2018年02月20日

政令市初の自動運転レベル4(車内運転席無人)を名古屋で

IMG_0261未来の話と考えられていた車の自動運転が現実的な段階に入ってきた。フォードなどアメリカ勢は2021年の市場投入を目指して完全自動運転車の開発を進めている。また、日本においても2025年頃には完全自動運転が実現する可能性が高いとされている。

さて、愛知県は、最新の技術開発動向を踏まえ、国の規制緩和の動きに連動した最先端の遠隔型自動運転システムにおける実証実験を県内10市町の協力の下、アイサンテクノロジー株式会社に事業委託して実施している。

愛知県の狙いは、自動車産業が集積する強みをいかし、自動運転の技術蓄積で先行するもの。なお、一般公道における自動運転レベル4(車内運転席無人)による実証実験は、昨年12月の幸田町での実験が全国初。今年2月には春日井市で実証実験をおこない、この度、政令市では初となる車内運転席無人による自動運転での実証実験を名古屋市でおこなうこととなった。

■ 政令市初 レベル4による一般公道実証実験
・とき
 2月22日(木)午後2時30分〜午後4時30分まで
 大村知事と河村市長の試乗は午後2時30分から30分間
・実施ルート
 名古屋市役所本庁舎(河村市長試乗)〜愛知県庁本庁舎(大村知事試乗)〜愛知県三の丸庁舎〜愛知県庁本庁舎

さて関係者の懸念は、AIが想定していない突発的な事態の発生によるトラブル。人が飛び出したり、自転車が公道上を逆走運転したりなど、一般公道ではさまざまな事態が発生する。それらの問題にどのように対応するのか、そのデータをしっかり蓄積することになる。

一方、あらゆる事態に対応すべくプログラミングされたAIも、実証実験車内の偶発的な事故への対応は困難だ。後部座席に隣り合わせで着座する大村知事と河村市長。車内で、どんな事態が発生するのか、一同、固唾を飲んで見守っている。


minami758 at 00:05|PermalinkComments(5)10.経済・産業 | 32.愛知県政

2018年02月19日

2月定例会開会

2月19日、平成30年度の予算等を審査する2月定例会が開会した。

■ 平成30年度予算額
一般会計 1兆2,097億3,800万円
特別会計 1兆594億7,800万円
公営企業会計 4,340億6,300万円
総計 2兆7,032億7,900万円

■ 2月定例会 市長提案理由説明概要
【一般会計】
・子ども親総合支援基金設置
・保育士確保に向け奨学金返済支援事業
・在宅医療介護連携の推進
・災害に強いまちづくり
・名古屋場内トイレの洋式化
・国際展示場第1展示館移転改築
・東山動物園の整備
・本丸御殿完成公開に合わせた完成記念事業を実施
・名古屋駅ターミナル機能強化
・久屋公園エリアの整備新たな路面公共交通システムの検討
・上飯田連絡線における高齢者の交通料金軽減
・認知症施策の推進
・名古屋駅に救急隊を配置
・区長公舎の借り上げ
・中志段味土地区画整理事業における再建計画策定支援
・可動式防護柵による大津通中央分離帯の整備
・商店街において敬老パス・マナカ等決済用端末の導入支援
・アセットマネジメント基金の設置

【予算関連議案】
・法人市民税減税の2019年度からの廃止

■ 平成30年度予算の概要


minami758 at 21:38|PermalinkComments(5)31.名古屋市政 | 1.名古屋市議会

2018年02月18日

アセットマネジメント基金の設置で何が変わるのか?

名古屋市の市設建築物は、戦後の急激な人口増加に伴う社会的ニーズなどに対応するため、その多くが
昭和40年代から60年代にかけて整備されてきた。そのため、老朽化の問題や、それに伴う維持更新費用の問題が本格化する時期が近づいてきている。そこで、名古屋市は市の施設の再編整備を確実に進めるため、その財源として、「名古屋市アセットマネジメント基金」を設置する条例案を2月市会に提出する。

■ 市の施設
施設数 約2700施設
総延床面積 約1000万(ナゴヤドーム 約200個分)
維持更新費用 年平均748億円
※ 1人当たりの施設建築物保有量(延床面積)は4.4屐人口100万人以上の政令指定都市の中で3番目に多い。

■ 再編整備の例
・1区1館施設の見直し
・類似・重複機能の統合
・交通利便性の高い駅そば生活圏への再配置
・学校の統廃合
・学校施設の複合化、公共施設の再配置
・市営住宅の管理戸数の見直し・民間ストックの活用
など。

これら再編整備により生み出した市の土地等の不用資産の売却代や市の土地の民間への貸付等に収益を将来の施設整備の財源に柔軟に活用できるよう施設整備基金(アセット基金)を創設し、積み立てを行っていく。

施設の集約化や複合化による整備等、アセットマネジメントの推進に要する費用の財源に充てる場合に基金を取り崩す。なお、基金の財源として、平成30年度は財政調整基金から20億円を取り崩すとともに土地売却代等の財産収入1億円を合わせた21億円をアセット推進のための種銭とする考え。

しかし...

「市設建築物再編整備の方針」において掲げた「少なくとも、2050年度末までに2012年度(平成24年度)末と比較して保有資産量(延床面積 約1,000万)の10%削減をめざす」としながら、一方で、本市のハコモノへの執着は衰えず、未だに年々増加傾向にあるのは残念でならない。アセットマネジメント基金が、まちがってもハコモノの増大につながることなく、ハコモノ行政からの脱却を目指す条例となるよう制度設計することが大事だ。


minami758 at 21:18|PermalinkComments(2)31.名古屋市政 | 7.財政

2018年02月17日

羽生金&宇野銀 パブリックビューイングで歴史的快挙

IMG_0213日本ガイシアリーナで開催された「平昌オリンピック男子フィギュアスケートフリー競技 パブリックビューイング」。名古屋市東区出身の宇野昌磨選手、絶対王者 羽生結弦選手のメダルをかけた戦いを、河村市長、松井市議、杉崎教育長、そして300人の市民のみなさんとともに応援した。

羽生選手、宇野昌磨選手、すばらしい滑りだった。

IMG_0248スポーツは筋書きのないドラマというが、私たちが願い、そして思い描いていた通りのドラマが目の前で展開された。羽生選手が金メダル、そして宇野昌磨選手が逆転の銀メダルを獲得。 パブリックビューイング会場は涙、涙、涙...会場に集まった観客は手に手を取って大喜び。この感激を会場の皆さんと共有できたのは、大変な感動。

IMG_0221■ 羽生結弦選手
ショートプログラムトップ通過の羽生選手は、フリーでも206.17点をマークし、合計317.85点を獲得。オリンピック男子男子フィギュアスケート66年ぶりとなる連覇を達成した。重大なけがのため十分な練習もできなかったにもかかわらず、大きなミスなく演技を終えた。演技の間、心臓バクバクだった。

IMG_0237■ 宇野昌磨選手
冒頭の4回転ループで転倒したときには、パブリックビューイング会場は悲鳴に包まれたが、その後は完璧に演技をこなし202.73点をマーク。ショートプログラムと合わせて306.90点となり、ハビエル・フェルナンダスを抜いて逆転の銀メダル。羽生結弦選手とワンツーフィニッシュ。

IMG_0247名古屋市役所本庁舎玄関には、早速「祝銀メダル! 宇野昌磨選手」を知らせる横断幕が掲げられた。

※ 最下段写真は宇野昌磨選手の応援寄せ書き。河村市長、松井市議。杉崎教育長とともに、パブ会場で掲げた。中央に書かれてある「信じる!!宇野昌磨」は、宇野昌磨選手の直筆。

minami758 at 16:22|PermalinkComments(3)25.スポーツ 

2018年02月16日

住居専用地域で民泊制限へ

住宅に有料で客を泊める「住宅宿泊事業(民泊)」が6月15日に解禁されるのを控え、名古屋市は2月定例会に、住宅専用地域において、住宅宿泊事業を実施する区域、期間を制限する条例を提案する。これは、訪日外国人が急増する中、多様化する宿泊ニーズに対応して普及が進む民泊サービスについて、「生活環境の悪化を防ぐために必要がある」として、条例で区域や期間を制限するもの。

■ 民泊の実施の制限に関する条例の内容
・制限する区域
住宅専用地域(第一種住宅専用地域、第二種低層住宅専用地域、第一種中高層住宅専用地域、第二種中高層住宅専用地域)
・制限する期間
月曜日の正午から金曜日の正午までの期間
・施行期日
平成30年6月15日

6月施行の住宅宿泊事業法(民泊新法)では、民泊事業者が都道府県や政令指定都市、中核市などに届け出れば、年180日以内の営業が可能になる。

一方、名古屋市は、住居専用地域では市民が居住しており、外国人が宿泊すると騒音など民泊による生活環境の悪化が懸念されるため、同地域では民泊事業を実施する際には、平日の営業を禁止すると判断。条例で期間を規制することとしたもの。正直、ん〜という感じ。

仮に外国人が住居地域で民泊していた場合、金曜日の午後から月曜日の午前中は、民泊を利用し、月曜日から金曜までは商業地等のホテルに移動することになる。旅館やホテルと違って、民泊ではせいぜい1世帯から数世帯程度の受け入れしか想定しておらず、地域の環境がそれほど悪化するとは思えない。国が規制緩和を進めようとする中、規制を強化しようとする市の姿勢には相応の根拠と納得のいく説明が必要だ。

一方、宿泊業においては保健所指導により衛生管理として風呂や寝具の消毒を含めた定期的な清掃・洗濯が義務付けられているが、民泊では実質的に家主・管理人の裁量任せとなっており、宿泊者が不利益を被る危険性が否定できない。また、火災・地震・津波などの災害が発生した場合、宿泊業者は、宿泊者を避難誘導しなければならないとされているが、スタッフが常駐しない民泊では、日本語を話すことができない外国人が宿泊することも想定される中、訪日外国人の安全の確保が課題となっており、民泊には課題が少なくない。

なお、民泊条例は2月定例会で審査され、条例の可否が決する。


minami758 at 23:55|PermalinkComments(8)31.名古屋市政 | 29.観光

2018年02月15日

名古屋市出身の宇野昌磨選手をパブリックビューイングで...

平昌2018オリンピック冬季競技大会男子フィギュアスケートフリー競技 パブリックビューイングが行われる。名古屋市出身の宇野昌磨選手や前回大会金メダルの羽生結弦選手、田中刑事選手が、メダルをかけて出場する予定。

前回のパブリックビューイングは村上佳菜子選手、鈴木明子選手、浅田真央選手が出場した2014ソチオリンピック女子フィギュアスケートフリー競技で行われた。午後11時30分開場、午前4時まで放送されたが、深夜にもかかわらず400人の市民が参加。河村名古屋市長、大村愛知県知事、OSU48のみなさん、はち丸・だなも・エビザベス・しだみこちゃんも応援にかけつけた。

なお、平昌パブリックビューイングでは、河村市長は地元出身の宇野昌磨選手の応援のため、午後1時30分前後には、日本ガイシアリーナアイスリンクに入る予定だ。

■ パブリックビューイングの概要
とき
・2月17日(土)午前10時から午後2時30分(放映予定により、変更される場合あり)
ところ
・日本ガイシアリーナアイスリンク観客席(南区東又兵ヱ町5丁目1番地の5)
その他
・入場無料(事前申込不要)
・観客席等は防寒着必要
・愛知県スケート連盟の協力により、地元選手による模範演技や、競技観戦ポイントの紹介なども実施。


minami758 at 11:02|PermalinkComments(0)31.名古屋市政 | 25.スポーツ

2018年02月14日

St. Valentine's Day

IMG_00822月14日はバレンタインデー。

お姉さま方から、励ましの意味を込めて、ギリチョコをいくつかいただいた。気に留めていただき感謝。また、次女から手作りのチョコレートクッキー(写真)をもらって、ほくほく...(^o^)

minami758 at 21:19|PermalinkComments(1)28.Private 

2018年02月13日

スチコン給食 始動。

IMG_0068スチコン(スチームコンベクションオーブン)はスチーム(水蒸気)とコンベクションオーブン(熱風)の量を設定して調理を行う多機能加熱調理機器。「焼く」「煮る」「炊く」「炒める」「揚げる」「茹でる」「蒸す」「温める」など、加熱調理の約8割をこなすことが可能だ。スチコンは、効率的にたくさんの料理を均一に仕上げられるため、ホテルやレストラン、全国の学校給食や病院の食事など、大量調理が必要な施設で活用されているものの、機器が高額なこと、また、機器設置場所の確保が必要なことから、名古屋市立小学校では導入されてこなかった。

IMG_0069しかし、平成28年度の本会議質問で、浅井正仁議員(中川区:自民)がその必要性を取り上げたことから、平成29年度、明治小学校(南区)と千代田橋小学校(千種区)の2校で試行的に導入。両校では、献立をスチコンで調理可能なメニューに一部変更し、子どもたちに提供している。

さて、スチコン給食の実態を調査するため、2月13日、浅井正仁議員、伊神邦彦議員とヨコイで千代田橋小学校に出向き、5年生の子どもたちと、スチコンで調理した給食をいただいた。また、CBC夏目アナもスチコン給食の「食レポ」がてら取材に訪れた。

この日のメニューは、さわらの焼き魚。従来の給食では、魚といえば魚フライなど揚げ物ばかりで、焼き魚の提供は困難だったが、スチコンの導入で、焼き魚の提供が可能になった。

子どもたちの反応は...

「さかな、うますぎるっ!!」

夏目アナは食レポで

「外はカリッと、中はふんわりしておいしい。」

今後、予算を確保し全市的にスチコンを導入をめざすことになるが、課題はスチコン導入費約200万円+設置工事費と、給食調理所にスチコンを置く場所がない学校が多いこと。なお、スチコン給食の模様は、CBCテレビイッポウ(2月13日夕方)でも報道(写真)された。

■ スチコンの特徴
・学校給食は揚げ物が多いが、スチコンの導入で、焼き物が可能に。また、食品の表面にオイルをスプレーして加熱するだけなので、大量な揚げ油が不要。食材の油が落ちるのでヘルシー。

・食品中心温度で焼き上がりを決めることが可能となるため、食材の生焼けの心配がない。

・スチームを利用してゆでものを調理するため、大量の湯を沸かす必要がない。また、水の中に食材を入れてゆでることがないため、ビタミンの流失が少ない。

・熱伝導が均一なため、スチコンに入れたあと調理員さんがかき混ぜたり、焼き魚を裏返したりするなどの手間がいらない。オーブンのようなムラもなく、焼き上がりが均一。

・煮物を調理する場合も丸釜をかき混ぜる重労働の必要がない。

・自動洗浄機能がついているため、使用後、丸釜のように水をかけて洗う必要がない。給食調理員さんの労力が軽減される。


minami758 at 21:55|PermalinkComments(13)31.名古屋市政 | 14.教育

2018年02月12日

HC名古屋 シーズン最多勝更新

27655471_968378696657905_3057685024546750506_n日本ハンドボールリーグ女子第22週目が開催された2月12日(月)、地元HC名古屋vsプレステージ・インターナショナル アランマーレの試合がブラザー体育館(名古屋市瑞穂区)で開催され、HC名古屋が25-14でアランマーレを降し11点の大差で勝利した (^o^)/

HC名古屋は今日の勝利でシーズン最多勝を更新し5勝目(15敗)。一方、1点差負けの試合が4試合、2-3点負けの試合も数試合あることから、もう一段の試合運びの強さを獲得できれば、さらに勝利を積み重ねることができそうだ。

27657077_968378713324570_3984035633417278602_n今シーズンも残すところあと4試合。HC名古屋の今シーズンの目標であるプレーオフ進出は難しくなったが、来シーズンはぜひ悲願のプレーオフ進出に向け、新井翔太ヘッドコーチの指導の下、あと1点が取れるチームとしたい。

毎試合のように熱心な応援をいただいているサポーターの皆様、スポンサーの皆様、関係の皆様に感謝するとともに、今後とも応援をよろしくお願いいたします。
HC名古屋 横井利明

27655545_968378619991246_2899574193767811331_n■ 今後の試合
2月18日(日)13:00〜
ブラックブルズ岐阜 × HC名古屋(飛騨高山ビッグアリーナ)

2月24日(土)13:00〜
HC名古屋 vs オムロン(枇杷島スポーツセンター)

3月1日(木)18:00〜
HC名古屋 vs 広島メイプルレッズ(ブラザー体育館)

3月10日(土)13:00〜
HC名古屋 vs 三重バイオレットアイリス(中村スポーツセンター)


minami758 at 23:55|PermalinkComments(1)25.スポーツ 

2018年02月11日

南区出身の須崎海羽選手がピョンチャンへ

南区出身の須崎海羽(すざきみう)選手がピョンチャン五輪フィギュアスケートペアに出場する。愛らしいルックスも相まって急速にファンも増え、南区では大変な話題となっている。

須崎選手は、名古屋市立明治小学校(南区)、明豊中学校(南区)卒業、中京大学附属中京高等学校在学中の18歳。今日2月11日におこなわれたフィギュアスケート団体戦では、須崎海羽/木原龍一組がペアフリースケーティングに出場し、自己ベストをたたき出し5位となった。

2月14日(水) 10時には、木原龍一選手とペアを組み、今度はフィギュアスケート ペアショートプログラムに挑む。目標は2月15日(木)におこなわれるフリー進出。14日にはテレビの前で須崎選手の活躍を応援したい。

■ ピョンチャン五輪フィギュアスケート団体戦 須崎海羽/木原龍一ペア  YouTube


minami758 at 22:13|PermalinkComments(1)23.南区 | 25.スポーツ

2018年02月10日

法人市民税減税廃止へ (2)

IMG_0034今回、法人市民税見直しに伴い、名古屋市が導入するという「企業寄付促進特例税制」。法人が5,000円以上の寄付を行い、かつ申請した場合に限り、寄付額の69%分相当額を還付する制度の導入(今回対象とする寄付は損金算入されるため寄付額の31%が軽減されるため、69%分と合わせて全額が減免される。)により、河村市長は、法人市民税減税のうち、1/2にあたる17億円(平成30年度予算ベース)を「寄付文化の醸成」にあてる考えだ。しかし、突然の税制の突然の変更は、市民に多大な混乱をもたらす可能性がある。また、そもそも経営の厳しいまたは規模の小さい中小・零細企業は今回の見直しで、法人市民税減税は完全廃止となる。

IMG_0035■ 企業寄付促進特例税制の課題
1. 市内法人が名古屋市の指定した団体へ寄付した額の69%(上限額を法人税税額の2.5%)を還付するとしたものの、企業寄付促進特例税制は2年間の時限措置。2年後には再び制度廃止されることから、市民や企業にはわかりにくいだけでなく、混乱をもたらす可能性がある。

2. 本市に対する法人の寄付実績は平成28年度は1億円余。仮にこれら法人のすべてが申請したとしても、財源17億円のうち、約16億円は不用額となり、企業寄付促進特例税制財源の大半は翌年度に繰り越され、結局は一般財源に組み込まれる結果となる。つまり、企業寄付促進特例税制17億円の大半は、一般財源に組み込まれる可能性が高い。

3. 寄付対象は、名古屋市、愛知県共同募金会、日本赤十字社愛知県支部、市が指定する社会福祉法人やNPO(特定非営利活動法人)などに限定される。なぜ、わざわざ愛知県を寄付対象からはずしたのか気になるところだ。市内には文化・スポーツ、教育など、愛知県の施設・施策も多く、また今後、建設される愛知県体育館など市民の関心も高い施設も少なくない。

4. 企業寄付促進特例税制の対象となるNPO法人などの寄付先、並びに、税制変更の周知はなかなか難しく、寄付したものの、還付を知らない法人やNPOが多数生まれる可能性があり、混乱を招きそうだ。

5. 法人の半数以上を占める法人市民税47,500円の事業者、いわゆる従業員50人以下、資本金1千万円以下の中小・零細企業の多くは、今回の制度変更により、法人市民税減税は完全に「ゼロ」となり、「地域経済の活性化」とした減税条例の目的から中小・零細企業は完全に外されることになる。

6. 税制の悪用による不正な税の還付が懸念される制度設計。

7. 17億円という多額の税金を大企業に還付し寄付を募るという、自治体の税のあり方としてそもそもそれが正しいのかどうかといった議論が市民から出かねない。

いずれにしても、効果のない事業は見直し、子育て支援を始めとしたより時代が求める施策にシフトするという河村市長の姿勢には共感するものがある。一方で、今回の制度改正で、市民への広報のあり方、施策の整合性、公平性など、市民の疑問にも丁寧に答える責務を負っている。

これら法人市民税減税の廃止ならびに、企業寄付促進特例税制については、2月市会において審査され、その是非を決する予定だ。


minami758 at 05:31|PermalinkComments(8)31.名古屋市政 | 8.減税

2018年02月09日

法人市民税減税廃止へ (1)

IMG_0036河村市長が「法人市民税減税廃止」の大英断。

河村市長が政策の一丁目一番地に掲げ、また党名にも減税の文字を冠するなど、最後の最後までこだわってきた「市民税減税」。そのうち「法人市民税減税」を廃止する条例案を2月市会に提出する。

IMG_0037■ 法人市民税5%減税廃止に向けたスケジュール
平成31年度より、法人市民税減税廃止に伴う財源34億円のうち、1/2にあたる17億円(平成30年ベース)を一般財源化。また、残りの1/2を「寄付文化の醸成」にあてるため、法人が5,000円以上の寄付を行い、かつ申請した場合に限り、寄付額の69%分相当額を還付する。ただし、法人市民税の2.5%相当分を上限とする。なお、適用は平成31年4月1日から2年間の時限措置。平成33年4月1日以降は、法人市民税減税は完全に廃止。

さて、市民税5%減税の廃止に向けた検討が大きく進んだのは、昨年11月15日に公表された財政福祉委員会。名古屋市財政局が行った市民税減税の検証において、減税による効果が全く見当たらないことから、河村市長も見直しを示唆し、またヨコイも見直しを進言していた。

■ 市民税5%減税の検証結果(平成29年11月15日公表)
市がまとめた「市民税5%減税の検証」で、減税しないほうが経済効果が高いという結論が出された。
・信頼性のあるモデルで出された分析結果において、減税した場合より減税しない場合の経済効果が上回った。
・法人アンケートの結果から、法人の減税には新たな投資や雇用の拡大に対するインセンティブが十分機能しているとは言えないとした。
・寄付文化の醸成に関する減税の寄与度は限定的であるとした。

■ 財界からも疑問の声
法人市民税減税により、直接恩恵を受けているはずの財界からも、「名古屋圏で活動する市民・企業の経済発展のため、そして次世代を担う子どもたちのため、また福祉・医療・災害対策等を含めた安心安全なまちづくりのため、そして名古屋駅周辺や港活性化を含めた観光文化交流のため、市として方向性をもって投資に充てるべき」と市民税減税に対する見直しの声が高まっていた。

■ 歴史的転換点を迎えた河村市政
河村市政は「法人市民税減税廃止」で、大きな歴史的転換点を迎えることになる。「地域委員会」「議員報酬半減」「市民税減税」の3本柱を公約の柱として掲げてきた河村市長だが、今回の見直しで、個人市民税減税部分は残ったものの、ほぼすべての公約を失うことになる。

■ 河村市長には説明責任
「効果のない事業は見直す」というのは、行財政改革の基本。自らの信念を曲げてでも、効果のない、または低い事業を見直し、子育て支援など、より市民にとって必要な事業にシフトするといった河村市長の英断をまずは称えたい。一方で、税制は継続が重要だ。ころころ変わるようでは、税に対する信頼を失いかねない。河村市長は、なぜ、法人市民税の廃止に至る決断を行ったのか、市民に説明が求められるとともに、法人市民税は断念したが個人市民税は継続することになった理由についても、詳しい説明を求められることになる。

minami758 at 17:02|PermalinkComments(7)31.名古屋市政 | 8.減税

2018年02月08日

愛知県が国際展示場を整備することになった背景は...

平成27年2月、大村知事は河村市長に、展示場整備計画を速やかに進めるよう強く求めている。「日本最大の展示場である東京国際展示場(ビッグサイト)は、東京オリンピックのメディアセンターとして、20か月間使用されることから、展示場としての活動が大幅に制約を受ける。ビッグサイトの受け皿となれるのは、ものづくり愛知しかないし、またこの地域の経済発展のチャンスを逃すわけにはいかない。河村市長、名古屋市内で展示場を整備するのがベストだ。しかしオリンピックの開催まで時間はなく、来年2月までには建設可能な候補地を決定する必要がある。1年以内にな候補地を名古屋市として示してほしい。県も応分の努力は惜しまない。」

大村知事が愛知県内での展示場整備を進める決意をしたのは、ビッグサイトがもたらす経済への効果をこの愛知・名古屋にもたらそうと狙ったもの。

東京オリンピック開催に伴い、ビッグサイトはメディアセンターとして活用されることから、展示場としての活動を長期にわたって休止する。2020年4月からの7か月間だけでも関連企業は約1兆2,000億円もの売上げを失い、とりわけ装飾、電気、工事、警備、印刷などの展示会支援企業は1,300億円の売上げを喪失。経済への影響は甚大。さらに、国内だけでなく、海外企業8,000社、7万人のバイヤーが来日できなくなり、訪日ビジネスマンが激減する。

大村知事はその受け皿として、名古屋市内でビッグサイト級の展示場を整備すれば、日本の経済発展に寄与するだけでなく、未来にわたって、この地域の発展の原動力になると考えた。

しかし、当時、名古屋市は稲永ふ頭における展示場整備を検討していた。大村知事は「稲永ふ頭では十数社の事業者が現に業をおこなっている。移転する先も全くめどもたたない。駅もなく道路も不十分。稲永ふ頭での展示場整備には時間と多額のコストが必要となるし、東京オリンピックにも当然間に合わない。稲永ふ頭では展示場整備は不可能だ。市内で展示場を整備するためにも他の場所を検討してほしい。」と伝えていた。

しかし、名古屋市は「稲永ふ頭」での検討方針を変えず、結局、全く進展のないまま、なんら調整も検討もされることなく、白紙のまま貴重な1年が経過した。

1年後の平成28年2月、大村知事は河村市長に伝えた。「約束通り1年待った。しかし、いくら待っても名古屋市は全く動こうとしない。一方で、東京オリンピックの開催に伴うビッグサイトの休止は待ったなしだ。愛知・名古屋が日本の経済発展のために今行動を起こさなければならない。名古屋がやらないのであれば、愛知県がやる。」

大村知事は、名古屋市が立ち止まっていた1年間を使い、県内の様々な候補地をリストアップ。展示場建設の可否を判断するため評価表を作成。空港島での展示場計画がベストではなくともベターと判断し、すでに整備構想を取りまとめ、事業可能性が十分あると判断していた。

一方、河村市長は大村知事の「本気」を十分理解していなかった。1年の期限が過ぎた平成28年2月、大村知事が空港島内での6万平方メートル規模の展示場計画を河村市長に内々に伝えると、河村市長はあわてて、「空見地区における大規模展示場整備構想」発表。県の構想を断念させようとやっきになったものの、そもそも「空見地区構想」は、愛知県や地主との交渉も不十分なまま、言ってみただけ構想。私たち展事業を研究し進める立場の者からすれば、「空見地区構想」は思いつき程度の構想。100%実現不可能な計画だった。

この時点で、すでに勝負は決していた。

平成27年2月時点で、大村知事が「空見地区構想、とってもいいね〜\(^o^)/」と誤って評価することがあれば、空港島での計画もストップし、愛知・名古屋は経済発展のチャンスを失っていたばかりか、日本全体がマイナスの影響を受けることになっていた。

今回こそ名古屋市は責任の所在をはっきりさせ、問題点を浮き彫りにすることで、もう1度名古屋市が正常な自治体として機能する状態に戻さなければならない。そうでなければ、これからも市民は多大な損失をこうむり、企業にとっても引き続き経済発展のチャンスを逃すことになる。

この9年間で、名古屋市民は多大な負の遺産を背負ってしまった。
(このシリーズ終わり)

minami758 at 07:54|PermalinkComments(16)31.名古屋市政 | 10.経済・産業

2018年02月07日

空見地区における大規模展示場整備計画 断念を表明(2)

■ 断念の責任は市にはなく知事や地権者の責任?
「空見地区」は土壌汚染で問題になった豊洲と同様、ガス製造プラント跡地。土壌汚染対策法に基づく調査と必要な措置が必要となり、相当の時間と費用が必要となる。 名古屋市は当初、「都市ガス製造プラントの廃止時に東邦ガスが自主的に土壌調査をし、適切な対策を講じており、すでに汚染は除去されている」と議会に説明していたが、後に土壌調査は一部にとどまっており、虚偽説明であったことが明らかとなっている。この土壌汚染除去には多大な時間と財政負担が必要となることから、大村知事も事業性がないと指摘していた。

さらに市担当者は「東邦ガスは名古屋市への土地の貸し付けを了承している」と議会に説明していたが、これも誤りだったことが明らかとなっている。東邦ガスは、当初から県市双方の合意が条件であったと説明している。

また、不整形な土地であることから、せいぜい35,000平方メートル程度の展示場しかできないにもかかわらず、50,000平方メートルの展示場の建設が可能だと議会には説明。愛知県も50,000平方メートルもの展示場計画には無理があるとしていた。なお、世界標準の展示場面積は今や10万平方メートルであり、35,000平方メートル程度では「大規模展示場」と標榜することには無理がある。

最寄りのあおなみ線の駅まで遠く、道路アクセスも限られ、駐車場が付帯されない展示場では、事業性が低いことは明らか。一方、新駅を設置したり、付近にあらたに駐車場を整備すれば莫大な財政負担が必要となる。また、新駅から展示場までつなぐ片側3車線の道路をまたぐデッキも必要となり、財政負担は膨大で事業は成り立たない。

つまり、議会やマスコミに対して再三にわたり市が誤った説明をおこなっていたことで、議会の議決に影響を及ぼしたことは否定できず、議会や県、港湾事業者の信頼を失っていった。

県から再三無理があるとの指摘を受けながら、市は整備可能な場所を避け、あえて整備困難な場所を選定。その結果、展示場計画が次々に破綻していったにもかかわらず、その責任を知事に負わせるなど、日本を代表する自治体とは思えない恥ずべき対応に終始している。拙速な計画経済発展のチャンスを失った責任は市にあるにもかかわらず、空見断念の責任は県にあると説明。県との関係をさらに悪化させた。さらに、空見地区における大規模展示場整備計画の断念に関する記者会見は、事前に県知事ならびに県への報告はなく、不信を買う結果となった。

■ 大規模展示場計画を進めるためには体制の一新が必要
ここ7年間の本市の展示場に対する対応を見ていると、整備が全く不可能であると市内部でも判断していたにもかかわらず、「稲永ふ頭」や「空見地区」における大規模展示場計画を河村市長に持ちかけ、いたずらに時間稼ぎをしながら河村市長の構想を阻害してきた市担当者の責任は免れない。

また、愛知県は「平成28年2月2日に問題点を指摘して以降、1年以上、問題点の指摘に対して市からのリアクションはない」と公表するなど、市には全く整備に向けた努力・調整をしてこなかったことからも、展示場整備に対する消極的な姿勢はうかがえる。

そして、事業が進まないことを知事の責任とすることで、県市の対立をあおり、さらに事業を停滞させるなど、名古屋市の責任は極めて重大。私もかつて、空港まで名鉄で20分、名古屋駅まで10分の名鉄駅前の好立地で、高速道路が直結できうる「大規模展示場適地」について、地権者のおおよその合意を得たうえで市に提案するなど、努力を重ねてきた。しかし、担当者は市長に「あの土地は埋め立て地で大規模な建物は立たない」と、誤った情報を流し、私の提案にも真っ向から反対。しかし、ヨコイが提案した候補地は、現在、展示場よりはるかに高さのある市内有数の巨大な物流センターが相次いで建設中。「あの土地は建物が立たないからダメ」とした市の説明が虚偽であったことは明白。実は展示場を整備したくないのは市自身だと判断せざるを得ない。

市民や経済界はこれら市長並びに当局の対応によって、得るべき利益を失ってきた。河村市長がもし大規模展示場の整備が必要だと判断するのなら、今こそ体制を大幅に刷新する必要がありそうだ。


minami758 at 00:05|PermalinkComments(5)31.名古屋市政 | 10.経済・産業

2018年02月06日

空見地区における大規模展示場整備計画 断念を表明(1)

河村市長は、2月5日夕、空見地区における大規模展示場整備計画を断念すると表明した。

市担当者に「空見を断念することを県にきちんと伝えてから記者会見したのか?」とうかがったところ、「知事には直接伝えていないが、県の担当者には伝えている。」と回答。しかし、愛知県ならびに知事に確認したところ、市から記者会見については何ら説明は受けていないことが判明。こんなところからも、県と市のぎくしゃくが生まれていることをまだ自覚しないのか。

観光文化交流局長から送られてきた「大規模展示場整備に関する市長方針について」と題したFAXは以下の通り。

■ 大規模展示場整備に関する市長方針について
私どもが現在検討を進めております空見地区における大規模展示場整備については、今年度その実現可能性調査のための調査費を計上しているところです。

本調査予算の執行にあたっては、平成29年2月市会において「整備に関する調査の予算は、両者(県市)の関係がときほぐされ、調査に向けた環境が整ったと認識しうる段階において、市民に対する説明責任を十分果たす観点から、議会が了承した上で執行すること」との付帯決議が付されております。

こうしたことから、今年度愛知県に対し、調査費の執行についてご理解いただけるよう、事務レベルも含めた再三の申し入れを断続的に行い、平成30年1月22日付で私、市長名で最終の申し入れを行いました。

しかしながら、平成30年1月26日付で愛知県より、「空見地区での展示場構想は、事業可能性が無く具体化できないと考えており、賛同出来ないとの考えは変わらない」との回答がありました。

このような状況においては、空見地区での大規模展示場整備を進めることは事実上困難であると判断せざるを得ません。

また、この愛知県の回答を受け、地権者の東邦ガス株式会社にも確認したところ、これまでの「県市がよく話し合いをしていただいた上で、当地域の発展に寄与するものであれば、可能な範囲で協力する」立場に変わりはなく、「愛知県のご理解をいただけていない現状においては、調査への協力は差し控えさせていただきたい」とのお返事を文書でいただいたところです。

しかしながら、今後の都市間競争に打ち勝ち、当地域の産業競争力や都市魅力を高めるための重要な産業インフラである大規模展示場を、市内に整備することは、行政が最も最優先すべき責務であり、絶対的に必要な事業であると考えております。

私どもといたしましては、ポートメッセなごや新第1展示館の整備を着実に進めるとともに、有識者や事業者などのご意見も伺いながら現在の展示場を取り巻く環境を見定め、引き続き皆様に喜んでいただける展示場の整備、機能強化を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。

※ 明日の記事は、空見における大規模展示場断念の責任は、本当に市にはなく知事や地権者の責任なのか?

minami758 at 09:33|PermalinkComments(5)31.名古屋市政 | 10.経済・産業