離婚コラム

離婚後300日問題と国籍留保

日本人と外国人との間に子供が生まれた場合生まれてから3ヶ月以内に国籍留保の届け出を出さないと日本国籍がなくなってしまうという法律になっています。(再取得の手続きはありますが、少し大変です)
この問題と離婚後300日問題が絡むと非常に面倒なことになります。
離婚後300日以内に生まれた子供というのは常識的に考えて新しいパートナーとの子供だと思われますが、法律はそう扱っておらず、前夫の子という推定が働いてしまいます。
そうなるとどうなるかというと、真実の父の子であるという出生届は受理されず、国籍留保の届け出は出生届とセットになっているためこれもできないということになってしまいます。
そうすると出せない届けを出さないためにお子さんの日本国籍がなくなってしまうということになってしまいます。
法務局の見解としてはそのような場合、国籍留保の届け出期間内に裁判所に父を定める裁判なり認知の調停なりを申し立てればよいとのことです。
逆に言えば法務局の見解に従えば出生後3ヶ月以内に裁判や調停の手続きを申し立てないといけないということになってしまいます。
3ヶ月というのは法的手続きの準備期間としては、結構短いです。
手続きをしようと思ったらすぐ弁護士に相談することをおすすめします。

 

離婚協議中の住宅問題

夫名義で住宅ローンを組み、住宅の名義も夫名義ということはよくあると思います。
このような場合に夫が家を出る形で別居した後、自分が住宅ローンを払っているから出て行って欲しいという要求をされることもよくあるでしょう。

そのような場合、妻としては応じなければいけないものでしょうか。
基本的には応じなくてよいということになると思います。
婚姻中に取得した財産は名義のいかんを問わず、婚姻中は共有財産であるはずです。
すなわち、個々の財産はそれぞれの名義で管理されているかもしれませんが、それは対外的な問題であって、夫婦間においては共有ということになります。
簡単に言えば、「俺の家だから出て行け」というのは通用せず、「夫婦のものだから出て行く必要はない」ということです。

他方、債務を共有する制度はないので、債務は文字通り名義人の債務と言うことになります。 
従って、このような場合夫は妻に出て行けとはいえないが、住宅ローンは支払わなければならない、ということになります。
これは夫側にとって納得のいかない結論かもしれませんが、離婚における財産の処分は財産分与で解決されるということを考えると、離婚前の財産管理については婚姻費用の計算で考慮されるにとどまり、現状維持が基本になるといえると思います。

では、このような場合、夫が妻に出て行ってもらえないなら別居をやめてやはり自分もその家に住むと言い出したらどうでしょうか。
民法の問題で言うと、夫は別居時に不動産に対する占有権を失ったといえると思います。
大家さんが貸してる家に勝手に入れないように、共有であるから勝手に住んでもよいとはならないと思います。

 

交渉か手続きか

離婚紛争において、交渉による解決と手続きによる解決のどちらを優先させるか、ということについては様々な考え方があります。
私はどちらかといえば交渉の見込みが大きくない場合、交渉を長くやるよりは早く手続きに入った方がよいと考えています。
交渉には強制力がありませんので、何かを妥協しなければならないことが多いと思います。(こちら側の一方的な主張を言うだけでは交渉にならないと思います)
また、妻から夫に対して離婚を切り出すという場面では客観的に無理であっても男のプライドを傷つけられたりしてなかなかすぐに受け入れる気持ちにならないものです。
裁判所という公的機関が間に入ることによって現状を客観視し、受け入れる気持ちになる、ということはよくあると思います。
裁判沙汰という言葉があるとおり、裁判所にいくというのは決定的に決裂してしまうんじゃないか、と思われる方も多いかもしれませんが、家庭裁判所の調停はまず円満解決を目指すためにやるものであり、結果が出れば、協議離婚よりも納得感は大きいように感じています。
 

離婚後300日問題

離婚後300日問題というのは民法の規定により離婚してから300日以内に生まれた子供が前夫の子と推定されてしまい、真実は別の父親の子なのに出生届を出すと前夫の子として記載されてしまうという問題です。
一時期無戸籍者の原因として取り上げられ社会問題として認識されましたが、その後も離婚後300日の推定という根本的な問題は解決されていません。
常識的に考えれば離婚直前の夫婦が子供ができるようなことをしていることの方がまれなのではないかと思いますが、この問題には家族の考え方に関する思想的な問題が絡んでいるようであり、なかなか法改正が進まないようです。

実際にこの問題が発生する場合の多くは前婚が形骸化している間に別の人との間にお子さんができてしまうというケースだと思います。
きちんと法的手続きをとれば血縁上の父親の戸籍に入れることは可能ですので、弁護士に相談されることだと思います。




 

婚姻費用と養育費で払う側が違う場合

子供がいる夫婦の離婚前の別居において、多くのケースでは母親が子供を連れて別居していますが、中には母親が単独で別居し、父親が養育している場合もあります。
このような場合、多くの人が婚姻費用はもらえないと思われているようですが、双方の収入によっては婚姻費用は貰うが、夫が親権者としての離婚成立後は養育費を払うという場合がありえます。
婚姻費用の趣旨は生活保持義務の履行であり、配偶者に同等の生活を送らせるという建前だからです。
夫が正社員で妻がパートというような世帯ではむしろ多くの場合婚姻費用はもらうことになると思います。
これは一般的な養育費・婚姻費用算定表では算出できませんので、基礎となる計算式を理解して計算する必要があります。自分では難しい場合が多いと思いますので、自分はどうかと思われる方は、ぜひ一度ご相談ください。


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