離婚手続き

10万円給付金について

コロナ対策の国民一律10万円給付金ですが、基準日は来週月曜日3月27日であるようです。
私は今回の給付金が世帯分を世帯主に支給することになったのは非常に問題だと思いますが、そうなってしまったので、これを前提に考える必要があります。

離婚前提の別居をされている場合、住民票を勝手に異動していいのかという相談を時々受けますが、住民票は生活の本拠に置くべきものであるので、別居であればまさに生活の本拠が違うわけですから、何ら問題ないと思います。

今回どうなのかわかりませんが、リーマンショックの時の給付金は基準日に住民届を出せばよかったらしいので、来週月曜日が最後のチャンスということになります。

現在の住所を知られたくないという理由で住民票を移していない場合は少なくとも世帯分離しておいたほうがよいでしょう。
申請書は住民登録上の住所に送付されることになっていますが、役所に再発行してもらうなり、送付先を変更してもらうなりの相談が必要でしょう。

なお、以上の住民票に関する説明はあくまで給付金の受給の観点から書いています。
住民登録はさまざまな制度に関わっていますので、異動によってどのような影響が及ぶかはそれぞれの窓口で確認される必要があるでしょう。

さて、別居中の妻の分をそのまま世帯主が受給してしまった場合どうなるのかというのは法律上興味深い点です。
一律給付金はあくまで個人に請求権が発生するもので、世帯主に支給されるのは手続きを簡便にするためであるのか、法律上受給権が世帯主に発生することになっているのか、まだよくわかりませんが、前者であれば勝手に世帯主が全部受給した場合不当利得や不法行為の問題になるはずです。
そうであれば、離婚調停や訴訟の中で、別居中の夫が受給してしまった妻分の給付金について、婚姻費用や財産分与の支払いにおいて考慮することができるということになると思います。
しかし、おそらくは後者になるのではないかという気がします。世帯員の同意が前提であるとすれば、同意の有無を巡って役所が紛争に巻き込まれる恐れがあるためそういう制度にしないのではないかと思います。
後者であれば、残念ながらそれは制度の問題であり、夫婦間においては解決できないということになってしまうでしょう。
請求することは考えられるが、お願いベースであるということになってしまうと思います。 

離婚公正証書と離婚調停

離婚調停を起こす前になんとか協議で合意して公正証書を作成する方法で離婚したいというご相談がときどきあります。
裁判所に行くのは大変そう、時間もお金もかかるのではないか・・・というふうに思われる方もいらっしゃるでしょう。

実際はどうかという話ですが、私は公正証書は意外と大変、という気がしています。
調停であれば内容に合意すれば文案は書記官が考えてくれます。
細部でもめだしたら裁判官が折り合うようお話ししてくださったりしてなんとかまとまるように進みます。

公証役場だとある程度公証人が文章を整えてはくれますが、基本案文は当事者が出さなければなりません。
また、公証人はあくまで文章を作る人で、まとめる立場ではないので、内容について当事者間で事前に十分なすりあわせが必要になります。

もちろん公正証書にもメリットはあって、調停より早くできるとか、裁判所で解決するより円満離婚的な感じになるということはあるでしょう。

しかし、どちらかというと、自己責任がかなり妥当する世界なので、公正証書で進めるならぜひ弁護士に相談することをお勧めしたいです。




 

電話会議による調停

家事調停では管轄の関係で当事者の住所が遠方の場合、電話会議によって進めることができます。裁判所が必要性を認めることが前提です(あまり近いと来てくださいと言われるでしょう)が、最近裁判所は積極的に電話会議を採用してくれると感じています。
当方が電話の場合の具体的なやり方は事務所に依頼者様に来ていただき、同席の上で裁判所からかかってきた電話をスピーカーホンに転送し、やりとりをするという形になります。
なお、離婚事件の成立の際には裁判所に行く必要があるのと、場合によっては裁判所が直接話したいので来て欲しいと言われることもあることはご留意いただく必要があります。 


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当事務所で使用しているスピーカーホン

海外在住の場合の離婚調停

別居して海外におられる方が国内にいる夫に対して離婚を申し入れたという調停が先日無事成立しました。
相手方が国内にいる場合、国外におられたままでも委任状をいただいて弁護士が出席する形で調停を進めることはできます。 
なお、離婚調停は成立時には基本的に来ていただく必要があります。
(テクニカルなことを言うと調停に代わる審判を出して貰って確定すれば出頭しなくても成立するということもありますが、本人が1回も来ていないという事案だとおそらく裁判官が出したがらないと思います)
婚姻費用のみの場合や離婚成立後の養育費・年金分割等だと成立も代理人でできると思います。(思うというのは裁判官の裁量の部分もあるからです)
この事件は1年ぐらいかかりましたが、成立までの間はラインやメール、電話等でやりとりしながら進めていました。
訴訟ですと基本的に書面のやりとりになるので海外におられても尋問以外はあまり不便はないと思うのですが、調停ですとその場の応答が求められる場合が多いので、緊密に連絡を取らせていただく必要はあります。
海外におられて離婚を考えておられる場合はぜひ当事務所にご相談ください。
 

離婚手続きのスケジュール

東京高裁が別居後3年で婚姻破綻を認めたという判例を紹介しましたが、多くの離婚事件は調停ないし和解で成立しますので、必ず3年必要というわけではありません。
では、どうしても相手方が応じないときというのはどのようなスケジュール感になるでしょうか。

離婚訴訟を提起するためには基本的には(例外は相手方が失踪している等です)調停が不成立になる必要がありますが、調停が不成立になっても自動的に訴訟に移行する制度にはなっていません。
こちら側が離婚を求める場合は任意の時点に提訴するということになりますので、どの時点で提訴するか、というのを考えることになります。

家裁に提訴して高裁判決までどの程度時間がかかるか、ということを考えてみます。
一般的に言って、家裁に訴訟を申し立てて判決が出るまで10ヶ月程度というところだと思います。
当然ながら審理内容によって長短はあります。また、裁判官によって進行管理が厳格な人とそうでない人がいるので、裁判官によっても変わるといえます。概ねならすと10ヶ月程度だと思います。
家裁判決で負けた場合、控訴して控訴審が始まるまで2,3ヶ月程度、高裁は既に家裁で審理されたことを前提にしますので、基本的に1,2回で結審しますから結審までに1,2ヶ月程度、結審して判決まで2ヶ月程度というところだと思います。
家裁で10ヶ月、控訴して6ヶ月程度ということになると、トータル16ヶ月程度ということになります。

逆算すると高裁判決時別居後3年になっているためには、提訴時に別居して1年8ヶ月程度ということになります。(繰り返しになりますが、別居後3年で必ず離婚判決が出るかということはまた別の問題です)

多くの訴訟は和解で終結しますので、判決を見通して提訴を待つかどうかというのは悩ましい判断になるのですが、離婚を求める側にとって時の経過は味方になるということはいえます。
調停や訴訟中の和解協議においても、以上のようなスケジュール感を念頭に交渉していくことになります。


 
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