2019年01月
<授賞式>
13時より授賞式が行われました。授賞式では、入賞・入選の賞状・盾の授与が行われました。授賞式のあと、文部科学省教科調査官の先生による記念講演が行われました。「【描く力】【作る力】以上に【何を見つめ、何を感じたか】が大切」「様々な視点でものを見て、自分の持っている引き出しを増やしてほしい。実際に見たり、触ったりして体験してみてほしい。」という今後の制作の糧となる貴重なお話を聞けました。
<交流会>
15時からは、ACGPの参加者による交流会が行われ、インタビューや受賞者の制作秘話、部活の様子などが語られました。
「作品について、先輩・後輩、遠慮なく言い合え、切磋琢磨できること」「個人制作だけでなく、地域と連携して美術を通じて貢献する活動をしている」等の話がありました。
この展覧会があることで、美術部の活動が活性化しています。生徒の進路にも関わっています。この展覧会の存在がありがたい限りです。展覧会の運営に当たっている堺市美術部の諸先生方をはじめ、審査員の先生方、アドバイスを下さった各校顧問の先生方や生徒の皆さん、ACGPに関わった皆様に心より感謝申し上げます。
第12回全国中学校美術部作品展で、取材した作品を紹介します。
<入賞・入選作品紹介>
◯愛知県知立市立知立中学校3年 入選 「分岐点」 色鉛筆、アクリル
P25(縦80・3×60・6㎝)
奈良美智の作品を見たことで、プロの作家から良い影響を受け、学ぼうという姿勢が感じられます。また、色彩の鮮やかさから、「楽しんで描いている」ことが、伺えます。
◯埼玉県志木市立志木中学校 3年 堺市長賞(展覧会第2位)
「脳内の溜まり場」 油彩 F50(縦91・0×116・7㎝)
6月に志木中の実技講習会や9月上旬にあさかの部展で見たときには、全体の3分の1くらいの仕上がりだったので、9月30日の締め切りに間に合わせるためほとんど寝なかった、とのことでした。完成させた作者の根気を感じます。作品では、「モアイ像」「フィギュアスケーター」「もんじゃ」など、自分の世界観を追求し、シュールなギャグ漫画のネームのネタのようで構想がしっかりしています。
◯埼玉県志木市立志木中学校3年 毎日放送賞 「積雪」 油彩
F50(縦91・0×116・7㎝)
彼が1年生の時に、合宿で、風景画を見せてもらったときよりも、数段に腕を上げていました。作品を通じて3年間の彼の成長を見れた作品です。
◯埼玉県志木市立志木中学校 3年 大阪ガス賞 「白いひかり」油彩
F40(縦100・0×よこ80・0㎝)
6月の実技講習会の時に気になっていた作品でした。自分の伝えたいことをランプに絞り、暗い画面の真ん中に明るい白を置くことで、見た人にインパクトを感じさせます。
※第12回全国中学校美術部作品展アートクラブグランプリinSAKAI~その3に続きます。
第12回全国中学校美術部作品展アートクラブグランプリinSAKAIが1月5日(土)~14(祝・月)大阪府堺市にある東文化会館(北野田フェスティバル)2階にて開催されました。この展覧会は、今から32年前に美術部の地位向上を願い堺市で美術部展が開催され、全国美術部展に発展しました。今では「美術部の目標である展覧会」「美術部最高峰の展覧会」となっています。
今回の全国47都道府県から応募された作品総数は3899点、応募校数374校、入賞37点(共同部門1点)、入選99点(共同部門3点)、佳作482点(共同部門19点)でした。
会場は、多くの部員、受賞者、保護者、顧問の先生方、教育関係者で賑わいを見せていました。
佳作を受賞した作品は会場を入ってすぐのところにファイルになって展示されていました。
今回、印旛郡市中学校美術部展で最優秀賞・優秀賞を受賞した生徒の作品が一次審査を通過し、二次審査で入選となりました。作品を紹介します。
◯四街道市立四街道北中学校2年 入選(印旛郡市中学校美術部展より推薦作品)「幽暗な籠」水彩 B2(縦51・5×72・6㎝)
描画のきめ細かい表現や、水彩絵具を重ねた色の深みが、心の内側と外の世界を見事に描いています。
◯佐倉市立西志津中学校3年 入選 「真夏一夜」 アクリル
B2(縦72・6×51・5㎝)
作品に込められた自分なりの夏を思いきって描ききっています。1・2年次にうまくいかなかったことを糧に変えられた成果が大きい作品になりました。
※第12回全国中学校美術部作品展アートクラブグランプリinSAKAI~その2に続きます。