2007年02月01日

勝ちにフシギの勝ちあり

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富山は氷見大会に行って参りました。

氷見はなんでも豊田合成トレフェルサの第2ホームゲームなのだそうで、去年は旭化成に負けたのかな? とにかくトレフェルサはこの第2ホームゲームでまだ白星を挙げたことがなかったのです。
なんで第2ホームかってーと、豊田合成の工場が氷見にあるらしい。
敗戦直後の盛重キャプテン

今季のトレフェルサはスタートダッシュで快進撃。その後東レのホームゲームで2連敗して、チームの雰囲気もあまりよくなかったとか。
なんとか第2ホームでまた調子を取り戻したい! と必死だったようです。

へーたとなおひろ土曜日は、その意気込みが上手く回って、先週の静岡大会で落とした同じカード、JTから白星を挙げることができました。
開幕から静岡大会までの「変化したトレフェルサ」を見ることができたってとこ。
静岡大会のトレフェルサは、「去年までのトレフェルサ」でしたからね…。
劣勢になるとムードが悪くなるという。

氷見大会は、どのチームも良く拾っていてラリーが良く続きました。
ブロックとレシーブの連携、ブロックフォローなどに、相当どのチームも練習量を割いたようです。あ、松下はそうでもないのかな? このチームは割と個人技でやってたのかも。

で、第2試合のサントリーサンバーズVSパナソニックパンサーズも見応えがありました。非常にいいラリーが続き、でもどうしても最後をパナソニックが決めきれなくてサンバーズに得点されるシーンが目立ち、そこが勝負を分けたかな。
あと、やっぱりセンター線が上手く使えなかったようで、サイドに攻撃が偏り、ブロックで待ちかまえられて…というパターンでした。
フルセットの末、サンバーズが勝利。
世界選手権ではあまり良いところの無かった越川ですが、徐々にエンジンがかかってきたようです。

翌二日目のJTサンダースvsサントリーサンバーズ。
ここでもやはりサンダースの決定力不足が目につきました。つなぎからいいラリーはするのですが、2段を打ち切れないんですね。久々にスタメンだった尾上健司はかなりブロックに頑張っていましたが、同じ全日本組の直弘は、大事なところで決めきれなかったケースが多かった。

戦術的には、越川をなるべくレセプションの負担を減らして攻撃に回したサンバーズのフォーメーションに対応し、荻野をサーブで狙って崩す作戦はきっちり功を奏して村上が出てきたわけですが、村上がなんとかかんとか(フォームは結構めちゃめちゃだった)レセプションを上げてしのぎ、あとは司令塔の栗原が中とサイドをうまーく使い分けて粘り勝ち。ストレートの試合だったのですが、第3セットは30点を超す接戦でした。
あれでスト負けになっちゃうのは、JT的にはかなり精神的にダメージが大きかったのでは…。金沢支社から大量に応援にいらしていた社員の方もお気の毒でした。

サンバーズはだんだんとコアができてきた感じで、このままいけば4強入も手堅く決めそうです。
あと、メッセージでもよせられましたし、私自身も気づいたのですが、控えゾーンでの選手達が、非常にムードがいい。
山村が中心となって、コートの中に声援を送ったり、決めた後はコートの中以上に大喜びしたり。
山村は(ベンチアウトでしたから)、セット間なんかには氷見の子供たちが名前を呼ぶと振り返って手を振ってあげていました。きっとまた次も来たい!と思ってくれたんじゃないかな?
こういうのって意外と大事ですよね。


さてさて。
実はこの氷見大会最終戦のトレフェルサvsパンサーズ。

何をどう見てもトレフェルサの方が内容は上だったのですが、白星を拾ったのはパンサーズの方でした。

氷見には普段あまりバレーを見ない知人にも見に来てもらったのですが、「バレーってああいう試合よくあるの?」とやはりフシギ顔。

宇佐美二日目まず、パンサーズは宇佐美がベンチアウト。前日の試合で膝を怪我したからというのが下村監督の弁。

牛尾さんがベンチに入ってるのを久しぶりに見ました。
谷村もベンチアウト。岸本が開幕以来のスタメンでレフト、そして岩田がセットアップしていましたが、岩田と全くコンビ合わせをしていなかった隆弘が、腰の調子もよくなかったようで、途中でベンチに下がりました。

岩田とだったら合ってるのかな? と見ていたセンター陣でしたが、そういうわけでもないようで…。
甲斐をブロックする理生と亜貴斗隆弘の代わりに入ってきた理生は、なかなか体重の乗ったスパイクを打てず、というより打たずにフェイントで返した方が多かったくらいで、そのうち1本はサイドラインを大きく割って失点に。
一本はきれいに決めたスパイクがあったのと、甲斐をブロックで止めてたかな。
一馬もソトも、絶好調というわけでもなく、絶不調というわけでもなく…。
強いて言えば、二日間とも亜貴斗ががんばってたかなと。ブロックの方はもう少し頑張ってもいいんですよ? という感じでしたが、まあ意欲は見られた。

対するトレフェルサは、開幕以来の例の堅実なバレーで、甲斐のプレーがつなぎにスパイクにと光り、北川も自慢の組織ブロック以外にラリー中にもいいキルブロックでポイントを上げ、ファビアノはパワースパイクをがんがん決め、合間に盛重が速い攻撃でブロックを抜いていく…みたいな勝ちのパターンが展開できてたんですが。

なんでかわかんないんですけど、パンサーズが勝ったんですね。フルセットで。

バレーはサッカーほどは偶然性の強いゲームじゃなくて、割と力通りの結果になることが多いんですが。
このゲームに関しては、「勝ちにフシギの勝ちあり、負けにフシギの負けなし」じゃなくて、「勝った方も負けた方も狐につままれたような結果」だったようです。
ま、だから勝負事は面白いっていう見方もあるかなと。


実はそのころ後にしてきた東京で、チャレンジリーグ(V1と言いたい…ううう)が開催されてまして、現役に復帰した泉川さんのいるジェイテクトが来てたので、そっちも見たかったんですけどね。

今季のチャレンジリーグは、今までVしか見てこなかった人にもいろいろとっかかりがある要素が多いんで、そっちも是非見てみてください。
泉川さんの参入をはじめ、堺にいた増村、サンバーズにいた西田を擁するつくばユナイテッド(筑波大学に在学中の三上・志賀も要注目です)、元堺の小口のいる富士通、JTから移籍した飯塚が活躍するベルディなどなど。

飯塚君には、リーグが始まる前に都内の某所で整体をやってもらった帰りにファミレスで原稿を書いてたら、なんだか見覚えのある巨体がドリンクバーで前に並んでいたのでふと見たら、彼でした。
相変わらず偶然力の強いわたくしです。

「あああああ! 元気?」
「あ、こんちはです!」
で、しばらく話を聞いたのですが、環境が変わって戸惑うこともあるけど、おおむねやる気満々だったので一安心。「同期の阿部や柴田が頑張ってるんだから、自分も負けられませんよ!」と。

言葉通り、個人ランキングのいくつもの部門でベストテン入りして活躍しているようなので、彼にとってこの移籍はよいことだったのでしょうね。

泉川さんについては、ビッグローブさんの情報誌「サーイ・イサラ」とNumberの今日発売の号でちみっと記事で書かせていただいたので、明日いろいろまとめてご紹介します。



mikarinakanishi at 23:00│TrackBack(0)clip!バレーボール | 13V

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