2017年08月21日

米重巡洋艦、72年ぶりに発見=原爆運搬後に日本軍撃沈

時事通信のニュース。
米マイクロソフトの共同創業者ポール・アレン氏が率いる探査チームは19日、太平洋戦争末期に旧日本軍の潜水艦に撃沈された米軍の重巡洋艦インディアナポリスの残骸の一部を72年ぶりにフィリピン海の水深5500メートルの海底で発見したと発表した。
 
 インディアナポリスは1945年7月26日、広島に投下されることになる原爆の部品をテニアン島に運搬する極秘任務を完了。しかし、4日後に旧日本軍の潜水艦が放った魚雷で撃沈された。米海軍によると、乗組員約1200人のうち約800人が沈没前に海に逃げ延びたが、4〜5日間の漂流中に脱水やサメの襲撃で多くが死亡。最終的に約300人しか生き残らなかったという。

 見つかった残骸の中にはいかりなどのほかに「インディアナポリス」と書かれたプレートも含まれている。アレン氏は声明で「残りの残骸の調査も継続するが、全関係者がようやく実現した今回の発見で一定の終止符を感じてくれることを望む」と述べた。 


久しぶりに聞いた米海軍重巡インディアナポリス。詳細は拙ブログの以下を御覧ください。
巡洋艦インディアナポリス号の惨劇 (朝日文庫) (文庫)

Left for Dead

  

Posted by miliken at 00:12Comments(0)太平洋戦争 原子爆弾/原爆 

2017年08月20日

戦争映画ファンは必見!沖縄戦を描いた「ハクソー・リッジ」5

夏休みも今日でおしまいです。
さて、先月、新宿歌舞伎町の映画館で見た映画が「ハクソー・リッジ」。
公式サイトはこちら。

第2次世界大戦の激戦地〈ハクソー・リッジ〉で武器を持たずに、たった1人で75人の命を救った男の実話から生まれた衝撃作
 銃も手榴弾もナイフさえも、何ひとつ武器を持たずに第2次世界大戦の激戦地〈ハクソー・リッジ〉を駆けまわり、たった1人で75人もの命を救った男がいた。彼の名は、デズモンド・ドス。重傷を負って倒れている敵の兵士に手当てを施したことさえある。終戦後、良心的兵役拒否者としては、アメリカ史上初めての名誉勲章が授与された。
 なぜ、彼は武器を持つことを拒んだのか?なんのために、命を救い続けたのか? いったいどうやって、奇跡を成し遂げたのか? 歴戦の兵士さえひと目見て言葉を失ったという〈ハクソー・リッジ〉の真に迫る戦闘シーンが、“命を奪う戦場で、命を救おうとした”1人の男の葛藤と強い信念を浮き彫りにしていく─実話から生まれた衝撃の物語。


これまでの米国が作った太平洋戦争の映画は、どうしても日本軍が弱くて意味なく突撃してバタバタ機関銃で殺されてしまいます。しかし、本作はこれまで見た中で一番日本軍が強い。特に前半の、前田高地に縄梯子でやっと上がってきた米陸軍の部隊はたまらずに退却していきます。
この前田高地は、何度も日米が白兵戦を行って奪い合いをした激戦地です。どんな酷い戦いだったかはぜひ映画を御覧ください。



  

Posted by miliken at 21:30Comments(0)太平洋戦戦争 映画/TV 

2017年08月19日

NHK 戦慄の記録 インパール5

夏休みの旅先で見たNHKのドキュメンタリー。さすがNHKはこの季節に良質の番組を放送してくれます。


手の戦力や兵站を軽視した無謀な戦いで甚大な死傷者を出し、旧日本軍の体質を象徴的に示したとされる「インパール作戦」。「援蒋ルート」の遮断を主目的とし、ミャンマー(当時ビルマ)からイギリス軍の拠点があったインド北東部のインパールの攻略を目指した日本軍は、この作戦で歴史的敗北を喫した。餓死・戦病死した日本兵の死屍累々が並んだ道が「白骨街道」と呼ばれるほど凄惨な戦いの実態はどのようなものだったのか。これまでインドとミャンマーの国境地帯は戦後長く未踏の地だったが、今回、両政府との長年の交渉の末に現地取材が可能となった。さらに、新たに見つかった一次資料や作戦を指揮した将官の肉声テープなどから「陸軍史上最悪」とされる作戦の全貌が浮かび上がってきた。数々のスクープ映像と新資料、証言からなる「インパール作戦」の全記録は、決して忘却してはならない悲劇の記憶を、未来へと継承していく。


もはや旧日本軍の愚将として最も有名な牟田口中将。第31師団長・佐藤幸徳陸軍中将は、作戦当初からこの作戦の無謀さを訴えていましたが、ついに独断で撤退してしまいます。結局、配下の3師団(祭、烈、弓)の師団長は全員更迭してしまいます。抗命事件も3師団長解任も前代未聞。

ビルマ方面軍司令官河辺正三中将がインタギーに訪ねて会談し、二人は攻勢失敗の時点で作戦の帰趨を悟って作戦中止は不可避であると考えていました。しかし、お互いそれを分かっていながら口では言い出せず、ずるずると作戦は続行し、その間にも死傷者が続出し、白骨街道と呼ばれた道ができました。この時の将兵の心情は如何に。。

今回の番組で、非常に印象的だったのは、牟田口中将のお付きだった若い将校の日記が発見されたことです。しかもまだご存命だったことにはびっくりしました。
大変綺麗な字で、克明に記録していて一級品の資料と言えます。
当時の牟田口中将は「あと(友軍兵士を)5千人殺せば、敵地を取れる」と言っていたそうです。
「馬鹿な大将、敵より怖い」とは正にこの事です。しかし、このインパール作戦という兵站を無視した無謀な作戦は牟田口中将個人だけの問題でしょうか?
現在の日本企業でも、一部署の無謀無能な個人が立案したプロジェクトに上長たちが良く吟味もせずに判を押してしまうことがあります。

もし、牟田口中将が陸軍士官学校、陸軍大学校で「兵站・補給の重要性」をしっかりと学んでいたら、このような作戦は思いつかなかったと思います。また、牟田口が立案・稟申した時点で、大本営が健全に機能していたら却下されていたはずです。そう考えると、このインパールの悲劇は日本陸軍の組織的な問題だったと言えるでしょう。

遥か遠くの異国の地で大河を渡河できずに白骨になった英霊に報いるために、少なくとも現在の防衛大学校は兵站・補給の重要性を学習させていると信じたいです。現在のカリキュラムについて詳細を知っている方がいたらご一報ください。
  

Posted by miliken at 22:00Comments(0)太平洋戦戦争 映画/TV 

2017年06月18日

特攻隊員、最後に機内で食べた菓子…老舗が再現




特攻隊タルト菓子



先日、見つけた読売新聞の記事。

太平洋戦争中、海軍鹿屋航空基地が置かれた鹿児島県鹿屋市にある菓子店「富久屋(ふくや)」が、特攻隊員向けに作っていた「タルト」と呼ばれる菓子を再現した。

 貴重だった砂糖を使い、出撃前の隊員に渡されていたという。


写真だけ見るとレトロな感じの和菓子ですが、「空の上でも片手で食べられるようにと、細長く切り、1本ずつパラフィン紙で包んでいた点も再現」したという事で、まだ甘いものが好きな若者たちが制服のポケットに入れて沖縄の空に飛んでいったかと思うと胸が痛いです。






  

Posted by miliken at 21:54Comments(1)TrackBack(0)太平洋戦争 特攻・神風・カミカゼ 

2017年03月19日

森友学園 籠池理事長 23日に証人喚問

世界からも盤石な保守長期政権と思われていた安倍政権ですが、ここに来て一気に危なくなってきました。

安倍総理大臣は、『自分では寄付はしていない。昭恵夫人や事務所など第三者を通じても寄付をしていない』とのことなので、この籠池理事長か安部総理のどちらかが嘘をついていることになります。

この籠池(元)理事長ですが、創設した幼稚園では教育勅語を暗唱させたり、「旧海軍がしなかったから」という理由で園児にはお茶を出さない?など、一般の親御さんからするとかなり違和感がある学校です。このような学校に通わせようとする親というのは、よほど自宅から近いか、政治思想信条が籠池氏に近くて共鳴しているかどちらかです。

この籠池氏ですが、政治家に働きかけて国有地を格安で入手したり、補助金目的で3通の建設費が同じ日付で発行されたりと限りなくアウトに近い人物です。

保守を自認する方々は、一緒にされてさぞかし迷惑と思います。籠池氏としては、悲願の小学校設立もあともう一歩というところで頓挫し、建設費も払えない状況となって「自分を裏切った政治家・役人もろとも自爆してやる」と思っているのでしょう。

是非ここは大阪地検特捜部に疑惑の全容解明をしていただきたいです。ここで動かなかったいつ動く?3月23日の証人喚問では、このトンデモ理事長から何が飛び出すか大いに注目しましょう。

  

Posted by miliken at 18:18Comments(0)TrackBack(0)時事ニュース 

2017年03月18日

ヴィジット M・ナイト・シャマランの最新傑作!5

昨年夏以来の更新です。仕事と子供の受験が一息つきました。かなり前になりますが、TBS王様のブランチで映画「ヴィジット」が紹介されて、ずっと気になっていました。今回、レンタルで借りて見ました。

シャマランヴィジット


【ストーリー】
休暇を利用して祖父母の待つペンシルバニア州メイソンビルへと出発した姉弟。
都会の喧騒から離れて、田舎での楽しい一週間を過ごす予定だった――その時までは。
優しい祖父と、料理上手な祖母。
しかし出会えた喜びも束の間、就寝時、完璧な時間を過ごすためと、
奇妙な「3つの約束」
“楽しい時間を過ごすこと"
“好きなものは遠慮なく食べること"
“夜9時半以降は部屋から絶対に出ないこと"
が伝えられる。
この家は、何かがおかしい。
夜9時半を過ぎ、異様な気配で目が覚める二人。
部屋の外から聞こえるただ事ではない物音に恐怖を覚えた彼らは、絶対に開けてはいけないと言われた部屋のドアを開けてしまう。
そこで二人が目にしたものとは――?


姉弟が田舎のおじいちゃん・おばあちゃんの実家に初めて訪問する。
たったそれだけの非常にシンプルなストーリーです。しかも登場人物もこの4人と子どもたちの母くらいしか出てきません。時間も訪問する1週間だけ。
それでいて、これまで見たホラー映画の中でもNo.1くらいの怖さです。
やはりシャマラン監督は天才!と思いました。

最初は優しそうな祖父・祖母なんですが、初日の夜あたりから少しずつ変なんです。
違和感が少しずつ増していきます。それが段々増えていってクライマックスに。
ネタバレになるのでオチはここでは書きませんが、伏線がいろいろ張られています。
姉と弟がまだあどけないのですが、演技が素晴らしい。特に潔癖症で黒人ラッパーに憧れる白人少年が可愛くて秀逸。
この姉と弟は、お父さんが離婚で去ってしまったことをトラウマとして抱えており、その心情の描写も丁寧でホロリとさせます。ホラーとホロリと来るところがシャマラン監督の得意とするところなのでしょう。

あまり日本ではヒットしなかったみたいですが、隠れた名作です。星満点。


  

Posted by miliken at 16:49Comments(0)TrackBack(0)ホラー映画 

2016年08月16日

NHKスペシャル「決断なき原爆投下〜米大統領 71年目の真実〜」4

先日、NHKで放送されたドキュメンタリー番組

1945年8月、人類の上に投下された原子爆弾。広島と長崎では、その年だけで21万人以上の命が奪われた。アメリカで原爆投下は、当時のトルーマン大統領が「多くの命を救うために」決断したとされる。しかし、軍や政権の極秘資料から、実は明確な決断はなかった可能性が浮かび上がってきた。投下の意思決定は、誰がどのように行ったのか。今回、私たちは原爆開発の指揮官の肉声などを徹底検証、原爆投下71年目の真相に迫る。


これまで、原爆投下の目標から京都が除外されたのは、いろいろな説がありました。
「米軍が京都の価値を知っていたからあえて外した」
「そんなはずは無い。たまたま広島・長崎の方が優先度が高かったから」

本番組は、わざわざ米空軍基地に眠っていたグローブス准将のインタビューテープを掘り起こして上記の論争に決着を着けました。そういう意味で、大変歴史的に価値のある発見と思います。

グローブス准将は原爆計画の責任者でした。言わば制服組の原爆プロジェクトマネージャー。

昔、何かの邦画で、日本の僧侶や神主たちが当時のルーズベルト大統領を呪い殺すシーンを見た記憶があります。その呪いが通じたのか、1945年4月、原爆の完成を待たずにルーズベルト大統領が急死します。(死因は何だったのか気になります。)

当時、副大統領だったハリー・トルーマンはルーズベルトから何の引き継ぎもないまま突然巨大国家プロジェクトの最高責任者となってしまいます。彼の手書きレターには、「不安だ」という正直な気持ちが綴られていました。

グローブス准将は、自分が開発した恐ろしい兵器をトルーマン大統領に説明しようと24ページのレポートを提出しますが、なぜかトルーマン大統領はそれを読もうとしません。直感的に嫌な予感がしたんではないでしょうか?

グローブス准将は国家的なプロジェクト、22億ドルもの国家予算をつぎ込んだ計画の責任者でもあり、「終戦後に、これだけ金をかけて何をしていた?戦争勝利に何か貢献したのか?」と批判されることを恐れ、とにかく日本の敗戦前に原爆を落とそうと画策します。
もし私がグローブス准将の立場だったとしたら、やはり同じように原爆投下を焦ったかも知れません。彼は、とにかく原爆の効果を最大限に引き出すために、半径5km以上の都市をリストアップして、その最有力候補が何と京都でした!しかし、彼は京都、広島、長崎どこにでも罪のない市民、特に女性や子供が生活していることを想像しなかったのでしょうか?その点でグローブス准将を始めとする米軍はナチスドイツのホロコーストと変わりがありません。まさに戦争犯罪と言えましょう。

グローブス准将は6度も京都への投下を進言しますが、それを阻止したのが陸軍長官のヘンリー・スティムソン。彼は京都へ二度も訪問したことがあり、京都の町並みや市民の顔を覚えていたのでしょう。これが京都を救いました。

「この戦争を遂行するにあたって気がかりなことがある。アメリカがヒトラーをしのぐ残虐行為をしたという汚名を着せられはしないかということだ」(スティムソンの日記より)


トルーマン大統領は京都投下を否認して、グローブス准将に「女性や子供は傷つけないように」と命じたそうです。
グローブス准将は京都を諦めて、広島をあたかも軍事都市だとして市民が生活しているということをあえて書きませんでした。確かに広島は軍港や日本軍司令部があったりして、軍事都市の側面があったことは否定できませんが、それならなぜ被害が市民に及ばない海上などに落とさなかったのでしょうか?また、長崎の投下は、タイプの違う原爆を試したかった、明らかに実験的な側面が強いです。

この番組で驚いたことの一つは、グローブスが以下のような原爆投下指令書を起草するのですが、トルーマンがそれを承認した事実を示す記録は見つかっていないことです。

「最初の原爆を広島、小倉、新潟、長崎のうちのひとつに投下せよ。2発目以降は準備ができ次第投下せよ」

おそらくグローブスは、「何も知らない元副大統領に伺っても、否決されそうだから勝手に投下してしまおう。先日、報告書も提出したし、了解済みだ。黙認されたんだ。」と思ったのだと思います。

そして、広島への投下を後で知らされたトルーマンは、「こんな破壊行為をした責任は大統領の私にある」とスティムソンに語ったそうです。やはり大統領としては誰かに責任をなすりつけることはできなかったのでしょう。

おそらくトルーマンはスティムソン長官らと共に、この原爆投下という大罪に対する正当化を数日間、一生懸命考えたのだと思います。あるいは、原爆開発チームから進言されたのかも知れません。

「戦争を早く終わらせ多くの米兵の命を救うため原爆投下を決断した」


確かに、硫黄島や沖縄の戦いを見ると、日本の本土作戦で大きな人的被害が予想されたと思います。しかし、もうこの頃は海軍の戦艦もほとんど残存していなく、武器も満足に無かったそうです。政府首脳はソ連に講和仲介の打診もしていました。ですから、あの悲惨な広島と長崎の被爆写真を見ると、どう考えても原爆投下は正当化されない、不要なものだったと思います。どんなに米国が正当化しようとしても。

まだアメリカの国民の多くが、「原爆は戦争終結に不可欠だった。日本のパールハーバー奇襲が先にある。」と思っていますが、徐々に歴史的な評価がされていくと思います。

今、あの世でグローブス准将、トルーマン大統領、スティムソン長官がどう思っているのか聞いてみたい気がしました。軍が暴走すると、とんでも無い結末が待っているという教訓を未来に活かして欲しいです。(米国、日本ともに)

未見の方は、再放送があれば是非視聴してください。オススメ。




  

Posted by miliken at 10:46Comments(0)TrackBack(0)太平洋戦争 原子爆弾/原爆 

2016年08月14日

スーツのオシッコ臭を消すオゾン発生器「BESTEK オゾン発生消臭器」4

ここ数年、恥ずかしい話ですがオシッコ(小便)のキレが悪く、会社でもスーツに尿漏れがありました。
これが続くと、スーツから尿臭が酷くなり、会議などでも他の人に気づかれないかとヒヤヒヤしておりました。

これまでファブリースを試しましたが、ふりかけた瞬間は消臭してくれるのですが、会社に着く頃には効果が消えていました。また、尿臭の元はアンモニアと分かってトイレの消臭剤などもかけてみたのですが、やはり効果が長続きしません。



そこでアマゾンで見つけたのがこれ。「BESTEK オゾン発生消臭器」


安いしUSBで充電で約1週間持ちます。Amazonでも評判が良い。
私はクローゼットに入れて試したところ、閉空間でオゾンがアンモニアを分解してくれたみたいで、完全では無いですが、5〜7割くらいの尿臭を除去してくれた気がします。正確に測ったわけではないですが。

ちなみにアンモニアにオゾンをぶつけると、以下になります。
2 NH3 + O3 ==> N2 + 3 H2O
つまり、アンモニアが窒素と水に分解されるので、スーツも化学物質で汚染されないはずです。

デザインもスタイリッシュでオススメです。  

Posted by miliken at 10:43Comments(0)工作・日曜大工・園芸 

2016年07月30日

森達也監督「FAKE」〜佐村河内守氏に迫るドキュメンタリー映画4

fake


先日、毎週聴いているナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポンで岡村さんが紹介していた映画。岡村さんが社会派映画を勧めるのは珍しいです。

気になって上映している映画館を探したらまたしても渋谷ユーロスペース。私が見たい映画館は、たいていユーロスペースでやっているのは単なる偶然でしょうか?近くのフレッシュネスバーガーで腹ごしらえしてから13時過ぎに入館。

『A』『A2』以来実に15年ぶりの森達也監督作。佐村河内守氏の自宅でカメラを廻し、その素顔に迫る。取材の申し込みに来るメディア関係者たち、ことの真偽を取材に来る外国人ジャーナリスト…。市場原理によってメディアは社会の合わせ鏡となる。ならばこの「ゴーストライター騒動」は、社会全体が安易な二極化を求めていることの徴候と見ることもできる。 はたして何が本当なのか? 誰が、誰を騙しているのか?
映画は、この社会に瀰漫する時代の病をあぶりだしながら、衝撃のラストへとなだれ込む。


森達也監督と言えば、私はまだ未見ですがオウム真理教の映画『A』が有名です。「ははーん。今回もどうせ佐村河内寄りの偏向映画だろーな」と穿った見方をしていました。

しかし、本作品は極めて中立公平な立場で佐村河内氏を撮影してます。特に中盤の外国人ジャーナリストによる取材は、合理的な欧米人らしくグサグサと質問をしてきて佐村河内氏は言葉に詰まってしまいます。彼は何故か明快な回答ができません。特に、文春に報じられる数年間はキーボード楽器を所有していなかったという事。「作曲家」なのに!

また、耳が聞こえない振りをしていたのではないか、という疑惑に対しては医師の診断書を見せて反論します。いつも奥さんの手話を見てから佐村河内氏は答えるのですが、全ろうの人にありがちなおかしな発音が一切無く、明瞭な発音ですぐに返答するのがやっぱり違和感がありました。

この映画で一番印象的だったのは、献身的な奥さんでしょう。奥さんは18年間、佐村河内氏が新垣氏に作らせていたことを知らされていなかったそうです。普通の女性なら、頭に来て即離婚と思いますが、奥さんは今でも夫の通訳も兼ねて支え続けています。こういう女性もいるんだなぁと思いました。

そして、ポスターにも書いてある「衝撃のラスト12分間」はネタバレになるのでここでは書きませんが、確かに衝撃を受けました。確かにこのラストは見る価値があります。そして、佐村河内氏に対する固定観念が揺らぐかも知れません。

エンディングもニヤリとしてしまいました。最後は、観客に判断を委ねており、おそらく100人見たら100通りの解釈ができると思います。

「ゆきゆきて神軍」「ボウリング・フォー・コロンバイン」「アクト・オブ・キリング」に並ぶ面白いドキュメンタリー映画でした。オススメ。

  

Posted by miliken at 20:38Comments(0)TrackBack(0)現代 

2016年07月29日

「障害者に安楽死を」はナチスの優生思想そのもの 障害者団体の代表が社会の風潮に懸念を表明

7月26日、信じられない事件が起きました。相模原19人刺殺事件。

「障害者には生きる価値がないのか。」「この事件に同調者が出ることが心配だ。」 障害者の人権を守る活動に尽力してきた日本障害者協議会の藤井克徳代表は、今回の障害者を狙い撃ちにした大量殺害事件について、「障害者の人権のためにわれわれが時間をかけて少しずつ積み上げてきたものが、(この事件で)音を立てて崩れていくのを目の当たりにしている思いだ」と、障害者の心の内を代弁する。 神奈川県相模原市の障害者施設に刃物を持った男が侵入して、入所者19人が刺殺された事件では、殺傷された人数やその惨忍な手口などから、社会全体が大きな衝撃を受けている。しかし、特に実際に障害を持つ人々のショックは想像を絶するものがある。 殺人未遂容疑などで逮捕された植松聖容疑者が、「障害者なんていなくなればいい」「障害者は生きていても意味がない」などといった考えに基づいて犯行を行っていたことが、報じられているからだ。 あくまで報道された範囲のことしかわからないがと前置きをした上で藤井氏は、植松容疑者が重度の知的障害者は安楽死をさせるべきとの考えを表明していたことについて、「ナチスドイツの優生思想そのもので、恐ろしい」と、衝撃を露わにする。また、藤井氏の元には障害者や障害者団体の関係者らから、事件に対する不安を表明する連絡が多く集まっているという。


私もこの犯人の自分勝手な犯行動機を聞いて、すぐにナチスの優生思想を思い出しました。
ネットで
「ナチス・ドイツの「優生政策」の実態」
という詳しく解説したサイトを発見しました。
これによるとナチス・ドイツは障害者や難病の患者約7万人!を1939年から1941年8月までに「生きるに値しない生命」として、抹殺したそうです。

今回の事件はおそらく大麻など違法ドラッグで精神的に病気になった犯行と思いますが、当時の先進国だったドイツが国家の業務として社会的な弱者を殺害していたと知って驚きました。ナチスが作ったポスターがまた酷い。


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椅子に腰かけた脳性マヒとおぼしき男性患者の後ろに、健康かつハンサムなドイツ青年が立ち、かばうように患者の肩に手を置いている。そして、「この立派な人間が、こんな、我々の社会を脅かす病んだ人間の世話に専念している。我々はこの図を恥ずべきではないのか?」というキャプションが付けられていた。

なんで恥ずべきなのか分かりません。むしろ心身ともに健康な青年が社会的弱者を支援していて誇らしいと思うのですが。。



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ナチスが学校教育で用いた図=「劣等分子の重荷」



この図にはこう書かれている。
「遺伝病患者は、国家に1日あたり5.50マルクの
負担をかけている。5.50マルクあれば遺伝的に
健康な家族が1日暮らすことができる」と。


これも酷い教材です。みんな好き好んで障害を生まれ持ったわけでなく、我々だって交通事故などでいつ重い障害を持つか分からないのに。

今回の事件の犯人・植松聖容疑者がいつ頃からこんなヒトラーの悪魔の思想に共鳴したのか解明が待たれます。同園の元職員である事から、施設の実態を見たからなのでしょうか?それとも前から薬物でおかしかったのか?
  

Posted by miliken at 18:22Comments(1)時事ニュース