2021年08月

MCトランス

前のブログに書いたが、注文していたMCトランスが到着した。

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オシャレな小箱入り。

ソフトンのPLT-1(6800円)である。
ソフトンのフォノイコライザー に内蔵されているMCトランスを単品で販売(しかもお安く)してくれている。
そのフォノイコライザー は管球王国でも取り上げられていて、なかなかの高評価だった記憶があるので、MCトランスを購入するならまずはソフトンのPLT-1にしようと思っていた(安いから)。

元々使っていたのがタムラの10Ω:600Ωのトランスで、ギリギリ何とか使えるレベルまで昇圧してくれていたのだが、SN的にもう少しゲインが欲しいところだった。
そこでMCヘッドアンプの製作に挑戦したものの、バランス受け状態でのハム退治に挫折。
ほぼ衝動的にソフトンのPLT-1を注文していた。

数日で到着して開封してみると、上写真の様な小箱に入っていた。更に開けると黒い鉄製のシールドを纏ったMCトランスが出てきた。
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大きさはだいたい3cm立方。

このシールドを爪で叩くと「カンカン」と甲高い音が鳴るので、吸音材を入れてダンプしてみた。
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壁用吸音材を追加。左側がトランス。

さてこのPLT-1は24倍と12倍の昇圧ができる上、バランス巻きになっている。バランス型フォノイコライザー を計画している身としてはありがたい。

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PLT-1の取説より。

PP300はインピーダンス的には低インピーダンス(4Ω)だが、出力が0.28mV(写真にあるDL103は0.3mV、MC20は0.07mV)なので、12倍の昇圧で問題無さそうだ。
ただSNをより稼ぎたいのでフォノイコライザー 的に問題無ければ24倍でも良いかも知れない。
まずは24倍(写真左の並列接続)から試してみた。
尚、ソフトンのフォノイコライザー ではトランスの2次側に18kΩの抵抗を入れているが、手持ちに18kΩが無かったので(買いに行こう)、とりあえず20kΩの中から低い値(19.5kΩ)を探して接続する。

さぁ試聴…が、ハムノイズが酷い。

まぁ、ちゃんとアース(GND)を取ってないから当たり前なのだが、PP300をバランス接続しているから、現状の接続(写真左)のどこでアースを取って良いのかがわからない。
ソフトンのフォノイコライザー はトランスのマイナスとなっている所を全てアースに落としているが、それでもハムノイズは無くならない…。

その後あちこちをアースに落としてみたが、一向に答えが判らなかった。
そこで「PP300バランス接続」でGoogle先生に聞いてみたところ、フェーズメーション(PP300の会社)のHPにMCトランスのバランス接続に関する解説があった。
その解説によると「T-500はバランス受けが可能です。 シグナルグランドを入力の中点に設定する 事により、完全バランス伝送を実現します。」とある…。「シグナルグランドを入力の中点に設定」…。

それだ!
FullSizeRender
こゆことですなぁ

12倍用の直列接続図を見ると、白と黄色の接続部が巻線の中点になるので、そこをフォノイコライザー のアースに接続すれば良さそうだ。
早速接続をやり直す。

するとどうだろう、上手い事ハムノイズが激減してくれた。
よしよし。

さぁ試聴試聴といつもの「ダブルビジョン」を再生。
2次側の抵抗値がソフトンの値よりも若干高いのが原因なのだろうか、高域に少々ピークを感じる。
卓のチャンネルフェーダー上のEQのハイレベルを若干下げる。そもそものEQポイントがずれているので、根本の解決にはならないが、ましにはなった。

非常に現代的な音だ。クリアーで伸びた高域、トランスの大きさの割にちゃんと出る低域。
「ダブルビジョン」を最後まで聴いた後にダイアナクラールを聴いてみた。
ダイアナクラールのレコードはDECCAもDL-1000Aも苦手としており、どう言う訳か必ず歪むが、PP300は問題無い。
スモーキーなボーカル高めのミックス。
音像のかっちり感は、元々使っていたタムラトランスとは明らかに違う。高域特性の違いだろうか?


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仮設置

ソフトンのMCトランスは購入して正解だったと思う。
管球式フォノイコライザー 製作をようやく再開できそうだ。

つづく














MCヘッドアンプとAXISの脚と…

コロナの勢いは全く持って弱まりませんな。
あたしの周りでも何人もやられてますわ。
うちにはちびっ子がいるから気をつけなきゃ…。

さて、今日は時間があったのでオーディオいじり。
まずはMCヘッドアンプ。回路を再構成して、マイクを接続してのチェックは問題無く終わったので、実際にMCカードリッジとフォノイコライザー 間に接続してみた。
電源を入れてボリュームを上げると盛大なハムノイズがスピーカーから…。

あちゃー

アースポイントをあちこち探るものの、一向にハムノイズは収まらない。
まいったなぁ…。やめるか?…やめよう!
という事で、バランス型MCヘッドアンプの作成は今回見送る事にして、ちゃんとしたMCトランスを注文しよう。←注文した。

続いてLINN AXISの脚問題。

MCヘッドアンプの接続時にフォノイコライザー の電源ケーブルや、キャノンケーブルをラック裏から引き出したのだが、その際に前回行方不明になっていたLINN AXISの脚が転げ落ちてきた。ラッキー!

前回交換したショックアブソーバーではやはり音質的によろしくない(うすらぼんやりする)ので、元に戻そう。
脚を交換して水平を取り直す。
さて、音はどうだろう?

うーむ…。幾分シャッキリしたけど、全然高域が伸びてこない。何故?
LINN AXISに使っているフォノイコライザー はDENON DL-1000A用に自作した物。
随分とチューニングに時間をかけた記憶がある。
とりあえずフォノイコライザー の構成を再確認するのに過去ログを確認していくと、答えらしき写真を見つけた。


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写真は前の家での物。この写真に音質改善の答えが!

答えは「カードリッジの消磁」である。

すっかり忘れてた。何度も同じ事してるな。
そもそもこのLINN AXIS +DENON DL-1000Aの組み合わせは一時期我が家のエースだった事もある程高音質だったのに、急に音が悪くなるなんておかしいわな。まぁ最近全く再生してなかったからな、ヘソを曲げたのかも知れんし。

早速フォノイコライザー を解体して、入力トランスの一次側を鰐口でショートする。
いい加減に、消磁スイッチ付けよう…。
その状態でレコード片面を再生し、終わったら鰐口を外してケースを元に戻す。
久しぶりに解体して思ったのだが、このフォノイコライザー に使っているコンデンサーがやたらと多国籍。
日本、アメリカ、ロシア、ドイツと四カ国構成。音質の大半はロシア製テフロンコンデンサー(写真のフォノイコライザー 左右に付いた大きな筒状の物)による物だと思うが、それぞれが皆きちんと主張はしている。

さて、消磁の効果はどうだろう。と、新盤の「サムシンエルス」を再生してみる。

あーらら、全然違うわ、良いじゃないの〜。

ちょっと針が盤に着地した時のノイズとスクラッチノイズが大きいから、針圧(1.0g)とインサイドフォースキャンセラー(0.5g)をそれぞれ1.1gにする(この後キャンセラーだけ0.8gに変更)。
これで随分と変わり、着地ノイズは殆ど無くなり、スクラッチノイズも減った。
音質的にも腰が据わり、安定感が増した。

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邦題「夢魔」

2枚目はデビッド.サンボーン「VOYEUR」(US盤)。好きなアルバム。
特に2曲目の「It’s you」でマーカスミラーが奏でるMoog Bass(所謂シンセベース)とスティーブガットのキックとの絡み合いがたまらなく良い。
新調したウーファーの音に少々物足りなさを感じたので、チャンデバでちょい足し。
すると、色々な音のフォーカスがぴったり合う。

良い良い。これこれ。帰ってきたな。

今夜はこのまましばらく聴き込もう。

つづく





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 2226H

オクでJBL 2226Hを落札した。
間際に若干争ったので、相場より数千円高くなってしまった。

JBL 2226HはPA用のウーファー。
耐入力は600Wを誇る。
1990年に発売開始されてから今日に至るまで30年以上現役で販売されている。

我が家のウーファーも 2226Hだ。
元々は4330に付いていた2231をそのまま使っていたのだが、音質的に「ったるい感じ」がしたので早々に 2226Hへと変更した記憶がある。そう言えば2231は何処に行ったのだろう?

それから早四半世紀が経った。
その間に、今では大人になった元ちびっ子に蹴られてセンタードームが凹んだりした。
特性も左側だけ200Hz〜500Hzに緩やかな谷が出てている。
これは前の家から既に確認できていたので「もう寿命かなぁ」と思っていた。
なので最近良くオクで手頃なウーファーを探していた。
当初はガウスのウーファーにしようかと思っていたが、値段の割に状態が悪い個体ばかりしか出てこない。
頑張って落札して、音質が「おもてたのと違う!」となるのも嫌だったので、結局今迄と同じ 2226Hを探す事にした。

で落札。

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奥が今回落札した品。

佐川で運ばれた段ボールは既に潰れた状態。まじか…。梱包を解き状態を確認。
いろんな緩衝材によってグルグル巻きになった 2226Hが出てくる。
緩衝材を解くと、非常に綺麗な事が確認できる。よしよし。
裸の状態でインピーダンス特性を測ると、2本とも綺麗に揃った。よしよし。

現役のちびっ子に邪魔(本人的は手伝っているつもり)されながら、何とか交換して音出し。
レコードはちびっ子の好きなソニーロリンズ(渋いな)。
無調整ながら、然程バランスは崩れていないが「ボワーン」とした感じで締まりがない。
まぁ何年も使っていなかっただろうから、仕方ないですな。
本領発揮までしばらくかかるかな?

一応特性を測ってみようと、ピンクノイズを出して測定してびっくり。
左側の特性が旧ユニットとほぼ同じで300Hz〜500Hzが凹んでる。…。え?ドユコト?
ユニットが原因じゃ無いの?

設置環境が全く違う前の家でも同じ特性だったので、てっきりユニットが原因かと思っていたのだが、どうやら違う様だ。
まさかの「エンクロージャー」が原因なの?
ユニット買わなくてよかったの?

つづく…








LINN  AXISの脚

オリンピック期間中に、LINN  AXISに使っている電源ダウントランスが必要だったので、ラックから引き出したのだが、その際にLINN AXISにぶつかり、脚をラックの狭い隙間に落としてしまった。orz…。
その時は「どうせ聴く暇なんぞないから、後にしよう」と放置していた。

オリンピックが終わり、さて音楽でも聴こうと思ったものの、メインプレーヤーのシレックスはPP300が諸々調整中で稼働できず、DECCA1本では聴くレコードに制限がかかる。
仕方なく、DENON DL-1000Aが付いたLINN  AXISを直す事にした。

さて脚というのは、100均のミニ剣山にM5のナットを接着し、オヤイデの電源タップ用脚(ネジ付き)を取り付けた物。それをカーボン鋼でできたベースと組み合わせて使う。高さの微調整ができる上、音質的にも滲みが減るので良かった。

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こんな感じ。

写真では大きく見えるが、せいぜい3cmx3程度の物。
これがどうにも見つからない。困った…。
多分、ラック(80kg)を動かせば出てくるのだろうが、そこまでしたくない。
何か代用品は無いのかと、辺りを見回すと以前スーパージャンクで購入したショックアブソーバーが目に入った。
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結果イマイチだった脚

プレーヤー台のベースに使って、散々な結果(音がボケボケになる)で速攻外した代物。
ダメ元で元の脚と入れ替えてみた。

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収まりは悪くないが…。

脚を取り替えて、LINN AXISの水平をきっちり取り直す(これ大事)。電源ケーブルにステップダウントランスを接続して電源投入。
リファレンスソフト「ダブルビジョン」を再生する。
うーむ…。
音場は悪くないけど、何だかモヤっとした感じ。シャキッとしない。やはり駄目か?

ふと、プレーヤー電源の極性を変えてみた。
すると、音が派手になる「お!これか?」そのまま聴いていたが、今度は音場の奥行きがなくなりペターっとした感じになっていた。
うーむ…。

次はプレーヤーの電源極性はそのままに、ステップダウントランスの極性を反転する。
これは刺した瞬間に音が変わったのが判る。
離れた所に居たが、音の明瞭度が「パン!」と上がったのが判る。
リスニングポジションに着くと、音場が前後左右に広がっている。
まぁそれでもまだPP300やDECCAの方が広いのだが…。
それでも以前のイメージとは然程離れていないと思う。

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LINN AXIS用ステップダウントランス100v→48V。

とりあえず「ダブルビジョン」を1枚通して聴いた感じでは、ギリギリ及第点かなぁ。
音の分解能、音場、周波数特性、ダイナミックレンジはPP300(+シレックス)が遥かに上回る。
実像感はDECCA(+シレックス)がダントツ。

うーむ…駄目じゃん…。脚かなぁ…。
今一度DL-1000Aの評価をWebで調べてみると結構評価が分かれており、milonさんはかなりの高評価。
milonさんは実像感と音の抜け感に評価の重きを置いているにもかかわらず…だ。つまりは使い方か?。

もうちょい調整してみましょう。

つづく






殿下の新作

ようやくオリンピックが終わり、趣味オーディオ再開と思いきや、突然持病が悪化して丸二日間寝込んでしまった。
もう土曜日。はー参ったな…。

持病が悪化する直前に本屋で目に付いたのが「rockin’on」。殿下が表紙だったのでペラペラとめくってみると、何とまぁ新作アルバムが発売されるとな。
まじか!
どうやら2011年に一度アルバムとしては完成していたものの、どう言う訳か発売を見送った作品。
とりあえず「rockin’on」は買わずに(昔仕事で散々世話になってたのに…)帰宅後ググってみると、Amazonで平行輸入品が既に売っていた1400円。迷わずポチる。
翌日配達され、MacにインポートしてiPadに転送までして、明日にでもゆっくり聴こうと思ってたら持病が悪化…。

今日(土曜日)になってようやく動ける様になったので、日中はリハビリを兼ねてちびっ子と外出。
東京の感染者が6千人に届かんとしているにも関わらず、某ショッピングモールはまぁまぁ混んでいた。
ちびっ子の寝かし付けを妻にお願いして、オーディオ開始。
もちろん聴くのは殿下の新作。

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結局rockin’onも購入。



CDプレーヤーは相変わらず壊れたままなので、Macから再生。
どっしりと腰の据わったサウンド。
日本人には決して造れないサウンド。
21世紀以降の殿下サウンド。
良い。

何だろな、キックの音が重いんだけどキレが良い。ホント「ドッ!」ってくる感じ。
なかなか造れないんですよ。こんな音。
さすがだわ〜。

殿下熱再来。もうちょい買い足すだな。

つづく
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