解説というのはどういう意味だろうか。
辞書を引いて調べたら「物事の要点・意味などをわかりやすく説明すること。また、その説明」とある。すなわち「野球解説者」という人たちは「テレビ・ラジオなどで野球のプレーなどについてわかりやすく説明する人」のはずである。しかし、その人たちの多くは本当に解説対象、すなわち視聴者(聴衆者)に対して野球の試合をわかりやすく説明しているだろうか。
そのほとんどはそうではない。「ヘッドが下がっている」「もう少しトップの位置を深く」など野球経験者にしかわかりにくい発言が多い。しかし、テレビ・ラジオを見たり聴いたりしている人たちのほとんどは技術的なことはほとんどわからないと思う。実は「解説」すべき対象はこういった人たちではないだろうか。
それを思うと「解説」の意味とはなんだろうか。解説者がただ自分の知識を見せたいがための場所にはなってないだろうか。極端に言えば「野球の基礎」から人々に教えていくようにしていくべきなのではないか。「こういった場面ではこうこうこうなのでこういう作戦で行くのが定法」とかいうように。「ここは当然〜でしょう。」だとかいうスタンスの解説は野球を知らない人々を置き去りにしている。「気合のヒットですね」「○○の執念が勝ちましたね」だとかいった発言は論外である。
最近視聴率の低下などが叫ばれているが、こういった「姿勢」にも問題はないだろうか。この部分を少しでも野球をあまり知らない人たちに向けることができれば野球というスポーツをさらに発展させることに繋がるのではないのだろうか。