都市伝説「柳橋駅」を調査第1回名古屋テレビ塔の活用調査有識者懇談会

2012年08月15日

都市伝説「柳橋駅」は本当だった...

都市伝説「柳橋駅」は実在した構想だった...

■ 柳橋構造物平面図の発見
名古屋市交通局担当職員が、柳橋駅に関する資料を探したところ、昭和30年10月10日に作成した「柳橋構造物平面図」を、マイクロフィルムの中から発見した。57年ぶりとなる大発見だ。

現職の交通局職員の中には、「柳橋構造物平面図」の存在を知っているものはなく、図面の存在は驚きをもって受け止められたようだ。

1010この「柳橋構造物平面図」には、「柳橋停留所中心」の文字が読み取れる。また、ホームや階段の位置、駅断面図も明記されていることから、当時、かなり真剣に駅の設置が検討されていたことがわかる。

また、製図担当者として「飯沼」さんの名前が書かれてるが、57年前のことであり、残念だが所在の確認のしようもない。

■ 路線勾配
次に、当時、柳橋駅の設置を考えていた根拠として、路線勾配が駅設置を前提に計画されていたことがある。

通常、駅を設置する条件として、5‰以下の路線勾配であることが条件とされている。

名古屋駅-伏見駅間には堀川があり、河川下部においては、かなり地下鉄を掘り下げる必要があった。したがって、同区間は路線勾配はかなり急なものとなっているが、柳橋駅設置予定箇所だけが、2.5‰という駅設置が可能なほぼ水平に整備されていた。


さて、8月10日深夜、地下鉄構内から路線に降りていくつか発見したことがある。

■ 道床(どうしょう)
DSC00784通常、線路は砕石道床を利用する。いわゆる線路の枕木の下に砕石を敷き詰める。砕石だと、路線のゆがみ等の補正がたやすいこと、また振動が小さくなることなどから、そのような整備をするとのことだ。

一方、駅部分には、コンクリート道床を整備する。駅部は清掃等を含めた維持管理の必要から線路床はコンクリートが望ましいとされている。

後に中間駅を設置する際に、一番問題となるのは、道床のつくり変えだといわれている。

地下鉄伏見駅から入り、ちょうど柳橋の交差点に差しかかったあたりから、突然砕石道床がコンクリート道床に変わった。将来、柳橋駅を設置するときに困らないよう、あらかじめコンクリート道床として整備しておいたのだろう。柳橋駅予定か所発見の瞬間だった。

■ 柱間
DSC00789柳橋駅予定地にさしかかると、明らかに柱の構造や柱の間隔が変わった。駅予定地では柱が細くなり、また柱の間隔が極端に広くなっているのである。そして、その広い柱の間にはI型鋼材がはめ込まれていた。これが構造なのかどうかはわからないが、明らかに駅部と、駅部以外では柱の形状や構造が違っていた。

■ 柳橋構造物
DSC00796柱に「柳橋構造物」の文字を発見した。担当者によると、この文字は建設当時、つまり55〜57年前に書かれたものだろうという。

「→ 柳橋構造物」とは、ここから柳橋駅が始まり、構造物が駅仕様になっているという表記だと考えられる。このことからも、建設当時、柳橋駅を強く意識して建設されたのは明らかだ。

なお、この表記は、駅予定地の東端と西端のそれぞれに記載があった。

■ 評価
地下鉄東山線建設当時、将来、柳橋駅が設置できるように、かなり準備していたことが分かった。おそらく昭和30年代は需要がなくても、将来の柳橋付近の開発状況によっては駅の建設が容易にできるよう配慮していたことがうかがえる。

また、当時の地下鉄整備は、シールド工法ではなく、「開削工法」でおこなわれている。いわゆる露天掘りで地下鉄工事を行っていたことから、駅部分はかなり広く開削していた可能性もある。もしかすると、昭和30年の柳橋駅図面にしたがって、駅のホーム等もある程度、準備されているのではないかと期待も膨らむ。

今回の調査の結論は「柳橋都市伝説は本当だった」とさせていただく。そして、この都市伝説が生まれた背景にあるのは、当時建設に携わった方々が、子や孫に、新駅が設置できるぐらい名古屋が大発展を遂げるよう夢を託したことから始まったものと考えたい。

これで名古屋の謎が、今またひとつ解き明かされた。


minami758 at 23:12│Comments(11) 31.名古屋市政 

この記事へのコメント

1. Posted by JRC   2012年08月16日 00:23
詳細なレポをありがとうございます。名古屋市交通局の先人の先見の明に驚きました。同時に、それがしっかりと内部で継承されていないには「継続性」を重んじるはずの公務員としていかがなものか?とも思いました。
いずれにしても「柳橋駅」設置に関してハードルははじめから「下げてあった」と言えます。それほどの投資を要さずに、地域開発の起爆剤と成り得るわけですから是非進めていただきたいプロジェクトですね。
2. Posted by sky   2012年08月16日 03:31
読んでいて胸が高鳴るような都市伝説ですね!
既にかなりの投資がされていることを考えると、当時の柳橋駅設置の最終判断の瞬間を見たくなりました。きっと設置派と反設置派がいて、場合によっては地域の商店街との協議も行われ、最終的に「判断を将来へ託す…」と苦肉の策を選択したドラマ。
熱い攻防が繰り広げられたに違いありません。先人たちの思いを受け継ぎ、これからの名古屋を考え発展させていく義務を我々世代が認識せねば。
名古屋という街は世代を超え生き続けてるんだなあ。
3. Posted by ホットケーキ   2012年08月16日 05:51
すばらしいです。よくここまで調べられるものだと正直感心しました。またストーリー性があって読みごたえもありました。ぜひ柳橋駅を実現して、当時計画された方々の思いを実現してほしいものです。
4. Posted by 鉄道人   2012年08月16日 05:57
いつもこのブログ拝見しております。
先日ブログ「都市伝説柳橋駅を調査」を拝見し、早速目を皿のようにして名古屋駅-伏見間をじっくり見てみました。まさかこのようなアンサーになるとは思わずにいたため、やや驚きをもって読ませていただきました。
名古屋地下鉄ミステリーツアーがあれば、ぜひ参加してみたくなりました。夜中であっても参加者はいると思います。そんな企画できないでしょうか。
5. Posted by 通行者   2012年08月16日 09:05
新駅実現までの間は、観光資源として活用したらと思います。上記、ミステリーツアーも良し、『あからさまにならない程度』に、柳橋駅構造物のライトアップなどなど。

『昭和30年の柳橋駅図面にしたがって、駅のホーム等もある程度、準備されているのではないかと期待も膨らむ。』

ここの文章は、見逃せませんね。大きなハンマーで、側壁を叩いたら、駅のホームが出てくる?

(文末のパクリ)
まさに、名古屋の都市伝説が、今またひとつ生まれた。




6. Posted by NK   2012年08月16日 20:43
詳細なレポートをありがとうございます。駅部分には、砕石道床でなくコンクリート道床を整備しているのは 鉄道マニアの古老から言い伝えのごとく伺っていたので うすうす知っていましたが 柱の構造や柱の間隔まで変えてあるとは・・・あと 先生のおっしゃられるとおり 当時の地下鉄整備は、シールド工法ではなく、「開削工法」でおこなわれていましたので、駅部分はかなり広く開削していた可能性もあり もしかすると、壁をぶちこわしたら 駅のホームが出てきちゃったということも充分ありえると思います(柳橋駅付近の線路の深さが深い場合は駅のホームの上層階にコンコースをおくが 深さが浅い場合は新栄町駅のようなコンコースなしの構造にしてあると推測されます) 又 ひょっとすると可能性は低いですが(特にビル等に接続して設置する場合)出入口予定地まで出てきたりして・・・。交通局によるさらなる詳細な調査を期待します。

7. Posted by ノンポリ   2012年08月16日 22:35
 水を差すようで申し訳ないのですが・・・
もしも、『駅のような構造物』があると推測されるならば、一刻も早く詳細な
調査をおこなって頂きたい。これは『防災上』の観点からの提案です。
 まず第一に、構造や工法、資材の分からない地下構造物が、55年以上に渡り、
一切のメンテナンスを受けず地下に存在している事は、地上構造物(建築物)や
浅い部分の地下構造物に極めて重大な影響を及ぼしかねない点などで、到底容認
できることではありません。基本的に、地下構造物は地震などに対して強いと
されていますが、メンテナンスと適切な周辺開発が前提であり、管理下にない
構造物はその限りではありません。とりわけ『柳橋駅』直上には名古屋高速の
橋脚があり、地下構造物の存在は、橋脚や橋桁への影響も考えられます。
(まあ、建設時にしっかりと地盤調査をしていると思われますが。東山線の
存在も当初から把握して建設されているわけですから。)

 最後に、基本的に『ない』という前提で、『都市伝説』として盛り上げんと
しておられたなら、興を醒ましてしまうことになるので、お詫び申し上げます。
また、実際に足を運ばれての調査にはお礼申し上げます。
8. Posted by 通行者   2012年08月16日 23:32
じゃあ、調査目的での、壁のぶっこわし決定ってことで。・・・?
9. Posted by 縄文人   2012年08月17日 01:11
 「担当職員が探した」きっかけは、何だったのでしょうか。
 今までの職員は、何も伝えずに退職していたわけですね。地下に何があるかわからない所に、何かを上に造ることだってあり得たわけですね。
 誰が悪かったのでしょう。考えようによっては恐ろしいことですね。

 駅を造る上においては、余分な工事をしなくてもいいかもしれないから、造るメリットとデメリット、費用対効果を研究し、どうしたらいいか早く決めたほうがいいようですね。
 昔の人は、造って欲しくて、このようなものを残したんでしょうね。
10. Posted by アンキロ(瑞穂区民男(30代))   2012年08月18日 17:23
★‖竸明老朽化調査駅を作るかどうか
◆>>7.ノンポリさんのおっしゃるとおり、私も防災上大丈夫かな?と不安になります。57年間も設計図?を忘れていたということは、安全チェックの重要ポイントも引き継がれていないということですね。
◆例えば、平面図にある『::::』はホーム外壁でしょう。「一度、堀ってから埋めました。」なんてことないですよね。
11. Posted by 通りすがり   2014年04月27日 23:20
JRCさんの後半の指摘は全く的外れですね。

先見の明と言いますけど、これって冷静に考えれば議会の決済を受けずに勝手に作った無駄な支出なわけです。それをはっきりと言い伝えなどできるわけがありません。

議会がいつも賢明であるとは限りませんし、このようなやり方は時によって認められるべきだとは思います。それに今回は正しかったわけですが、当時の公務員が賢明だったからこそ言い伝えられなかったことになっているあなたは、いつも盲目的な公務員批判を繰り返すだけの人なんでしょうね。

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