親権・子ども

親権と監護権の分離

まれにですが、離婚調停で主に父親側から監護権は譲るが親権は保持したいという提案が出ることがあります。
法律上そのようなことは可能ということになっていますが、そうすると実際どうなるのか、よく分からない人が大半でしょう・・・

監護権とは身上監護権のことをいい、その主な内容として子どもの居所を定める権利がありますから、自分と同居させることが可能です。
そうすると、監護できれば手元で育てることができるのですからそれでいいのではないかという考え方もできます。

他方、親権から監護権を除くと何が残るかというと、主なものとして財産管理権や法律行為の代理・同意権が残ります。
子どもに大きな財産があったり、子どもが裁判をしたりすることはあまりないので、監護権がない親権にはあまり意味がないようにも思うでしょう。

一般に監護権と親権を分離して監護親が親権を譲ったときに一番支障があるのは子どもの氏の変更許可を申し立てられなくなることかもしれません。
筆頭者が夫の場合、離婚すると妻は新戸籍を編成するか、旧戸籍に戻ります。
子どもの戸籍は親権にかかわらず離婚で変更しないので、母親の戸籍に入れようと思うと、子の氏の変更許可をする必要があります。
母親が旧姓に戻っていた場合は、とくに戸籍が別だと姓が違うことになって社会生活上めんどうになります。
反対説もあるのですが、子の氏の変更許可を申し立てられるのは子の法定代理人であり、それは親権者であるとされています。
現代でもまだ家名を残すことにこだわりがある方はいらっしゃいます。
むしろ少子化により子どもに姓を継がせることはより切実な問題となってきているともいえるでしょう。 
あまり意味がないと言われている監護権がない親権を譲ることで思わぬ支障が出ることもあるということです。 

I'm So Happy I Can't Stop Cryingの動画

先にコラムで触れたスティングの

I'm So Happy I Can't Stop Cryingの動画がありました

 なお、公式ですので著作権の問題はありません・・・

全くの蛇足ですが、私は司法修習の集合修習のとき寮に入っていたのですが、司法研修所の寮の前には大きな公園があって、日曜日にはこの曲に出てくる

The park is full of Sunday fathers 

というような状況になります

日曜日には授業がないのですが、二回試験の前なので寮にこもって勉強している合間に気分転換に公園をぶらつくとなんとも孤独な気持ちになるわけです

そんな日々を乗り越えて弁護士をやっております


 

児童心理と夫婦の葛藤

最近家庭裁判所は未成年の子供がいる離婚調停が係属する際に子供の心理について解説したビデオを見させるようになりました。

ネットでも公開されていますが

両親の板挟みになる子供の心理状況がよく解説されていると思います。

ビデオの中で解説されていますが、離婚に向けた夫婦の葛藤状況にお子さんをさらすということは大きなストレスを与えます。
お子さんがいる場合に別居するかどうかで悩まれるケースは多いと思いますが、そのような葛藤状況からいったん離れるということもお子さんのためであるといえるのではないかと思います。

 

親権争いについて

親権についてご相談をいただくケースの多くがお母さんがお子さんを連れて別居されているという状況です。
その場合、基本的に母親が親権者と指定されるでしょうという見通しを申し上げます。
基本的にというのは例外があるからで、一つは母親の養育状況が子の福祉に反する場合です。
しかし、これは母親が弁護士に依頼して親権を争おうという場合にあまり見ないケースだと思います。
相手方はこじつけでも主張してくる場合がありますが・・・
もう一つはお子さん自身がお父さんと暮らしたいと言う場合です。
お子さんがそう言われる理由は単純にお父さんの方が好きだとか、母親の別居先が遠い場合元々住んでいたところの友達と離れたくないとかいろいろだと思いますが、最近の裁判所は結構お子さん本人の意見を重視するという印象を持っています。
昔は小さいお子さんだと判断能力がどうなのかと言われましたが、今は5歳ぐらいのお子さんの意見でも重視される感じです。
さすがに4歳ぐらいまでだと微妙かもしれませんが・・・

よくネットとかに書いてあることで当てにならないのは母性優先ときょうだいは一緒という原則だと思います。
母性は最近3歳ぐらいまでしか通用しないと思います。
大きなお子さんで持ち出しても裁判官に一蹴される感じです。
きょうだいの親権者が別々という結論は結構あります。
お子さんの希望が別れることが前提ですが、裁判所はむしろその方が落ち着きがよいのではないかと考えている節もあって、きょうだいだから一緒という考えはもはやないと思います。




 

I'm So Happy I Can't Stop Crying

私が好きなイギリスのシンガーのスティングの曲に

I'm So Happy I Can't Stop Crying

という曲があります。

離婚した父親の心情を描いた曲なのですが、弁護士が今話題の共同親権を取ってくれたというくだりがあります

そのうえで、
「僕たちは与えられた時間でできるだけのことをした」
「子供は母親と一緒にいるべき。誰でも知っていることだ」
「父親にときどき子供と遊ぶ以外何ができるだろう」
と続きます。

共同親権は父母が平等に子供を監護するかのようなイメージがありますが、そうではありません。
スティングの歌に出てくる父親は現在の制度における日本の父親とあまり変わらない感じがします。
法制度の違いはさておき、夫婦や親子の関係には普遍的なものがあるのではないでしょうか。



 
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