エレキングの連載を書いた後で、日本のニュースサイトを見てたら
「なぜ日本では餓死者が出るのか」
ということが話題になっていて、こりゃもはや祖国のほうがUKよりよっぽどアナキーじゃんと思った。
底辺託児所で働いていた頃は、生活保護や失業保険で生きている人たちの子供を預かる施設で働いていたわけだから、当然多くの人々に、
「日本では、無職者への福祉はどうなっているのか」
と質問された。
で、わたしがいつも答えていたのは、
「日本では働かない人は死ぬしかない。そういう社会です」だった。
が、メタファーだった筈のその言葉が、リアリティーになる日が来ようとは思ってなかった。
映像を配給する仕事の人や関係者。がもし読んでおられたら、ケン・ローチの『The Spirit of '45』を日本公開していただきたい。
作品の出来・不出来は別にして、これはいま日本人が見るべき映像だ。というか、目からウロコだと思う。
もう一度、リンクを貼る。
http://www.ele-king.net/columns/regulars/anarchism_in_the_uk/003559/
日本人は国際的評価を異様なほど気にする民族だが、英国人から見れば、日本国民が「社蓄」とかであることよりも、平気で餓死者を出す社会であることのほうが、「ひゃー、何それ(Fucking hell!)」な世界びっくりニュースだ。
ケン・ローチは、レフト・ユニティーという政党を設立した理由について、
「ヒューマニティーの揺れ戻しが必要な時代だからだ。これほどキャピタリズムに傾いている社会には、ゴリゴリの極左政党が必要だ」
と語っているが、日本のほうがよっぽどそれを必要としているように思う。