2011年04月17日

新生活

新生活の始まり。
いろいろありまして、4月から、関西の某市役所で働いてます。
(こういうのって、会社のこととかどこまで書いていいんだろ?よくわからん。。。)

去年の今頃はヨーロッパを飛び回ってた。
まさか一年後、京都で生活してるなんて想像もしてなかった。
人生ほんとわからん。
でも、人より長い時間考えて、やっと決めたしごとだから、
多分間違ってないと思う。

新しい生活が始まるといろいろなことがあって
ちゃんと整理しないと混乱してしまいそうなので、
これからまたすこしづつ書いていこうかな。


最近、時間の使い方が難しいなーとおもう。

修士ってホント自由で、
寝たい時に寝て、食べたい時に食べて、
ずるずるとつながったおっきな時間をずっと使ってたから、
それが細切れに毎日少しずつ出されるとなんか変な感じだ。
早起きは得意だけど、頭がついてこない。
はやく戻さねば。

でもとりあえず同期がいい感じでよかった。
建築は14人。年もほとんど一緒。
ちょっと仲良すぎる気もするけど、
やっぱ建築ってだけで安心するというか、なんというか、
信用できるから不思議。

あとは、自分のことだけだ。
とにかく、成長したい!
今はそれだけ。



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2011年03月06日

North East China

1週間ほど中国へ。

修論がなかなか順調にいかず、3か月くらい研究室にこもりっぱなしでやっと終了。体力より精神的にきつかった。。。
旅行欲がだいぶ溜まってたので、とりあえずどっか行きたい!
と思ってたら、中国の友達が実家に帰るというのでついでに案内してもらうことに。

行先は中国東北地方・遼寧省というところ。

Liaoning
ここね。

北朝鮮に接しているところといった方が分かりやすいかも。日本では大連とか旅順が有名だけど、他にもいくつか大都市があって、省の人口が4000万人と、ほとんど国家のレベル(西日本の人口と同じくらい?)。地図では小さく見えるけど実はめちゃ広い。実際韓国より広いしね。こんな省が20もあるんだから、本当に信じられない国。

中心都市の瀋陽には福岡から直行便で2時間。

まずは友達の実家のある、鞍山という都市へ。ちなみに人口が344万で静岡と同じくらい。


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餃子で有名なレストラン。これでもレストラン。

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夜・鞍山の中心部。
大通り+広場+モニュメントというつくり方は中国の他のどの都市でも見られて、中国的としか言いようがないスケールとシンプルさ。グリッドよりも放射状の道路網が多い。

次の日はバスで鞍山→瀋陽→開原へ。


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開原の駅前。まだ自転車タクシーが走っている。

開原は人口50万ほどで地図にも載っていないほど小さな町。(50万って小さくないけどね)
車も人も少なくて、何かほっとする。

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友達の実家。築10年には見えない汚れ方。。。

中国の家は一戸建てはほとんどなく、みんなマンションに住んでいる。

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マンションの共用階段。日本の団地にそっくり。

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東北地方の冬は厳しい。この日はマイナス10度。。。

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次の日、朝の朝食風景。地元のお粥の店。
一食100円くらいでものすごくおいしい。こういう朝飯食えるとこ日本にはないなぁ。うらやましい。

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開原の中心市街地・歩行者天国。

中国はすごい車社会で、スプロールももちろんある。にもかかわらず、中心の衰退というのが起こらない、起こっていないというのが感想。この開原という町はかなりの田舎、地方都市だけれど、こんな小さな町にもちゃんとした繁華街・歩行者空間がある。人が少なくても、現代建築や観光地がなくても、中心がしっかりしていればそれで大丈夫、都市はそもそもコンパクトなのだ。やっぱ中心だなぁ、中心。
こういう都市こそ見習わなければね。やっぱり小都市は面白い。

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友達のおばあちゃんの家。
工場の社宅だったらしくかなり古い。昔はこういう低層の長屋がいっぱいあったそう。古き良き時代を髣髴とさせて、テンションが上がる。

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家の中。日本の土間のような感じで、土足で生活している。

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家の前の道。スケールがいい。

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夜は焼き肉。羊肉がメイン。ちょっと韓国風。
友達の親戚がとっても多くて、皆で歓迎してくれる。外国人が来るのはめずらしいと、毎日、十何人で食卓を囲んで、胃がちぎれるほど食べさせられる。でも客が来たときはいつもこんな感じって。

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友達の実家がもうすぐ引っ越すということで、その新居も見せてもらった。工事中だけど。プランとかは結構日本に似てて2DKくらい。

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工事中のマンション。

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街中の公園。日本みたいなかわいらしい公園はなく、どこにいっても巨大な公園が出迎えてくれる。感覚の違い、行政の違い。

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どこにいってもお店が並ぶ。小さい街では自営業の人がとても多いらしい。健康的。

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開原駅。日本人が建てたとかで、なんか感謝されてしまった。

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中心部の屋台。肉まん、焼き鳥、おでんなどなど。

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友達の家族とplaying麻雀。
マンションにある麻雀専用ルームと自動麻雀卓で。ここのルールは日本よりはるかに簡単で、役とか点数はなくとにかく上がれば勝ちのドンジャラみたいな感じ。簡単だけど麻雀の醍醐味が失われてる気が。。。多分ローカルルール。

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夜、開原駅。日本よりヨーロッパの駅に近い。
電車で再び鞍山へ。電車はかなり安く、3時間乗って200円くらい。でもスリが多くてちょっと危ないとか。

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鞍山の観光名所、千山。山の中にお寺が散在してる。

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こんな感じ。屋根が跳ね上がるところが日本とはだいぶ違う。だいぶ派手だけどカッコイイ。

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階段を上ったところに有名なお寺が。

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ひたすら続く階段。


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続いて博物館。

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ここは新築。まだ10年くらい。

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中にはヒスイで作った巨大な仏像が飾ってある。

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鞍山市内。マンションが乱立しているけど足元にはいろんなお店があって、とてもよい雰囲気。日本のマンション街のような寒々しさは全くない。

翌日、大連へ。

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大連の火鍋レストラン。室内はきれい。

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友達の出身校、大連理工大学へ。かなり優秀な大学とか(自称)。

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建築学科の前。いろいろな建築家の銅像があった。これはコルビュジェ。

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建築学科の中。雰囲気は日本と似てる。かなり絵をかく授業が多く、みんなスケッチとパースがすごい上手い。レベルは九大より上かも。

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ケンタッキーで休憩。バイトの子が若い。

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校門前。どこにいっても人が多い。そこにお店があるから。

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大連の海沿いの広場。
半径200mでアジアの中で最大の広場らしい。とにかく広いけど、あんまりアクティビティがなく人は少ない。少し残念。

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海のそばのモニュメント。
こういう巨大なものが中国には本当に多い。とにかく大きめに作れ、って感じ。

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大連の歩行者天国。中国の歩行者天国はいつも広くて歩きやすい。

最終日、バスで瀋陽へ。

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瀋陽の繁華街。

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。。。。。

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瀋陽はとても都会。大阪くらいの大きさかな。
そして中心部はとにかく密度が濃い。人も物も。商業は商業、オフィスはオフィス。その純度が高いというか。やっぱ中心に対する意識が相当高いんだろうな、と思った。中国都市の構造はいつもシンプルで分かりやすい。

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最後に、世界遺産の故宮へ。
今の北京に首都が移る前に清の皇帝が住んでいたところ。

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皇居だけあって全体はとにかく広いけど、中は壁でいくつものスペースに区切られていて、無数の家(+庭)が隙間なくくっついてできているような感じ。SANAAのアルメラのシアターみたいな。今はその一つ一つの家が同じに見えるけど、これが一つ一つ異なる機能とか意匠だったらかなり面白い構成。シンプルな構造で複雑な体験。屋根の連なりがとにかくキレイ。古いものは何で例外なく美しいんだろう、ズルい。



と、ここまでで一週間経過、帰国。
かなり動いていろいろ見たけれど、これでもまだ足りないって友達には言われた。中国は、世界は広いと改めて確認。

それから、知らない人を笑顔で迎えてくれる中国人の暖かさ。
空港着いたとき花束で迎えてくれたりとか、片道2時間の距離を車で送ってくれたりとか、飯も全部おごってくれたり、朝6時から観光に一日つきあってくれたり、もうね、何回も泣きそうになるくらい、よくしてもらった。
みんないい意味でいい加減で、適当で、でも幸せそうで。
日本でつまらないサラリーマン生活送るより、この人たちの仲間になる方がずっと幸せかなって、おもったり。いや、公務員がつまらないというわけではないけど、とりあえず日本で死ぬ気で頑張って、ダメならまたここ来ればいいや、そんな決意をさせてもらいました。
これで海外も終わり、学生も終わり。4月から頑張ります。

謝謝!



mild_mint at 22:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年01月09日

Seoul

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北村(Bukchon)


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梨大(Ewha University )

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淸溪川 Cheonggyecheon Restoration (2005)

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Jongno Tower (Rafael Vinoly, 1999)

Jongno Tower (Hangeul: 종로 타워) is a 33-story office building in Jongno, Seoul. Its top floor is equipped with a restaurant and bar which is famous for its view of Jongno and other areas of Seoul. The tower is located near Jonggak Station of Seoul Subway Line 1. The 23rd to 30th floors are hollow. The hangeul lettering is 삼성증권 (Samsung Securities), the owner of the building. It was designed by Rafael Vinoly Architects, and built in 1999. Its height is 132 meters.




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Ewha Womans University (Dominique Perrault, 2008)

実作の少ないペローの貴重なアジアでの実作第一号。韓国の方によると、梨花女子大学はかなり優秀な大学らしく、日本で言うとお茶の水くらい、と。日本と異なり韓国の女子大は警備が厳しく、昔は外部の人が入るのは不可能だったらしいが、最近は(たぶんこの建築きっかけで)オープンになり、出入りのチェックは無くなり、入り口付近に日本語の案内をするガイドらしき人までいる。

ペローは、フランスの図書館とオフィス、ベルリンの体育館の3つを見たことがあった。いつもきれいなオブジェを作るザ・モダニストのような人。フランスの図書館広場の寒々しさはかなり衝撃的だったので、それ以来大っ嫌いな建築家のひとりだった。でもなぜか建築界ではものすごい人気があるので、それが余計に納得いかなくて、かなり意識的に見て回った記憶がある。

形や内部空間はさておき、ペローは外部の作り方が決定的にダメだと思う。建築の形はシンプルでもいいし、複雑でもいいと思う。問題は密度。ガラスの直方体は綺麗、本当に綺麗、でも綺麗に見せたいあまり、必要以上の引きをとってしまってオープンスペースが大きくなり、周りとの関係が極端に疎になってしまう。普通は足元をちゃんとデザインして密度が極端に低くなったり周りとの関係が薄くなるのを防ぐのだけれど、ペローは(意図的に)それをせず、1か0の明確な線を引いてしまうので、結果、壮大さと寒々しさに満ちた「無」の空間が生まれてしまう。好き嫌いなのかもしれないが、その完全な「無」の状態が個人的に、感覚的に耐えられない。スケール感が欠如してるんじゃないかと思ってしまう。omaでもherzogでも他のどんな建築でも、足元とランドスケープのデザインは必ずやっているので、それをあえてしないペローのやり方は際立って新鮮に映るのかもしれない。

が、心境の変化か、ソウルではオブジェを作る方法ではなく、谷を作るという逆の方法で建築を作った。機能は、研究所や講義室を含むcampus complexのようなもので、かなり大きい。本屋から銀行、食堂、スタバまで、ゆめタウンのようなものが並ぶ。普通ならひとつオブジェをつくるところだと思うが、歴史的な建築が多い大学で景観的な拘束があったのか、地下に全てを埋めてボリュームを無くしている。よって、エレベータの表記は0から-6まで、景観的には建物を見下ろすという珍しい構図に。寒かったので外階段に座る人はさすがに少なかったが、夏ならかなりいい滞留場所にやイベントスペースになるし、単純なかたち以上の使われ方がいろいろ行われそうだと思った。京都駅然り、谷の建築は強い。

一面採光になるので室内が難しいかなと思ったが、内部はとても明るく地下という感覚は全くない。ところどころにライトコートをとっていて地上の建築より明るいくらい。ソウルはものすごい寒いところ(多分札幌以上)なので、4面が土で覆われ表面積の少ないこの作り方は熱的にも貢献しているはず。ボリュームを作らずひとつの道を引くだけで建築を作るというのは、ありそうでなかなか実現されていなかったやり方なので、かなり考えるところとが多かった。素直にいい建築だと思った。シンプルな形と密度の両立。

大学の外も繁華街でおもしろいところ。ソウル観光としてもぜひ行くべき隠れ名所だと思う。

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円高最高。



mild_mint at 07:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 韓国 | 旅行記

2010年12月31日

Fukuri

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Most heavenly food in the world "Niku-tama-nami"
(Fukuri Yoshino-honmachi, Tokushima, 2011)
http://www.e-fukuri.jp/



mild_mint at 06:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 日常 

2010年11月17日

Dubrovnik

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2010年11月16日

Essen

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Zollverein Mining Complex (OMA, 2001)


mild_mint at 17:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ドイツ | 建築、都市

瀬戸内国際芸術祭

朝6時、博多発。
岡山で乗り換え、宇野線に。超ローカル線にテンションあがる。
9時、宇野港着。
まずは直島へ。

せっかく金曜に来たのに、それにしても人が多かった。


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瀬戸内の海はいつ来ても穏やか。

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海の駅なおしま。薄い。


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何もないのに濃密な、懐かしい空間。
こういうのは、なかなか日本にしか存在しない。
この空間をひたすら消してきたことが、近代都市計画最大の汚点。
こういうものを、持たなきゃいけないなぁ、都市は。

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こっちは私道。スケールが同じ、公も私も。
だからつながる。

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李禹煥美術館(安藤忠雄、2010)

地中美術館のすぐそば。地中のミニ版、といった感じ。
中は撮影禁止。小さい割に入場料が高くて閉口。
中はプランよりはるかに大きく、広く感じる。アプローチと導線のせいか。
暗い狭い空間を作らせたらさすが。美術品もしっくりくる。
でも、それだけ。
10年前と同じものの繰り返し。
なんでその先に行かないのか。行けないのか。

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Naoshima Ferry Terminal (SANAA, 2006)

あまりにも普通の機能で、普通の材料で、普通のプランで、
だから完全にSANAAの名前が消える。
だれも見向きもしてない。。。いちおう芸術祭なのに。
こういう風にやっても、作家は消える。
お金をかけなくても、いいものが作れる。
さすがにこんなものばっか作ってたら賞はもらえないだろうけど、
でもSANAAが今、これを作れるのが、凄いことだなぁと。

続いて豊島へ。


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田んぼを使ったインスタレーション@豊島。
軽くて動きがある風景。
なんだか平和すぎる気も。


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Teshima Museum (Ryue Nishizawa, 2010)

会期ギリギリに完成した美術館。
いや、これはよかった。
こういう美術館があり得るのが、なんか嬉しかった。
外観だけ見たときは、かなり残念だったけれど。
暴力的な大きさ、暴力的な白さで、
全然水滴っぽくないけど、でも中はすごい。
コンセプトもすごいけど、やっぱりエンジニアの人たち。
これこそ日本でしかできないだろうなぁ。
これは見るべき!


まとめ。

島には島にしかない空気があって、
その空気を最大限に使ったキュレーターの感性と戦略の勝利。
「遠いこと」が持つ価値。「島」が持つ価値。
もう「遠い」ことでしか地方は生きられない、そして
「遠い」ことで地方は生き返れるかもしれない、と思った。
都市とは別の時間と空気、価値観。
変な言い方だけど、ひさしぶりにちゃんとした地方をみて、嬉しかった。日本にも、まだある。
アートは全然きっかけでしかなくて、やっぱり瀬戸内の空気とか風景とか、そういうのがすごい大きかったと思う。
じゃあ、東京と島の間にいる自分たちはどうすればいいのか、ということ。
とりあえず、東京にないものを作ること、しかないかな。

それから、やっぱり建築の持つ力。
予想の何倍もの人が来て、大成功だったようだけど、
インスタレーションだけではなかなかここまでは厳しい。
アンカーにちゃんと建築がたってたのが、大きいかな、と。
それは民家でも廃墟でも現代建築でもいいんだろうけど、
かたちあるものはやっぱり強くて、分かりやすい。
まだまだ建築も地方も、人に来てもらうだけの力を
もってるのかな。

mild_mint at 17:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 建築、都市 

2010年10月12日

広重

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Nakagawa-machi Bato Hiroshige Museum of Art (Kengo Kuma, 2000)

学生のうちに、どーしても行っておきたかった建築。
東京から宇都宮まで車で3時間、そこからさらに1時間。
栃木の、奥の奥のほうにある。

木造建築に見えるけど、構造は全部スチールで組んであって、その裏と表に細い木を2重に張ってる。屋根にはさらに真中にガラスが。何重のレイヤーなんだ。
なかに使われてる仕切り壁には和紙だけがそのまんま使われてたり(障子と言えばいいのかな。でも面積かなりでかい)、木のルーバーに和紙を巻いて、しかもそれが宙に浮いて止められてたり。もう凄い。
どんなテクニックがあればこんなにきれいに仕上がるんや、って感じ。
見る人が見れば、何だ、装飾じゃん、っていうと思うけど、コンクリートを覆うのとスチールを覆うのじゃわけが違うね。建物がホンマに透けてるもん。

引いて見たときの真一文字の堂々とした感じと、寄ってみたときの一本一本の木の軽さ、弱々しさと。建築を砕くってこと、散々本で言ってたけど、近くで見てみるとめちゃめちゃよく分かる。こういうこと。

建物の端にどでかくあけられた孔が大きい。直角に交差する石畳と、孔と、その向こうにしっかり見える奥山と。その先は参道があったような。
プランニングで空地を引き込むとか、道を引き込むとか、そういうのよくいわれるけど、こうやって建物全体で、これだけ大きな孔を開けてそれを受ける、っていうのは多分ほとんどなくて、その効果が思ったより大きい。
建築が消える。すごく軽くなる。レムもクンストハルで無理矢理やってたっけ。

このアプローチがものすごくいい分、引いたシルエットがものすごく後ろの山と合ってる分、となりのだらーんとした駐車場がすごくもったいない。んー。なんとかならんかったんかなー、これ。

ものすごく辺鄙なとこにあるから、さすがに年輩の人しかおらんかった。入り口で広重ファンのおじさんに会って、若いのに広重見に来るなんて偉いねー、とか言われて。いや絵じゃなくて建物見に来たんすよ、っていったらめっちゃ不思議そうな顔してた。そりゃそうね。福岡から丸一日。ほとんど変態の域です。

mild_mint at 21:56|PermalinkComments(3)TrackBack(0)

2010年09月14日

武蔵野

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Musashino Art University Library (So Fujimoto, 2010)

大きな渦巻のプランの図書館。
藤本壮介の初めての大型プロジェクト+公共建築。
ということになるけど、それにしては全然気負ったとこがない。
外壁の本棚+ガラスパネルの仕上げといい、なんとエレガントな。
この外壁に打ちひしがれる方、多いんじゃないだろうか。
あまり見たことのない表現。
なんというか、圧倒的なセンスの差というか。。。

中はかなり高い吹き抜け、2階建て。
思ったほど大きくない。本も少ない。美大だから?
なんといってもこの経路の多さ。
渦巻の隙間から、大きく開いた開口から、中にも外にも経路がいっぱい。
なんという楽しさ。

渦巻の真ん中が貸出カウンターとパソコンエリアで、そこから放射状に延びる経路、ぐるっと回る経路、その全部が閲覧+休憩エリア。
無駄な部分、動線がまるでない合理的なゾーニング。
図書館のいわゆる大空間とかみんなで机並べて座るとことかそういう大きなスペースっていうのはなくて、そのかわり本棚と本棚に囲まれた極めて個人的なスケールで全部が満たされる。
誰かに見られることもなくだからと言って一人なわけでもない、藤本さんがよくいう「距離感の建築」がよくわかる。とても居心地がよい。

かなり背の高い本棚のほとんどは空白で、少しずつ本が増えていっても上の方はやっぱり空白のまま残っていくんだろうと思い、その「無駄な本棚」というのがやはり気になってしまう。もちろん本人も戦略的に作った空白。「記号としての」というやつ。でも「これは実は構造体で。。。」とかは絶対言ってほしくないけどね。

トップライトがスリット上に入ってきて、天井に張られたコールハース的なポリカーボネートが光を拡散する。この即物的な感じもとても「自然」でいい。ぼんやりした空気、ディテールを感じさせないディテール。ペンダントも何種類か使い分けて、街灯のようにさりげない。

木に囲まれたたたずまい、黒っぽく反射して溶け込む外壁、微妙に折れ曲がる外壁、誘われる隙間、ぼんやり明るい天井に路地のような連続するスペース。カッコよくて、濃厚で、快適で、そしてとても楽しい。こういうのを、歴史に残る建築というんだろうね。

久しぶりにいいもの見たなぁ、と。今は海外のコンペにガンガン出しているようだけど、できればあと何個か、日本で公共建築をつくってほしい。この人の歩く先をもっと見てみたい。



mild_mint at 20:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 東京 | 建築、都市

2010年09月01日

Olympiastadion Berlin

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Olympiastadion Berlin (Werner March, 1936)

1936年ベルリン・オリンピックのメイン会場。歴史的にはナチ全盛の時でヒトラーが作らせたスタジアムとしても有名。でもそんなことは知らなくても(知らない方が)、このスタジアムは十分に重い。

まず立地。ものすごい郊外にある。地下鉄U2線もしくはSバーン5番線にてオリンピア・シュタディオン(Olympiastadion)駅下車、徒歩5分。非開催日の人気はほとんどない。ベルリンのユニテのすぐ横にあるから建築学生はよくいく場所かもしれないけど、他に建物らしい建物はほとんど見当たらない。いつもはウンザリな修学旅行生の群れに親近感を抱くぐらい、ほんとうに人がいない場所。首都なのに。

ちょうど真冬に行ったこともあって、枯れ木と曇り空とひとけのなさが異様な空気を出していて、戦前にタイムスリップしたような感覚を味わった。変に味付けされてるベルリンの壁とかよりよっぽど当時の空気を伝えてくれるものなんじゃないかなー、と思ったり。

建物は完全なシンメトリー(スタジアムだから当たり前だけど)。ゲートの2本の高い塔がやっぱり印象的。こんなに曇り空の似合う建築って地球上に他にないんじゃないだろうか。周りに何もないからよけいに良く映える。この建物を際立たせるために周りには何もない場所を選び、そのあともできるだけ建てさせなかったんだろうな、と推察。空中に五輪のマークを浮かせるアイデアは秀逸。これでシンボル性が完結する。

ヒトラーの建築思考の中に「廃墟を作れ。我々の建築はローマやギリシャに並びうるようなものでなくてはならないから。」というものがあったらしい。少なくともこのスタジアムに関しては成功してるな、と思う。いつ建てたのか見ただけじゃよくわかんないんだよね、これ。石だから。
500年前からあったようにも見えるし、でもそんなに古くもない気もするし、いわゆる傷み方とかじゃなく石自体が時間を持ってるから、建築自体の時間が上手く隠ぺいされてる気がする。

それにしても柱から壁から梁の裏まで、目に見えるとこ全部石張りにしてるその徹底ぶりというか、執念はなかなかすごい。ほんとに石でできてるんじゃないかって思ってしまうくらい。そしてスタジアムの周りも全部石張りだから、やけに地面になじんでいたりする。

ベルリンはいろんな建築があったけど、結局このスタジアムより印象的なものは一つもなかった。だいぶ資本の力に負けてて、成熟したものがあまりないなって思った。ベルリンの壁の扱い方もほんとひどい。その混沌とした感じが日本的、東京的で、でも東京ほどのエネルギーも成熟さもなく、都市としてはやや魅力に欠ける。単発の建築はおもしろいのもいくつかあるんだけど。

それでも、オリンピアシュタディオンは素晴らしい。


mild_mint at 09:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ドイツ | 建築、都市