トルニタリナイコト@MimeiTagawa

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ルツボ


新聞に「理系インテリア」を取り扱う「リカシツ」のことが取り上げられていた。実店舗も人気で、意外なことに『客の8割は女性』だとか。
うん。分かるなぁ。

ビーカー、フラスコ、試験管。決して理系脳ではないのに(全くナイのに)、小学校の「理科」が好きだったのは、「理科室」が好きだったから。理科室に並んでいる、実験器具が好きだったからだ。

アルコールランプの太い芯の燃える匂い、炙られた石綿が赤黒く焦げるさま、透きとおったロートからぽつんぽつんと落ちる水滴。いつまでも見ていたかった。あれもこれも触ってみたかった。大小さまざまなピンセットもきれいだと思ったし、うすべったくてまあるいシャーレや、顕微鏡にはさむプレパラートも、意味もなく欲しかった。

ところで、この「リカシツ」公式サイトで初めて知ったのだけど。「るつぼ」って「コレ」なんですね。「人種のるつぼ」とか「興奮のるつぼ」という表現に使う、るつぼ。「金属を融解混合する容器」だそうで、でも実験器具にしては柔らかなフォルム、しんとした佇まい(そういえば実験器具というのは、どれも「しんとした佇まい」で、それも惹かれる理由のひとつかも)。うーん。これも、欲しい。

ニラ花


実は「るつぼ」って、もっとごつくて妖しげな「壺」を想像していたのだけど、それはもしかすると「ドツボ」という言葉の語感が重なって入り交じっていたのかも(るつぼさん、ごめんなさい)。というあたしは、乱高下する春の妖気のドツボにはまってさあ大変、な毎日。でも。群れ咲いていたハナニラも勢いをなくし、桜も散って緑を兆し、自然界はそろそろ春から初夏へと衣替え。となれば、うきうき高気圧ガールに変身できる日も近い、かも。ね?


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窓猫

すごいなぁ。うごめく春の気圧。
耳の奥が、とじたりひらいたり。
トンネルの多い線路を超特急で走っているかのよう。

おそとに遊びにいきたいな。
と、猫さんも、うつうつ。

そんなこたぁお構いなしに、チューリップはどんどんひらく。
すごいなぁ。植物は。

雨、多いですね。
この春は。





◆更新シマシタ
夢見食堂―夢見荘亭主の簡単ゴハン
親子うどん
じわじわ優しい美味しさの親子うどん。心もからだもほぐれます。
ところでミメオも書いている「箱根山」というお酒、なんと近所のスーパーにありました。もちろんすぐさま買いました。とさ。うふふのふ。

 
 

 
 
 
 
 



 


 

桜枝1

先日の花見宴会の帰り道。楽しかったね、桜はまだまだでちょっと残念だったけれど、などと話しながら歩いていると、住宅街の道端に桜の枝が。見あげればその家の庭の桜は幹も太く丈も高く、人の手が届かないようなところで咲いているから、誰かが手折ったものではないだろう。たぶん、ここ数週間、巣作りにやっきになっているカラスたちの仕業。

そのまま捨て置けば、踏まれて潰れるか、乾いて散らばるか。濃い桃色のつぼみがまだ沢山ついているのに、かわいそう。と、連れ帰ってきたのだった。

ちゃんと水を吸い上げてくれるかな、つぼみは開いてくれるかな。そう思いながら眺めていると、ふと数日前の新聞記事を思い出した。

横浜市大とJAXA、宇宙でiPS肝臓作製実験
(3月29日読売新聞)
横浜市大の谷口英樹教授らは、既にヒトのiPS細胞を使った「肝芽(かんが)」の作製に成功しているのだそう。が、それをヒトに移植できるような大きさにするには、「重力の影響」がある地球では難しい。だから、宇宙で、ということらしい。

『計画では地上で約0・2ミリ・メートルの肝芽を作製してISSの実験棟「きぼう」に運び、培養液で満たした容器内で肝芽の結合を観察し、肝臓の働きを持つかを確かめる。肝芽が大型化すれば、地上でマウスに移植する実験も検討する。』

うーん、すごい。すごいことだなあ、と思う。でも、「肝臓」の「芽」を培養液で結合させて大型化する、というのは、よく分からないながらに想像すると、なんだか植物みたいだなあとも思う。その記事からボリス・ヴィアンの「うたかたの日々」に書かれた「肺の中の睡蓮」を連想したことを思い出し、硝子に差した枝桜がそれと重なって見えたのだった。

桜枝2


翌日。うなだれかけていた花たちは首をあげ、ぴんと花びらを張り、小さな蕾のいくつかは解けて咲き、残りのつぼみも薄桃色に膨らんで。

植物は強い。咲ける環境があれば、難なく咲く。咲いてしまう。

でももしかして、それは植物だけでなく、動物も同じなのかも。が、だとしても。ヒトの細胞を栽培(作製?)するには「重力」が邪魔になる、ということは。ヒトというイキモノの芽はいったいどこで生まれたのか。重力のない、ここではないどこかで発芽して大きくなって、この星にやってきた。のかもしれない。

誰もいない公園の、くるくると舞う花吹雪に、
誰かの遊び声が聞こえるような。
かすみの空の高見から、声が聞こえてくるような。
芽が出て、ふくらんで、花が咲いて、じゃんけんぽん。

桜公園







小田原城

湘南の桜は、東京より遅い。冬から春の気温は湘南のほうが高いのに何故、と、いつも疑問に思っていたけれど。どうやら「冷え込み」(寒暖の差)が少ないせいらしい。暖かくなれば咲く、という、そんな単純なものではないらしい。植物の「仕組み」ってほんとに、ふしぎ。

さて、小田原の桜はどうだろう。やっぱり、咲きはじめたばかりかな。そう思いながら出かけてみたら、やっぱりでした。本日の桜は、2分咲きということころ。

それでも天気は上々で。やわらかな陽射し、ゆるやかな風。ゆっくり歩けば、きもちもゆったり。

小田原城2


「こども遊園地」の、なつかしの「豆汽車」。こども遊園地だけれど、おとなが乗ってもいいのかな、おとなも乗せてもらえるのかな、と言うあたしに、「もしかして、乗りたいの?」と、ミメオ。あ。わかっちゃった?

が、「乗り場」に行ってみると、たくさんの人。ううむ。人混みも並ぶのも苦手なあたしは、あまりの混雑ぶりに怖じ気づき、豆汽車は次回のお楽しみ、ということに。

小田原


というのも、ほかにも「お楽しみ」があったからで。というより、実はこれが一番の目的だったり。桜を口実に、昼宴会。そもそも「口実」という言葉の元の意味は、「口の中に満ちる」というものだから、あがなち間違ってもいないわけで。なんていう訳のわからない言い訳もそこそこに、舌鼓。

小田原のこのお蕎麦屋さんには、これまで何度か来ているのだけど、今日はいつにも増して盛況で。店のお姉さんたちも大忙しで、注文をあちこち間違えて笑ったり。この浮かれ具合も春ならでは、かも。いろんなことが、そこはかとなく楽しくて、思わず「春嫌い」を返上したくなるような、そんな一日でありました。

おとなの遠足。また行きたいな。次はどこに行こうかな。



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写真はミメオ撮影。桜がまだまだ、ということもあり、今日はふたりともあまり写真を撮らず、ゆったりのんびり歩いてました。まぁ、桜の写真というのは毎年同じようなものになってしまうから、ね。(と言いながら、きっと又撮りにいくのだけど)

それにしても、お蕎麦屋さんで飲んだ「箱根山」というお酒。なかなかの美味でありました。はい。

更新シテマス
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文庫本葉書1


ふいにポストに贈り物が届いた。
文庫本葉書
友人の友人が「古書店」を始めたそうで、この「文庫本葉書」を仕入れたという。なので、「本好きのミメ家に」、と。

「どんな本が入っていたか教えてね」と書いてあったので、送り主である友人も中身は知らないらしい。封筒を裏返すと、本の一節らしき文章が。

ふうむ、なるほど。手掛かりは、この一文。男性作家らしき文章だけれど、誰だろう。あれこれ思い巡らしてみるが、わからない。でも、なんかいいな、いいかんじ。わくわくしながら封を開け、本を取りだす。

文庫本葉書


『夏の朝の成層圏』池澤夏樹
池澤夏樹は何冊か読んだけれど、これは未読だった。あたしもミメオも。
漂着した南の島での生活。自然の試練にさらされ、自然と一体化する至福の感情。それは、まるで地上を離れて高い空の上の成層圏で暮らすようなものだった。暑い、さわやかな成層圏。やがて、夢のむこうへの新しい出発が訪れる―青年の脱文明、孤絶の生活への無意識の願望を美しい小説に描き上げた長篇デビュー作。

ああ、この感じ、すごく分かる。『暑い、さわやかな成層圏』というのも、『孤絶の生活への無意識の願望』というところも。「南の島」好きの我が家にぴったり。

そう、今行きたいところは、南の島。碧い海が見たい、真っ青な空が見たい。と思いながら、窓の外に目をやると。富士山のてっぺんに、まあるい夕陽。あ。あ。あれはもしかして、パール富士? 慌ててカメラを取りだし、レンズをつけかえて。が、もう遅い。夕陽はすでに山の向こう。

パール富士

『だからぼくは、さっき書いたとおり、夕焼けを見ても言葉をもてあそばず、ただ精一杯の感激をこめてため息をつけばそれでいいのだ。』

そうか。そうだね。それでいい。
文庫本葉書の裏に記された一文は、まるで今日この時のために用意された言葉のようでもあり。偶然選ばれた1冊にしては、あまりに出来すぎで、なんだか驚いてしまったのでした。


すてきな贈り物、感激しました。
大切に、読みます。ふたりして、楽しみます。
きいちゃん、ほんとうに、ありがとね。


 
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更新シテマス
◆夢見食堂―夢見荘亭主の簡単ゴハン
サーモンとネギのクリームパスタ
ミメオがここに書いている「桜の開花日と満開日」の記録、面白いです。自分が小学校にあがる年を見ると、まさに「入学式に満開の桜」だったんだなぁ、と。中学の入学式は桜吹雪が舞っていたという記憶があったのだけど、それもこの表で再確認できたし。年々早くなってきて、今は入学式にはもう散ってしまっている。このままいくと、「卒業式に桜吹雪」ということになってしまうのかも。ううむ。