国の米軍専用施設面積の74%が集中しているもとで沖縄県民は基地あるがゆえの事件事故に苦しめられ続けてきた。今回の発言は、沖縄県民の苦難の歴史を否定し、平和な沖縄を願って歩んできた県民の思いを一瞬のうちに打ち砕いたものと言わざるを得ない>

     また、翁長雄志知事も会見で、他都府県警から派遣の機動隊員について「引き取ってもらいたいという気持ちはある」と述べ、県外機動隊の撤収に初めて言及した。

              *****

     差別発言の"舞台"となった高江の米軍北部訓練場の正式名称は「ジャングル戦闘訓練センター」である。文字通り、ジャングルでの対ゲリラ戦に備えた訓練場だ。

     60年代、ここではベトナム戦を想定した訓練がおこなわれていた。敷地内にはベトナムの集落を模した「ベトナム村」がつくられ、高江の住民も"現地人"役を務めるために動員された。


    2017年4月24日 朝刊

    「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案に反対するイベントや抗議行動が二十三日、東京や神奈川、札幌、山梨、長野、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、福岡など各地で開かれた。市民や弁護士、学者らでつくる「共謀罪創設に反対する百人委員会」が呼び掛けた。 (榊原智康)

     東京都新宿区では、百人委員会の有志が集会を開催。元兵庫県警刑事の飛松五男(とびまついつお)さん(72)の講演やパネル討論などがあり、約三十人が参加した。

     飛松さんは、元警察官の視点から改正案の問題点を指摘。「現在でも『共謀』は認められているが、犯罪をやってからでないと罪は成立しない。

    ところが、今回の改正案は犯罪の話をしたことを罰することができる。警察は市民らがどんな考えを持っているかをより探ろうとし、監視社会が強まる」と懸念を示した。


     共謀罪の成立後の社会をテーマにした短編映画「共謀罪、その後」の上映会も。脚本を担当したジャーナリストの寺沢有(ゆう)さん(50)は「共謀罪ができるとメディアからの情報が政府の都合のいいものばかりになり、『大本営発表』と変わらなくなる恐れがある」と訴えた。

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