昨日は夜に庭の企画ミーティングがありました
プロデューサーが企画の詰まっていないところを指摘しては
おもしろくなる気がしない
と言っていたのですが
自分はもっとおもしろくならなさそうな企画ばっかり提案してました
踊らないダンスとか言ってました
というのを村上春樹風に書くとこうなる
日が暮れかかったころ
僕たちはリヴァーウォークにあるスターバックスに集まった
窓ごしから北村という男がすでに座っているのが見えた
僕が着いたころにはもう
イマイと呼ばれる青年も麻衣子さんも来ていた
いらっしゃいませ
ご注文をどうぞ
と店員は言った
「コーヒーが飲みたいことはわかっているんだ
僕は熱いコーヒーが飲みたい
だけど僕はここに来るまでにすでにもう三杯ものコーヒーを飲んでいる
ブラックでね
だからいまは何か気分のすっきりするようなものが飲みたいのだけれど」
と僕がいうと
店員は少しだけ考えて
「これであなたの気分が少しでも落ち着くといいけど」
とカフェアメリカーノを勧めてくれた
僕は100円硬貨を3枚と引き換えに
手にぴったりと収まるサイズの
ショート・カフェアメリカーノを受け取った
席に着くと僕たちはこれまでに起こったことと
これから起こるであろうことを話した
「まだうまく話せないんだけど
少しでも君たちに伝わってくれればいいと思う」
僕はひとことひとこと言葉を選びながら
旅のこと
方舟のこと
移動するマーケットのこと
手紙のことなどを話した
北村という男が口を開いた
「いいかい
君たちはこれから果てしない旅に出ることになる
人生という名のね
そのためには羅針盤が必要だ
羅針盤が必要なんだ
行く先をはっきりと示す羅針盤が必要なんだ
目を閉じて深呼吸をしてごらん
コーヒーを飲んで
少しだけ落ち着いて考えるんだ
僕たちはまだ深い森の中にいる
どこに行ったらいいのかもわからない
だけど答えはすでに僕たちの中にある
どこに行ったらいいのか
ほんとうはわかっているんだ
いいかい
答えはすでに僕たちの中にあるんだ
僕たちは羅針盤を持たなくちゃいけない」
僕たちは羅針盤を持たなくちゃいけない
僕たちはまず僕たちがいまどこにいるのかを知らなきゃいけない
そして
どこを目指すのかをはっきりと確かめなきゃいけない
「モーツァルトは好きかい?」
北村という男は訊いた
店内では交響曲第38番ニ長調『プラハ』が流れていた
「たぶんね
好きだと思う」
僕は少しだけうなずいた
「踊ろう」
北村という男は立ち上がると奇妙なツイストを踊り始めた
「うまく踊れなくても踊るんだ
最後のときまで」
僕たちはひどく不器用に
だけどとても丁寧に踊った
やわらかい女性器に包まれているような感触がして
僕はふいに驚くほど激しく射精してしまう
何回も何回も
「気にしなくていいのよ
生理的な現象なんだから」
麻衣子さんは何事もなかったかのように
近くにあるティッシュを取り出すと
硬くなったペニ