財産分与

体験談の寄稿をいただきました

大変ありがたいことに終結した事件について、依頼者様より体験談の寄稿のお申し出があり、掲載させていただきます。
過分な評価をいただき、恐縮の限りです。

A様

夫は結婚当初から、何か気に入らないことがあると数週間〜1ヶ月ほど私を無視し続ける人でしたが、最後の頃には無視される期間が半年ほど続き、加えて物にあたり大きな音で威嚇されるようにもなりましたので、真剣に離婚を考え始めました。

精神的な虐待は、身体的DVや借金、浮気などと比べ、外から見えづらく、理解もされにくいです。私も無料の法律相談等に行ったりしましたが、「奥さんの辛抱が足りないのでは」という反応をされ、覚悟はしていたものの、余計に精神的ダメージを受ける日々でした。

そのため、精神的な虐待(モラルハラスメント)の構造について勉強したり、同じような境遇を乗り越えた体験者の声を読んだりすると共に、きちんとモラルハラスメントについて理解している弁護士さんをネットで探し、北嶋先生にたどり着きました。

とはいえ、北嶋先生はいたずらに相手の非を上げつらい声高に争う弁護士さんではありません。こんなに穏やかな先生で大丈夫だろうか?と最初は心配になるほど物腰が柔らかいのですが、ここぞという時に依頼者の利益を考え、毅然として動いてくださいました。

私は月々一定の生活費をいただく以外は元夫の収入を知りませんでしたが、先生が口座や不動産等の調査をしてくださり、年金分割の手はずまで整えてくださいました。

先生に出会わず自分一人で交渉を進めていたら、離婚後ならびに老後の生活も見据えた財産分与はあり得なかったと思います。もちろん、弁護士に依頼をするということは少なくない費用が発生しますが、それを補って余りある結果を見据えることができるケースも多いと思います。

今後は一生懸命仕事に邁進し、新しい人生を切り開いていきたいと思います。
北嶋先生ありがとうございました。

離婚協議中の住宅問題

夫名義で住宅ローンを組み、住宅の名義も夫名義ということはよくあると思います。
このような場合に夫が家を出る形で別居した後、自分が住宅ローンを払っているから出て行って欲しいという要求をされることもよくあるでしょう。

そのような場合、妻としては応じなければいけないものでしょうか。
基本的には応じなくてよいということになると思います。
婚姻中に取得した財産は名義のいかんを問わず、婚姻中は共有財産であるはずです。
すなわち、個々の財産はそれぞれの名義で管理されているかもしれませんが、それは対外的な問題であって、夫婦間においては共有ということになります。
簡単に言えば、「俺の家だから出て行け」というのは通用せず、「夫婦のものだから出て行く必要はない」ということです。

他方、債務を共有する制度はないので、債務は文字通り名義人の債務と言うことになります。 
従って、このような場合夫は妻に出て行けとはいえないが、住宅ローンは支払わなければならない、ということになります。
これは夫側にとって納得のいかない結論かもしれませんが、離婚における財産の処分は財産分与で解決されるということを考えると、離婚前の財産管理については婚姻費用の計算で考慮されるにとどまり、現状維持が基本になるといえると思います。

では、このような場合、夫が妻に出て行ってもらえないなら別居をやめてやはり自分もその家に住むと言い出したらどうでしょうか。
民法の問題で言うと、夫は別居時に不動産に対する占有権を失ったといえると思います。
大家さんが貸してる家に勝手に入れないように、共有であるから勝手に住んでもよいとはならないと思います。

 

収入も資産もない夫と離婚してお金がもらえるか

夫が無職で別れたい、夫の親と同居して生活が成り立っていたが、専業主婦だったので離婚すると経済的に苦しいのでお金を貰いたい、とかいう場合どうにかして支払わせたいのは山々ですが、無理なものは無理としか言いようがないところです。
財産がなければ財産分与はありえません。
こういう場合、婚姻中に苦労してらっしゃるので、慰謝料を貰いたいという希望もよくありますが、ただ無職なだけでは難しいと思います。
子供がいれば養育費はゼロにはならないとしても、微々たるものになります。
そうすると、ほぼ貰うものはないということになります。

どうすればよいのかというと、とにかく離婚届に判を押してもらって再出発するほかないのではないかと思います。

なぜか世の中には慰謝料に対する過大な期待があると思います。
夫本人が払えなくても親が払ってくれるのではないか、と期待される方もいらっしゃるようです。
しかし、判決で慰謝料が認められる場合は一般に思われているより限定的ですし、その額も期待するほどではないと思います。

であるならば離婚自体はさっさと成立させて夫からの給付をあてにせず生活していく方法を考えるほかないと思います。

 
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