2006年01月31日

マギー・サッチャーのミュージカルなど

ハンドバッグをアクセントに。*サッチャーの英国首相就任からサッチャー政権没落までを描くミュージカル「Thatcher The Musical」(写真)が、WolverhamptonのFoursight Theaterで来月7日から上演されるらしい。上演される劇場はなんとも云えず地味だが、その後UKツアーの計画もあるらしく、なんでも女性オンリーの劇団による作品らしい。

先日、TVでそのリハーサルの模様をやってたんだが、このミュージカルには9人のサッチャーが登場しており、ハリボテみたいなサッチャーヘアの被り物を被り(英国在住の方々は、昔懐かしいクリス・エヴァンスの「TFIフライデイ」のU2のハリボテ頭から顔だけ人間の顔が出たもの。を想像してもらうといいかも。ちなみにあのU2のハリボテ頭は「Sweetest Thing」のビデオでも使われていたので、英国以外の国の方はそっちを思い浮かべていただければ)、エレガントにして肩パットなサッチャースーツに身をつつみ、サッチャー首相のシンボルだったというハンドバッグを腕にぶら下げた複数のサッチャーたちがずらっと並んでステージ上で踊り歌う姿はちょっとシュールで笑えた。

*先週はBBC2とCH4が、スピルバーグの「Munich(ミュンヘン)」公開にあわせて、スピルバーグの映画がいかに史実とは違っているかを暴く(ありゃそうとしかいいようがないよな)ドキュメンタリーを放映。特にCH4のドキュメンタリーは、広範な関係者、当事者のインタビューを含め、たいへんに事務的にして知的にすっきりまとまっており、映画そのものより良かった。と思った。映画に関してはまたレビューであげますが。あれは、ちょっと。だった。フィクションとして観たとしても。

*ウディ・アレンの「マッチポイント」も(実はかなり前に)観たんだけど、なんかレビュー書く気になれない映画の一本。巨匠が一番アテにならなかったな、1月は。

*”遅ればせながら韓流にはまりたい”メイルを複数いただいておりますが、はまりましょう。っつうか、日本の場合、”韓国の純愛もの”とか”コリアン・イケメン俳優”だとかそっちの方向ばかりマスコミに取り上げられたのがかえってマイナスになってるんじゃないかな。そういう偏ったブームとは全く関係ない英国の映画ファンの方が韓国映画とは幸運な出会い方をしていると思う。

  

Posted by mikako0607jp at 01:39

2006年01月28日

BBC4 Asian Invasion:Korea

サマリア。よりBBC4で放映のジョナサン・ロスのAsian Invasionの三週目はいよいよ韓国編だった。二週目の香港編も観たんだが、これといって書きたくなることもなかったというか、印象に残ったのは「カンフー・ハッスル」のチャウ・シンチー。頭の回転の速さをミニマムな英語で伝えられる人だと感心した。

さて、韓国。どんな作品や監督が取り上げられたのかはこちらを見ていただければわかるが、番組が力を入れてインタビューしていた監督はパク・チャヌク、キム・ギドク、カン・ジェギュの3人。なかでもチャヌクとギドクの話は、二週間前の日本編で紹介された映画監督たちがインタビューで語っていたことと全く違っていて面白かった。

日本の監督たちは、「自分はあの監督のあの時期に影響を受けており、あの映画のあのシーンを意識した」だの「ハンス・ベルメールみたいなイメージのヴィジュアルにしたかった」だの、いわば方法論的”オタク話”ばかりしていたのに対し、チャヌクとギドクの話は、なんか映画監督じゃなくて小説家のインタビューを聞いているみたいだった(最近の日本では小説家も”オタク話”が多いのかもしれないが)。要するに、やはり人間の内面の話を延々とするのである。「リベンジという感情は人間に特有のものだ。自分はその感情の意味を探るためにあのシーンをうんちゃらかんちゃら」(BYチャヌク)というようなことを、彼らは熱く語る。っていうか、それしかしない。そりゃあ濃くもなるよなあ。と思いながら彼らの作品が紹介されるのを観た。

ギドク監督の「Samaritan Girl(サマリア)」(写真)がとても観たいと思った。援助交際する少女の話らしいが、この作品を紹介するときに、ジョナサンが窓からとびおりて死ぬ少女のことを「ティーンエイジ・フッカー」とかいうもんだから妙な衝撃を受けた。そうだよなあ。援助交際なんていうと何か違うもののように聞こえるけど、紅毛人の方々から見れば単なるフッカーなんだよな。

韓国映画の歴史も振り返ってくれたので、表現の自由が厳しく規制されていた70年代が終わり、80年代の政権交代で映画法が改正され、90年代になってさらにセンサーシップが緩和されるに従いフラストレーションをためていた映画関係者のエネルギーが一気に爆発、それがより洗練されて来ているのが現在。みたいな流れもおぼろげながらわかった。だから”オタクの密室遊び”にならずに、他者に何かを伝えようとする”外向きの意志”を持った監督たちがいるわけだ。韓国には、今でも。また、北朝鮮を代表する作品として、映画好きの金正日が韓国の監督を拉致してつくらせたという怪獣映画「Pulgasari」もちらっと紹介された。

追記:日本編で紹介された監督でも全員が全員”オタク話”に終始していたわけじゃなく、宮崎駿が「日本のテレビは食べ物の番組ばかりで腹が立つ」と言っていたのには膝を打ちつつ笑ったが。

  
Posted by mikako0607jp at 00:13

2006年01月25日

BAFTA(英アカデミー賞)ノミネーション、その他。

蛇とレイチェル。*先週発表になったBAFTA(英国アカデミー賞)のノミネーション

去年、「来年の主演女優賞はゲイシャ映画のチャン・ツィイーが獲るぞ」と当ブログで書いたわけですが、チャン嬢は順当にノミネートされてるものの、やっぱ今年は「The Constant Gardener」のレイチェル・ワイズ(写真:あったわね、こんなのも)だろうな。しかし、ゴールデングローブ賞では、同じ映画でも”助演女優賞”を獲ったみたいなんだけど、BAFTAでは主演女優賞。あの役は、どう考えてもヒロインだと思うんだけど、途中であっさり死ぬ役だから”助演”の判断もありってことなのかな。

スピルバーグの「ミュンヘン」がBAFTAのノミネーションに入ってないのは、なんでも1月4日の〆切りまでにBAFTAの審査を行う人々のもとにDVDが届かず(税関で没収されたらしい)、急いで米国から再びDVDを送り出したら、今度はそれが北米仕様で英国では観れないやつだったらしい。

*「春夏秋冬、そして春」に引き続き、BBC4で「Take Care Of My Cat(子猫をお願い)」を観た。これはまた・・・。青春映画の佳作だ。なぜかAdolescenceのことを、青い春。なんて呼ぶわけですが、この映画の青は、精子の匂いのする生命感の青じゃなく、透き通った冬場のガラスのような淡々とした青。男の子を排除した女の子の世界。いろんな意味で新鮮で「春夏秋冬、そして春」よりびっくりしました。監督さんは女性のようですが、感性の”冴えた”人だ。どうして韓国に一気に出て来たんだろ、こういう人たちが。

*週末は「Jarhead」観てきました。レビューあげてます。

  
Posted by mikako0607jp at 06:05

2006年01月22日

「春夏秋冬 そして春」を観た。

夏。よりとうとうお亡くなりになったようだが、この週末の英国は鯨、鯨、鯨、鯨、鯨、と、ニュース専門チャンネルなどはもう一日中テムズ川から生中継、「あ、身体が一部見えました」だの「北側に向かっているようです」だのやっており、昨日などはスーパーのテレビ売場を通りかかれば大人も子供もテレビの前にすずなりになってそれを観ているという体たらく。あまりのアホくささに「チョップスティックスをもってこい。わたしが食ってやるから」と漏らしてしまったら期せずして紅毛人の皆さんに大笑いされてしまい、ウケたらウケたでなんか妙に気恥ずかしくなってたいした買物もせずに帰って来た。

って、まあ鯨はいいのだが、韓国映画。昨夜、BBC4でついにキム・ギドク監督の「Spring, Summer, Autumn, Winter, And Spring(春夏秋冬 そして春)」を観た。ヨーロッパで大絶賛された映画だが、それもそのはず、のっけからもう欧州人大好きオリエンタルイメージのオンパレード。寺。経文。坊主。嫌というほど美しくも東洋な自然。どうしてここまで。と思っていると、ドイツと韓国の合作だったのね。納得。

春。ではそこら辺のあざとさばかりが目について、少年修行僧が蛇が死んでるのを見て号泣するシーンでも、現代の子供はむしろ死んでる姿を見てさらに喜んでゲラゲラ笑うんじゃないかあ?幻想のオリエンタル・ファンタジーなのかなあ、これは。と思ったりしたこともあり、夏の出だしがつまんなそうだったら寝ようと思った。

が、夏。いきなり蛇の交尾シーンから始まる夏。成長した僧が肉体関係を結んでしまう相手の少女が、彼を意識し始めてからのあの初々しい腰つきのいやらしさ。また少女に白いワンピースを着せて、バックから撮るんだよな、何度も。ほんで水に濡らしてみたりなんかして。連合いはあの少女の顔はあまり好みではないらしく、宮沢りえちゃんの時みたいに目を輝かせてはいなかったが、逆に同性のわたしがハラハラするようなエロがあって、いやあ、これは。最後まで観るぞ。と心に決めたのであった。

そして秋。および冬。何なんだろう、この感覚は。まったりしてんなあ、と思ってると「おっと、そうくるか」みたいな独特のイマジネーションが不意に出てくる。まあこの映画だけでは何とも言えない未知数の感じもあるが、これは・・・と思わせられるものは確かにある。イマジネーションや映像が斬新なだけの映画なら、いまどき世界中何処ででも撮られているんだけど、本作には「濃さ」がある。なんか、濃い。「スピリチュアル」とか「近代的自我」なんて、もうあまりに前世紀的だしこっ恥ずかしいから、西洋とか日本とかの人はやろうとしない。するとどういうことになるかというと、映画から内面性が消えてしゃらーんと薄くなるか、或いは大失敗したガイ・リッチーの「Revolver」のようにファッショナブルな象徴性で誤魔化しただけのしょうもない駄作になってしまうわけだが、もしかすると、韓国映画ってのは、まだきっちりそれをやってるのか?と思った。

夏。の章で老僧が若い恋人たちを引き離す際に言う言葉、「執着はやがて殺意になる」は、安吾ちゃんが夜長姫に言わせた言葉を思い出させる。つまり、そこら辺の内面をやってるんじゃないか、韓国映画は?けど、不思議なのは、濃い内面をやってても一方で映画としてのクールさを保っているところだ。本気で韓国映画が観たくなってきた。

  
Posted by mikako0607jp at 23:06

ブコウスキーと人生幸朗

POST OFFICE金がない。よって本が買えない。ので、手持ちの本を読み返すしかない。断酒して以来、便秘に苦しんでいるという事情もあり、ブコウスキーを全面的に読み返すことにした。暇なので、日本語訳も持っている本は原著と和訳を並べて読み比べてみるなどという非常にいやらしい真似なんかもしたわけだが、柴田元幸氏の偉大さに今更ながら感服。最も正確なのに最も自然。ご本人がノリノリで訳されただろう部分などは、町田康の小説かと見紛うほどのリズムが文体に流れていて。

ブコウスキーの魅力といえば、あの”ぼやき”にある。自伝の色合いの濃い小説だけでなく、「PULP」のような純然たるフィクションの途中でさえ、ブコウスキーのおっさんは、話の筋や登場人物とは全く関係のない個人的な”ぼやき”を始めてしまう。わたしは「Ham On Rye」(この本の邦題はなんじゃありゃ)の、彼の分身であるところのチナスキーが子供の頃に緊張するシーンでの「絶対絶命。俺の腸の中でウンコが固まる」みたいな闇雲でシュールな便秘ネタの挿入なども大好きだが、ブコウスキーがぼやいているのは何も排泄の悩みだけではない。生きる苦しさや怒り、そして怒り、またもや怒りを、暑苦しく男根をおっ立てて激怒するのではなく、人生幸朗・幸子のぼやき漫才を彷彿とさせるおかしみを漂わせながらぼやき続ける。英語ではこういうおっさんのことを”A grumpy old man”というのであり、わたしはグランピイなオヤジにははっきり言って弱い。

と、前置きがべらぼうに長くなったが、「POST OFFICE」(写真)。今回は、この本の凄まじさを再確認した。短いし、すぐ終わるし、日本の高校生だってもっと難しい英語の本を読んでいるだろう。郵便局の臨時配達員として働いた頃のブコウスキーのどうでもいいような下層な日常(日本では”下流”という言葉が流行しているらしいが、なんたる人を舐めきった言葉であろうか。人には上流も下流もない。スウィーティー・ハニーみたいなことぬかしとったらぼてくり返すぞ、きさんたちゃあ。人には上層と下層があるだけだ)が淡々と書かれているだけ。ダンプの運ちゃん、日雇いの現場作業員、何をして食ってるかよくわからない人、等々、わたしの住むエリアにもこういう独り者の男がけっこういる。酒を飲み、やらせてくれる女と適当に寝て、ギャンブルにいそしみ、二日酔いで仕事に出かけて、また同じことを繰り返す。変わりばえもせず、変わりばえするあてもなく、だらだらと続くだけの、けっして上昇しない日常。

だが、その凄まじいまでの無為な日常を、ラストの三文だけでブコウスキーは鮮やかにひっくり返して見せる。

In the morning it was morning and I was still alive.  Maybe I'll write a novel, I thought. And then I did.

別に再生なんてたいそうなことしなくたって人間は生きてるだけでいいんじゃないの。と思う年頃になって読み返してみても、この三文は、低みを生きたことのない人間にはとうてい感じることのできない暖かな光(う。)のカタルシスを与えてくれる。こんな鮮烈なオチで下層のぼやきを反転させることのできるおっさんだったからこそ、彼は人生幸朗ではなくブコウスキーなのだ。

ブコウスキーが日本の若い人に愛されるのは、異端児でパンクだから。とかいうイメージ的なことではないだろう。彼の書いたものには、読み手の臓物にじわじわ沁みてくる動物的な温もりがあるからだ。「人情」とか「愛」とかいうスウィーティー・ハニーな言葉を早漏のようにすぐ使ってしまう書き手には決して伝えることのできない、書き手自身の人間としての根源的な暖かみが、彼の荒い表現やぼやきからつい滲み出てしまうからだ。相手はなにしろ9匹も猫を飼ってた爺さんである。彼の膝の上にわたしも載せて欲しかった。などという妄想を抱いてしまう、数少ない作家の一人だ。

追記:とは云え、わたしは人生幸朗も大好きだったんだけれども、あのぼやき漫才を継承する芸人はそろそろ出てきているのかし? あれは英国のスタンダップ・コメディアンにはよく見られる芸風だが。

  
Posted by mikako0607jp at 03:59

2006年01月18日

首相の若き日の夢で赤裸々に笑わす/C4 TONY BLAIR ROCK STAR

Christian Brasington As Blair明日(1月19日木曜日)午後10時から、ついにチャンネル4が今月のイチオシ番組「 Tony Blair Rock Star」を放映する。

チャンネル4によれば、この番組、ミック・ジャガーに憧れたパブリック・スクール時代からオックスフォード大学に進み、かの有名なThe Ugly Rumoursのボーカルとして活躍するまでの、ブレアちんが本気でロック・スタアをめざしていた時代を赤裸々に再現する”コメディ・ドキュメンタリー”らしい。数多くの関係者の証言に基づいており、未公開のブレアちんの写真も出るらしく、再現フィルムではChristian Brassingtonがブレア首相の若き日を演じている(写真)。

ステージにあがると女性客に「レッツ・ゴー・ハニー!」と声をかけてクールぶっていたというブレアちん。自分の唇がミック・ジャガーに似ているという思い込みから彼に憧れ、鏡の前でうっとり唇を開いてミック顔を練習していたというブレアちん。等々のシーンが忠実に再現されているらしいのだが、なんとこの再現フィルムを監督したのが、以前このブログでも紹介したことのある「Double Take」「Not The Royal Wedding」のクリエイター、Alison Jackson

と云うことは、彼女独特の、あのザクザクでアナキーなそっくりさん爆笑映像大会、でもそこはかとなくアート。の世界がまたもや展開されるということであり、英国在住の皆さん、特に今年になってまだ笑ってないという方々は必見でしょう。現職の首相に関するこういう番組を全国放映しちゃうところが、永住してもいいな、とわたしに思わせるキャラクターだな、この国の。

番組関連記事は http://news.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2006/01/14/nugly14.xml

          http://www.channel4sales.com/news/news-article.aspx?year=2005&id=303

  
Posted by mikako0607jp at 22:03

2006年01月17日

日本女性=風俗。の図式

赤襦袢。ってか。「Memoirs of a Geisha」(写真)をようやく観た。レビューはこっちにアップしているが、一足先に同作を観ておられた米国在住のJさんからいただいたメイルに「アメリカには”日本と言えば風俗”という感じで、未知の日本に憧れているアメリカ人男性がたくさんいますが、そういう人たちに新たな夢を与える作品のような気がします」と書かれてあり、わたしは大きく頷いた。

というのも、これ、英国でも似たようなもんだからだ。って云うか、英国では国内においても、日本女性というとそっちの方と結び付けて考えてしまう人はいまだに多いようだ。例えば、美容師の日本人女子がブライトンのクラシファイド誌に「日本人美容師が出張カットします」みたいな広告を出したことがあった。彼女はブライトン在住日本人からの反応を期待していたようだが、何故かかかって来た電話は全部英国人男性から。しかも、彼らの自宅に行ってみれば、80%はヘアカットではない何か別のサービスの出張だと思っていたらしい。

また、ある英国人家庭にホームステイしていた日本人のお嬢さんは、絵を描いている関係で、アートスクールの講師である当該家庭のお父さんと意気投合したらしいのだが、当該家庭のお母さんがそれに激怒、「日本人の女は色目をつかうから信用ならない」と言い、「なんだか意味のわからない言葉を叫ばれて出て行けと言われました」というのでどんな言葉を言われたのかと訊いてみると、まあ「売女」とか「尻軽女」とかそういう類の表現である。わたしの若い頃のようないかにもちゃらけきった感じの女子ならまだわかるが、彼女の場合は真面目で大人しいお嬢さんで、同じ家庭にステイしているフランス人の女子たちと比べても随分と幼く地味な外見なのに、まったく解せない話である。また、以前勤めていた会社で日本人の学生バイト嬢におつかいを頼んだときも、「リージェント・ストリートで変なおじさんに”100ポンドでどうか”と話しかけられ、走って逃げると”ギヴ・ミー・ア・ジャパニーズ・ガーーーール!!”と叫ばれました」と言いながら涙ぐんで帰ってきたこともあった。

ホステスのいるクラブ(なんてものは無いのでね、こっちには)、ソープランド、女学生のパンツ販売、援助交際、少女売春、みたいなネタばかりがマスコミに大きく取り上げられるのが原因なのか、それとも、もともと英国人に日本の女に対する固定したイメージがあるからそういうネタを好んで取り上げるようになったのか、そこら辺はよくわからない。英国人ビジネスマンが東京に駐在員として派遣されることになり、行くまでは”日本の女子は簡単に買える”というイメージを抱いていたが、行ってみるとそうでもないことがわかり、援助交際も非常にコストがかかって効率が悪いので、結局は東京から年に何度かタイに遊びに行くことにした。というような話もよく耳にする。

日本人男性は、米国や欧州の男性と共に、アジア、そして現在ではロシア&東欧のほうにターゲットを移して「買う」側の人間として活躍されているようだが、そのわりには、なぜか日本人女性は、紅毛人たちに「買われる」側の人間として勘違いされている。セックスの「買う」「買われる」問題は国同士の強弱関係の縮図であるという話だが、ということは、日本という国は、男は強国だが、女は弱国なのか?

ご近所でどっかの家庭の女が軽く扱われている場合、だいたいそれは当該家庭の男が近所の人々に舐められてるからなんだけどね。

  
Posted by mikako0607jp at 03:45

2006年01月15日

「GOHATTO」&「PING PONG」

美青年。ではなかったらしい。*BBC4のAsian Film Seasonで相変わらず(ちょっと前の)日本映画を観ているわけですが、Nagisa Oshimaの「Gohatto(御法度)」。新撰組のゲイロマンスコメディなんて、いかにもNagisaちゃんって感じ。けど、どうもこの人が同性愛を扱うと、「戦メリ」もそうだったんだけど、同性愛少女漫画(それも結構正統派の)になっちゃって、腰(いや、むしろ尻なのか)につきあげてくる太いもんがない。まるで女性がゲイを描く目線のようだな。というのが、例えば「ブロークバック・マウンテン」なんかに比べるとつくづく感じられた。Nagisaちゃん映画は、「愛コリ」の阿部定の性器から卵。のシーンみたいなユーモアは好きなんですが、そういう大笑いシーンもなくて寂しかった。

しかし、どうせ正統派少女漫画ならその視線でと、ソファに内股ずわりをして小指たててミルクティーを飲みながら観てみれば、武田真治の沖田総司ってのが、これが息をのむほどきれいで堪能致しました。沖田総司本人は実はひらめ顔だったらしいけどね(写真)。武田君には、トヨエツの弟役で深夜ドラマに出てた頃にもちょっとやられたことがあり、今回、再びやられました。あの妙な「あはは」笑いの唐突さは何とかして欲しい感もあったが、黙って薄笑いしながら立たせておけば、ありゃあ沖田総司の美青年伝説を体現しているようなルックス。おかしがたい清潔感すらあって。逆に、「美しすぎる」設定の主人公の子は、何処がきれいなのかさっぱりわからず、顔の実力がまったく感じられませんでした。残念。

*曽利文彦監督の「PING PONG(ピンポン)」。始まる直前までBBC2でグウィネス・パルトロウ&ダニエル・クレイグ(そう。新ボンドの彼ね)の「SYLVIA」を見てたんで、チャンネルを変えたときには、画面全体の「重さ→軽さ」「重厚→平面」へのいきなりの変化が、いとおかし。だった。日本ってやっぱ平面だな、役者の顔も風景も。ってなことをしみじみ感じた。日本人が「かわいい」志向なのも仕方がない。日本って基本的にかわいいんだわ、やっぱ。そのかわいさを活かしたキュートな面白さ。が満載の映画で、主人公の少年とコリーナ似の坊主頭が対戦するシーンの、クライマックスでバックが真っ白になる平面的なCG処理なんてやつは本当に新鮮に見えた。予告ビデオであそこばっかり流れてたとこを見れば、毛唐の皆さんにも新鮮なんだろう、あのシーンが。

いい映画だと思いました。爽やかで。竹中直人と夏木マリがいい味出してた。当たり前だが。

  
Posted by mikako0607jp at 21:41

2006年01月12日

Korean Wave(韓流)は、英国にもきてるらしい。

*ジョナサン・ロスがGuardian紙に寄稿したBBC4の「Asian Invasion」に関する記事が、すっかり日本やアジアのことに疎くなってしまってるおばはんにはとても面白かった。「Asian Invasion」で取り上げられている日本、香港、韓国の映画界について、

1.日本映画はやや熱さを失ってきている。面白い監督や新たな傑作が登場していない。

2.(ブルースなどの)香港映画のヒーローの殆どが亡くなったか、またはハリウッドに拠点を移しただけでなく、97年の返還以来、巨大な香港映画産業は荒廃してしまっている。

3.韓国のポップカルチャーが突然アジアで最もホットになっており、西洋の評論家たちもこぞって韓国を称賛し始めている。

という点が気になっていたジョナサンは、これらの点を調査・確認するべく昨年、日本、香港、韓国に行っており、その時の模様が「Asian Invasion」という番組になっているわけだが、面白かったのは、ジョナサンのこの記述。

Korean guys "get" cinema the way the French "get" food, the Italians "get" clothes and the Americans "get" cluelessness.

しかし、フランス人が「食」、イタリア人が「衣服」、韓国人が「映画」(米国人は割愛す)。ってのは、凄い表現だ。当然ながら日本のような「韓国の純愛もの」とか「韓国のいい男」とかそういうブームは英国には全然きてないけれども、映画評論家の間では、「韓国映画が今世界で一番おもしろい」ってのはここんとこ定着した意見になっている。ジョナサンも、韓国の街角を歩く限りにおいては、Korean Waveなるものの熱さの存在は感じられず、単に誇大宣伝されてるムーブメントじゃないのか、と思ったらしいのだが、「それは映画のスクリーンの中に確かにあった」と記述している。

*さて、日本映画はどうも熱さを失ってきている。というのが英国での定評のようだが、ジョナサンがそれを調査しに日本に向かった「Asian Invasion」の第一週目。ようやく「いかレスラー」がちらっと見れて嬉しかったわけですが、これ、英題が「ザ・カラマリ・レスラー」って・・・。あくまでも”食用”イカってことなのね。笑いました。ちょっと「カラマリ・ユニオン」を思い出しちゃいました。

どういう映画や監督が紹介されたのかというのはこちらを見ていただければわかるとして、ジョナサンが指摘していたのは、日本の若い監督は、あまりに西洋にかぶれ過ぎて、ピリッとした日本映画の”ワサビ”を失くしてしまったのではないか。そういう意味では、日本では”オールド”が新たな”ニュー”であり、つまり、日本映画界の場合は、年を取った監督のほうが(西洋人にとっての)新鮮な感覚で映画を撮り続けている。ってところ。

これは別に映画界だけに限ったことじゃないんじゃないか。と思いましたけどね。こっそりおばはんは。

*「たそがれ清兵衛」。宮沢りえちゃんが襖の陰から現れる初登場シーンで、うちの連合いが息をのむようにして「Very shaggable」とか言うもんだから、またこのおっさんは何言うてんねんと思って大笑いしましたが、あれがまさに、「たそがれ・・・」が公開されたときの英国の男性映画評論家たちの反応だったのよね。

宮沢りえちゃんなら、例のゲイシャ映画に主演してもチャン・ツイイーに負けないくらい毛唐のおっさんたちを魅了したのかもしれないが、よく考えたらりえちゃんだって半分はオランダ人である。なんかもう、日本人が日本人の役を、とか言ってること自体がずれてんじゃないかと、それもおばはんは思いますけどね、こっそり。(って書いてしまったら全然こっそりじゃありませんが)

  
Posted by mikako0607jp at 06:37

2006年01月10日

BBC4:Asian Invasion&Asian Film Season

トワイライト清兵衛さん。10日(PM10:00)からBBC4でジョナサン・ロスの「Asian Invasion」が始まる。第一回は日本、第二回は香港、第三回は韓国の映画界にスポットライトをあて、ジョナサンがアジア映画を紹介するというもの。

ジョナサン・ロスと言えば、「Friday Night With Jonathan Ross」や「ブリティッシュ・コメディ・アウォーズ」の司会を務め、ジョン・ライドン氏のお友達でもあることから当ブログに頻繁に登場している御仁だが、実は有名な映画マニアでもあり、BBCの看板映画番組「Film 2006」の名物司会者でもある。また、彼は親日家であることでも知られており、先日もCH4の料理番組でお好み焼きをつくっていたが「それは道端でよく見かけるゲロじゃないのか」とか「その黒いソースはたいそう身体に悪そうだが食っても死なないのか」とか周囲から言われていた。まあ見たことない人にはそう見えるかもしれない。

さらにBBC4は、「Asian Invasion」と合わせて、今月は「Asian Film Season」と題してアジア映画を特集して放映しており、今夜(まだこっちは9日)は「ザ・トワイライト・サムライ」こと「たそがれ清兵衛」を放送。ようやく観れるってんで、わたしも大変に楽しみにしている。

藤沢周平の「たそがれ清兵衛」といえば、うちの親父が晩酌をしながら読んでいるという情報を、昔まだうちのサイトに掲示板があった頃に妹がタレこんできてわたしを吃驚させた小説でもある。拙著を読んで、うちの親父のファンになったなどと云うメイルを戴くたびに、いったいあの本の何処のどのあたりを読んだらうちの親父に好意を持っていただけるような内容が書いてあるのか首をひねることも屡であるが、どうやらうちの親父、拙著に書かれている従来のイメージとはまったくかけ離れたことを始めているらしい。

あの、「林フミ子しぇんしぇい」な親父が、なんと読書しているというのである。

それに対し、「本がなければ私は生きてゆけない」などと言い、トイレの中にまで専用書棚を持っていた母親は、退職して鬱病にかかったせいもあるが、もう本など一冊も読む気にならないという。で、母親がそうなるのとシンクロするように、字を読んでいる姿など見たこともなかった肉体労働者の親父が、仕事から帰って来ると老眼鏡をかけ、母親の書棚の本を片っ端からせっせと読んでいるというのである(まあ金がないので他にレジャーが出来んという事情もあるのかもしれんが)。あのセメントと泥で汚れたゴツゴツの指で本のページをめくる親父の姿を想像すると、なんとも感慨深いものがあるというか、人ってのは長く生きてみないとわかんないもんだよなあ。とつくづく思う今日この頃である。

長いこと生きてきて、いろんな感情を実際に経験してきた人間が始める読書生活ってのは、どんなものなんだろうと思う。

追記:「ブロークバック・マウンテン」のレビューをアップしました。凄まじい字数を見てもわかるとおり、かなりやられました。

  
Posted by mikako0607jp at 04:04

2006年01月08日

チャールズ・ケネディ君、さようなら

でも、やめたってことは飲めるよね。ある意味。*自由民主党の党首チャールズ・ケネディ君(写真)がついに辞任。アルコール依存症の党首なんかいらねえ。っちゅう党内からの圧力に耐え切れなくなっての決断らしい。本人はもう二ヶ月も一滴も飲んでないって言ってるのに。二ヶ月っていやあ、あんた大変なもんよ。まったくわたしと同じじゃないの。

ウィンストン・チャーチルだって、鬱になりがちな人だったので、寝起きから酒飲まないと気持ちが落ち込んで仕事が出来なかったらしいし、政治家なんて、飲まずにやってられる人のほうが怖いと思うけどね、わたしは。ロック・スタアになれなかったからポリティカル・スタアになったブレアにしても、保守党新党首のコアラ似のキャメロンにしても(あの坊ちゃん、どう見たってぬいぐるみみたいだよなー。ちょっと殴ったらごろんと倒れそう)。ケネディ君は実直で人間くさい感じに好感が持てたので残念だ。アルコール依存症になるのは、往々にしてこういう人が多いもんなのよ。

*セレブリティー・ビッグ・ブラザー観てますよ。なんか今もMore 4のぶっつづけライブで、いきなり数珠握って創価学会のお経を唱え始めた人がいてシュールな状態。サッカーのイングランド代表のスヴェン監督の元愛人でFAの幹部とも懇ろになっていたという、あの彼女が、カメラを完全に意識した恨み言を言ってたりして、ふふん、と何度か笑わされましたが、こっちはまた。

今日はこれから「ブロークバック・マウンテン」を観に行きます。「いい」「いい」という話を幾つか貰ってるんで、楽しみ。こんなにわくわくして映画を観に行くのも久しぶりですよ、ほんと。

 

  
Posted by mikako0607jp at 21:55

2006年01月06日

チャールズ・ケネディ君、がんばろう

そんなに落ち込むな。酒は断てる!新年早々なんだか非常に忙しくなったわけですが、今日はどうしても気になるニュースが二つ。

1.英国第三の政党であり、昨年の選挙で票数を大きく伸ばした自由民主党の党首、チャールズ・ケネディ君(写真)が、アルコール問題と戦ってきた事実をついに激白。だいたい自由民主党のやつらも、ちょっと保守党が若い党首を据えてイメチェンはかってるもんだから俺らも党首変えたほうがいいんでねえか、なんてオタオタしやがって、どっしりしろ、へなへなへなへなすんな。酒をやめようと努力してる人間はそれだけでも地獄の苦しみを味わってるんだから、いらん負担をかけるな、ほんとにどいつもこいつも無神経なアホヅラさげやがって。キャメロンだかハメロンだかしらんが、あんな保守党のお坊ちゃまなんでしゅ顔の党首なんか、ワーキングクラスに支持されるわけがねえだろ。若けりゃいいってもんじゃねえんだぞ、日本の文壇じゃあるまいし。

昨年のブランケット君にひき続き、わたしは今年はケネディ君を熱く支持させていただく。飲酒問題がタイムリーなだけに、どうしても他人事とは思えない。考えてみりゃホワイトハウスにいるワールド・ポリスのアホたれ司令官だって元アル中なんだし、そんなに落胆するな、ケネちん。一緒にがんばろう。

2.ジョージ・ギャロウェイ議員が、セレブリティー・ビッグ・ブラザー・ハウスに入ったああ???ってこれはすごいニュースでぶっとんだ。ギャロウェイ君は、昨年、英国の議員でありながらも米上院調査小委員会の公聴会に呼ばれて証言し、胸のすくようなブラックユーモアと傍若無人にしてシャープなツッコミで、メリケン議員たちがまったくのアホにしか見えないようにした御仁として英国では大変な評判になり、ニュース専門のテレビ局ではしつこいほどその公聴会の模様が放映され、英国民が何度もそれを見ては大笑いしているという状況になって、わたしなんかも、いやあ、英国ってのは基本的には完璧に負けてるんやけど頭では勝つね。日本もひとつ、こういう国をめざしてみたらどうだろう、と思ったものだったが、日本ではこの程度のニュースでしか扱われてなかった。

ギャロウェイ君のリアリティー・ショー出演は、わたしとしてはジョン・ライドンのセレブ番組出演以来の衝撃である。今日は急がしくて観れなかったが、明日から必ず観るぞ、セレブリティー・ビッグ・ブラザー。

  
Posted by mikako0607jp at 10:58

2006年01月04日

正月はお笑いで。はUKもおなじ。

always look on the bright side of life!+口笛正月になるとお笑い系の番組がやけに増える。日本なんかだと新春爆笑寄席だの「あっちこっち丁稚新春スペシャル」だのほんなんばっかりエンドレスで一日中観ていた幼き日のうちの妹を、「どっかありゃおかしいっちゃないや?」とうちの親が心配するのが正月だったが、現代ならうちの親もあんなに悩むこともなく、「そうか、うちの娘はお笑いオタクやったっちゃね」とカテゴライズして安心することができたんだろう。

というわけで英国も、1月1日夜は「50 Greatest Comedy Films」が放送された。ベスト3は、

1.Monty Python's Life Of Brian(1979)

2.Airplane!(1980)

3.Shaun Of The Dead(2004)

詳しい結果はこちら。Life Of Brianは、5年前にTotal Film誌がコメディ映画の人気投票を行ったときも1位になっており、英国では不動のコメディ映画ナンバー1と言ってもいいだろう。この映画のラストシーンにおける唐突でシュールな笑い。そして「人生なんて所詮こんなもんやし、笑わな損やで」みたいな諦念まみれの、しかし感動的と言ってもいいほどの暖かなヒューマニティー。の両者は、かけ離れたものであるだけに普通は同時には表現できないものであり、うっかりその両方に足をかけてしまえばだいたいどっちかに転げ落ちてしまうか、或いは、お股が裂けて二度と使いものにならなくなっちゃうかのどっちかなのだが、見事にそのアクロバットに成功している奇跡的な例として、わたしの最も好きな映画のラストシーンの一つだ。

さらに、メル・ギブソンの「パッション」が公開された折には、「あんなもん観るより”Life Of Brian”観といたほうがよっぽどためになる」みたいな意見が英国ではよく聞かれたことを付け加えておきたい。Shaun Of The Deadは2004年のブレイディ大賞をとった映画だが、3位だなんて驚き。

さらに、1月2日は、CH4が「Who Killed The British Sitcom?」「The Ultimate Sitcom」を放映。こっちはまたそのうちゆっくり書きたいと思うが(この辺はわたしのテリトリーだと思ってるんで。一応)、視聴者ではなくお笑い界の人々が選んだ究極の英米Sitcomは、1位がFrasier、2位がFawlty Towers(わたしはこっちが1位だろうと思ったんだけどね)、3位がSeinfeldだった。

  
Posted by mikako0607jp at 03:32

2006年01月02日

I Predict A Riotで2005年がゆき、Tainted Loveで2006年が来た。

というなんだか笑える選曲による年越しとなった今年のJools Holland's Annual Hootenanny。これはBBC2のLater With Jools Holland(日本じゃ「ジュールズ倶楽部」とかいうんでしょ)の年越しスペシャル版で、毎年英国で12月31日の23時から1月1日の1時にかけて2時間枠で放送されている名物音楽番組。

今年の顔ぶれはこの通り。GoldfrappもKaiser Chiefsもよかったんだけど、何より印象に残ったのはタイトルの通り、Kaiser Chiefsの「I Predict A Riot」でおおおおおーっと勇ましげに2005年が終わったのに、新年は何故かMarc Almond+Jools Holland and His Rhythm & Blues Orchestraの「Tainted Love」(これ、先日ブライトンセンターで観たギグと全く同じアレンジ。ブラスが豪華なスウィンギング・ヴァージョン)で始まったってのがちょっと象徴的にしておかしかった(って何を象徴しているのかはまだ不明。ってか隠匿)。

スタジオのオーディエンスの顔ぶれも例年と変わらず。相変わらず占星術のJonathan Cainer(彼は日本でも凄い人気だと聞いてますが)も頬をピンクに染めてゆであげの蛸のような様態になって「今年は、大晦日が新月という非常に珍しい年。だから、2006年の元旦の朝に強く念じたことは本当にその通りになる可能性が強いので、元旦の朝考える内容には気をつけたほうがいい」と言っていた。(いまさらほんな事を書いても遅いと思っておられる方もおられるやもしれませんが。ははははは)

新年のご挨拶等送ってくださった方々、どうも有難うございます。それでなくとも年末からメイルの返事が糞詰まっているのですが、これはわたし自身が実際に肉体的にも糞詰まりしているのと関連しており、いまだ解決の目処はついておりませんが、「酒を飲めばクソも出るようになるし、悩みなんか吹き飛ぶ」と書いたブコウスキーの偉大さを思い知る今日この頃です。つまり、酒をやめるとクソも出ないし悩みも飛ばせない。全てが体内に溜まってじりじりと固まる。という不変の人生の真実というやつを年頭から噛み締めているわけですが、ちょろちょろ返事の詰まりだけでも解消していくつもりですんで、気長にお待ちください。今日(1日)は、これからCH4の「The 50 Greatest Comedy Films」を観なきゃいけませんので返事は書けませんけど。

  
Posted by mikako0607jp at 03:47

2006年01月01日

さて、いよいよ今年も終わり

昨年のエントリーを見ていたら、年明けの乾杯をしながら連合いと交わした言葉が「Move forward or die」だったことが判明し、大笑いしたわけですが、2005年は別にこれといって前進もしておらず、だからと言って死んでもおりません。まあそういうもんです、RESOLUTIONなんてやつは。

2006年は、連続英国居住10年目の年です。旧友の皆様、身内の者どもはご存知でしょうが、尻の青い小娘時代に英国とアイルランドを流れ暮らしていた頃のわたしは、英国に住もうなどとは微塵も考えておらず、ただアイルランドに永住することのみを切望し、アイルランドに妄執とも言えるほどの愛を抱いておりました。在英アイルランド人はまるで在日韓国人のような存在なのだということを知るにあたり、「アイルランド人が住んでる街は汚い」だの「アイルランド人は無教養で粗野でアル中ばかり」だの平気で言う英国人に対して嫌悪感も持っていましたし。

その後、90年代には日本の「韓流ブーム」のような「アイルランドブーム」が英国でも起こり、O'Nealsのようなチェーン展開のアイリッシュテーマパブ(このようなパブは昔から存在した在英アイルランド人が集うアイリッシュパブとは根本的に違うので、アイリッシュテーマパブと呼ばれています)が英国全土に雨後の筍のように出現し、日本の女子がヨン様を追いかけたように英国の女性たちはボーイゾーンやウエストライフのメンバーを追いかけ、英国内でアイルランド系ミュージシャンや作家が英国に与えた影響が一気に見直されるようになると、それまで黙ってた英国籍ミュージシャンなども「俺も在英アイリッシュだ」と急に主張し始めたりしましたが、このブームを朝日新聞の陰謀だったと言う人はさすがにいないでしょう(いたら面白いのでメイルください)。

どうせナショナリズムが高まっているのであれば、日本にもネオ・ナショナルフロントな音楽とかファッション(スキンヘッドじゃなくて髷ね。どうせ愛国するというなら毛唐の影響はとことん排除・排斥せよ。旧右翼のパンチパーマは可。オリジナリティーという点で)とか、外国人排斥&人種差別ネタのブラックジョーク漫才とかもあったら面白いと思うわけですが、もしあるのであれば教えてください。日本文化を研究している英国人で、興味を持っている人がいます。

というわけで、日本の皆さんが除夜の鐘を聞きながら蕎麦をすするその9時間後、わたしは英国で毎年恒例のJools Hollandの Annual Hootenannyを観ながら、居間で踊り狂いつつ新年を迎えることでしょう。もはやこれを観ない年越しは年越しではない。と、ある新聞のテレビ欄にも書いてありました。考えてみれば、Jools Hollandという人は、すでに英国人の生活の一部になってるなあ。

追記:ジョン・ライドン好きの方はこちらもどうぞ。

 http://www.thesun.co.uk/article/0,,7-2005590214,00.html

 I could see a day when we played live together again - but only if it was in Japan and for plenty of filthy yen! だそうですよ。 はっはっはっはっはっ。

  
Posted by mikako0607jp at 00:02