8.減税

2018年03月14日

法人市民税減税廃止条例案を委員間討議

3月14日、財政福祉委員会恒例となっているヨコイvs減税日本所属議員との委員間討議をおこなった。

■ 委員間討議とは...
市政に関する重要な議案や課題等について、議員間での討議を活発に行うことにより論点を明確化。さらに議論を深めることにより意見を集約し、政策提案を行うなど、市政に民意を反映させることを目的として行われるのが委員間討議。多くの自治体議会は、議案については質疑を中心として審議を行い、大半を占める行政提案の議案について、行政職員に対して質問をすることが中心になっているが、これは賛否の意見の表明ではなく、内容についての疑問を質すことが趣旨。議会の政策提言機能を発揮するためには、首長から提出された議案審査において、議員同士が論議し意見を収斂していくことが求められる。委員間討議は、名古屋市会が全国的に見ても活発と評される理由の一つにもなっている。

■ 本日実施された委員間討議では...
自民党名古屋市会議員団は平成30年度予算要望の中で河村市長に対し、市民税減税のうち法人市民税減税の廃止について文書で要望していたが、今日おこなった財政福祉委員会委員間討論の中で、減税日本ナゴヤも、自民党名古屋市会議員団と同様、「法人市民税減税の廃止」を訴えていたことが明らかとなった。有権者に市民税減税を訴え当選した一方で、減税の廃止を訴えるなど、市民を欺く行為は市民から批判を浴びそうだ。

また、今回、市長から提出された市民税減税条例の一部を改正する条例案は「法人市民税廃止と認識している」と減税日本ナゴヤ幹事長の田山委員も回答。今回の条例改正は「市民税減税の組み換え」と主張する河村市長との認識の違いも浮き彫りとなった。

さらに、減税日本所属委員による虚偽答弁も浮き彫りに。田山議員は委員間討議の中で、「会派でも持ち帰って色々話はしたつもりだが、今回の県費負担金で増額された分も含めた5%というよりは、その県費を除いた分の5%減税を継続していくというのが会派の中で確認されている。」と答弁。しかし、もう一人の減税日本所属議員である増田議員に事実を質したところ、「会派全体で議論をした記憶はない。」と答弁。党名でもある「減税」について議論など全くしていないばかりか、場当たり的に虚偽答弁をしていることが白日の下にさらされた。

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2018年03月08日

本市の減税に国が追随...?/30年度予算から

「法人市民税の5%減税の廃止」の理由について、河村市長は、市長提案理由説明(2月19日)の中で、以下の通り述べている。

「法人市民税の5%減税につきましては、本市が先導した法人所得課税の減税政策を国が追随し、平成23年度に39.54%であった法人実効税率が平成30年度には29.74%にまで引き下げられたため、実効税率で見ますと、この間、本市の5%減税の80倍の規模に相当する減税が国によって実施されたことになります。」

つまり、名古屋市がおこなった減税政策を、国が名古屋市に倣って実施し、また、国の法人実効税率の引き下げの影響が本市の減税の80倍もの規模であったことから本市の減税の役割は終わったというもの。しかし「国が名古屋市に追随」したというのは本当なのだろうか?

そこで、財務省に聞いてみた。「国は名古屋市の減税政策に追随したのか」

■ 財務省の見解
税制改正大綱ならびに政府税制調査会の「考え方」の中には、名古屋市の減税に関する記述はない。また、法人税の税率の引き下げは、昭和63年から平成30年にかけて9回にわたり段階的におこなっている。一般論として国の税制が自治体の税制に左右されることはない。

(※ 財務省の見解を「質問主意書」をもって請求しようとしたが、与党議員は「質問主意書」の提出が困難との理由でかなわず。そこで、財務省に文書でもって回答をしていただくようお願いしたが、自治体の政策に意見をすることを避けたいとの理由でかなわず。そこで工藤彰三衆議院議員を通して口頭で回答をいただいた。)

■ 昭和63年から始まった国の税制改正の状況(抜粋)
・ 平成10年改正・11年改正
「現下の厳しい経済情勢等を踏まえ、景気に最大限配慮して、所得税及び法人税について恒久的な減税を実施する」
法人税率の引き下げと課税ベースの拡大等(37.5%→平成10年度 34.5%)
法人税率の引き下げ(34.5%→平成11年度 30.0%)

・ 平成23年12月改正
法人税率の引き下げと課税ベースの拡大等(30.0%→平成24年度 25.5%)

・ 平成27年・28年改正
法人税率の引き下げと課税ベースの拡大等(25.5%→平成27年度 23.9%)
法人税率の引き下げと課税ベースの拡大(23.9%→平成28年度 23.4%)(平成30年度〜 23.2%)

国は昭和63年から平成30年度まで9度にわたり、一貫して法人税の税率の引き下げを続けている。いわば、国が市に追随したのではなく、市が国に追随したといったほうが正しいのかもしれない。いや、国の減税と市の減税とはそもそも連動していないということだろう。

実際は名古屋市財政局から「追随」に関して、国に確認すらしておらず、市長の強い思いのみで市長提案理由説明に「国が追随」と書かれたものであり、市長提案理由説明は誤りだったと判断した。

「法人市民税の5%減税の廃止」は、今定例会の目玉の一つ。私たち議会としても、条例改正案の提案理由が議決の可否に大きく影響することから慎重に財政局等の意見をうかがいながら審査を進める必要がある。減税廃止の理由にあげた「国が追随」が「虚偽」の説明であれば、誤った説明に基づき、誤った結論を導き出す可能性もある。もちろん、減税日本所属議員の意見も聞いてみたい。今後、法人市民税廃止の理由を慎重に見極めることになる。

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2018年02月10日

法人市民税減税廃止へ (2)

IMG_0034今回、法人市民税見直しに伴い、名古屋市が導入するという「企業寄付促進特例税制」。法人が5,000円以上の寄付を行い、かつ申請した場合に限り、寄付額の69%分相当額を還付する制度の導入(今回対象とする寄付は損金算入されるため寄付額の31%が軽減されるため、69%分と合わせて全額が減免される。)により、河村市長は、法人市民税減税のうち、1/2にあたる17億円(平成30年度予算ベース)を「寄付文化の醸成」にあてる考えだ。しかし、突然の税制の突然の変更は、市民に多大な混乱をもたらす可能性がある。また、そもそも経営の厳しいまたは規模の小さい中小・零細企業は今回の見直しで、法人市民税減税は完全廃止となる。

IMG_0035■ 企業寄付促進特例税制の課題
1. 市内法人が名古屋市の指定した団体へ寄付した額の69%(上限額を法人税税額の2.5%)を還付するとしたものの、企業寄付促進特例税制は2年間の時限措置。2年後には再び制度廃止されることから、市民や企業にはわかりにくいだけでなく、混乱をもたらす可能性がある。

2. 本市に対する法人の寄付実績は平成28年度は1億円余。仮にこれら法人のすべてが申請したとしても、財源17億円のうち、約16億円は不用額となり、企業寄付促進特例税制財源の大半は翌年度に繰り越され、結局は一般財源に組み込まれる結果となる。つまり、企業寄付促進特例税制17億円の大半は、一般財源に組み込まれる可能性が高い。

3. 寄付対象は、名古屋市、愛知県共同募金会、日本赤十字社愛知県支部、市が指定する社会福祉法人やNPO(特定非営利活動法人)などに限定される。なぜ、わざわざ愛知県を寄付対象からはずしたのか気になるところだ。市内には文化・スポーツ、教育など、愛知県の施設・施策も多く、また今後、建設される愛知県体育館など市民の関心も高い施設も少なくない。

4. 企業寄付促進特例税制の対象となるNPO法人などの寄付先、並びに、税制変更の周知はなかなか難しく、寄付したものの、還付を知らない法人やNPOが多数生まれる可能性があり、混乱を招きそうだ。

5. 法人の半数以上を占める法人市民税47,500円の事業者、いわゆる従業員50人以下、資本金1千万円以下の中小・零細企業の多くは、今回の制度変更により、法人市民税減税は完全に「ゼロ」となり、「地域経済の活性化」とした減税条例の目的から中小・零細企業は完全に外されることになる。

6. 税制の悪用による不正な税の還付が懸念される制度設計。

7. 17億円という多額の税金を大企業に還付し寄付を募るという、自治体の税のあり方としてそもそもそれが正しいのかどうかといった議論が市民から出かねない。

いずれにしても、効果のない事業は見直し、子育て支援を始めとしたより時代が求める施策にシフトするという河村市長の姿勢には共感するものがある。一方で、今回の制度改正で、市民への広報のあり方、施策の整合性、公平性など、市民の疑問にも丁寧に答える責務を負っている。

これら法人市民税減税の廃止ならびに、企業寄付促進特例税制については、2月市会において審査され、その是非を決する予定だ。


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2018年02月09日

法人市民税減税廃止へ (1)

IMG_0036河村市長が「法人市民税減税廃止」の大英断。

河村市長が政策の一丁目一番地に掲げ、また党名にも減税の文字を冠するなど、最後の最後までこだわってきた「市民税減税」。そのうち「法人市民税減税」を廃止する条例案を2月市会に提出する。

IMG_0037■ 法人市民税5%減税廃止に向けたスケジュール
平成31年度より、法人市民税減税廃止に伴う財源34億円のうち、1/2にあたる17億円(平成30年ベース)を一般財源化。また、残りの1/2を「寄付文化の醸成」にあてるため、法人が5,000円以上の寄付を行い、かつ申請した場合に限り、寄付額の69%分相当額を還付する。ただし、法人市民税の2.5%相当分を上限とする。なお、適用は平成31年4月1日から2年間の時限措置。平成33年4月1日以降は、法人市民税減税は完全に廃止。

さて、市民税5%減税の廃止に向けた検討が大きく進んだのは、昨年11月15日に公表された財政福祉委員会。名古屋市財政局が行った市民税減税の検証において、減税による効果が全く見当たらないことから、河村市長も見直しを示唆し、またヨコイも見直しを進言していた。

■ 市民税5%減税の検証結果(平成29年11月15日公表)
市がまとめた「市民税5%減税の検証」で、減税しないほうが経済効果が高いという結論が出された。
・信頼性のあるモデルで出された分析結果において、減税した場合より減税しない場合の経済効果が上回った。
・法人アンケートの結果から、法人の減税には新たな投資や雇用の拡大に対するインセンティブが十分機能しているとは言えないとした。
・寄付文化の醸成に関する減税の寄与度は限定的であるとした。

■ 財界からも疑問の声
法人市民税減税により、直接恩恵を受けているはずの財界からも、「名古屋圏で活動する市民・企業の経済発展のため、そして次世代を担う子どもたちのため、また福祉・医療・災害対策等を含めた安心安全なまちづくりのため、そして名古屋駅周辺や港活性化を含めた観光文化交流のため、市として方向性をもって投資に充てるべき」と市民税減税に対する見直しの声が高まっていた。

■ 歴史的転換点を迎えた河村市政
河村市政は「法人市民税減税廃止」で、大きな歴史的転換点を迎えることになる。「地域委員会」「議員報酬半減」「市民税減税」の3本柱を公約の柱として掲げてきた河村市長だが、今回の見直しで、個人市民税減税部分は残ったものの、ほぼすべての公約を失うことになる。

■ 河村市長には説明責任
「効果のない事業は見直す」というのは、行財政改革の基本。自らの信念を曲げてでも、効果のない、または低い事業を見直し、子育て支援など、より市民にとって必要な事業にシフトするといった河村市長の英断をまずは称えたい。一方で、税制は継続が重要だ。ころころ変わるようでは、税に対する信頼を失いかねない。河村市長は、なぜ、法人市民税の廃止に至る決断を行ったのか、市民に説明が求められるとともに、法人市民税は断念したが個人市民税は継続することになった理由についても、詳しい説明を求められることになる。

minami758 at 17:02|PermalinkComments(7)

2018年01月18日

法人市民税の5%減税見直しへ

1月15日におこなった自民党名古屋市会議員団「平成30年度予算編成に対する要望」の席上、私から河村市長に対し、日ごろから河村市長が示唆している「法人市民税の5%減税の見直し」に対する考え方を質したところ、河村市長から「法人市民税の5%減税の見直し」について検討していることを認めたうえで、「子どもの貧困対策につかったり、場合によっては基金に積むなどということも考えられる。できるだけ早い時期に答えを出したい」と回答があった。

市民税には、前年の所得金額等に応じて課税される「個人住民税」と、市内に事務所や事業所または寮などがある「法人」などに納めていただく法人市民税があり、名古屋市ではいずれも5%減税となっている。なお、今回見直しの対象となっている法人市民税減税額は33億円。

河村市長が法人税の見直しを進めている背景には以下の理由がある。

■ 安倍政権が進める法人税実効税率の大幅な引き下げ
安倍政権が進める成長戦略の目玉が「法人税の実効税率の大幅な引き下げ」。第2次安倍政権発足時の2013年には37%だった国税と地方税を合わせた法人税の実効税率は、2018年度からは29.74%に引き下げられる。法人税を安くすることにより、海外企業が日本に集まり、経済が活性化すると安倍政権は考えている。国の法人税の大幅な引き下げで、名古屋市の法人市民税減税は影が薄くなった。

■ 大企業に手厚い法人市民税減税
法人市民減税税額上位10社【平成28年度】は以下の通り
1. 1億3,900万円(運輸通信業)
2. 7,800万円(製造業)
3. 7,300万円(金融業)
4. 5,600万円(公益事業)
5. 5,300万円(公益事業)
6. 5,000万円(運輸通信業)
7. 2,300万円(製造業)
8. 2,300万円(金融業)
9. 2,200万円(運輸通信業)
10. 2,100万円(不動産業)
大企業には極めて大きな減税効果がある一方、中小零細企業にはほとんど減税効果が見られない。河村市長は「庶民減税」をうたっており、矛盾が生じていた。

■ 進まない企業からの寄付
「子ども食堂など、児童の貧困対策に減税分を寄付してちょー!!」と河村市長からいくつかの大企業に呼び掛けたものの、応じてくれる企業がなかった。「減税分は寄付」が看板倒れとなっていた。

今後、河村市長は法人市民税減税の見直しによって生まれる財源の使途を検討したうえで、法人市民税減税の見直しを、2月市会をめどに表明する見通しだ。


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2017年11月16日

市民税5%減税は見直しへ...by減税日本

市民税減税減税日本なごや幹事長の田山議員は、財政福祉委員会「市民税5%減税の検証」の中で、「減税した場合より減税しない場合の経済効果が高い。」とされた検証結果を受け、減税政策の見直しを進めることを表明した。これは、「市民税5%減税の検証」を調査する財政福祉委員会議員間討論において、ヨコイの質問に答えたもの。

なお、減税日本なごや幹事長の「見直し」発言について、河村市長は報道陣の質問に対し「見直しはしない」と表明したが、いよいよ厳しい状況に追い込まれた。

市民税減税2■ ヨコイ
減税の目的は、「市民生活の支援」。決してお金持ちとか儲かっている企業の支援とは書いていない。「市民生活の支援」というのは、非常に厳しい市民の方々、がんばっても厳しい市民の皆様がいっぱいみえる。それから、努力しても売上が増えない本当に小さな町工場をはじめとした商店の皆さん。そういった方々への支援になっているのかどうか。生活の厳しい皆さんの。そして、「地域経済の活性化」。このデータを見てどう思われたのか。そして、「将来の地域経済の発展」。これ今後10年間のやつが書いてある。今後10年間に照らし合わせて、減税しないよりも減税した方が効果があり、目的を達成していると思うか。

この状況を見てまずいと思わないのか。このまま継続していくことが市民のため、この名古屋で一生懸命に企業活動を行っている中小企業の皆さんのためになっているのかどうかについて、今考えるべきときでしょう。少なくとも、あなた方が減税をやりたいがために、市民がいるわけではない。市民生活のために議会があり、市長もいるわけである。最後にしっかりと考えを言ってください。

■ 田山議員
今回のシミュレーション結果、今回の委員会での討議、いろいろなところでご指摘を受けたことを踏まえて、この減税政策のいたらないところはしっかりと見直すとか、そういったこともしていかないといけないと考えたところである。


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2017年11月15日

減税しないほうが経済効果!市民税5%減税の検証

減税3市がまとめた「市民税5%減税の検証」で、減税しないほうが経済効果が高いという結論は、ある程度予想されたこととはいえ、議会でも驚きをもって受け止められた。

■ 今回の市民税5%減税検証のポイント
・信頼性のあるモデルで出された分析結果において、減税した場合より減税しない場合の経済効果が上回った。
・法人アンケートの結果から、法人の減税には新たな投資や雇用の拡大に対するインセンティブが十分機能しているとは言えないとしたこと。
・寄付文化の醸成に関する減税の寄与度は限定的であるとしたこと。

減税4市民税5%減税の効果が全くと言っていいほど見当たらないことから、今後、どのように見直すべきか、検討が進められることになる。

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2017年11月13日

11月15日、市民税5%減税検証報告書の公表

名古屋市財政局は、市民税減税条例に規定する検証を行い、市民税5%減税検証報告書を取りまとめ、平成29年11月15日に財政福祉委員会に報告する。なお、財政局は11月14日午後に財政福祉委員会所属委員に対し、市民税5%減税検証結果について事前の説明を行う予定だ。

■ 市民税5%減税の検証方法
(1) 名古屋市市民税減税条例の附則第4項に基づき、市民税5%減税の目的を踏まえて検証を実施。
(2) 具体的には、「市民生活の支援」に寄与しているかどうかを把握するため個人に対するアンケート調査を、また「地域経済の活性化」及び「将来の地域経済の発展」に寄与しているかどうかを把握するため、法人に対するアンケート調査とマクロ計量モデルに基づくシミュレーション分析を実施。
(3) アンケートやシミュレーションの結果について、客観的に分析。

漏れ聞くところによると、市民税5%減税の検証結果は、市にとって決して期待した数字が出ているわけではない模様。11月14日午後の説明をうかがい、調査結果を分析した上で、財政福祉委員会に臨むことになる。


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2017年10月17日

金持ちは(寄付して)ゼロは本当か?

「定率減税(金持ちはゼロ)」と明記された河村マニフェスト。しかし、そもそも市民の52%は非課税であり、実際には一定の所得を有している者しか減税の恩恵を受けることができないことから、河村市長は「金持ってる人は減税額分を寄付してゼロ」と説明していたが...

マニフェスト「金持ちはゼロ」の達成状況を調査してみた。

■ 寄付金の推移
平成21年度 3億9,800万円(減税未実施)
平成22年度 3億5,100万円(160億1,200万円)
平成23年度 2億7,500万円(57億5,600万円)
平成24年度 4億4,500万円(82億9,300万円)
平成25年度 4億5,100万円(110億8,000万円)
平成26年度 2億6,300万円(116億1,700万円)
平成27年度 3億6,300万円(117億900万円)
平成28年度 1億9,500万円(117億2,400万円)
※ (    )内は市民税減税額

平成21年度は河村市政誕生の年であり、名古屋市は市民税減税を実施していなかったにもかかわらず、4億円近い寄付金を受けている。一方、減税実施後も、寄付額は2〜4億円でほぼ一定している。つまり、減税の実施と寄付額は何ら相関関係がなく、「金持ちは(寄付して)ゼロ」は全く達成されていない。つまり「金持ち」はより金持ちに、「低所得者」はやっぱりゼロが浮き彫りとなり、市民税減税は格差の拡大を助長していることが明らかとなった。

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2017年10月12日

法人市民税減税額上位10社 決算審査から

名古屋市では、名古屋市市民税減税条例に基づき、平成24年4月1日以後に終了する事業年度分に係る法人の申告の際に適用する税率については、5%減税を実施している。

■ 法人市民税減税額の総額【平成28年度】
33億4,100万円(対前年比▼2億700万円)

■ 法人市民税の対象者【平成28年度】
法人市民税法人数 89,072社(対前年度▼244社)
 
■ 法人市民減税税額上位10社【平成28年度】
1. 1億3,900万円(運輸通信業)
2. 7,800万円(製造業)
3. 7,300円(金融業)
4. 5,600万円(公益事業)
5. 5,300万円(公益事業)
6. 5,000万円(運輸通信業)
7. 2,300万円(製造業)
8. 2,300万円(金融業)
9. 2,200万円(運輸通信業)
10. 2,100万円(不動産業)

■ 総括
「市民税減税をすれば企業が名古屋に移転する。」 と訴えていた市長の意に反し、名古屋市内の法人数は対前年比244社の減となった。法人の減少が景気の失速によるものなのか、本市の経済対策の失政によるものなのかわからないが、市民税減税が必ずしも企業の名古屋転入に影響を与えていないことが浮き彫りになったといえる。
 
法人市民税納税額上位10社は、昨年度とほとんど変化はなく、電話、鉄道、パチンコ台製造、銀行が法人市民税納税額上位10社をほぼ独占。ただ、不動産市況の活性化を反映し、不動産業がベスト10に食い込んできた。なお、減税実施後、新たに本社を名古屋市内に移転した企業は、上位10社の中にはない。

以上のことから、法人市民税減税額33億4,100万円に見合う効果は現時点では見いだせないと考えるべきだろう。


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2017年10月06日

個人市民税減税額上位10人 決算審査から

減税条例の目的には「市民生活の支援」と明記されている。しかし、個人市民税の減税額は、所得の多い納税者ほど額は大きくなるものの、所得の低い、いわば、最も生活支援が必要な方々には市民税減税の恩恵はほとんど若しくは全くない。

■ 個人市民税納税義務者【平成28年度】
名古屋市民 2,297,699人
個人市民税納税義務者数 1,128,007人
個人市民税非課税者 1,169,692人
個人市民税減税を受けている市民の割合 49.1%

■ 個人市民税減税額の総額【平成28年度】
84億5,500万円

■ 個人市民税減税額(給与所得者/夫婦・子ども2人の世帯のモデルケース)
収入額255万7,000円以下 市民税非課税
収入額300万円 減税額1,300円(年額)
収入額500万円 減税額5,000円(年額)

■ 個人市民税減税額(年金所得者/夫婦世帯のモデルケース)
収入額211万円以下(65歳以上) 市民税非課税
収入額171万3,000円以下(65歳未満) 市民税非課税
収入額250万円 減税額1,800円(年額)
収入額300万円 減税額3,200円(年額)

■ 個人市民税減税額上位10人【平成28年度決算/年額】
1. 387万円
2. 340万円
3. 319万円
4. 318万円
5. 229万円
6. 198万円
7. 197万円
8. 197万円
9. 194万円
10. 190万円

■ 考察
高額所得者ほど減税の恩恵は大きく、一方で、年金生活者、給与所得の低い方は減税の効果はほとんどない、あるいは全くない。中には個人市民税の減税額が年間200円という方も6万人おみえになり、「市民税減税の目的は市民生活の支援」は看板倒れになっている。また、収入額300万円のサラリーマン(夫婦・子2人)は、減税額は月額108円(年額1,300円)。また、およそ51%の市民はそもそも市民税は非課税であり減税の恩恵はない。

また、税の役割の一つである富の再分配は、所得の高い人、所得の低い人の格差を緩和させ、階層の固定化とそれに伴う社会の硬直化を阻止して、社会的な公平と活力をもたらすための手法の一つである。

しかし、個人市民税の減税政策は、所得や資産などの負担能力の大きい人、つまり、税金を負担する能力の高い人に対して税を還元させ、負担能力の小さい人には富の再分配機能を低下させるといった側面も指摘されている。社会保障を厚くして市民の間の富の格差を縮め、社会の安定化・公平な社会秩序を維持する役割を少なからず阻害しているともいえる。


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2017年09月20日

市民税5%減税の看板を下ろします‼


名古屋市は平成29年度末をもって、市民税5%減税の看板を下ろすことを明らかにした。

河村市長は前回、前々回の市長選挙において、市民税5%の恒久減税を公約にうたっていた。また党名にも掲げる「減税」の根幹が大きくブレることから、党の存立にも影響することが懸念される。河村減税は今回、大きな転換点を迎えることになる。なお、今回の条例改正案が可決されると個人市民税の減税率は5%から3.75%に大幅に減率される。

さて、「5%減税を実施しているということはできない」と答弁した9月20日(水)の財政福祉委員会での財政局とヨコイの具体的なやり取りを速記録から紹介したい。

■ 財政福祉委員会(9月20日午前10時10分〜)
ヨコイ「従来、5%減税と言ってきているが、もう5%減税とは言わないということでよいか。」

財政局税制課長「委員ご指摘のとおり。8%に対する7.7%ということになると、3.75%という数字が導き出される。(中略)単純に5%減税ということではなく市民税減税といった形で表現をしていきたい。」

ヨコイ「減税率はもう5%ではないということでよいか。5%減税という言葉についてもこれから使わないということでよいか。」

財政局税務部長「市民税のシェアが拡大した結果、市民税に占める減税の割合、すなわち減税率自体は減少している。そのようなことから、何も前提なし5%減税を実施しているということはできない。」

つまり、財政局の言い分は、「市民税5%減税をおこなっているといえば「ウソ」になる。正確には市民税3.75%減税だが、市民にはわかりにくいので、今後は市民税減税をしているとだけ説明する。」というもの。もともと、市長の公約では、当初市民税10%減税だったが、その後、議会に対し減税率を減少させた市民税7%減税を提案。その根拠をヨコイから問われあいまいな説明に終始したかと思えば、今度は市民税5%に変更実施。そして今回は市民税3.75%に修正。いったい、どの減税率にしたいのか、市長の真意は全く見えないし、そもそも減税率がどうでもいいのであれば、いっそのことおやめになったら。

(参考)市民税5%減税▶3.75%減税へ(9月5日ブログ記事)

日経新聞朝刊から引用(平成29年9月21日号)


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2017年09月05日

市民税5%減税▶3.75%減税へ

5割引きの値札が付いた1,000円の商品を購入するためレジで代金を支払おうと500円払ったところ、「お客様、1,000円のうち600円分は5割引きですが、残りの400円分には割引はありませんので、700円お支払いください。」と店員さんが言ったら、多くの消費者は、「はぁ〜?不当表示だ!!」と言って怒るだろう。

今まさに、同じことを名古屋市がやろうとしている。

■ 県費負担教職員制度の見直し
県費負担教職員については、任命権・給与額決定権などが名古屋市、給与などの負担が愛知県というように、任命権者・給与額決定権者(政令市)と給与負担者(都道府県)が異なるというねじれが長く続いていたが、平成29年度に都道府県から政令市への県費負担教職員の給与支給の移譲がおこなわれ、さらに、平成30年度より、県民税所得割から税率2%相当分が市民税所得割に税源移譲されることにより、従来、県費負担だった教職員の給与等の負担、教職員定数、教職員配置等の権限を一括して指定都市へ移譲される見直しが行われる。これにより、制度上のねじれが解消し、学校の設置者である指定都市が主体的に市民のニーズに応じた教育を提供できるようになるとされている。

わかりやすく申し上げれば、従来、愛知県が支払っていた名古屋市立小中学校の教職員の給与を名古屋市が支払う代わりに、平成30 年度以降、個人住民税所得割の税率を、市民税は8%(現行6%)、県民税は2%(現行4%)とするもの。(29年度は、経過措置として、個人住民税所得割のうち税率 2%相当分を、道府県から指定都市へ、県税交付金として交付)

したがって、平成30年度より個人が支払う市民税は6%▶8%に増額され、県民税は4%▶2%に減額される。もちろん、個人が支払う住民税総額は変わらない。

もちろん、今回の税源移譲は、県費負担教職員の給与支給の移譲に伴う財源措置。必要額相当分を市に移譲したものだが、あくまでも「相当分」を委譲したのみで、市民税が一般財源であることに変更はなく、使途には制限はない。

今回、名古屋市は、個人住民税所得割の税率について、市民税所得割の税率が現行6%から8%に増えた2%分については、5%減税を適用しないと議会に通知した。9月定例議会において、「市民税条例第15条」及び「減税条例第4条」の各条例を改正し、現行の市民税所得割の税率(減税後5.7%)に2%(減税せず)を加える規定の整備を行う。

数字の羅列で分かりにくいかもしれないが、名古屋市は市民税所得割の税率8%のうち、6%分は一般財源なので減税、2%分は特定財源「的」なので減税しないという。言うまでもなく法律上は、すべて一般財源。この市の「ご都合主義」ともいえる減税政策を市民はどう受け止めるのだろう。

なお、この条例改正により、市民税減税の税率は、事実上5%減税から3.75%減税に引き下げられることになる。

市民税減税を実施するときには「市民税減税により財源不足を生じさせ、行財政改革を後押しする。」と主張していたにもかかわらず、財源不足が生じたら減税率を引き下げるってどういうことなのでしょう?意味が全くわかりません。

minami758 at 06:06|PermalinkComments(6)

2017年03月09日

金持ち(減税)ゼロは本当だったのか?

「金持ち(減税)ゼロ」

河村市長は「減税により寄付文化を醸成する。市民税減税分の使途を市民は自ら判断し応援しようとする寄付先を自ら選択。活力あふれる共助社会づくりを進める。」と説明する。一方、減税により多額の減税を受ける高額納税者に対する批判を回避するため、「金持ち(減税)ゼロ」とマニフェストに明記した。河村市長はその真意を、「お金持ちには減税分を寄付してもらい、結果的には金持ち減税ゼロ」と私の質問に対し財政福祉委員会で答弁している。

では、市民税減税の実施により、どの程度名古屋の寄付文化は根付いたのだろうか?本当にお金持ちは減税分を全額寄付し減税額ゼロとなったのか?客観的なデータをもとに検証してみる。

■ 寄付金収入の推移【名古屋市が準備した21寄付金口の寄付総額】
平成21年度 3億9,800万円
平成22年度 3億5,100万円
平成23年度 2億7,500万円
平成24年度 4億4,500万円◀市民税5%減税開始
平成25年度 4億5,100万円
平成26年度 2億6,300万円
平成27年度 3億6,300万円

市民税減税額、年約116億円のうち、個人市民税減税額は約80億円。市民税減税分をみなさんが寄付すれば、寄付金収入は約80億円増えなければならないが。もちろん、寄付先はNPOや福祉団体などさまざまあり、すべての寄付が名古屋市に集まるわけではない。しかし結果はご覧の通り。金持ちゼロは言葉だけだったことがわかる。なお、この問題を本会議で取り上げたのは成田たかゆき議員(天白区:自民)。

minami758 at 00:05|PermalinkComments(2)

2017年03月02日

しっかりしてくれ都議会自民党

6月の都議選で党の共通公約として掲げるため、都連内で国会議員も交えて「個人都民税10%減税」を検討していく方針を明らかにした都議会自民党。

当初は「なぜ都議会自民党が個人住民税減税を...?」と耳を疑った。「小池都知事に減税を否定させることで、小池都知事と河村市長の分断を画策をしたのだろう」と自分に言い聞かせていたが...どうやら、都議会自民党は本気で個人都民税10%減税を検討しているようだ。

一方、小池都知事は都民税減税の問題点を3つ指摘。
■ 都民税減税の問題点
・高額納税者ほど減税額が大きく公平性に欠ける。
・税の公平性上問題
・東京の富裕論にした財源調整の動きに拍車

どうみても、小池都知事の方が冷静で的確な判断をしている。減税による財源不足により、東京オリンピックを控え日本の成長エンジンとしての東京のおかれている現状認識が不足しているだけでなく、世界的にも競争力の高いまちづくりが求められている東京への投資を控えるような動きをするのは、日本全体にとってもマイナスでしかない。都議会自民党の代表質問を何度読んでも理念のかけらすら見受けられず、まさにポピュリズムにほかならない。本当にがっかり。しっかりしてくれ都議会自民党。


minami758 at 20:25|PermalinkComments(3)

2017年03月01日

小池東京都知事は10%減税を否定

「高額納税者ほど減税額が大きくなり、公平性の観点から課題がある。」都議会自民党の高木啓幹事長の「個人都民税の10%減税を知事に提案したい」という質問に対し、2月28日、都議会本会議で小池百合子東京都知事が答えた。

河村市長にとって一丁目一番地であり、また自らの党名にも名付けた「減税」が、小池都知事から真っ向から否定された形。ここまで言われて、減税日本率いる河村市長が、まさか小池新党と連携しようなどとは思わないだろうが、それでもなお、河村市長が小池知事にすり寄るようであれば、政策なんか二の次であるということを自ら証明するようなもの。なお、この問題は名古屋市会本会議自民党代表質問でもとりあげ、小池都知事の見解に対する河村市長の評価、今後の連携の見直しについても確認するよう要請した。

■ 都民税10%減税に対する小池都知事の見解(2月28日 東京都議会における答弁、原文のまま)
「歳出削減の効果を個人都民税の減税という形で都民の皆様に還元するということは、すなわち高額所得者ほど減税額が大きくなります。そして個人都民税が課されない方々に対しては効果が及ばないなどとの指摘が従来よりあることはご承知のことと存じます。税の公平性の観点から課題があるものと認識をしております。また、都市と地方との税収格差が問題視される中で、都が独自に都民税の減税策を講じることによりまして、東京の富裕論を背景とした財源調整の動きに拍車をかけることになりかねないなど、これまで御党がご指摘になってこられたような様々な課題がございまして慎重に、そして戦略的に対応すべきものと考えております。」 


minami758 at 23:55|PermalinkComments(17)

2017年02月28日

平成29年度予算から(7) 市民税5%減税の検証

名古屋市市民税減税条例 附則第4項「市は、この条例の施行後3年以内に、市民税の減税について、その目的を踏まえ、検証するものとする。」では、110億円以上の公費を投じて実施されている市民税5%減税が、投資に見合った効果があるのか、それともないのかを判断するため、市民税減税の効果を検証することを義務付けている。

すでに、平成26年度、第1回目となる「市民税5%減税に関する検証」をおこなっているが、3年たった平成29年度においても減税に関する検証をおこなう予定だ。なお、検証項目は平成26年度と同様。予算は250万円。

■ 平成29年度「市民税5%減税に関する検証」
1. 「市民生活の支援」に寄与しているかどうかを把握するため個人に対するアンケート調査を、また「地域経済の活性化」及び「将来の地域経済の発展」に寄与しているかどうかを把握するため、法人に対するアンケート調査とマクロ計量モデルに基づくシミュレーション分析を実施。 
 2. アンケートやシミュレーションの結果について、客観的に分析。

平成29年度、名古屋市が再び調査を委託する民間シンクタンク「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」には、市民や議会による「監視」があることを踏まえ、前回のように市民に対し誤ったメッセージを送ることがないよう適切な調査を望みたい。


■ (参考)平成26年度「市民税減税の検証結果」
・市民生活の支援については、ある程度は「市民生活の支援」に寄与したのではないかと考えられる。ただし、自由意見の中には、減税額が少なく実感がないため、他の施策に使ったほうがよいという趣旨の意見もあった。

・地域経済の活性化及び将来の地域経済の発展については、法人に対するアンケート調査の結果、市民税5%減税は、企業活動を下支えする要素の一つにはなっているものの、生産性の向上を図るための企業の長期的なビジョンを大きく変えるような作用はない。

・計量モデルによるシミュレーション分析の結果、115 億円の減税を行うことにより、10年間で1.76%程度、年平均では0.17%程度( 200 億円程度)の押し上げ効果が認められる。ただし、税収面への影響については、市民税5%減税による減収分を補うほどの増収効果を生むものではないと考えられる。


minami758 at 21:05|PermalinkComments(3)

2017年01月12日

平成29年度予算要求に対する財政局査定内容の公開 (2) 特徴

1月10日に公開された「平成29年度予算要求に対する財政局査定内容」の特徴をまとめてみたい。

最大の特徴は目新しいものは何もない予算といったところか。強いて申し上げれば、

■ 財政局
「市民税5%減税の影響調査として、減税実施後の市内総生産等の経済指標の実績値を踏まえた影響について調査費を300万円計上した」ことぐらいだろう。

市民税5%減税の影響調査は、平成26年度にも実施しているが、名古屋市が調査を委託した民間シンクタンク「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」による検証結果があまりにも実態とかけ離れた数字で、また、市民に対し誤ったメッセージを送る可能性がある数字が並んでいたことから議論の入口につくことすらできなかった。

■ 「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」の検証結果(平成26年度)
同社のシミュレーションによると、市民税5%減税の影響により、人口の社会増が年平均で795人、社会増による民間最終消費支出の増加は712億円で、単純に割ると人口1人の増加で最終消費支出が年9,000万円も増えるという計算となっていた。仮に、夫婦、子ども3人の5人家族が名古屋に引っ越してくると、最終消費支出が1年間で4億5,000万円増加する(トランプ次期米大統領の親戚か?)というあり得ないシュミレーション結果であり、人口が増える根拠も不透明のうえ、人口1人当たりの最終消費支出も疑問の残る数字となっていた。

平成29年度におこなう「市民税5%減税の影響調査」では、名古屋市指定金融機関という、本市と財政的に極めて深いつながりのある民間金融機関系のシンクタンクに委託しても、議会として「ああそうですか」と、そのまま信ずる気にはなれない。

「参考」


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2016年10月21日

個人市民税の減税額【平成27年度】

法人市民税の減税は一部の企業がほぼすべての富を独占する仕組みだが、個人市民税の減税は、より広い方々に減税の効果があられるといった特徴を有している。ただ、家族に1人も個人市民税納税義務者がいない、いわば、最も生活支援が必要な方々47万5,849人には市民税減税の恩恵は全くなく、市民税減税条例の目的である「市民生活の支援」が看板倒れになっているとの指摘もある。

■ 個人市民税納税義務者【平成27年度】
名古屋市民 2,277,595人
個人市民税納税義務者数 1,108,120人
個人市民税減税を受けている市民の割合 48.7%

■ 個人市民税減税額(給与所得者/夫婦・子ども2人の世帯のモデルケース)
収入額255万7,000円以下 市民税非課税
収入額300万円 減税額1,800円(年額)
収入額500万円 減税額5,800円(年額)

■ 個人市民税減税額(年金所得者/夫婦世帯のモデルケース)
収入額211万円以下(65歳以上) 市民税非課税
収入額171万3,000円以下(65歳未満) 市民税非課税
収入額250万円 減税額1,800円(年額)
収入額300万円 減税額3,200円(年額)

■ 個人市民税減税額上位10人【平成27年度決算/年額】
1. 393万円
2. 364万円
3. 311万円
4. 303万円
5. 262万円
6. 258万円
7. 244万円
8. 237万円
9. 232万円
10. 212万円

■ 考察
高額所得者ほど減税の恩恵は大きく、一方で、年金生活者、給与所得の低い方は減税の効果はほとんどない、あるいは全くない。収入額300万円のサラリーマン(夫婦・子2人)は、減税額は月額150円(年額1,800円)。また、およそ51%の市民はそもそも市民税は非課税。

市民税減税を否定するわけではないが、この政策を通してどんな社会を作りたいのかといった社会像がはっきりしないまま、ただ減税だけが目的化している点が最も大きな問題だと考える。一方で、名古屋城天守閣木造化は100%起債、瑞穂陸上競技場も起債、リニア開通に伴う名古屋駅の開発も起債、国際展示場も起債となると、減税しながら起債を重ねるといった市の財政規律上の問題も顕在化しそうだ。

また、 税の役割には、富の再分配といった側面もある。税の支払い能力という点ではすべての人が同じであるわけではなく、所得や資産などの負担能力の大きい人、つまり、税金を負担する能力の高い人に対して、より多くの税金を課し、負担能力の小さい人には税金を少なく(あるいは免除)すると共に、社会保障を厚くして国民の間の富の格差を縮め、社会の安定化・公平な社会秩序を維持する役割がある。住民税の減税はその性格上、富の再配分には逆行する可能性がある。


minami758 at 13:53|PermalinkComments(5)

2016年10月20日

法人市民税の減税額【平成27年度】

名古屋市は、平成24年度から個人市民税とともに、法人市民税の税率を一律5%引き下げている。

■ 法人市民税減税額の総額【平成27年度】
35億4,800万円(対前年比▼1億2,100万円)

■ 法人市民税の対象者【平成27年度】
法人市民税法人数 89,316社(対前年度▼464社)

■ 法人市民税減税額【平成27年度】
減税額2,500円以下 47,373社(構成比53.0%)
減税額2,500円超50,000円以下 35,503社(構成比39.8%)
減税額50,000円超100,000円以下 2,615社(構成比2.9%)
減税額100,000円超200,000円以下 1,605社(構成比1.8%)
減税額200,000円超500,000円以下 1,275社(構成比1.4%)
減税額500,000円超1,000,000円以下 497社(構成比0.6%)
減税額1,000,000円超5,000,000円以下 383社(構成比0.4%)
減税額5,000,000円超 65社(構成比0.1%)
 
■ 法人市民税納税額上位10社【平成27年度】
1. 1億4,600万円(運輸通信業)
2. 1億600円(金融業)
3. 9,600万円(製造業)
4. 6,700万円(製造業)
5. 5,500万円(金融業)
6. 5,100万円(金融業)
7. 5,000万円(運輸通信業)
8. 3,400万円(公益事業)
9. 3,300万円(運輸通信業)
10. 3,100万円(運輸通信業)

■ 総括
「市民税減税をすれば企業が名古屋に移転する。」 と訴えていた市長の意に反し、名古屋市内の法人数は対前年比464社の減となった。法人の減少が景気の失速によるものなのか、本市の経済対策の失敗によるものなのかわからないが、市民税減税が必ずしも企業の名古屋転入に影響を与えていないことが浮き彫りになったといえる。
 
法人市民税減税額2,500円以下の企業が全体の53.0%を占めている。市民税減税の目的は「地域経済の活性化を図るとともに、将来の地域経済の発展に役立つ。」としているものの、中小零細に経営上大きなメリットを与えているとは考えにくい。

法人市民税納税額上位10社は、昨年度とほとんど変化はなく、電話、鉄道、パチンコ台製造、銀行が法人市民税納税額上位10社をほぼ独占。なお、減税実施後、新たに本社を名古屋市内に移転した企業は、上位10社の中にはない。

以上のことから、法人市民税減税額35億4,800万円に見合う効果は現時点では見いだせないと考えるべきだろう。


minami758 at 21:22|PermalinkComments(5)

2015年10月17日

法人市民税減税額【平成26年度】

名古屋市は、平成24年度から個人市民税とともに、法人市民税の税率を一律5%引き下げている。

■ 法人市民税の対象者【平成26年度】
法人市民税法人数 89,780社(対前年度+10社)

■ 法人市民税減税額【平成26年度】
減税額2,500円以下 46,687社(構成比52.0%)
減税額2,500円超50,000円以下 36,347社(構成比40.5%)
減税額50,000円超100,000円以下 2,725社(構成比3.0%)
減税額100,000円超200,000円以下 1,662社(構成比1.8%)
減税額200,000円超500,000円以下 1,398社(構成比1.6%)
減税額500,000円超1,000,000円以下 503社(構成比0.6%)
減税額1,000,000円超5,000,000円以下 397社(構成比0.4%)
減税額5,000,000円超 61社(構成比0.1%)
 
■ 法人市民税納税額上位10社【平成26年度】
1. 1億3,400万円(運輸通信業)
2. 1億円(製造業)
3. 7,900万円(運輸通信業)
4. 7,800万円(金融業)
5. 5,400万円(金融業)
6. 3,500万円(金融業)
7. 3,100万円(金融業)
8. 3,000万円(製造業)
9. 3,000万円(運輸通信業)
10. 2,800万円(運輸通信業)

■ 総括
電話、鉄道、パチンコ台製造、銀行が法人市民税納税額上位10社を独占。自動車、工作機械関連はベスト10には入っていない。

法人市民税減税実施による効果については、巨額納税をおこなう企業が名古屋市に誘致できたかどうかが、減税実施の成否の目安になると考えられる。しかし、減税実施後、上位10社の中には、新たに本社を名古屋市内に移転した企業はない。

一方、法人市民税減税額2,500円以下の企業が全体の52%を占めるなど、中小零細には経営上大きなメリットを与えているとは考えにくい。

法人市民税法人数が対前年度比で10社増えている。この+10社が法人税減税によるものなのか、アベノミクスによるデフレの解消・景気の回復によるものなのかは判断ができない。総じて、法人市民税減税額36億7,000万円に見合う効果は現時点では見いだせないと考えるべきだろう。


minami758 at 21:51|PermalinkComments(4)

2015年10月16日

個人市民税減税額【平成26年度】

名古屋市は、平成24年度から市民税の税率を一律5%引き下げている。

■ 個人市民税の対象者【平成26年度】
名古屋市民 2,272,075人
個人市民税納税義務者数 1,098,151人
個人市民税減税を受けている市民の割合 48.3%

■ 個人市民税減税額(給与所得者/夫婦・子ども2人の世帯のモデルケース)
収入額300万円 減税額1,800円(年額)
収入額500万円 減税額5,800円(年額)

■ 個人市民税減税額(年金所得者/夫婦世帯のモデルケース)
収入額250万円 減税額1,800円(年額)
収入額300万円 減税額3,200円(年額)

■ 個人市民税納税額上位10人(平成26年度/年額)
1. 5,004,000円
2. 4,717,000円
3. 4,143,000円
4. 3,992,000円
5. 3,699,000円
6. 3,674,000円
7. 2,543,000円
8. 2,258,000円
9. 2,008,000円
10. 1,991,000円

高額所得者ほど減税の恩恵は大きく、一方で、年金生活者、給与所得の低い方は減税の効果はほとんどない。収入額300万円のサラリーマン(夫婦・子2人)は、減税額は月額150円(年額1,800円)。また、およそ52%の市民はそもそも減税額はゼロとなっており、効果といった視点から見れば、市民税減税は高額所得者を対象とした政策といっても過言ではない。

minami758 at 22:43|PermalinkComments(11)

2014年11月12日

減税の効果は本当はどれだけなの?

名古屋市は民間シンクタンク「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」に委託し、市民税5%減税の効果について検証。その結果を発表した。

私は昨日の財政福祉委員会で、「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」の検証結果には疑問点が多いこと、また、市民に対し誤ったメッセージを送る可能性があり危惧していることを指摘した。

例えば、同社のシミュレーションによると、人口の社会増が年平均で795人、社会増による民間最終消費支出の増加は712億円で、単純に割ると人口1人の増加で最終消費支出が年9,000 万円も増えるという計算となっていた。仮に、夫婦、子ども3人の5人家族が名古屋に引っ越してくると、最終消費支出が1年間で4億5,000万円増加するというとてつもないシュミレーション結果。疑問が残る。

さて、市民税減税による市内総生産の増加額が報道機関によって差異が小さくないことが気になる。

■ 市内総生産の増加額
中日新聞 年平均1128億円増
朝日新聞 年平均200億円増
読売新聞 年平均200億円増
毎日新聞 年平均200億円増
日本経済新聞 200億円増

なぜ、このような差異が生じたのか?

市の説明
一般的に経済指標は、対前年度の変動率が公表されており、「年平均で0.17%程度の押し上げ効果が認められる」とは、対前年度の変動率を表しており、市内総生産の金額に換算すると、200 億円程度となる。なお、河村市長も市内総生産の増加額は1年間で200億円と主張している。

市内総生産増加分一方、中日新聞の1,128億円の根拠を分析してみよう。
1年目に200億円、2年目にさらに200億円増え400億円、3年目に600億円...10年目に2000億円。これをすべて合計した上で10年で割ると、1年あたりの市内総生産の増加額は1100億円となる。これが1128億円の根拠だ。しかし、一般的に経済指標は対前年で表しており、この1100億円という数字は市民税減税の効果を実際よりかなり過大に見せる可能性がある。世論をミスリードする可能性を危惧する。

問題点をわかりやすくするため、極端な例示をしてみる。
市民税減税を100年おこなうと仮定。
1年目は200億円、2年目は400億円・・・10年目は2000億円・・・100年目は2兆円。これらをすべて合計した上で100年でわると、市内総生産の増加額は年平均1兆1000億円となる。こんな数字に何の意味があるのかはなはだ疑問だ。

市民からこんな声も聞かれた。「三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、発注者の名古屋市に配慮したんじゃないか。」実績のあるコンサルであり、もちろんそんなことはありえないが、正しく減税の効果を反映できるシュミレーションの設計にさらに工夫が必要だろう。なお、今回の同社への発注額は90万円。115億円の投資効果を検証するシュミレーションの費用としては破格の値段だ。

これまでの常識を覆す同社のシュミレーションを画期的ととらえるべきか否かは即座に判断できないものの、これだけ疑問の多いシュミレーションをもって検証終了とはならないだろう。


minami758 at 22:11|PermalinkComments(18)

2014年11月06日

議員総会で市民税5%の検証について議論

「名古屋市市民税減税条例」に基づき実施する市民税5%減税の検証に先立ち、自民党市議団は11月10日(月)午後1時から緊急自民党市議団議員総会を開催し、市民税5%減税の検証にどのような姿勢で臨むのか議論する。自民党市議団が所管事務調査に関し、緊急議員総会を開催するのは極めて異例だ。なお、議員総会は、私から岡本団長に開催を求めたもの。

自民党市議団内には市民税5%減税による効果が全く見えないと、施策そのものを疑問視する声も少なくない。議員総会では、様々な意見が出されそうだ。

さて、地方自治法第2条には「最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。 」と明記されている。

市民税減税のコストは113億円。一方、名古屋市市民税減税条例による減税の目的は、「市民経済の支援及び地域経済の活性化を図るとともに、将来の地域経済の発展に資する。」とされている。

しかし、減税して地域経済が活性化されたとか、減税したから市民生活の支援が進んだという声は、市民からうかがったことは1度もない。日々の生活の中で、市民税減税を意識している市民は極めて少ないと思われる。ましてや、市民の52%はそもそも減税の対象外だ。

自民党市議団の意見がどう集約されるのか、現時点では全く見えないが、まずは団員の意見をしっかりうかがってみたい。


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2014年11月04日

市民税5%減税の検証は11月11日

11月11日(火)午後1時から財政福祉委員会を開会し、「市民税5%減税の検証に関する所管事務調査」をおこなうことが決まった。

平成24年4月1日に施行された「名古屋市市民税減税条例」附則の4に、「市は、この条例の施行後 3 年以内に、市民税の減税について、その目的を踏まえ、検証するものとする。」と明記されていることから、3年以内の最終年度である平成26年度中に、財政局が議会に対し検証結果を報告する必要があることによる。

さて、名古屋市市民税減税条例 第1条に、市民税減税の目的が明記されている。
 
『この条例は、現下の経済状況に対応し、「市民経済の支援」及び「地域経済の活性化」を図るとともに、「将来の地域経済の発展に資する」よう、市民税の減税を実施するため、名古屋市市民税減税の特例を定めることを目的とする。』

したがって、この条例の目的通り市民税減税が経済的効果を上げてるかどうかが、今回の検証のまさに焦点となる。

このたび、財政局から議会に提出される資料の目玉は2点。
・法人に対する市民税減税に関するアンケート結果
・ 三菱UFJリサーチ&コンサルティングによる名古屋市マクロ計量モデルに基づくシミュレーション分析「市民税5%減税に伴う経済的影響等について」

なお、平成21年12月に公表された三菱UFJリサーチ&コンサルティングによる名古屋市マクロ計量モデルに基づくシミュレーション分析の結果、10%減税に伴う経済的影響について、「減収分を補うほどの増収効果は見込まれない。」と評価されており、今回の5%減税においてはさらにその効果は小さいものとなる見通しだ。


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2014年08月29日

市民税5%減税個人アンケート

「寄付文化を醸成するための減税」

市民税減税を実施するにあたり、河村市長が常に主張してきたのがこの言葉だ。つまり、市民税減税分の使途を市民は自ら判断。応援しようとするNPO法人や福祉団体に寄付するなどして、市民活動を活発にするというもの。確かに一つの考え方ではある。

そして、河村マニフェストにある「金持ちはゼロ」についても、お金持ちの人も減税分を寄付するから「(結果的には減税分は)ゼロ」としてきた。市長は、「寄付」という言葉を様々な場面で巧みに利用してきた。

さて、平成24年4月1日から施行された「名古屋市市民税減税条例」附則の4に、「市は、この条例の施行後 3 年以内に、市民税の減税について、その目的を踏まえ、検証するものとする。」と明記されている。その3年以内が実は平成26年度。今年度中に市民税減税を検証する様々なデータが、名古屋市から市民へ、そして議会に示される予定となっている。

そのトップを切って示されたデータが「市民税5%減税個人アンケート」 だ。

そのアンケートの問4に「あなたは、市民税5%減税による減税分を、どのように使いましたか。(使う予定がありますか。)」という設問がなされている。

私たちの予想では、「寄付」と答えた方が相当数あっただろうとアンケート結果を楽しみに読んでいったところ...


■ 問4 市民税減税分の使途
アンケート実施期間 平成26年7月8日(火)〜7月22日(火)
実施方法 市政アンケートを活用
標本数 599人

1. 日常の生活費 51.4%
2. わからない 36.2%
3. 貯金した 4.7%
4. 旅行・レジャーなど日常の生活費以外 4.3%
5. 寄付した(寄付する予定) 0.3%
6. 無回答 4.7%

結果は以上の通り。市民599人からいただいたアンケート結果を見る限り、寄付したのは「0.3%(2人)」にすぎなかった。「寄付文化を醸成するための減税」「金持ちゼロ」のいずれも実現していなかったと考えられる。

市民税減税の検証 -その1-「個人アンケート」を見る限り、「寄付文化の醸成」は達成していないと判断させていただいた。今後、続々と出される検証結果にも注目したいものだ。


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2014年04月28日

市民税減税検証プロジェクトチーム第1回会議

DSC054724月28日(月)午後2時より「市民税減税検証プロジェクトチーム第1回会議(以下、検証PT)」が開催された。

市民税減税の検証は、平成23年12月28日に交付された「名古屋市市民税減税条例」の中で、もともと河村市長に対して「3年以内に市民税減税の効果を検証する」よう義務づけていたもの。しかし、河村市長の姿は残念ながら今日の「検証PT」では見ることができなかった。

また、市民税減税を公約に掲げていた減税日本ナゴヤ市議団は「検証PT」には全く無関心のよう。減税日本市議15人の中で、検証PTを傍聴したのは田山市議ただ一人。なお、減税日本ナゴヤを除名された中村孝道市議は、「元祖減税ですから」と「検証PT」に姿を見せた。

さて、今日の「検証PT」の議題は、
(1)プロジェクトチーム設置要綱について
(2)市民税減税の検証について
の2点

■ 検証の方法
市民税減税の目的に対する検証の方法については事務局より以下の提案がなされ了承された。

・市民税減税の目的である「市民生活の支援」
→市民税減税の認知度や減税相当額の使途などについて、個人を対象にアンケートを実施する。

・市民税減税の目的である「地域経済の活性化」及び「将来の地域経済の発展」
→市民税減税が市内総生産、民間最終消費支出、企業所得、市内人口の社会増減、税収の経済指標に与える影響の程度をマクロ計量モデルに基づきシュミレーション分析する。具体的には、3年前におこなったマクロ計量モデルをベースに、平成23年までの経済データを反映させて、再度、モデルの説明力を確認した上で、モデルを見直し、再構築する。
→市民税減税の認知度や減税相当額の使途などについて、法人を対象にアンケートを実施する。

■ 検証PT委員からの意見
〇 A委員
・分析する経済指標が5項目では指標が少なく正しく分析できないのでは?
・市民アンケートの中で、自由に意見を記入する欄があるが、このような表現では、なかなか書いていただけないのではないか?

〇 B委員
・市内に法人が約90,000社あるが、450社から600社程度のアンケート回収数では、全体の1%にも満たない。正しく把握できるのか?
・納税者の生の声を把握する必要がある。市長の肝いりの政策だからといって聖域化してはいけない。

■ 感想
客観的な報告を市長にするという「検証PT」の役割から、やや議論が低調な気もしたが、すくなくとも市民税5%減税の検証の第一歩を踏み出したわけであり、「十分に議論をして、しっかりと検証し、11月議会までに検証結果をまとめたい」という座長の田宮正道副市長の言葉通りに、客観的に確実に検証が進むことを期待したい。

一方、「検証PT」のメンバーが、市幹部職員だけというのはやや気にかかる。内部の議論だけで「客観的に」がきちんと担保されるのかどうかも「検証」していく必要がありそうだ。

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2014年04月24日

市民税5%減税検証プロジェクトチーム第1回会議開催へ

4月28日(月)午後2時より、市役所本庁舎第1会議室において、「市民税5%減税検証プロジェクトチーム第1回会議」が開催される。

この会議は、当初非公開を予定していたが、財政福祉委員会において、「検証PTは公開すべき」というヨコイの意見に沿う形で、会議の公開が実現した。

■ 市民税5%減税検証PT第1回会議の概要
とき 平成26年4月28日(月)午後2時〜午後3時
ところ 第1会議室(名古屋市役所本庁舎2階)
議題 プロジェクトチーム設置要綱について、市民税減税の検証について
座長 田宮正道副市長
傍聴 当日午後1時30分から1時50分に会議室入口で受付(先着10名)

■ 検証の根拠
市民税減税の検証を行う根拠は、名古屋市市民税減税条例の附則の4、「市は、この条例の施行後3年以内に、市民税の減税について、その目的を踏まえ、検証するものとする。」による。当初、河村市長の条例提案では、市民税減税の「検証」する時期について、「条例の施行後3年経過した場合」としていたが、「条例の施行後3年以内」に自民党などの提案で修正したもの。

さて、市民税減税の目的は以下の通り。

■ 市民税減税条例の目的
(条例第1条)『この条例は、現下の経済状況に対応し、「市民経済の支援」及び「地域経済の活性化」を図るとともに、「将来の地域経済の発展に資する」よう、市民税の減税を実施するため、名古屋市市民税減税の特例を定めることを目的とする。』とされており、目的通りの効果を上げていなければ、重大な決意を持って臨まなければならない。

■ 減税効果の検証結果公表時期
検証結果が明らかになるのは平成26年秋。

■ 検証項目

検証項目1
・市内総生産
・民間最終消費支出
・企業所得


検証項目2
・人口の社会増


検証項目3
・個人法人の納税義務者数の推移
・本市への寄付の状況



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2014年01月16日

「市民税増税」

平成26年度名古屋市一般会計予算財政局案には、「市民税増税」が「こっそり」組み込まれている。

「こっそり」と書いたのは、66ページにもわたる「平成26年度当初予算財政局案の公開」の中には、「市民税減税額」という項目はあるものの、平成26年度からあらたに実施される「市民税増税」額に関する説明が一切なく、説明責任が十分果たされていないことから厳しく表現したものだ。

この「市民税増税」は、「東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律(以下復興増税)」の施行により、平成26年度から平成35年度の10年間、個人市民税の均等割額に500円が加算されて3,500円となるもの。名古屋市においては5%減税が実施されているため、現行個人市民税の均等割2,850円に475円が増税され、3,325円となる。

なお、この増税分は、名古屋市における避難所等、防災拠点や防災設備の整備などの防災・減災事業を実施するための財源に充てられる予定であり、復興増税とはいっても東日本大震災の被災地に使われるわけではない。

さて、他都市では、市民の方々に新たなご負担をかけることから、復興増税に関して積極的に市民への説明をおこなっている。「復興増税」「検索」としていただければ、他都市の姿勢は容易に確認することができる。

しかし、名古屋市公式ホームページでは、市民税減税に関する説明はかなりのページを割いて説明しているものの、復興増税に関しては全く記載がなされていない。これでは、都合のいいことだけ情報発信して、傷みはひた隠しにしているといわれても仕方がない。

また、復興増税が市民税減税の効果の検証に与える影響も複雑だ。所得が低く市民税を均等割額のみ納めてみえる方は、
平成25年度 年間150円減税
平成26年度 年間475円増税
となる。

平成26年度は、減税の効果の検証が予算に組み込まれているが、場合によっては増税の影響を加味する必要も出てくる可能性があり、そもそも効果があったかどうかも分からないうえに、マイナス効果の予測など検証が混迷を極めることが予想される。


■ 参考
平成25年度納税義務者数 108万人
増税額 475円
平成26年度増税総額 475円×108万人=5億1,300万円

minami758 at 13:34|PermalinkComments(8)

2014年01月03日

今年のヤマは「減税」の検証

平成26年度、名古屋市議会のヤマは、まぎれもなく市民税減税条例の「検証」だ。

名古屋市市民税減税条例附則4には、以下の記述がある。「 市は、この条例の施行後 3 年以内に、市民税の減税について、その目的を踏まえ、検証するものとする。」つまり、市民税減税の効果を測定し、その後、実施するのかしないのか判断するというもの。

なお、市民税減税の目的は
(条例第1条)『この条例は、現下の経済状況に対応し、「市民経済の支援」及び「地域経済の活性化」を図るとともに、「将来の地域経済の発展に資する」よう、市民税の減税を実施するため、名古屋市市民税減税の特例を定めることを目的とする。』とされており、目的通りの効果を上げていなければ、重大な決意を持って臨まなければならない。

この目的に対する市民税減税の検証は、市民税減税の効果の測定データが出そろう平成26年秋の決算委員会あたりで行われる予定だ。

検証項目1
・市内総生産
・民間最終消費支出
・企業所得

検証項目2
・人口の社会増

検証項目3
・個人法人の納税義務者数の推移
・本市への寄付の状況

もちろん、「市民税減税の検証」では、市民税減税に実施により本市における未来への投資が市税ベースで110億円、事業費ベースではこの数倍もの投資が減少したことによる「マイナスの効果」についても検証する必要がある。

河村市長は「減税は効果があるにきまっとる。」と、根拠なく市民税減税の効果があると議会を攻めてくるだろう。一方、議会としては、いかに市民に分かりやすく、客観的なデータを示しながら議論を展開するかが求められており、この秋、議会としても正念場を迎えることになる。



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2013年10月06日

市民税減税ベスト10【個人・法人】

平成24年度から始まった5%市民税減税。たった5%とはいえ、高額所得者・高額納税法人となるとかなりの減税額になる。

平成24年度における個人市民税、法人市民税のそれぞれの減税額ベスト10は以下の通りだった。

【個人市民税】
1位 518万円
2位 444万円
3位 424万円
4位 411万円
5位 382万円
6位 378万円
7位 332万円
8位 257万円
9位 215万円
10位 183万円
※ 市民のうち50.2%は非課税

【法人市民税】
1位 7,100万円(製造業)
2位 6,900万円(製造業)
3位 1,300万円(製造業)
4位 1,100万円(製造業)
5位 900万円(小売業)
6位 700万円(製造業)
7位 700万円(卸売業)
8位 700万円(小売業)
9位 700万円(保険業)
10位 600万円(製造業)
※ 法人のうち60%の企業は減税額が年間2,500円以下。



minami758 at 23:08|PermalinkComments(4)

2013年09月07日

アベノミクスが支える河村減税 (2)

大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の三本の矢で日本経済を成長に導くアベノミクス...株価の改善や円安の影響で企業の収益構造が改善。法人市民税を大きく押し上げている。

しかし、大幅な市税収入の増加は市民税減税に追い風となる反面、不安材料もある。

地方財政法第5条の四の4には、次の記載がある。

「普通税の税率が標準税率未満である地方公共団体は、地方債を起こす場合は、総務大臣又の許可を受けなければならない。」この仕組みは、地方債の安全を守る仕組みが必要であることから、地方財政法第5条の四の4により定められたもの。

そして、総務大臣が地方債の発行を許可するかどうかの基準をまとめたものが、地方債同意等基準。
・世代間の負担の公平に影響がないよう、減税による減収額を上回る行政改革の取り組み等を予定しているかどうか。

平成26年には115億円の市民税減税を予定している。市民税減税を実施した場合、地方債の発行許可を受けるためには、115億円をこえる行政改革の取り組みを行わなければならない。

しかし、平成25年度には市税収入が162億円増加。平成26年度にはさらに82億円も市税収入が増加し、市民税減税による減収分を含むと、市税収入は5,077億円に達する。

行革というのは、収支のギャップを埋めるためにおこなわれており、収入が急激に増えれば収支のギャップは当然小さくなる。平成26年度以降、本市の行革への取り組みが年40億円程度にとどまるのは、アベノミクスによる市税増収により、行革の必要が急速に低下していることに他ならない。

地方債同意等基準が求める「減税による減収額を上回る行政改革の取り組み」が、急激な市税増収により困難になれば、地方債の起債の許可を本市が受けられなくなる可能性を秘めている。



minami758 at 22:47|PermalinkComments(8)

2013年09月06日

アベノミクスが支える河村減税 (1)

河村市政誕生後の名古屋市の市税収入(予算ベース)を比較してみたい。

平成21年度 4,938億円
平成22年度 4,762億円(160億円減税)
平成23年度 4,861億円(58億円減税)
平成24年度 4,718億円(80億円減税)
平成25年度 4,880億円(113億円減税)
平成26年度 4,962億円(115億円減税)
※ 平成23年度までは決算額、平成24年度及び平成25年度は当初予算額、平成26年度は見通し額

平成25年度は、市民税減税により113億円の減収となったにもかかわらず、前年度に比べ162億円の増収となった。減税による減収額を含むと195億円もの増収。本会議でも財政局長が答弁している通り、増収の最大要因はアベノミクスだ。株価が上がり企業決算が急激に好転したこと、円安の影響で輸出産業を中心に収益構造が改善したことが法人市民税を大きく押し上げた。

そして、平成26年度の市税収入見通しは、25年度に比べさらに82億円の市税増収となる見込み。減税による減収額を含むと平成26年度は5,077億円の市税収入となり、バブルのころの市税収入のピークであった平成4年度の市税収入5,106億円に迫る額だ。

アベノミクスによる大増収の結果、名古屋市は行財政改革の努力をあまりしなくても市民税減税を実現できるだけの体力を得ることになった。

河村市長は身内に足を引っ張られたものの、アベノミクスが河村市長が公約に掲げる市民税減税を支えるという皮肉な結果となった。

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2013年07月17日

総務省 起債許可へ

地方公共団体は「協議」という手続きを経れば、国等の同意がなくても地方債を発行できるが、標準税率未満の団体、いわゆる市民税減税をおこなっている県・市町村においては、公共施設等の建設事業の経費の財源とする地方債を発行する場合には、総務大臣等の許可を受けなければならない。この仕組みは、地方債の安全を守る仕組みが必要であることから、地方財政法第5条の四の4により定められたものだ。

名古屋市は平成25年度予算において市民税減税を実施することから、総務省に対し地方債発行許可の申請を提出していたが、審査の結果、国は起債許可を行う意向であることが、片山さつき総務大臣政務官からの連絡で明らかとなった。

片山政務官によると、名古屋市が届け出た行革額は、平成25年度分に合わせ、過年度分(過去の行革分のうち、25年度分に影響が及ぶもの)を含めて、313億9,000万円。そのうち総務省が平成25年度分ならびに過年度分の行革として認めたのは102億6,000万円にとどまった。

平成25年度における名古屋市の市民税減税額は84億6,000万円(法人市民税超過課税による相殺分を含む)を予定しており、行革額が市民税減税をわずかとはいえ16億円上回ったことにより、起債が許可される見通しとなった。

今回、仮に市民税減税額をこえる行革ができなければ、平成25年度に予定していた400億円の起債(建設債)がすべて発行できない可能性があり、ほぼすべての公共事業が停止する可能性があったことを考えると、今回の起債許可は市財政関係者にとってはホッとしたというのが正直なところだろう。

しかし、政令指定都市がこんな綱渡りのような財政運営をしていることはゆゆしき問題だ。万が一、行革額が減税額を下回るような結果になれば、地震対策やまちの安心安全、教育や福祉、産業経済などの公共事業がすべてストップする可能性があったわけであり、市長の市民税減税への意欲の割に行革への取り組みが不足していることは今後議論を呼ぶことになる。



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2013年05月13日

市民税減税プロジェクトチーム

市民税減税に関する問題点を検証するための国会議員によるプロジェクトチームが結成された。名古屋市のおこなっている市民税減税が、地方財政法等に照らし合わせて問題があるのかないのか、国の立場から検証をおこなう。

第1回の会合の開催は5月下旬に総務省政務官室で開催される。私も出席を予定しているが、まずは国における議論をしっかりうかがいたい。



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2013年03月24日

扶助費の急増と市民税減税

「扶助費」とは、社会保障制度の一環として、児童・高齢者・障害者・生活困窮者などに対して国や地方公共団体が行う支援に要する経費だ。生活保護費・児童手当など、社会保障施策の根幹となっている。

さて、河村市長は行財政改革をおこなって、財源を生み出したとしている。確かに、平成22年度、23年度、24年度には、およそ300億円の行財政改革をおこなっており、一定の評価はされるべきだろう。

しかし、行財政改革をおこなっているのは、名古屋市だけではない。全国すべての自治体で、事業や財務の見直し、人件費の抑制などが継続的に行われている。

この背景にあるのが、各自治体における「扶助費」の急激な増加だ。

河村市政誕生の平成21年度から24年度までの名古屋市における扶助費の増加を見てみると...

■ 生活保護扶助費
331億円の増(市負担分82億円の増)

■ 障がい者自立支援費
155億円の増(市負担分42億円の増)

■ 後期高齢者医療会計支出金
48億円の増(市負担分43億円の増)

■ 介護保険会計支出金
30億円の増(市負担分30億円の増)

■ 児童手当
226億円の増(市負担分15億円の増)

■ 子ども医療費
29億円の増(市負担分24億円の増)

■ 民間保育所措置委託費
40億円の増(市負担分19億円の増)

※ 扶助費の主なもののみ掲載


さて、これら扶助費の増加は、自治体財政にとって、大きな負担となっているが、法律に基づく制度のため、自治体独自に見直すことは困難だ。したがって、国の制度の見直しがない限り、高齢化社会の進展により扶助費は増える一方となっている。

この結果、河村市政誕生以来の扶助費の増加は市負担分だけでも280億円にものぼる。つまり、行財政改革は市民税減税のためにおこなったというより、扶助費の増加に伴い、やむを得ず行わなければならなかったともいえる。

河村市長は、行財政改革をおこなった結果、恒久減税を実現したと豪語する。しかし、実情は扶助費の増加のみに対応しただけ。300億円の行財政改革に対し、扶助費の増加(市負担分)が280億円であることからも明らかだ。

このような状況の中で、無理やり市民税減税をおこなうことは、結局はその負担は市民に重くのしかかる。今やらなきゃいけないことを先送りしているだけだからだ。

今後、一斉に学校や道路、河川堤防や市営住宅などの一斉更新を迎える。もちろん、震災対策への備えに対しても多大な事業費が想定されている。本市の財政需要は増える一方だが、本当に市民税減税が責任ある行政なのかどうかを市民全体で議論する必要があるだろう。


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2013年03月11日

市民税減税が本会議で議論に...

3月11日の本会議で、「市民税減税」が議論される。

「市民税減税」に関する議論を本会議で取り上げるのは坂野公壽議員(港区)。おおよその内容を紹介したい。

地方財政法では、第5条の4第4項において、市民税などの普通税が標準税率未満である地方公共団体が、いわゆる建設地方債を発行する場合には、総務大臣の許可を受けなければならないとされている。

総務省からいただいた資料には、起債を許可するにあたっての行革効果額の精査については、「原則として当該年度に実施した行革効果額のみを積算する」と書かれてあった。

仮に、平成25年度の減税額を上回る行革を当該年度で生み出すことができなければ、総務省のおすみつき、つまり建設地方債発行の許可を得られることができず、必要な事業がストップし、市民生活に多大な影響を与えることになる。

平成25年度予算を見てみると、市民税減税総額は113億円。このうち、法人市民税の超過課税を除いた実質減税額は86億円だ。

一方、本市が議会に示した「平成25年度行財政改革の取り組み」によると、行革額の総額は71億円だが、未利用地の売却は世代間の公平という観点から、行革効果額とは認められないとされており、実質行革額は42億円となる。

つまり86億円の減税額に対し、行革は42億円にとどまっていることから、行革不足額が44億円発生し、「原則として当該年度に実施した行革効果額のみを積算する」とした建設地方債発行の許可を得られることができない可能性がある。

財政局は、おそらく、当該年度の行革が不足していることから、過去に実施した行革分を当該年度に上乗せし、過去の行革額を今年度の行革額に算入しようとしていると考えられるが、過去おこなった行革というのは、高齢者の医療や福祉、保育施策、障害者福祉や生活保護費などの扶助費の増加など新たな財政需要による財源対策としておこなわれたものであり、施策のシフトはすでにおこなわれている。

平成22、23、24年度に行われた市民税減税においては、すべて「当該年度に実施した行革効果額」だけで、減税財源をまかなってきたが、行革額が減税額を大幅に下回ったことに対する考え方を、坂野議員は問う予定だ。


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2013年01月17日

市民税減税

2年ほど前、総務省におじゃまし、名古屋市が予定していた市民税減税の評価をうかがったとき、総務省の官僚は、「世代間の負担の公平に配慮してください。」と言うのが精一杯で、市民税減税に対するコメントを控える傾向にあった。いや、むしろ、余計なことを言って河村市政を刺激したくない、名古屋市にかかわリあいたくないという思いが透けて見えた。

昨年12月16日、衆議院解散総選挙の結果、政権が交代した。民主党政権において評価を避けていた市民税減税について、自民党政府・総務省の評価がどう変わるのか。1月末には総務省の考え方をうかがいに行く予定だ。


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2012年11月09日

大村知事が県民税減税?

大村知事は11月8日、個人県民税の減税を、平成26年度から実施する方針を明らかにした。平成26年度予算に関することを平成24年度の途中で発表するのは極めて異例なこと。おそらく、水面下で河村市長と何らかの手打ちがあり、急きょ減税の実施を発表する必要があったのだろう。

さて、愛知県の財政状況をみてみると、とても減税するような状況ではないことが見て取れる。名古屋市も財政状況は厳しいが、県はそれ以上に財政状況がひっ迫している。今回の県減税は、収入の少ない息子が、親の支援(地方交付税)を受けながら、それでも家計が成り立たないため、銀行から毎月多額の借金(臨時財政対策債)をしている中で、浪費(減税300億円)するようなものだ。

県民税減税に関する情報が少なく、評価するのは困難だが、現時点における問題点についていくつか指摘してみたい。

■ 県の地方交付税は600億円(H24)
地方交付税制度は、自治体間の財源の不均衡を調整するとともに、全国どこに住んでいる人にも、標準的な行政サービスを提供できるよう、財源を保障する制度。平成24年度における愛知県が交付を受けている地方交付税は600億円。愛知県の財政状況は、標準的な行政サービスをするに十分な財源がなく、国から多額の支援を受けている状態だ。

■ 県の臨時財政対策債は2,900億円
自治体の行政活動のために最低限必要な収入に、国から地方自治体に交付する地方交付税の原資だけでは足りないため、不足分を臨時財政対策債(赤字債)として銀行から借金することを認める制度。つまり、親の仕送り(地方交付税600億円)だけでは生活ができず、銀行から借金(臨時財政対策債2,900億円)しながら、やっと生活している状態だ。そのような状況の中で、大村知事が300億円ばらまきたいといっても...

■ 財政調整基金はたった1億円
大村知事は平成25年度から、減税のための財源である財政調整基金の積み立てを始める。2年間で積み立てた分を平成26年度の減税の財源とするとした。しかし、平成24年度当初予算における財政調整基金残高基金は、年々取り崩してしまったため、現在たったの1億円。これを300億円まで積み立てる道筋は全く示されていない。

■ 減税は1年だけ?
仮に300億円積み立てたとしても、減税をすれば積み立ては消えてしまう。その時点で次年度の減税財源が不足し、恒久減税は不可能になる。

■ 財政調整基金に減税財源を積むことは困難
財政調整基金条例は、もともと地方財政法に根拠している。この条例では、経済事情の変動、災害、緊急に実施する大型土木など、基金の取り崩しが厳しく制限されている。したがって、財政調整基金を減税財源として取り崩すことは、地方財政法の上からも財政調整基金条例上も極めて困難だ。

■ 減税財源は全額行革で
総務省は標準税率以下の税率を住民税に適用する場合は、その財源を全額行革で生み出すよう求めている。しかし、行革の中身が明らかになっていないばかりでなく、経常分でおこなうのか臨時分なのか、その規模も含めて全く説明がないため、評価しようがない。

■ 起債は許可制に
標準税率以下の税率を住民税に適用する場合は、起債は総務省の許可制となる。これは、減税財源を起債に求めないように総務省がチェックするためだ。しかし、建設債などの起債が許可制になることは、自治体の自由な投資を阻害し、けっして景気にいい影響は与えない可能性もある。


一般的な経済学では、減税は最も乗数効果の低い経済対策だといわれている。とりわけ、デフレ経済下においては、現金は最も価値が下がらない資産であり、消費に回りにくい傾向にある。大村知事が言うように県民税減税がどれだけの経済的効果を生むのか、見極めにもう少し時間がかかりそうだ。


minami758 at 23:54|PermalinkComments(10)

2012年02月04日

減税の旗を降ろしちゃった...

橋下大阪市長が、
「河村さんが減税をどんどん打ち出すなら、政策が違う(読売新聞)」
「減税の旗を降ろすか、何かの調整がないと一緒になれない(読売新聞)」
「今の段階で増税か減税かを政治家が意見表明するのはナンセンス(橋下ツイッター)」
「住民税が下がるかどうかはちっぽけな最後の話(産経新聞)」
「減税日本が衆院選で減税を公約に掲げたら連携は困難(毎日新聞)」
など減税に批判的な姿勢を示していた。

これに対し、河村市長は橋下市長との関係修復を図るため、河村市長から会談を申し入れ、減税施策をいったん棚上げすることを表明。「減税改め反増税(NHK)」を打ち出した。

市議会でいくら異論が出されても、頑として減税の実施を譲らなかった河村市長が、国政における大阪維新の会との連携のためなら「減税」の旗を降ろすとは...

結局、「減税は一丁目一番地」と訴え続けていたものの政策などどうでもよく、国政への転向、つまり政局しか視野になかったということなのか...

そうなると、市民税減税で使われる4年間417億円の支出の是非が、平成24年度予算議会であらためて問われそうだ。


minami758 at 11:31|PermalinkComments(16)

2011年12月22日

市民税減税条例修正案を提案した理由

本日、自民党名古屋市会議員団は、民主党の協力のもと、市民税5%減税条例の修正案を提案し、可決成立いたしました。

これまで、私たちは、行き過ぎた円高や株価の下落、東日本大震災による影響、長引く景気の低迷、国の制度改正による市税収入の大幅な減収などにより、仮に条例可決した場合、市民生活への影響が避けられないと訴えてまいりました。

また、災害対策等の積立金でもある財政調整基金の取り崩しを93億円予定し、また、赤字市債である臨時財政対策債の発行を435億円予定すること、また、国の税制改正や制度改正による負担の地方への転嫁など、市民税減税するどころか、通常の予算編成すら大変な状況であることを訴えてまいりました。この考えは今でも全く変わっていません。

しかしながら、市民税減税を巡る情勢は、仮に自民党市会議員団が反対しても、減税日本ナゴヤ・公明党とあわせて過半数となることから、恒久減税が成立する見通しとなりました。

私たちは、ただ反対しているだけでは、市民のためではないと考え、自由民主党が主導し、議会のチェック機能が機能的に働かせることができるような市民税減税の修正案や附帯決議を提案し、可決に向け努力する中で、自民党らしさを発揮する道を選びました。

以下、具体的に説明してまいります。

■ 検証をもっと早く (減税条例修正)
減税の効果を検証するのが、市長提案の3年を経過した後ではいかにも遅すぎます。経済情勢が急激に変化する現代社会において、また、国における税と社会保障の一体改革など、日々刻々と急速に変化している中で、施策の検証もさらなるスピード感が必要だと考えております。
そこで、本市の行財政改革の進捗状況、市民税減税の経済効果や寄附の状況などの検証に対し「3年の経過」を待つのではなく、スピーディーに「3年以内に検証する」よう修正しました。

■ 減税を毎年度検証 (附帯決議)
以下の付帯決議を本会議において行い、議会が毎年度市民税減税について制度的に検証できるように位置付けることにより、議会のチェック機能の強化を図ることとしました。

■ 市民税減税の事前評価制度の導入 (提案理由説明)
財政福祉委員会の議論で明らかになりましたが、減税の効果に関して「施策の数値目標」や「施策の達成目標」を明らかにすることとし、確実に検証が進むように制度設計を進めました。

■ 市民税減税も行政改革の対象に (提案理由説明)
財政福祉委員会の議論で明らかになりましたが、市民税減税も一つの施策として行財政改革の対象にすることとなり、聖域なく改革を進める姿勢が示されました。

以上、市民税減税に対し「反対すればいい」という判断もあったと思いますが、積極的に問題点の解消にかかわり市民のためにベストではありませんが、ベターを尽くせたのではないかと考えております。

政治判断は市民の方々に分かりにくく、ご理解いただくことが困難かもしれませんが、まずは説明責任を果たすべきと考え、できる限りの説明をさせていただきました。



minami758 at 22:24|PermalinkComments(77)

2011年12月13日

自民党議員総会を開催 5%減税

12月13日、自民党議員総会を開催し、「市民税5%減税」に対する所属議員の意見をうかがった。

「市民税5%減税」については「5%であっても財政的に厳しい。」「数字がコロコロ変わり信じられない。」など、厳しい意見が多かったが、明日提案される「条例案」を見せていただいた上で、本会議や委員会の場で市長並びに当局の見解を質していきたい。

さて、今回の条例案で争点のひとつとなるのは、「市民税5%減税を開始してから3年が経過した時点で検証」をおこなう規定。

今日の議員総会でも「3年検証」に議論が集中した。

「なぜ、3年なのか?」と財政当局者に尋ねたところ、減税が2回行われ、検証データの集積が見込まれるとのことだった。

その他、
「3年検証の時期は?」
「誰が検証するのか?」
「検証をもとに条例改正案を提案するのは?」
「見直しと検証の違いは?」
「3年後の検証ということは、3年間は10%減税に修正することはないのか?」
「3年以内に経済の著しい変動が起こった場合の扱いは?」

などの質問がなされたが、この「3年検証」が付則に入ることに違和感を持つ議員も多く、本会議や委員会でも争点の一つになりそうだ。

また、5%の根拠を記者団から問われた河村市長が、「神様か仏様が初めから5%でやってみろと言った」としたことに対しても、議員団から説明責任の放棄だと批判が相次いつぐなど、質問も辛口になりそうだ。


minami758 at 23:57|PermalinkComments(33)

2011年12月12日

5%減税にはびっくり

私は12月2日に開催された財政福祉委員会の席上、河村市長に対し以下の通り申し上げた上で、委員会質疑の打ち切り動議をおこなっている。
http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/1864933.html

「10%とか7%とか5%とかころころ変わると、これは我々も何を信じればいいのかとなる。市長は落ち着いて出し直して欲しい。ということで、委員長、今回の議論は打ち切るべきだと思います。」

そして、本日12月12日、河村市長は熟慮の結果、「市民税5%減税条例」を提案すると発表した。

多くの市民は、「減税ってバナナのたたき売り?」と感じるだろうし、「市長の決断というのはこんなに軽いものなの?」と、思われるのではないだろうか。また、「そこまでして減税なのか。」とも受け取るだろう。中には「次は3%?」と考える方もいるかもしれない。

さらに、3年後の見直し条項まで入り、市長が目指してきた「恒久減税」すら自ら放棄する結果となった。

さて、自民党市議団は、明日、正午に議員総会を開催する。所属議員の意見をうかがうとともに、我が党が訴えてきた財源の裏付けがなされているかどうかについて、財政局の見解をうかがい、条例の賛否について慎重に判断することになる。


< 臨時会日程予想 >
■ 12月14日(水)
・議会運営委員会において、市長より議会招集の申し入れ

■ 12月21日(水)
・本会議で市長より「市民税5%減税条例」提案理由説明
・財政福祉委員会/質疑

■ 12月22日(木)
・財政福祉委員会/意思決定
・本会議



minami758 at 21:42|PermalinkComments(45)

2011年12月11日

河村市長、もうノーサイドにしましょう。

河村市長が迷っている。

12月20日(火)から臨時会を行おうとすると、慣例では1週間前の13日(火)には議会運営委員会を開催し、市長から本会議に提案する議案の説明をしなくてはならない。また、その前日12日(月)までには、各党の代表者(幹事長)で構成する議会運営委員会を開催し、一連の議会日程を決定する必要がある。

当初の予定では、
12月12日(月)議会運営委員会理事会
12月13日(火)議会運営委員会
12月20日(火)臨時本会議
だった。

しかし、本日11日午後6時までに市長提出の議案がまとまらず、12月12日(月)に予定されていた議会運営委員会理事会は、13日(火)に延期されることになった。その後の日程も流動的だ。

そもそも、どんな議案を出すのか何も決まっていないまま、本会議の招集を呼び掛けるなど、極めて異例。ましてや、本市財政に年間226億円もの負担をかけ、一方で市民生活に多大な影響を及ぼす可能性のある減税条例案を、この短期間に練り上げ、議会に提案すること自体、尋常ではない。

そして、この混乱が予算編成に与える影響は計り知れない。

場合によっては、
「市民税減税条例再提出」→「否決」→「住民投票条例」→「否決または継続」→「市長辞職」→「市長再選」→「議会リコール」→「議会選挙」
という、最悪のシナリオも想定される。

ここまで説明すると賢明な市民の方々にはご推察いただけると思うが、今の時期は、予算編成作業の真っ最中。年が明けると、財政局査定、市長査定、市長復活等、一連の予算編成作業が大詰めを迎える。

2月半ばには、予算議会も予定される中、「予算編成」「予算可決」という、市民の生命や財産、福祉や教育、医療、経済など、市民にとって最も大切な施策がすべてストップしかねない事態となりかねない。

まさかとは思うが、私たち議会から見ると、「予算」を人質に政局に持ち込もうとしているようにしか見えない。

「河村市長、もうノーサイドにしましょう。」と、私から河村市長に本会議場で呼びかけた。「行財政改革に河村市長と協力し、取り組んでいきたい。」との決意も申し上げたところだ。

3月11日の東日本大震災を教訓とした本市の震災対策、長引く不況による厳しい市民生活、雇用対策など、直ちに取り組まなければならない施策は山積している。

河村市長には、ぜひ、自分の思いだけではなく、市民全体の福祉を考え、冷静な対応を望む。


minami758 at 20:37|PermalinkComments(14)

2011年12月09日

臨時会は12月20日?

当局から、仮に臨時会(臨時本会議)をおこなう場合、12月20日から22日に開催する可能性があると事前通知があった。ただ、臨時会をおこなうのかどうか、何を提案するのかなど、何も決まっていないとのこと。

臨時会が開催される場合、歳入、いわゆる税収の動向が不透明になるため、予算編成作業はすべてストップする。作業が遅れた分、職員は残業などがかさみ、さらに本市の財政を圧迫するのは間違いない。

今、河村市長に問われているのは「財源の確保」。700億円を超える実収支不足があり、この財源対策などの説明を全くしないまま、再度市民税減税条例を提案しても何の意味もない。

むしろ、市民を欺くことになりかねない。

河村市長が今やらなければならないのは、行財政改革のロードマップを明らかにし、減税財源確保を確実におこなうこと。行革はやらない、でもばらまきはやる、借金はどんどん積み上げるでは、財政は成り立たない。


12月7日、本会議場でおこなった「市民税減税10%減税条例」ならびに「修正案」に対する反対討論を紹介する。

お許しをいただきましたので、自由民主党を代表いたしまして、第108号議案「名古屋市市民税減税条例の制定について」の原案、修正案に反対する立場から、討論いたします。

河村市長、もうノーサイドにしましょう。

私たちは、河村市長と対立しているから市民税減税条例を財政福祉委員会で否決したわけではありません。円高や株価の下落、震災、長引く景気の低迷などによる税収不足、国の制度改正による市税収入の大幅な減収などにより、減税する財源どころか、通常の予算も組めないような財政状況であり、仮に条例可決した場合、市民生活への影響が避けられないと判断し、苦渋の決断をしたものです。

一部報道には、否決の原因は市長と議会の対立であるかのような報道もなされましたが、これは全く事実に反します。

具体的に申し上げましょう。
10月24日に市長側から示された名古屋市財政収支見通しによると、財源不足から赤字市債、いわゆる借金を435億円行うと記載されています。その上、年度間の財源調整を目的に、本市が災害対策のための貯金としている財政調整基金を96億円崩します。その上、76億円の収支不足があるとされています。

また、先週の財政福祉委員会では、国の制度改正により、法人税率の引き下げにより、41億円税収が減り、子ども手当における費用負担の見直しにより45億円、さらに自動車車体課税は現在検討中ではありますが、76億円の税収が減ることが見込まれています。これらをあわせると、769億円の予算の不足が生じます。そして、平成25年度以降はこの不足額はさらに拡大することになる見通しです。

今回、市民税減税額を10%から7%に減額する修正案により、不足額は723億円に圧縮されることになりますが、減税しなくても予算編成が厳しい中で、「市民税減税」をおこなうことは、極めて困難であります。

一方、今回の修正案にあたり、不足する財源対策については、減税日本から何も示されませんでした。私たち自民党が本議会や委員会、河村市長にたいし、個別に申し入れた数々の行革案も放置されたままであり、行財政改革に対する市長の姿勢も多くの市民から疑問視され始めています。市長は「減税財源は行革で生み出した」としていますが、減税を前提とした財政収支見通しでは、700億円を超える不足が見込まれることは市長側からも示されているのです。

大幅な収支不足の状態にありながら「減税さえ行えばいい」という考えは、将来への借金の増大を招くだけでなく、市民サービスの低下を招き、市役所の本来もつべき行政機能そのもの破壊しかねない、極めて危険な考え方だと思います。

次に修正案では、個人市民税の均等割のみが課税される市民の均等割1700円を減免し、低所得者への配慮を行っているとの説明がなされていますが、市民全体のわずか5万人です。低所得者対策を行うと掲げながら、現実には、非課税世帯や、他の納税者への配慮は全くなく、市民に誤解を与えただけです。施策は、もっときめ細かく、総合的な配慮を行うべきものです。

また、個人市民税の均等割のみが課税される市民への市民税の減免規定は、地方税法第45条により、県民税にも適用されるにもかかわらず、県への情報提供もないこと、同じ所得にもかかわらず、県民間で県民税額がばらばらになるなど、税の公平性にも反することから問題があると考えています。

以上、わたくしどもの主張を申し上げて参りましたが、私たち自由民主党の基本姿勢は、市民税減税のみならず重税感の強い固定資産税の減税にも賛成であります。したがって、これからも、減税財源を生み出すために、我が党は一丸となって河村市長と協力し、行財政改革に取り組んでまいります。どうぞ満場のご賛同を賜りますようよろしくお願いいたします。



minami758 at 00:05|PermalinkComments(8)

2011年12月08日

減税日本所属議員 市民税10%減税条例に21人も反対の不思議

「第108号議案(市民税10%減税)に、賛成の方のご起立をお願いいたします。」議長が告げると、立ち上がったのは減税所属議員6人だけ。自民党、民主党、公明党、共産党、減税日本21人は否決(反対)した。

市民から見ると、減税日本の看板公約であった「市民税10%減税」を減税日本所属議員自ら否決するなど考えられないこと。

しかし、これにはわけがある。

減税日本は、市長が提案した「市民税10%減税条例案」に修正を加え、「市民税7%減税条例案」を提案した。

名古屋市会では、修正案を出した会派は、修正案が否決された場合、原案には賛成しないという慣例がある。

今回の減税日本所属議員の行動は、このルールに従ったものだ。したがって、修正案に賛成したのち原案に反対した議員が慣例上、正しく、原案に反対した議員が誤りとなる。


さて、通常、市長が提案した原案に対して議員が修正を加えるのは、以下の2通りがあるだろう。

■ 原案(市長案)に容認できない欠陥がある場合
原案を提案した議員は、原案に欠陥があると考え修正
→修正案に賛成し、原案に反対

■ 原案を評価しつつも、さらに部分的に修正して、よりよい案になる場合
修正案を提案した議員であっても、修正案が否決された場合、原案そのものもセカンドベストの政策として評価
→修正案に賛成、原案に賛成(慣例上は不可)

しかし、今回、減税日本がおこなった修正は、上記の修正理由とは異なる。

つまり、減税日本にとって原案がベストであるにもかかわらず、わざわざ、致命的欠陥を有する容認しがたい修正案を作成してしまったという最悪の事例だ。

修正案の問題点を挙げると、

・市民の2.1%のみ低所得者と位置づけ、この方だけ均等割りを2,000円減免する根拠が不明確(税の公平性に反する。)
・税額額の少ない納税者の方が税額額の多い納税者より減税額が多い(税の逆転)という不公平
・同じ所得でありながら名古屋市民と日進市民の県民税額が違うという不公平
を有する。
・地方税法45条により、県民税も4,000万円程度、減免になるため、つまり県が減収になり予算にも影響するため、当然情報提供が必要だが、県担当者は新聞で報道されるまで知らなかった。

つまり、原案がベストであるにもかかわらず、欠陥を有する修正案を作ってしまったところにそもそも今回の問題がある。

仮に修正案が可決成立していたとしても、河村市長は訴訟リスクを抱えたまま、この条例を公布することはなかっただろう。

したがって、今回、減税日本所属議員の取るべき行動は、修正案反対、原案賛成とすべきだった?



minami758 at 01:30|PermalinkComments(9)

2011年12月07日

市民税減税条例は否決

長い1日だった。

昨日行われた財政福祉委員会では、反対多数により、市民税減税条例は、原案(10%減税案)ならびに修正案(7%減税案)ともに否決された。これにより、平成24年度は、市民税減税を行わないことが決まった。

昨日の財政福祉委員会でのやり取りを紹介する。


「財政福祉委員会 修正動議に対する質疑」

■ ヨコイ
昨日、部屋で夜の7時半まで待っていた。共産党も待っていた。一本の電話もなく、なんの連絡もなく、結局むなしく帰った。その後、夜の7時55分に減税日本の団長から修正案を出すと連絡があり、FAXで送るように依頼したら、それは明日の新聞を見てくれと言われた。譲歩を受けるために10から7%にしたと言うが、本来やるべきは数字ではなく、きちんと説明することである。説明責任がいる。その説明を全て怠って、お金だけばらまいてやっていこうという政治姿勢について聞きたい。

■ 松山議員
皆様に理解賜りながら進めないといけない。不適切な部分は謝りたい。説明責任だが、財源の確保については今までの行革の中で減税財源は確保しており、その他の不足分についてどうするかになる。

■ ヨコイ
修正案を出して、しっかり検討してもらおうと思えば、例えば前日までに全ての会派に持っていき、しっかり説明して望んだ。それが昨日は新聞を見ておいてくれで、今日やっとここで修正案を見た。点検する時間もない状況で説明責任が果たされていると思うか。

■ 山田議員
状況がわからないが、幹事長から幹事長あてに話がいっているのではないか。

■ ヨコイ
減税の団長から連絡をもらった。FAXで条例案を依頼したら、明日の朝刊を見てくれと言われた。朝刊を見てもよくわからない。条例案じゃないから。それを見てどうしたらいいのか。本当に真摯に条例案を賛成して欲しいという姿勢に見えるか。こんなことで説明責任を果たしているのか。これが減税日本の体質なのか。

■ 松山議員
皆さんに修正案にご理解をいただきたい気持ちは事実。その中で不適切な対応があったのならばお詫びしたい。ただ、減税案について市民、議会、市長の全てに理解いただきたい思いは変わらない。

■ ヨコイ
この場に来て初めて条例案を見て賛成しろと言われても、この修正案について党内で議員総会も必要。今日は修正案なしで議員総会を行った。党としてどう対応すればいいのか。この説明責任のないあり方については注意したい。ただ感情論で賛否は決めない。是々非々で対応する。
自民党は従来から言っているが、減税には賛成、固定資産税も減税して欲しいと言っている。自民党は行革の提案を何度もしてきた。毎議会やっているが、市長は何もやってこなかった。その結果今がある。この責任についてはどう思うか。

■ 山田議員
色々アイデアはあるが、本会議や委員会で指摘しても、できない理由を並べられるだけであった。制度として、行革特別委員会を作り継続的にチェックして提言すべき。

■ ヨコイ
逃げている。一番欠けていたのは市長の行革に対する情熱。市長がやると言えば職員はついて来た。しかし、市長が行革をやる気がさらさらないから職員がついて来ない。職員は見ている。
今日の委員会で色んな言葉が飛び交っているが、言葉の意味を聞きたい。まず、民の竈を温めるの民とはどういう人か。市民、庶民、低額所得者の言葉の意味は。

■ 松山議員
名古屋市民に庶民減税を実現するという思いで話している。

■ ヨコイ
さっぱりわからない。言葉で遊んではいけない。行革は、人・金・モノを投下した時にどの程度・誰に効果があるのか検証して、再度提案する、PDCAサイクルである。定義がいい加減なものは検証できない。もう一度聞く。民、市民、庶民、低額所得者の定義を明確に教えて欲しい。

■ 山田議員
このような議論が本当に必要なのかわかりませんが、市民の皆様そのものにお返しすることを訴えている。経済減税としての一律減税、まず、人と企業を誘致していくことをするべき。経済はつながっているので、それぞれに恩恵がある。議会の声を総合的に勘案して、低額所得者への配慮が必要ということで今回の修正案になった。低額所得者の定義は、夫婦子ども2人世帯だと、給与収入256万円以上276.1万円未満の方になり、均等割のみの方を2,000円減免して1,000円とした。

■ ヨコイ
どうでもいいといわれると、説明責任を放棄したとしか言いようがない。こんな答弁初めて聞いた。みんな真剣に議論している。256万〜276.1万円が低額所得者とのことだが、255万円の人は違うのか。

■ 山田議員
減税施策に基づくと、税を納めている方が対象になる。その範囲内での低額所得者ということである。

■ヨコイ
あなた方が低額所得者のためにと言うから。低額所得者だと思っている人達はみんな期待している。減税日本は何かしてくれると思ったら、対象が一部の人のみということか。

■ 山田議員
5万人が対象になる。均等割のみの納税者への対応として、今回の修正案を出した。

■ ヨコイ
では255万円未満の人に何をするのか。256万円の人の減税額は。272万円の人の減税額は。

■ 山田議員
専門家ではないのでわからないが、当局はわかるか。

■ 横家税務部長
山田委員の説明しているのは、均等割の非課税限度額と所得割の非課税限度額の間の部分と思うので、均等割のみが課税になる方ということ。均等割は3,000円なのでその部分。1万円オーバーして272万円になると、均等割は1,000円にならずに2,700円のままで、所得割が7%の減税になる。数字は持ち合わせていない。

■ ヨコイ
大事な問題。256万円の方の減税額は2,000円。272万円の方の減税額は1,000円ではないか。それも答えてくれないと。

■ 山田議員
逆転現象については、どのような税制度にしても起きてしまう。逆転現象のデメリットはあるが、受忍限度の範囲内でそれを超えるメリットがある。逆転はあるが、特に限られた範囲の中の負担を軽減させる減免は、公益目的が大きいと考える。

■ ヨコイ
税は公平性と公正性が大原則。公平性が一番大事。所得が大きくなるのに減税額が減ってしまう。税金を払っていないのに、たくさん減税されてしまう。これは税の公平の原則から違法ではないか。

■ 山田議員
違法ではない。減免制度は地方税法第6条2項、323条に根拠があり、公益目的に資する場合には減免が可能と考えている。

■ ヨコイ
仮に市民が税の公平性に反するとして訴訟した場合、議員提案だが、訴訟リスクがあるが、訴訟は受けて立つということでよいか。

■ 山田議員
どこでも線は引かれる。逆転現象は起きる。減免制度の範囲内、限られた範囲の中での負担の減免は法的に可能と考える。

■ ヨコイ
全然答えてないが、市民から、税の公平性に反するのではないかと訴訟が起きたら、あなた方が責任を持って受けるということでいいか。

■ 山田議員
そういうことではなく、地方税法上、減免制度は可能であり、今回の修正提案は減免条例の範囲内であり、法的に整合性は取れている。

■ ヨコイ
よくわからないが。今回の減免は減免条例ではなく、市民税減税条例の中で減免をするのか。

■ 山田議員
減税条例の中の附則で規定している。減免条例と比較して有利になる方を適用するよう、減免条例を踏まえて規定している。

■ ヨコイ
一般的には、減免条例は天災、生活保護者への減免であるが、例えば256万円の人が天災にあったら、どちらが適用されるのか。

■ 山田議員
有利になる方が適用される。

■ ヨコイ
それはどこに書いてあるか。

■ 山田議員
条例案の附則第4項。

■ ヨコイ
こういうことがあるから、早めに渡してくれないと。地方税法第45条があるが、減免は適用されるのか。

■ 山田議員
(地方税法45条をめくりながら)一度検討したい。

■ ヨコイ
地方税法第45条は、今回のように減免した場合に県民税にも適用しないといけないという条文。名古屋市が減免したら県も減免しないといけない。

■ 山田議員
そのとおりです。

■ ヨコイ
県も減免条例を変えないといけないと思うが、県とは話し合いをしているか。

■ 山田議員
自動的に減免条例によって県も減免になるので、その確認は取れている。

■ ヨコイ
確認が取れていたら45条を知っているでしょう。確認が取れていないのではないか。

■ 山田議員
条文を知っていたのではなく、県民税も減税される事実のみ知っていた。

■ ヨコイ
誰が確認を取ったのか。

■ 山田議員
河村市長である。

■ ヨコイ
あの人が知っているわけない。市長が県の税担当者に連絡したのか。

■ 山田議員
以前修正案で均等割を100円にする時にも同じことが45条により起こる。その時にも確認していたが、今回1,000円になると県も関係することは市長も知っており確認を取っている。

■ ヨコイ
でたらめを言わないで欲しい。100円の時は減免ではない。今回は減免だから県にも適用される。今、きしくも河村市長が調整していると言った。市長がやっているではないか。さっきの答弁は市長ではないと言ったのに、今は市長がやっていると言った。どっちなのか。

■ 山田議員
以前の公明党修正案で均等割を100円にしたことを参考にして、今回の修正案を作成した。その時にも県民税に影響を及ぼすとのことだったので今回も問題は認識しており、会派から市長に申し入れして、市長から県に連絡した。

■ ヨコイ
県は何と言ったのか。

■ 山田議員
まあまあ、とのことだったと思う。

■ ヨコイ
県がそんなこと言う訳ない。常識的に考えて、名古屋市民は県民税も安くなるのに、すぐ隣の日進市の人は同じ所得でも県民税が変わる。どこが税の公平性なのか。

■ 山田議員
一度確認したい。

■ 久野議員
議事進行。今日急に修正案を出されて態度を決めかねているし、今の議論もある。暫時休憩の動議を提案する。

(暫時休憩)
■ 山田議員
確認したが、我々が修正案を市長に見せ、市長が大村知事に電話をして、「ええがや」とご理解をいただいたとのこと。

■ ヨコイ
きちんと減免条例について説明したのか。

■ 山田議員
県民税で4千万円ほど影響すると説明したとのこと。

■ ヨコイ
議論が2つあり、河村市長ではなく議会が修正案作ったと言いながら、なぜ市長が主導してやっているのか。市長は関係ないのではないか。

■ 山田議員
県民税にも影響があるだろうと指摘は受けていたので、それについて党首として調整できないかと依頼したもの。

■ ヨコイ
大村知事はいいと言ったが、担当者はどう言ったか。

■ 山田議員
当局互いに努力するとのことであった。

■ ヨコイ
県の税の担当者は何と言ったか。

■ 山田議員
その辺はわからないが、知事が理解し、努力すると言ったとのこと。

■ ヨコイ
県の担当には伝わっていないのか。

■ 山田議員
詳しくはわからないが、大村知事が「ええがや」と言ったとのこと。

■ ヨコイ
私も昼の時間に県の担当者に聞いた。「県にも一定の影響があり、県で規定を変える必要はないが、事前に情報提供してもらえるとありがたかった。新聞で知った。地方税法に照らしてまっとうにやっているのが大前提。低所得者対策は税法の中で処理されるべきものです。」と言っていた。どう思うか。

■ 山田議員
地方税法に照らし合わせて、税法の中できちんとやっていると認識している。

■ ヨコイ
まっとうにやっていれば、そのようなことは言われない。低所得者対策は税法の中で処理すべきもの、という点についてはどうか。

■ 山田議員
減免条例が地方税法に確立しており、そこから引用しているので、税法に照らして合法だと言える。

■ ヨコイ
減免はもともと国の制度で、災害があった人達を救済するための仕組み。その点で問題がないとは言えないから、このような指摘をされた。謙虚に受け止めるべきではないか。

■ 山田議員
第6条2項に、地方団体は公益上その他の事由により必要がある場合においては不均一課税をすることができるとあるので、地方団体にある程度裁量が認められる。本市としては、低所得者対策として減免条例が可能で、公益上の目的に資すると考える。

■ ヨコイ
不均一課税と減免は全く制度が違う。これをごちゃまぜにすると問題だと思う。
県に言ったと断言したが、県の担当者は聞いていないと言っていた。
大都市制度特別委員会で減税日本も賛成し国に要望していることだが、相当期間にわたって据え置かれている定額課税、これは均等割のこと、については、税負担の均衡や物価水準等を考慮し、適切な見直しを行うこと。つまり値上げをしてくださいと市長、市議会から国に要望している。このこととの整合性はどう考えるか。

■ 山田議員
確かに市民税3,000円を値上げしたらどうかと指定都市で言っている。ただし、税率が上がったとしても名古屋市においては一律7%減税を行うとともに、低所得者の方に関しては均等割の減免を考えているので、そこは全国一律均等割が値上がりしても他都市に比べて低いことは担保できる。

■ ヨコイ
値上げしながら値下げするというのは理解できない。整合性が全くない。
国の税制、制度改正により、名古屋市は平成25年には162億円もの収支が減る可能性が高いと言われている。平成24年にも一定額減る。国の法人税の改正が国会で11月30日に可決された。名古屋市の減収分が80億円。一方で見直しにより40億円増えるようだが、これらに対し財政的には大丈夫なのか。

■ 山田議員
前回の委員会で言ったように、全国一律の法制度改正が行われるなら、別個に代替措置が必ず措置されるであろうということ。全国一律の問題。国の制度が変われば、他で措置されるであろう。162億円マイナスになれば、他の政令市でも同じなので、マイナスのみがあることはあり得ないだろう。そうでなければ、指定都市として賛同できないと声を上げることになる。

■ ヨコイ
だろうでは困る。何を根拠に言っているのか。

■ 山田議員
全国一律の法改正ということであれば、税源移譲の議論の中でもあり、負担が増えては制度がおかしい。

■ 山田議員
車体課税については11月29日に安住財務大臣が、11月7日に五十嵐副大臣がこう答えている。現時点では代替財源は提示されていない、と。減らした分はどこかで埋めないといけないが、そんな状況に国はないと財務大臣と財務副大臣が国会で答弁している。何を根拠にどこかから金が出てくるようなことを言うのか。

■ 山田議員
県で自動車2税についての減税について緊急声明が出ており、平成24年度の税制改正で市町村始め地方の代替財源を車体課税の恒久的負担の軽減簡素化を実行していくことが必要不可欠であると、申し入れをしている。代替財源が見合わなければ自動車2税もまとまらないと思う。

■ ヨコイ
市町村はそう要望するに決まっている。国が代替財源はないと言っている。162億円減ることに対して、どこかから降ってくるではなくて、危機管理上、名古屋市の財政にマイナス要因がたくさんあるなら、なんとかなるではなく、きちんと対応すべき。162億円降ってくるでは答弁にならない。

■ 山田議員
緊急声明は県知事から出ている。代替財源の確保をセットで求めている。県の税制にも確認した。代替財源がないなら車体課税の恒久的な負担軽減にはならない。

■ ヨコイ
市民税減税はかなり議論してきた。平成24年度市長の提案は435億円赤字市債を発行する。お金が足りない。一方で、我々が地震対策だと考えている財政調整基金の積立、今年も私に言われて積立てたが、それも96億円崩してしまう。それでも、まだ76億円足りない。162億円は空から降ってくると言っている。このような状況で将来に対して責任ある政治ができるかと言えば、お金をばらまいて、将来へツケを回して、地震対策も後退させて、福祉も削って、本当に市民のためになるか我々は冷静に判断する必要がある。一方で低所得者対策と言いながら、市民の52%は非課税である。ここへの措置は何もなく切り捨て。これらについても、自民党は適切な判断をする。



minami758 at 06:15|PermalinkComments(25)

2011年12月02日

7%減税とは言っていない???

「市民税7%減税を考えたのは私」「減税日本議員団会議で7%で行くよう指示」などの報道が続く中、今日の財政福祉委員会では、河村市長自ら「7%減税」と主張してきたことを否定。市長による7%減税の提案も否定した。

その瞬間、

財政福祉委員は ???
質問していた久野議員はボー然。
やりとりを聞いていた当局は、゚+。:.゚(ノ`・Д・)ノ*.オオォォ゚.:。+゚
報道関係者は、一瞬パソコンを打つ手が一斉に止まった。;)━(゚д゚;)━エエエッ!?!?

私も一瞬何が起こったのか理解できず、頭の中が真っ白になった。河村市長はうそをつくことはあまりないが、今日の答弁は逃げの一手。そのため矛盾に満ちた答弁が相次いだ。


本日の財政福祉委員会のメモを紹介する。

■ 久野議員
報道によると減税について、10%を取り止め7%とする案を出そうとしているという記事が出ているが、市長、そのことは事実か。

■ 河村市長
事実ではない。本会議場において、議員から減税の税率について譲ってはどうか、という提案もあり、私としては、議会が決めるときに譲歩できるギリギリの数字を思いとして言った。今でも10%減税案を可決いただきたいと考えていることに変わりはない。

■ 久野議員
市長から今の条例通りだとの回答を聞けた。7%やその場合の減税額などが新聞に出ているので、提案者である市長に確認した。

■ ヨコイ
報道によると、減税の市議団に対して7%でいけと指示したように書いてあるが、その事実はないのか。

■ 河村市長
指示したことはない。私の気持ちは述べた。

■ヨコイ
それに対して討議拘束をかけるとも少し聞いたのだが。それは指示にあたると思う。違うか。

■ 河村市長
そんなことは言ったことない。

■ ヨコイ
7%は討議拘束ないのか。

■ 河村市長
それはわからない。党のみんなで決めること。

■ ヨコイ
市長から7%減税を提案することはない、ということを確認したい。

■ 河村市長
議会で提案することはない。

■ヨコイ
一連の記事と整合性がつかないのだが。減税日本市議団から提案するようになっているのか。

■ 河村市長
わからない。議会の議決が最終なので、それに従う。その場合に、本会議で議員から話があったので、私のギリギリ譲歩できることを言ったのは誠意ある対応である。

■ ヨコイ
実は、市長から電話があり、市長の部屋へ行った。そこで、7%減税でいくから協力してくれと言われたが、あれはどういうことだったのか。

■ 河村市長
どう言ったかあれだが、とにかく、減税をなんとか成立させて欲しいと言った。

■ ヨコイ
新聞を読むと、団長1人には直接会ってお願いし、あと2人、これは金庭・奥村団長だと思うが、共産党はなぜか入っていないが、2人には電話でお願いしたと書いてあった。私は7%とお願いされたが、あとの2人には10%で頼むとお願いしたのか。

■ 河村市長
にかく減税を成立させて欲しい以上は言わなかったのではないか。私の気持ちをお話させていただくということで。言われれば、議会から言われたので、それに対して私のギリギリの譲歩できる数字を言わせていただいた。それを電話で言ったかは正確ではない。言ってない可能性がある。

■ ヨコイ
先程から議会が議会がと言うが、議員が責任を持って本会議場で発言したことであって、議会として市長に7%にしろなんて言ったことはない。そのことを捉えて言ってもらっては困る。そうすると、7%減税なんて話は、そもそもないということでよいか。私にも言っていないと言うし、私は聞いたけど・・・。

■ 河村市長
いやあんまりそうとは思いません・・・ちょっと正確ではないが・・・

■ ヨコイ
今日は市長らしくない。どっちなのかよくわからない。我々は、今日まで真剣に10%減税について議論してきた。行革の提案もかなりやった。先日、市長室に行った時も、社会保障番号制度に取り組むとさらにかなりの行革財源になると提案もしている。10%減税実現に向けてかなり努力してきたつもり。だけど、それが10%とか7%とか5%とかころころ変わると、これは我々も何を信じればいいのかとなる。市長は落ち着いて出し直して欲しい。ということで、委員長、今回の議論は打ち切るべきだと思います。

異議なし。

■ 渡辺委員長
横井委員から審査打ち切るべきとの意見あった。委員長としても、市長の答弁にはびっくりしている。報道は全くの嘘なのか。市長という立場なので、言動にはかなり気をつけないと間違った報道がされてしまう。横井委員から審議を打ち切るべきとの話があり、賛成者もいる。委員長としても10%減税については長い間議論してきたので、審査を打ち切りたい。

■ 山田議員
今の話でどこに打ち切る材料があったのか理解できない。市長が議会と対話をしてギリギリ譲歩できる点を述べたことが新聞に報道された。それが政治であり、議会と行政の対話の場ではないのか。

■ 渡辺委員長
それならば、ただいまより、議員間討議に移る。

■ ヨコイ
率をいたずらに触って、10だったものを7や5%といった議論がされては、数字に対する信憑性が全くないだろうと考える。にもかかわらず、この信憑性がない、しかも提案者がこれを言っているんだから、これ以上やるべきではないと思うが、それのどこがいけないのか。

■ 山田議員
わからない。

■ 渡辺委員長
わからないと言っている程度なので、他にないか。

■ 山口議員
私も打ち切るべきと思う。今日、市長を呼ぶ前に総括質疑を行い、資料要求を含めて議論は出なかった。我々はもともと9月議会で打ち切るという立場だったし、そこで審議打ち切りには減税日本も同じ立場を表明していた。先程の総括質疑でも新しい材料はない。7%についての新しい材料もないということなので、速やかに採決していただきたい。

■ 渡辺委員長
取扱いについて、意思決定は6日に行う。本日の審査について打ち切りに賛成の方の起立を求める。
起立多数である。よって、本日の審査は打ち切る。
申し上げる。意思決定は6日で、本日の審査を打ち切る。



minami758 at 23:50|PermalinkComments(37)

2011年12月01日

市民税7%「庶民減税」でこうなる!!

市民税7%減税について私が説明すべき立場にはないが、どなたも説明がないようなので、河村市長に成り代わり「庶民減税」について説明させていただく。

■ 市民税とは
個人市民税は、1月1日に名古屋市に居住する方で、前年の所得に対して課税される地方税。市民税年税額は、所得に課税される所得割額と、一定額以上の所得がある者に一律の額(3,000円)により課税される均等割額とからなる。
他に、会社・事業所等の所得にかかる法人市民税がある。

■ 一律7%減税とした場合の減税総額(見通し)
平成24年度 111億円(10%の場合 158億円)
平成25年度 156億円(10%の場合 223億円)
平成26年度 158億円(10%の場合 225億円)
平成27年度 160億円(10%の場合 229億円)


〈個人市民税〉

■ 個人市民税 納税義務者数
108万人(市民の48%が減税対象者、52%の方は減税額ゼロ、平成22年度実績)

■ 個人市民税の7%減税モデルケース(夫婦・子ども2人)
収入額 270万円  減税額 210円(月17円)
収入額 300万円  減税額 2,500円(月208円)
収入額 500万円  減税額 8,100円(月675円)
収入額 700万円  減税額14,200円(月1,183円)
収入額1000万円  減税額24,500円(月2,041円)
なお、所得の高い方の中には1,000万円もの減税を受ける方も...


〈法人市民税〉

■ 法人市民税 納税義務者数
90,000事業所
なお、全事業所の53%(48,000社)が減税額 年3,500円以下

■ 法人市民減税額トップ5(H22法人所得をもとに7%減税で試算)
運輸通信A社 1億6,000万円減税
運輸通信B社 1億4,800万円減税
運輸通信C社 1億3,400万円減税
金融・保険業D社 9,600万円減税
製造業E社 9,500万円減税

市民の半数余、高齢者の7割の方はもともと非課税であるため減税ゼロ。本来なら、生活が苦しいとされる方々への対策(雇用、福祉、生活支援)が必要では?



minami758 at 23:58|PermalinkComments(22)

2011年11月30日

7%減税?

夕方から深夜にかけて、マスコミ各社から数多くのお問い合わせをいただいた。話を総合すると、市民税10%減税を実現するには財源が不足するため、減税日本なごや市議団が減税額を7%に減額した修正案を提出するという。

「財源は確保している。」と主張し続けてきたにもかかわらず、ここへ来て、自らの主張を撤回した形になるわけだが、委員会審議もこれからという段階で、こんな話が出てくるなど、委員会軽視も甚だしい。

また、財源に合わせて減税をするということは、例えば、平成24年度は7%減税、平成25年度は2%減税、平成26年度は5%増税ということもありなのか?

いずれにしても、現段階で、減税日本なごや市議団から相談があったわけではなく、マスコミ各社の間違いであってほしいと思うが、仮に話があるというのなら、聞かせていただきたいものだ。


minami758 at 00:11|PermalinkComments(43)