2008年03月01日

「痴人の愛・細雪・鍵・瘋癲老人日記」

谷崎文学を続けざまに読んだ。。

痴人の愛…
主人公“譲治”はアホか?!…笑 
主人公が見出して育てたナオミ…
成熟するにつれて妖艶さを増しついに主人公はナオミの愛欲の虜となり
生活も廃退してゆく。。

アホか…
と、云ったものの解からん訳では決して無い。。
溺れる恋感情は解からん訳では無い。。
恋・愛を越えたところに置かれた男と女…
結局のところ、人間は「欲」の塊だわ。。

「欲」のまま生きて行ったら廃退する。。
それでも「ヤメラレナイ」人間の弱さが…肉欲・嫉妬・金・生活…
グッチャグッチャに入り混じっているからこの小説は面白い。。

だから
最後まで読めちゃったんだなあ。。
こんなハタメタな道徳感情も無い女に惚れたら最後。。
惚れる方もまた同じくハタメタな弱い男。
自分自身をこの主人公“譲治”に映して読む進める読者が
この世の中には大勢居るだろうな
と思いながら…あたしも読み切った。。
あたしも正直、この主人公“譲治”の狂乱振りの愛欲感情…
…よーくわかる。。

細雪…
大阪船場に古い暖簾を誇る薪岡家の四人姉妹
鶴子・幸子・雪子・妙子が織りなす人間模様…
ん…
“お嬢”すぎるぜ!って感じだわあ。。
上・中・下巻と三巻の長編小説…
下巻の最後の最後で…
「下痢はとうとうその日も止まらず、汽車に乗ってからもまだ続いていた。」
…タイトルの美しさからは想像も出来ないラストの言葉達。。
まさかこんな結末なんて!
下痢に最終的な「美」を見出したんか?!谷崎潤一郎さん?!
あたし、「え!?」
「これで終わり!?こーんなに長く長く引っぱって!?えーー!??」
って感じだった。。
でも…谷崎潤一郎は、女心を表現するのがうまいなあ。。

鍵…
こんなにイライラさせられた小説は久し振りだー。。笑
アホか!?この夫婦は…
夫婦の日記を交互に示す手法で性の深奥を描いた小説なんだけど
夫の日記がカタカナでツラツラ表記してあるから
読むのが単純に億劫やあーーー。。
この女房は…痴人の愛のナオミよりもタチが悪く思える。。
でもね
なんかね
こんなカタチの夫婦っていうのもきっとある!
こんなカタチの男と女って…きっといる!
って読んでいて思わせるから
イライラしながら最後まで読んじゃうんだ。。

瘋癲老人日記…
同じくカタカナ日記に3分の1を読んだところで断念。。

ん。。
谷崎潤一郎氏…
激動の明治・大正・昭和と三時代を生き抜いた作家…
暫くは読まないだろうけど…
またきっと読みたくなるんだ。。谷崎文学を。。
…そう思わせるPOWER…

すげぇなぁ。。「痴人の愛・細雪・鍵・瘋癲老人日記」

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