いつだったか、ユーミンが橋の欄干の上で唄っている夢を見た。ひらひらした傘をさしながら、片足で立ち、時折ひょーんと飛びあがる。さすが、すごいバランス、とあたしはその夢の中で、ただただ見惚れるばかりだった。
どうもバランスが悪くて、自転車にも乗れない。乗れることは乗れるのだけれど、向こうからヒトや車や自転車がやってくると分かったとたん、一気にバランスが崩れてしまう。そっちにいっちゃいけない、そっちにいっちゃいけないと思えば思うほど、そこに向かっていってしまう。ぐらぐら揺れながら、突進する。危ないことこの上ないので、自転車には乗らない。そんなだから、むろん免許も取らなかった。世の為、ヒトの為。
と、そんな事を思っていたら、17歳の女子高生が「ローザンヌ国際バレエコンクール」で優勝したというニュースが。会見を見てみれば、なんとも可愛い。映像を見て、更にうっとり。日本人には珍しく、骨太なバレエ。優雅で、たおやかでありながら、安定している。
そういえばあたしも幼稚園の頃バレエを習っていた。ピンクのサテンのトウシューズが嬉しくて、飛んだり跳ねたり、くるくる回ったり。あのまま続けていれば、もう少しバランスの良いオトナになれたのか。家の中でよろめいて、あちこち手足をぶつけたりしなくて済んだのかな。と、知らぬ間にできていた膝小僧の青あざを、そっと撫でてみたりしたのだった。
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