トルニタリナイコト@MimeiTagawa

Mi:media −田川未明OfficialBlog



昨日書いた通り、2月22日は猫の日ということで久しぶりにWEBをあれこれ見ていたら、猫記事と共に沢山あがってきたのが「村上春樹新刊」の話題。ああ、そうだった。猫の日に続いて(?)24日は『騎士団長殺し』の発売日なのだった。

今夜から各地の書店で「発売カウントダウンイベント」が開かれるようだし、なんとNHKでも22時から『クローズアップ現代+』で取り上げるという。『 いきなり130万部!?村上春樹新作フィーバー』(って発売前日にこのタイトルってある意味ものすごい「宣伝」になると思うんですが)。

まぁ確かに『7年ぶりの本格長編』であるのに情報が少なすぎるので、かえって「想像」「妄想」が膨らんでしまうのかも。WEBでも様々な「予想」が飛び交って、昨年秋に話題になった<もしも村上春樹が『ペンパイナッポーアッポーペン』を書いたら>という【Togetterまとめ】までが再び注目されていたり。

再び、といえば、ここ数ヶ月、度々思い出す春樹氏の言葉がある。トランプが「壁」について触れるたびに、どうしても村上春樹の【エルサレム賞受賞スピーチ】(2009年)を思うのだ。

"Between a high, solid wall and an egg that breaks against it, I will always stand on the side of the egg."
 「高く固い壁と、壁に向かって体当たりをして割れてしまう卵があるなら、僕はいつでも卵の側に立つ」
僕たちは誰もが―多かれ少なかれ―卵なのです。僕たちは誰もが壊れやすい殻に包まれた、特別でかけがえのない魂です。これは僕にとっても当てはまりますし、みなさん一人ひとりにとっても同じことが言えます。そして、僕たちの誰もが―程度の差はあっても―高くて固い壁に向き合っています。壁には名前があります。それはシステムです。システムは僕たちを守ってくれるものだと思われていますが、ときにはそれが一人歩きして、僕たちを殺したり、僕たちが―冷酷に、効率的に、組織的に―人殺しをするように仕向け始めます。

ちょうど、「騎士団長殺し」発売日発表と、トランプが「壁建設」の大統領令を発したのは同時期だった。そのアメリカではトランプが米大統領に就任してから「1984」が売れているという。『トランプの2017年は小説『1984年』より複雑怪奇|ニューズウィーク日本版 』

といってもこれは村上春樹の「1Q84」ではなく、1949年にジョージ・オーウェルが発表した小説だけれど。でも2009年に「1Q84」が発売されたときにも、このオーウェルの小説が話題になった。「1984」の中の絶対君主「ビッグ・ブラザー」と、「1Q84」の「リトル・ピープル」。「オルタナティブ・ファクト」(もうひとつの事実)と、「ふたつの月」。この2作における類似点、相違点、読み解き方が様々に語られた。今それらを思い返すと、もしかしたら「1984」だけでなく「1Q84」も「今再び読むべき小説」かもしれない。「1984」を再読するアメリカ国民は、春樹氏の「エルサレム受賞スピーチ」を知っているだろうか。今再び思い出しているだろうか。

僕が小説を書く理由はたった一つだけで、それは個人の魂の尊厳を引き出して、それに光を当てることです。物語の意図は、システムが僕たちの魂をその触手で絡め取り、僕たちの魂を貶めるのを防ぐために、警鐘を鳴らし、システムを監視し続けることです。僕は、物語―生と死の物語、愛の物語、人々が泣いたり、恐怖に震えたり、笑いをかかえたりする物語―を書くことで、個々人の魂のかけがえのなさを讃えようとし続けることが、小説家の仕事であると心から信じています。これが、小説家が来る日も来る日も大真面目に小説をでっち上げている理由です。

そう語る春樹氏が、2017年の今発表する小説はいかなるものに。今夜から当分のあいだ、またあれこれ騒がしそうだけれど。でも何よりもまず、「村上春樹の小説世界」に浸れる喜びを味わいたい。しずかに。ゆっくりと。どっぷりと。

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引用文はすべて【村上春樹エルサレム賞受賞スピーチ全文(2009-02-18)】から。

もしも村上春樹が『ペンパイナッポーアッポーペン』を書いたら」で話題になった春樹氏モードの文章は面白かった。特に締めがいかにもそれっぽくて。でもそれを読んだとき、あ、これ自分も書いてみたかった、と思ったのだった。そういえばあたしも以前「夢の中で読んだ村上春樹の新刊」をこのブログ(2008年8月17日「物語の中に滑り込む」)に書いたことが。つまり村上春樹の文章は、それだけ独特であるということなのかも。一度は模倣をしてみたいような、読んでいるだけで強く影響を受けてしまうような、春樹ワールド。やはり類い希なる作家であることは確かなのでせう。

そういえば又吉の新作も文芸誌『新潮』4月号(3月7日発売)にて発表されるそうで。それもまたNHKで特集があるよとミメオが教えてくれて、ひええ、と驚いたのでありました。だってそれってものすごく良い「宣伝」ですよね。しかも春樹氏新刊も又吉新作も、どちらも「新潮社」ってのがすごい。うーん。まあ、ファンとしては嬉しいかぎりではありますけれども。ね。

 

猫888-2017-02-12 00


2月11日、ツイッターで。『目がごろごろ、鼻がぐしゅぐしゅ。花粉飛んでるなあと思っていたら、ミメオが「ハナタレ防止の薬飲んだの?」と。いやいや鼻炎薬ですから。ハナタレ防止なんてどこにも書いてませんから。(まあ間違ってはいないんだけど)(けど)』と呟いて。

その夜。トイレに置いてある「週めくりカレンダー」をめくったら。なんと、ハナタレ猫さんが。思わず、ぐふふ、と笑ってしまったのでありました。(写真だとよく分からないけれど、猫の鼻先に小さな丸い鼻ちょうちんがついているのです)

そう。この「なごみ猫」というカレンダー、見るたびになんだか笑ってしまう。あまりに可愛くて、うふ、と頬が緩むのもあれば、このハナタレさんのように、ぶふっと吹いてしまうのもあって。

しかも「週めくり」というのが秀逸で。日めくりではなんだか忙しないし、捲るのを忘れてしまいそうだし。でも「週めくり」なら、ゆっくり眺める時間もあるし、次は何かな、早く見たいなぁ、という「楽しみ」もあって(そんなわくわくする感覚は久しぶり)。トイレというのは一日に何度かは必ず行く場所。そのたびに笑顔になれるなんて、なんだかとっても得した気分。

そういえばあたしの部屋の大型カレンダーも、今年はニャンコ。そしてリビングに置いてあるのは、友人がプレゼントしてくれたワンコのカレンダー。どれも見るたびに、ほっこりする。愛らしくて、うふん、と笑ってしまう。やっぱりいいなぁ。イキモノはいいよね。

と、あらためて思う今日は2月22日、猫の日だそうで。今日はちょとゆっくりネットを巡って、猫三昧しようかな。
 
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更新シマシタ
夢見食堂―夢見荘亭主の簡単ゴハン
お取り寄せふぐ三昧
「バレンタインにかこつけて自分の食べたいものをネットで買ったというのが本当のところではないか」とはミメオのご明察。うふうふ。美味しゅうございました。



 





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